ハイスクールD×D×R 転生者たちはイレギュラーズ 作:グレン×グレン
特に問題のある感想とは思えないし、そもそも個人的にどう意見なので疑問です。そこまでひどいこと書いてあったか……?
まあとりあえず、いきなりインフレバトルが始まったエクスカリバー編。こっから一気にキャラが増えていきます!!
俺たちが走ったところでは、すでに激突している二人の男がいた。
そいつらが持っているのは、アニメの記憶なのでうろ覚えだけど、黄昏の聖槍と魔帝剣グラムっぽい。蒼い槍と赤い剣がぶつかり合って火花を散らしていた。
そしてそれを追撃するように、木場祐斗らしき金髪イケメンと、ゼノヴィアにイリナと思える青髪&茶髪の美少女が出てくる。
そして、致命的な問題はそこではない。
……見たことないぞ、あの二人!?
曹操でもなければジークでもない。そしてもちろんイッセーでもない。
そんな見覚えが全くない二人の高校生ぐらいの男が、お互いに殺意を全力で叩きつけながら、つばぜり合いの態勢に入ってしまった。
「援護するよ、
「させるか! ニーベルを守るぞ、イリナ!!」
「アーメン! 主と信仰を愚弄しまくった彼は許さないわ!!」
そして木場祐斗っぽい人と、ゼノヴィア(推定)とイリナ(名前言われてたから確定)が激戦を繰り広げる中、聖槍持ちの正一とかいう奴と、グラム持ちのニーベルとかいう奴が、敵意に満ちた視線をぶつけ合いながら鍔ぜりあう。
「……間違った信仰に生きる者たちが! その生き方を正すべきだとなぜ気づかない!! そんなあり方を認める時点で、その神はただの外道だろうに……っ」
「間違いなのは貴様の存在自体だ。信仰のための戦いを快楽殺人のように語り、善と正義を示す人類の裁定者を殺人許可証のように扱うとは万死に値する!!」
そんなこと言っている奴らは、お互いに殺意の塊をぶつけ会い、攻防を繰り広げ始めようとしている。
……っていうかすいません。誰?
あの、こんな人たち居たっけ? いや、アニメも原作もこの辺は普通に見てるから言える。いないよ!
え、なに? これもバタフライエフェクト? 俺が転生したことが原因で、ここまでのことが連続してるのかよ!?
桶屋が儲かりすぎだろ! なんだよこれは、桶屋バブルでも起きてんのか!?
いや、そんなこと言ってる場合じゃない。
みれば木場祐斗(多分)はゼノヴィア(多分)とイリナに追い込まれている。
本調子ではなかったとはいえ、祐斗はゼノヴィア一人に圧倒されていたんだ。イリナまでいたら不利になるのは当然だろう。
しかも五人とも殺意がひしひし感じるんだけど。これ、断じて模擬戦じゃないよね?
「こ、これ、止めた方がいいと思うけど……どうしろと!?」
すいませぇええん! うかつにかかわるとこっちが死にそうなんですけどぉおおおお!?
し、しかしこのままだと死人が出る!?
原作だとゼノヴィアもイリナもイッセーたちの仲間として和気あいあいとした関係に収まるけど、ここでどちらかに死人が出たら、さすがに遺恨が残ってそうはいかなくなるぞ!?
くそ! とりあえず一番やばそうなあの聖槍使いとグラム使いに隙を作らせないと!
「くそ! こうなったらやけくそ―」
「あ、ストップです」
と、そこでディーザさんが俺の肩に手を置く。
ちょっとぉ!? これ、そのままにしていいと思えないんですけど!?
「いやちょっと!? これそのままにしてたら被害甚大に―」
「大丈夫です」
と、そこでディーザさんは笑みすら浮かべていた。
そして後ろに誇らしげな視線を向けてから、俺に告げる。
「すでに結界は張りました。あとは、私の仲間と主が何とかします」
そしてそのころ、木場祐斗は追い込まれていた。
忌々しい聖剣エクスカリバー。それが目の前に現れて、正直今すぐにでも切りかかりたい衝動に駆られていた。
しかし敬愛する主リアス・グレモリーと、新参ながら彼とともにいるだけで誇らしい気持ちにさせてくれる
『かつて聖女と呼ばれた魔女が、信仰を残しながらも悪魔に堕ちているのは見ていられん。聖剣の刃で切ることで、その罪が洗い流されることを望むべきか』
そう告げたゼノヴィアに、正一が真っ向から反論したのも当然だ。
彼は素晴らしいといつも思っている。
毎日受業を真面目に聞き、そして悪魔になってからも自主鍛錬を欠かさず行っている。
聖槍という神器の中でも特に信仰心を生みだしそうな神器を持ちながら。そしてその影響か自分達が悪魔と知りながら。それでも彼は、ある日自分達に頭を下げてきた。
『俺を、貴女の眷属にしてください。あなたに王の資質を感じました』
その言葉に戸惑うが、しかし聖槍を見せたうえで転生を求める彼の笑顔に、誰もが惹かれたことを覚えている。
真面目な優等生で、必要な努力を厭うことが全くなく、そして正義感の強い少年だ。
評価が悪いとは言え、同じクラスの兵藤一誠たち三人に対してあまりにあたりがきつすぎるのは難点だが、彼が本気で警察に通報したことで、彼らも覗きはやめるようになった。……時々ノイローゼを起こしてやんだ目になっているのを見るとかわいそうな気もするが、悪事ではあるし彼の毅然とした態度を見ていると確かに当然という気にもなる。
彼がいたからこそ、主であるリアス・グレモリーは望まぬ婚約者だったライザー・フェニックスをレーティングゲームで打倒することができた。
全員をあえて相手取るという誇り高き態度と聖槍の力で、彼は文字通りいちげきでライザー・フェニックスを眷属ごと一蹴してくれた。長年の悩みを吹き飛ばすその姿に、自分達は悪魔に神がいるなら彼のようなものだとも思ったものだ。
そして、そんな彼が悪魔になった直後に見つけたアーシア・アルジェントという少女。
悪魔をいやせる神器をもったばかりに教会を追放され、それに目をつけた堕天使に殺されそうになった彼女を、見事彼は助け出したのだ。
その彼女を追放した教会に対し、しかし彼はいきなり怒鳴ることはなかった。
まっすぐに三人を見て、彼は誇り高く言ったのだ。
『主のもとならば貴き命を殺しても問題ない。そんな免罪符を盾に取った快楽殺人は信仰じゃない。目を覚ますんだ』
その誇り高き言葉に、悪魔でありながら信仰を問いただすその姿に涙すら浮かべそうになる。
かつて信仰の名のもとに人体実験の被験者にされ、目の前で同胞たちごと失敗作として殺されそうになり、そして彼らの献身で逃げられたこの命。
リアス・グレモリーに救われたこの命は、この誇り高き男と出会うための者だったのではないかとすら思えてくる。
だが、その言葉に三人は殺気をもって返答としたのだ。
自らの不足を指摘されたライザーたちと同じその態度に、怒りを通り越して失望すら浮かびそうになる。
聖剣エクスカリバーの使い手がこの体たらくなど、哀れといっても過言ではない。殺意も憎しみも消えないが、同情心がわいてきた。
『信仰とは、善と正義を示し人々が自らの足で正しき道を踏破できるか見定めて下さる主に対する返礼。祈りに対して見返りを求める以前に、見返りを前提とした信仰心こそ大罪と知り給え』
あろうことかグラム使いはそんなことまで告げてくる。
『……少し悪魔を直しただけで、追放するような存在が善と正義? 気に入らないところがあればすぐ捨てるようなものは、ペットやおもちゃに対する愛情だ!!』
『笑止。決して踏み越えてはならぬ線に対し、「万が一も無いよう近づかない」ではなく「踏み越えなければ近づいてもいい」取り違えることこそがまず間違い。命綱もなしに近づいた時点で責められるだろうに、踏み越えたか否かが大罪の線引きだとなぜわからぬか』
真正面から正一くんの言葉を否定し、その男は空間をゆがめる。
それなりのものを格納する、わりとポピュラーな魔法を発動させながら、その男は告げた。
『……人々を欲という餌で肥え太らせ、自分達好みにして死後冥界に出荷させる
その心からの敵意に満ちた目とともに、彼はそれを引き抜き、そして
『主の祝福により先祖返りによる奇跡の子として、世を正す使命を背負ったこのニーベル・バルンストックの前で、自殺ができぬ信徒に慈悲の介錯を止めるとは!』
その翼は、正真正銘天使のそれ。
その翼を広げた男はまっすぐに切っ先を突きつける。
『人々を畜産する真似を信仰持つものにさせた罪、我がグラムで両断してくれる! これだけの悪逆、見過ごして信徒が名乗れるものか!!』
そしてこの激戦だ。もはや我慢ができない。
できないのに……っ
「残念だよ。選択しを間違えたね」
渾身の力を込めて作り上げた魔剣が、やすやすと砕け散る。
それを無造作になしたゼノヴィアという聖剣使いが、ため息すらついてきた。
「こちらに敵意を向け続けてきたから何かと思えば、魔剣創造と騎士の特性を生かせもしない間抜けとは。まあ、あんな男のシンパならその程度か」
そう告げるとともに、彼女はエクスカリバーを振り上げる。
「我が
そしてそのまま、破壊の聖剣が振るわれる。
………くそ! くそくそくそ!
目の前にようやく敵が来たというのに。それを打倒できる千載一遇のチャンスが来たというのに。
それなのに、たった一本も壊せないのか……?
「僕らは……エクスカリバーを……超えるために―」
「え、そんな殊勝な人たちがそんなにいたの? だとしたらちょっとうらやましいかも」
その言葉とともに、轟音が鳴り響いた。
まき散らされるは剣の破片。それがまるでダイヤモンドダストのように光り輝き、そしてその音がぼくたちの意識を彼女に集中させる。
その女性は、中国製の血筋を感じさせた。
季節にあってなさすぎる分厚いコートに身を包み、更に大量の魔剣が取り付けられたそれは、まるでスケイルメイルのようにも見える。
そして右手に持っていた剣だけで両手持ちのエクスカリバーをそらした彼女は、即座に左手の魔剣を振るう。
長さは片手持ちにふさわしい程度だけど、然し刀身は幅広く分厚い重量級。どう考えても引き切るとか叩き切るというより、叩き割るとでもいうべき代物だ。
それを鍛えられたということが武人なら即座にわかる、しかし剣をいたわるなど一切考えていない豪快勝つ振るう速度に割り切った動きで襲い掛かり―
「……っ!?」
―ぎりぎりで防御に回ったエクスカリバー使いは、その衝撃でバランスを崩す。
とっさに足さばきで吹き飛ばされることは避けたが、しかし盛大にバランスを崩す。
だが、その状態でも最低限の体勢を整えるとともに、彼女は聖剣を振るう体勢に入っていた。
「
「え? むしろ本領では?」
その反論を純粋な疑問とともに放った右手の一撃で吹き飛ばし、今度こそ十メートルは距離を開ける。
そしてゼノヴィアが体勢を立て直した瞬間、その目に映ったのは18の刃。
忍者が使う手裏剣を具現化した僕を助けた女性は、それを左右ともに三回投擲していた。
それも、ゼノヴィアに届くころに同時に当たるように調整した、玄人といっていい技だ。
だが、ゼノヴィアはエクスカリバーの使い手として伊達ではなかった。
その一瞬でとっさに振りおろした一撃が、剣圧で魔剣を弾き飛ばす。
「何を寝言を―」
そしてそう吠えたゼノヴィアの視界には―
「いえ、どれだけ砕け散るような無茶な運用でも何度も繰り返せる攻撃力と継戦能力が持ち味」
全長一メートルを確実に超える、刺突剣が写り―
「半端な手札を大量につい作って、戦闘で判断ミスや遅れが多くなりやすいのが欠点だと、私は思ってるけど」
そして、轟音が鳴り響いた。
……え、だれ? あの人。
なんかすごい重武装な人が現れたんですけど。それも、なんかすごい超理論ぶちかまして。
「あ、気にしないでください。彼女、戦闘スタイルがあの手の神器使いとしては独特でして。ガンシップみたいな支援攻撃が基本スタイルでして」
苦笑を浮かべながら、ディーザさんが結界の調整を行っていた。
そして少し苦笑いを浮かべながら眉を顰める。
「……三人ぐらい気づかれてますね。とりあえず結界を操作して隔離しましたけど、後で処置をしないといけませんね」
あ~。オーラ絶大だったし、結構突発的にドンパチが始まったほうだからなぁ。
っていうか、ゼノヴィアは大丈夫なのか? すごい音したけど。
なんか俺が不安になってみてみると、そこにはゼノヴィアが生きてちゃんといた。
かろうじて柄を跳ね上げて、破壊の聖剣の力で強引に攻撃をかち上げたみたいだ。目を見開いて頬が引きつっているあたり、かなりぎりぎりだったらしい。
「……筋は通っているが、暴論一歩手前のひねくれた価値観だな……っ」
「でもまあ、実際これが性に合ってるから」
そう告げる黒髪の女性は、長い黒髪を少しだけまとめて、左右でシニヨンを作っている。ロングヘアーにシニヨンがあるって、なんか魅力的だなぁ。
そんな、一見すると清楚な女性っぽい人が、ごつい双剣でゼノヴィアと破壊の聖剣を弾き飛ばすとか、どんなパワーファイターだよ。
いや、最初は不意打ちで攻撃をそらして、そこからの二連撃は体勢が整っていなかったからだろうけど。それでも並みの膂力でできることじゃない。
しかも超理論とともに魔剣を砕け散る勢いで投擲するのが基本で、接近戦は一回で粉砕する攻撃で使い捨て乱発。
……清楚そうなのは見た目だけなのだろう。中身はかなり豪快なタイプと見た。
あれ? 何か忘れているような……
「っていうかイリナ! 何をしている!?」
あ、そうだイリナだ。ゼノヴィアが叫んだんで気づいた。
さっきまで一緒に木場を攻撃してたのに一体どうし……た……。
「な、ななな!? なんで悪魔が聖水を操ってるのよ~!?」
「別に、悪魔でも聖水を用意することはできるよ? ……あ、別に操作してるのは悪魔の魔力じゃないから。ボクの実家の術式だから。……安心して?」
と、パニック状態のイリナの前で、彼女を水の輪で包囲しているのは、茶髪ポニーテールの背が小さめの美少女。
しかし手に持っている武装は亀の甲羅みたいなでかい盾と、逆にめっちゃ短いハルバード。盾にしゃがみ込めば完全に隠れるような体格なこともあり、なんというかドワーフの少女とか萌えキャラの戦士で出したらあんな感じな気がする。
で、
「あ~……ってそうじゃないと思うんだけど!? あなた悪魔でしょ!?」
「え~。でも悪魔同士のもめ事だと便利だし、聖水の使い方とか把握しといた方が、悪魔祓いとの戦いで便利じゃないかな?」
……な、なんかこっちも抑え込めれそうだな。
で、一番やばそうな聖槍と魔帝剣の戦いは―
その時、俺は目を奪われた。
「本当に困ったものね。いい加減にしてくれないかしら?」
魔剣創造使いの少女と同じような、長い黒髪。
「……同業者の前で同業者同士で殺しあって、挙句同業者に止められるとか、恥ずかしくないわけ?」
だが、年齢は少し上に思える彼女は、とても美しかった。
「好き勝手にしているところ悪いけど、世界はあなたたちを中心に回ってないわ。……いえ、誰を中心にして回っているわけでもない」
艶のある黒曜石のような長めの黒髪に、まるで黒真珠のような切れ長の瞳。
「赤い龍も白い龍も違う。たまたま世界の回転の軸線が、その時流れをつかんだものに向いているように見えるだけなの」
木刀二刀流で聖槍と魔帝剣を受け止めるという偉業を成し遂げ、更に魔帝剣使いがつきつける聖剣を、大量の落ち葉で包み込んで受け止める。
「自分が主人公の物語をしているつもりなら、後悔しないうちに考え直しなさい」
そしてその言葉と、二人を見るどこか悲しそうでどこか憐れんだ、嫌悪感の現れた表情に、俺はすべてを理解した。
「……でなければ、死ぬか死に等しい後悔を味わうわよ」
……あの人は、転生者だ。
そして、その姿を認めた紅色の髪をしたリアス・グレモリーと思われる少女が、目を見開いた。
「……なぜ、あなたがここにいるの?」
唖然とした表情でリアスが告げたその名前を、俺はきっと、生涯忘れない。
「ベルゼブブ様の食客である、特例式上級悪魔……
これこそが、俺の運命のもう一つの始まり。
俺を救い、支え、導く彼女。そして彼女の手を取り、その前から救っていた俺の物語。
この歪んだ世界を左右する、壮大な物語がここに産声を上げたのだ。
アホ転生者二人による殺し合いに介入した、プロローグから残念臭をだした櫛橋幸希。ちなみにメインヒロインです。
そしてアホ転生者二人は超絶チートもちですが、同時に思考に実に問題あり。
聖槍の方は前から書きたくてたまらなかった「よくある非アンチ作品でよくあるけどモヤッとすること」をやらせまくる気満々で、それもヘイト稼ぐためにいろいろやらかします。魔帝剣の方も見ての通りチートマシマシで、思考が悪魔・堕天使アンチで、とどめに宗教系過激右翼思想と来ております。
しかし雑魚で終わることがない実に厄介な輩であります。この二人、致命的な事態になるのは原作でいう第四章あたりになる予定です。
そしてそれに割って入る美少女軍団! ちなみにディーザ含めて三人とも、幸希の眷属悪魔です。
さて、次でイッセーが(ちょっとだけ)再登場します! なかなかない展開になると思いますので、お楽しみに!!