転生したのに死ぬ前提?最高だね(`・ω・´)   作:吉田

13 / 50
よっしゃー!
Amazonから4/3着予定の生放送実況道具が今日届いたー!!
なのに今日からパソコンが修理乙ってなんだよ......
早く生放送で実況したぁい!°+(っ>ω<c)+°

本文追加(9/26)


第十三話:話し込み過ぎた

俺らが寮に戻ったのは、アジーンや夜々を先に帰らせてから2時間ほど経ったころだった。

 

「雷真!」

 

寮の扉を開けてすぐ、夜々が泣きながら雷真に飛び付く。

愛されてんなぁ......とか思っていると、夜々はいきなり雷真の前でしゃがみ込み、問答無用でファスナーを下ろしにかかった。

 

「......」

 

「〜〜っ!」

 

「なにしてんだ、夜々! やめろ!」

 

雷真が慌てて夜々の頭にゲンコツを落とし、彼女の暴挙を中断させる。

 

「......バカだ」

 

帰ってきていきなりこんなのを見せられたら敵わない。

俺はため息を吐きながらベッドにダイブした。

 

「パンツを脱いでください雷真! 話はそれからです!」

 

「お前追いはぎ?! 山賊でももうちょいマシなこと言うぞ!?」

 

「雷真が犯されてないか夜々はずっと心配してたんですよ!!」

 

「されてない!! ていうか言ったよな、リュウと一緒にフェリクスと話があるって!! それがどう発展すれば犯されるなんて考えに及ぶ! 俺はホモか!」

 

「......はぁ」

 

ぎゃあぎゃあと楽しそうにはしゃぐ二人(雷真的には夜々の勘違いを正そうとしてるんだろうけど、傍から見れば楽しそうにはしゃいでいるようにしか見えない)に、さっきよりも重いため息が零れ頭から布団を被った。

 

(「随分と面倒なことに巻き込まれたようだな」)

 

ふと布団がもぞもぞと動き、そこからちょこんとアジーンの顔が覗く。

 

(「仕方ねぇよ。優等生に噛み付いちゃったんだから」)

 

そのままアジーンは俺の隣で体を丸め、最初からそこにいたかのようにくつろぎ始めた。

 

(「てか話聞いてたのかよ?」)

 

(「丸聞こえだ」)

 

その言葉に、俺はあっ......と思い出した。

 

(「そういやそうだったな......」)

 

(「忘れてたのか......」)

 

今にもため息を吐きそうなアジーンに、俺は思わず苦笑する。

というのも、俺とアジーンはリンクしているので思考の伝達(テレパシー)の他にお互いが聞いたり体験したことを知ろうとすればそのまま知ることが出来るのだ。

まぁ悪くいえばダダ漏れなんだけど。

こういう関係のことって四字熟語で以心伝心って言うんだっけ?

前世のときから現代文は苦手だから合ってるか自信ないなぁ......。

というわけで魔術喰い(カニバルキャンディ)の話はアジーンにはすでに伝わっています、はい。

 

(ん? あ、終わったか)

 

ふと思考するのをやめて布団からちょこんと顔を出してみると部屋はようやく静けさを取り戻しており、ちょうど雷真が夜々に魔術喰いのことを説明し終えたところだった。

今ここで出ると邪魔になる予感がして、密かに二人の様子を伺う。

 

自動人形(オートマトン)を喰らう......」

 

やはり自身も自動人形だからか、聞き終えた夜々の様子は怯えているようだった。

 

「大丈夫だ、夜々。お前は俺が必ず守る」

 

「雷真......」

 

力強く言い放つ雷真に、夜々は少し頬を染め、雷真の胸にうずくまる。

そうして少ししたあと夜々は雷真の胸から離れ、真剣な眼差しで雷真を見た。

 

「なにをす......ても、硝子には相談したほ......ですよね?」

 

「あぁ、もちろんそのつもーー」

 

そのうちにふわりふわりとしてきて、気付けば俺は睡魔に負けてしまっていた。

 

 

次の日の朝。

朝日がまぶたを通り越して目に染み、俺は目を覚ました。

 

「んん......?」

 

手探りで目覚まし時計を掴み、寝ぼけ眼のまま時刻を確認する。

家にあったアナログ時計とは変わって、手元にあるデジタル時計は『AM 5:03』を表示していた。

 

「なんだよ、まだ5時か......」

 

おそらくまだ夢の中だろう雷真を起こさないようにそっと目覚まし時計を置き、グッと体を伸ばす。

 

「ん......はぁ......よっと」

 

そうして俺は一気に体を起こし、制服に着替えたあとベッドの下に置いてあるカバンを取ってアジーンを揺さぶった。

 

「うぅ......なんだ、リューー」

 

(「シーッ、雷真が起きちゃうだろ」)

 

寝起きで声を上げかけたアジーンに、唇に人差し指を当てながらテレパシーで押しとどめ寮の扉を指差す。

 

(「図書館行くぞ」)

 

(「ふっ、そんなに1024位が嫌だったのかーーふあ〜ぁ」)

 

あくびをしながらも小馬鹿にした笑いを漏らしたアジーンに、俺は容赦なくデコピンを食らわす。

 

(「うっせ、とっとと行くぞ。どうせ今日の放課後は魔術喰いの捜査で潰れるだろうしな」)

 

(「はいはい」)

 

先日話し合って決めた俺用の勉強机から幾つかの参考書をカバンの中にしまい込み、雷真と夜々を起こさないようなるべく静かに寮の外へと出る。

全寮制ということもあり、辺りに車やらなんやらが走っていない分空気が澄んでいた。

 

「すぅ......はぁ......」

 

俺は大きく深呼吸をしたあと、さっそくトータス寮から出た。

 

「えっと、確か図書館は......こっちだったな」

 

そうして頭の中に学院の全体図を思い浮かべつつ、道中見つけた学院内マップも確認しながら図書館へと向かった。

 

......まぁ、常識的に考えてこんな時間に開館してるはずもなければ校舎が開いてるはずもなく、結果寮の外で勉強する羽目になったが。

寝てる奴の側でやるよりかは幾分気の利いた気遣いだろうということにしておこう、うん。

 

 

「そうだ、リュウ。お前に渡さないといけないものがあるんだ」

 

昼放課。

食堂で雷真と昼食を取っている最中、彼からそんな言葉と共にとある封筒が渡された。

 

「なんだ、これ?」

 

「今日の朝、リゼットが寮に来てよ、コイツを渡してくれたんだ。中身は『風紀委との契約書』と『魔術喰いの資料』になってる」

 

「契約書? なんでそんなもんが必要なんだよ?」

 

雷真から渡された封筒の封を切り、中を適当に漁くりながら尋ねる。

 

「フェリクスが魔術喰いのことを解決したら今回起こした沙汰は咎めない上に参加資格(エントリー)まで提供するって言ってただろ。その参加資格に関わるものなんだとさ」

 

「へぇ......なぁ雷真。夜会って100人の中で1位になれたら魔王(ワイズマン)っていう、脱獄しなけりゃなんでもやっていいっていうすっごい称号が貰えるんだよな?」

 

中身を一通り確認し終えたところで俺は軽く折って封筒を閉じ、傍に置いて食事を再開した。

 

「だ、脱獄?」

 

それを見た雷真も食事を再開しつつ、俺の言葉を反復する。

 

「へ?」

 

俺は雷真の反応に、思わずキョトンとしてしまった。

 

(そっか、今はまだ20世紀......しかも前半だから脱獄とか言ってもわかんねぇのか)

 

「あ、いや......つまり! 法に触れなきゃなんでもありが魔王なんだろ?」

 

慌ててそう訂正し直し、何故か早鐘を打っている心臓を落ち着かせようとお茶を一口飲む。

うぅ、無駄に前世の知識があるとツラい......あれ? そういや脱獄ってどんな意味だっけ?

 

「あぁ、そうだが......」

 

雷真はどこか腑に落ちない様子を見せながらも触れることはしなかった。

俺は雷真の気遣いに感謝しつつ、先生から夜会の話を教えてもらったときからずっと気になっていた質問を口にした。

 

「みんななんで魔王を目指すんだろうな。なんでもありってのがそんなに魅力的なのかよ?」

 

「たぶん、魔王にならなきゃ出来ないこととか、自分の野望を叶えるためになる必要があるとか、いろんな理由があるんだと思うぜ? 少なくとも俺はそうだけどな」

 

「ふぅん......」

 

「雷真......」

 

隣で今まで黙って食事をしていた夜々が不安そうに主人を見る。

雷真は夜々の頭を軽く撫でて箸を進めた。

 

ここ(学院)に来てからまだ一週間もしてないけど、ホントにいろんなことに巻き込まれた。

でもその全部が全部夜会絡みで、今回の魔術喰いのことも夜会絡み......もとい参加資格絡みだ。

正直、ここに来た理由ってアジーンの体の元になってるらしい自動人形のことを知るためであって、別に魔王になりたいとかそういうつもりで来たわけじゃない。

だけど......ただ平凡に()を待ち、その時間潰しにのんびり自動人形のことを知っていくよりかは少しくらいスリルがあったほうが学院生活も楽しくなるよな?

 

「......確か夜会の対戦形式ってロイヤルランブルだったよな?」

 

「あぁ」

 

「夜会って面白いかな?」

 

「は......?」

 

「え?」

 

ま、また聞き返された......今度はなにを間違えた?!

 

「お、面白いとか楽しむものじゃないと思うぞ......?」

 

返ってきた雷真の答えに、拍子抜けする。

え、そっち?

 

「じゃあ雷真はなんで夜会に出たがるんだよ?」

 

「さっきも言ったとおり、自分の野望を叶えるためさ。魔王......というか夜会はそのための正攻法に過ぎない」

 

「......野望、ね」

 

なんだかそれだけを聞くと、すごく物騒な話に思えてくる。

 

「リュウはこの学院にどんな理由で来たんだ?」

 

「俺は......」

 

言いかけて、踏みとどまる。

 

「コイツのことが知りたかったんだよ。中学の先生が言ってたんだ、ここは自動人形について詳しく学べるって」

 

「へぇ......じゃあ夜会には出ないのか」

 

「いや、出るよ。暇だし」

 

俺の言葉に雷真の口がポカンと開いた。

 

「暇って......じゃあ契約書にはサインするのか?」

 

それは“魔術喰いの件を解決したら風紀委の総意として夜会に推薦してもらう”のかどうかという質問。

俺は横に首を振った。

 

「そんな方法ではもらわないさ。ちゃんと成績を上げてからにするよ。じゃないと時間潰しになんねーからな」

 

「時間潰し?」

 

雷真が問いかけながらどういう意味だと言いたげな表情を浮かべたのを見て、俺は心の中で後悔した。

これやったの二回目だぞ、おい。

いい加減学習しないと......。

 

「ん? いや、こっちの話さ。気にすんな」

 

二回目ということもあってか雷真の質問を不自然なくかわした俺はちらりと食堂に掛けられている壁掛け時計を見ると昼放課は残すところあと僅かになっていた。

 

「やっべ、昼放課終わるっ!」

 

「は? うおっ! リュウ、早く食って行くぞ!」

 

「お前に言われんでもそうするわ!」

 

俺と雷真はほとんど味わいもせずに飯をかきこみ、

 

「〜〜っ!! ゲホッ、ゲホッ!」

 

「雷真! お水!」

 

器官に入ったのか噎せて夜々に心配されている彼をざまぁと思いつつ水で口内を洗い、がたりと席を立った。

 

「おっさき〜! 行くぞアジーン!」

 

「ちょっ、リュウ! 待て! ーーゲホッ!」

 

「ゆっくり召し上がってください!」

 




デートイベント回避っ!
雷真、頑張れ&ドンマイ(╯⊙ ω ⊙╰ )

お気に入り登録、評価ありがとうございます!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。