転生したのに死ぬ前提?最高だね(`・ω・´)   作:吉田

35 / 50
残り1話......
ようやくここまでありつけた気がする......
疲れたよ......

リュウ・ヴォル「はいはい、よく頑張ったな。えらいえらい(棒)」

(。`・д・)ノワース!

リュウ・ヴォル「やめ、それ即死魔法!!」

全体修正(10/17)


第三十四話:その決意は

そうして俺は、あの列車の上にいた。

ゼノ隊長から下された任務。

生物化学工場、バイオ公社から搬送される実験用物質。

それが積まれたリフトに同乗し、積荷を警護するという、文字に起こせば一見簡単に見えそうなイベント。

ある意味ここでのサブイベントを回避さえ出来ればリュウがニーナやリンに会うことも、ボッシュが自身のプライドを守ろうと躍起になることもなかった。

......まぁ、そんなことになりにでもしたら最早ドラクォじゃない別の何かなんだが。

ちなみに、このあと俺はトリニティと呼ばれる反政府組織の襲撃を受けリフトごと落下します、はい。

先が読めているだけにこれから起こることが怖くて仕方がない。

護衛繋がりだし、このまま落下したら元に戻ってたりしないかな?とか思っているのは内緒。

 

「リュウ......」

 

ふと、梯子を使ってリフト上部へと登ってきたボッシュが俺を呼ぶ。

 

「気楽に行けよ......なにを運んでるのかは知らないけど、レンジャーの護衛までついたリフトを襲うやつはいないさ」

 

そのまま肩を竦めながら、背後に設置されている落下防止用ガードレールに凭れかかると流れる景色をぼーっと見つめていた。

警戒心ゼロ。

エリートだからこその余裕なのか、これは。

かと言ってそんなあからさまなフラグを建てないで欲しい......まぁ、建てても建てなくてもすでに建ってる(・・・・・・・)からどっちでもいいのかもしれないが。

 

「なぁ、リュウ」

 

しばらくして、ボッシュが話しかけてくる。

内容がわかっているだけに、この自信過剰な相棒さんの話はなるべく聞きたくない。

前世でのネット上じゃ人気者だったけど、俺ははっきり言って嫌いだ。

 

「お前......手柄を譲る気ない?」

 

「はぁ? いきなりなに言ってるんだよ、ボッシュ?」

 

とはいえそんな素振りを見せればいろんなものが砕け散る気がするのでデフォっぽく驚いておく。

 

「俺の能力だと......あとは、大きな手柄があれば昇進できる......。

うまく行けば、統治者(メンバー)のひとりにだって、なれる。俺には、それだけの資格があるんだ」

 

「統治者......か」

 

「そう......ボッシュ 1/64は......この世界を統治するメンバーに、なる......ならなきゃ、いけない。ーーなぁ、リュウ。D値 1/8192だと......お前はサード・レンジャーより上には、いけない」

 

はい、自信過剰セリフキターーーー(・∀・)ーーー!!

ご馳走様です(笑)

いや、この世界観の中じゃこいつの言ってることは正しいんだけど、だからと言ってこれは酷いと思うんだ、うん。

D値って言うのはこの世界でいう当人の潜在能力値みたいなもんなんだけど、これ、ゲームをクリアしていく度にそのクリア時ステータスでどんどん上がって行くんだよね。

最下はもちろん1/8192で、最上はタイトルにもなってる1/4。

クォーターだよ、クォーター。

初めてD値1/64以上になったときのプレイじゃボッシュの台詞に思わず突っかかっちゃったもんな。

“は? こいつ何いってんの?ww 明らかに俺のほうがD値高いんですけど?ww”的な。

そういえばとあるブログで、間接的にだが開発者さんが“時間があればD値1/64より上の場合に「へへっ、リュウせんぱーい(揉み手)」と唐突にへりくだるボッシュを入れたかった”と言っていたそうな。

あれはマジで見たかったorz

でも、そうやって考えたらずっとサードレンジャー(  したっぱ  )止まりってなんなんだろうな?なんて気になるんだがまぁそこは置いといて。

 

「俺が昇進すれば......お前のうしろだてになってやる事も、できる! リュウ、俺のために働いてくれ」

 

「......」

 

ここまで来ると同情したくなるくらいの可哀想な人にしか思えないんだよなぁ......本人のことを考えるなら断るのが一番だし、俺自身すっごく断りたいんだけど。

そう思っていると、ついにリフトが緊急の赤いランプを灯し辺りに光を撒き散らした。

向かい合わせのレールに、人間社会用に改造された二足歩行のディクーーサイクロプスに乗る反政府組織(トリニティ)がこちらのリフトに狙って銃弾を放ってくる。

 

「強襲ディク? 反政府組織か!?」

 

チュンッチュンッ!とリフトに当たる銃弾の音に、脊髄反射で思わずリフトに装填されている銃で反政府組織......否、リンを迎撃してしまう傍ら、ボッシュが焦りを含む声で現状を理解する。

だが、不意にリンは銃を撃つのをやめるとサイクロプスに乗ったまま走り去ってしまった。

 

「はぁ......はぁ......」

 

意外に銃が重かった......。

ゲームの筋で行くなら、ここはリンの行った先を見ながら“諦めた......?”なんて台詞を言うべきなんだけど、こんなにも重いなんて考えもしなかった......。

てか、(リュウ)の台詞も中々なフラグだな!

人のこと言えねぇ!!

 

「ちくしょう......あの野郎、ぶっ壊してでもリフトを止める気だ!!」

 

あ、俺が言わなくても勝手に進むのね。

当たり前か。

 

「......」

 

リンの行方を目で追っていたボッシュの示す方向を見ると、早くもリンはサイクロプスから降りバズーカを構えていた。

そこから予想されることはただ一つ......俺が今乗っているこのリフトが破壊されることだけ。

てか、破壊しなかったら逆にリンが轢き殺される......バズーカ持ってなかったら、あれってただの自殺志願者だよな。どう見ても。

ーーさて、と。

一旦落ちてきますか......いくら死なないのがわかってるとは言え、底の見えない穴に落ちるのはやっぱり怖いなぁ......なんて考える暇もなく。

 

「っ!!」

 

俺の視界は、一瞬にして真っ白に覆われた。

 

 

警備から無事に逃げ仰せ、大講堂の裏手に着地したシャルの姿が彼女の特徴とは正反対の女学生へと変化を遂げる。

それと同時にシグムントも白鳩へと姿を変え、その姿のままシャルのときとそうであるように肩に留まった。

 

「......」

 

その様を視界に収めながらリュウも着地し、ドラゴナイズド・フォームを解く。

 

「大丈夫?」

 

そうして数歩ほど先を進んだ彼は振り返ると、そう言って首を傾げた。

 

「え、えぇ」

 

シャルは戸惑いつつもしっかりと返事をし、それを聞いて歩き出したリュウについて行く。

 

「どうして、助けたの?」

 

そのまま大講堂内へと入り、2階に差し掛かったところで当然とも言える質問が発せられた。

 

「私は時計塔を壊したし、学院長を狙ってラスターカノンまで撃った。私を匿えばあなたまで学院の敵になるのよ?」

 

「......」

 

だが、リュウは答えない。

 

「あなた、もしかしてあいつの仲間......なの?」

 

それが逆効果だったのか、訝しむように問われた内容にリュウは振り返り、ついに口を開く。

 

「きみがそう思うのなら、それでも構わない。だけどおれは、少なくとも君たちの味方でありたいと思ってるーー着いたよ」

 

そうして彼が再び振り向いた先には、気付けば3階の執行部のスペースが設けられたあの部屋があった。

 

「......」

 

シャルが口を閉ざし、リュウもそれを確認してから部屋の扉を開ける。

と、中ではシンと紅茶を啜るセドリックがいた。

 

「やあ、お疲れ様。ラヴェンナ」

 

シャルの変わってしまった女学生の姿はラヴェンナという者のそれらしい。

だが、シャルはセドリックの挨拶には答えずどこか我慢しているような表情を浮かべていた。

 

「おや、どうしたんだい? 死んだ(・・・)子になりすますのは気持ちが悪いかい?」

 

からかような口調。いや、なぶるような、と言うべきか。

 

「君のルームメイトだったんだろう? 気立てのいいラヴェンナは」

 

気立てが良かったのか、そんなことはリュウにわかるはずもない。

そもそもラヴェンナという少女を知らない彼にとって、それは仕方のないことだった。

ただし、そのやり取りは別だーーましてや彼の今の心情では、苦痛以外の何物でもない。

確かに、死んだ子になりすますなどという内容は聞いているだけで不愉快になり得るようなものだ。

だが、それではない。

彼が苦痛を覚えるのは、セドリックの口調と、青ざめた顔で必死に吐き気を堪えるシャルに対して、だった。

人はここまで外道になれるのか、と。

これも元を辿ればおれのせいなのか、と。

......自身でも気付かないうちに、リュウは握り拳を作っていた。

 

「本題に入ろう。時計塔の跡地は崩落、学院長は生死不明だってさ」

 

特に反応を示さないシャルに退屈を覚えたのか、セドリックは切り出す。

 

「学院の地下には大空洞が広がっているーー僕がそう教えてあげた途端これだよ。君はまだ、覚悟が決まってないんだね?」

 

「決まってるわ! 私はちゃんと、学院長を殺したじゃない!」

 

「第6位ともあろうシャルロット・ブリューさんがまさか『殺す』の意味がわからないわけじゃないよね?」

 

「っ......」

 

「奈落の底に叩き落とすだけで僕の目を誤魔化せると思わないで欲しいなーーもし次もおんなじことをするようなら今すぐにでもあの子の息の根を止めたっていいんだよ?」

 

「いや! お願いだからそれだけはやめて!」

 

「......そうだね、ただ息の根を止めるだけじゃツマらないな。どうせならそこのリュウを使って止めようか? ーー知り合いに殺されるっていうのも中々に酷な話だねぇシャルロットさん?」

 

忍び笑いを漏らしながら言うセドリックの顔は、実に楽しそうだった。

ポロリ、とシャルの瞳から涙が零れる。

 

「お願いだから、アンリだけは......」

 

「なら次で仕留めて。それで無理ならあの子の命はない」

 

ひやり、と冷たく声の調子が変わる。

 

「ま、どちらにせよこれが最後になるだろうけどね。あと......二十時間もないかな?」

 

そのとき、講義の開始時刻を知らせるチャイムが鳴った。

 

「ほら、ラヴェンナ(・・・・・)さん。早くしないと授業が始まっちゃうよ?」

 

「......シグムント、行くわよ」

 

頬に涙の後が残ったまま、シャルは踵を返して部屋を出て行く。

 

「坊ちゃま。アンリエットのことは言わなくてもよかったのですか?」

 

ふとシンがセドリックに尋ねる。

セドリックは心底つまらなさそうに、

 

「もちろん、一緒に落ちてたら言うつもりだったさ。でも、生憎と下から二番目(セカンドラスト)が身を呈して守っちゃったからね。一緒に落ちてくれたら、もっと面白くなりそうだったんだけど......」

 

「では、アンリエットのほうは」

 

「このまま警護に見つかるのも面倒だーーリュウ、アンリをここに連れて来てもらえるかな?」

 

「......わかった」

 

リュウは返事をし、今すぐにでもここを立ち去りたい思いで部屋を出て行く。

バタン、と最後まで扉がしまったことを確認したセドリックは、水晶玉を取り出すとそのまま魔力を込めた。

ふわっと、透明な水晶の奥になにやら情景が浮かび出す。

 

「それにしても......見事に思い通りに動いてくれたね、シン。いっそ清々しいくらいだ」

 

「ですが、それも計算上のことなのでしょう?」

 

「まぁねーーシン、ここに入れるかい?」

 

そう言って示すのは、水晶玉に映された情景......シャルが開けた地下の大空洞だった。

 

「坊ちゃまの仰せとあらば、容易いことです。たとえ警備の目があろうとも」

 

「じゃあ、やってもらおう。十人ほど連れて行くんだ。実態が知りたい」

 

「御意に」

 

シンは一礼すると、ただちにその場を後にした。

 

「愚者の聖堂か......楽しみだ、学院が〈神の似姿〉にどこまで迫っているのか......ね?」

 

シンが扉を閉めようとした直後、そう問いかけられて彼の頬は緩んでいた。

 

「......はい」

 

 

「アジーン......おれ、わかったよ」

 

大講堂前、空を仰ぎ目を閉じていたリュウが唐突に切り出したのはそんな言葉だった。

 

「自動人形がこの世界を歪めているんじゃない......それを扱う人が歪めているんだって」

 

「......」

 

リュウの決意を、アジーンはただ静かに聞く。

 

「この世界は、おれが望んだ世界じゃない......壊れた世界だ。こんなことになるんだったら、空がなかった頃のほうがまだいい......たとえ、その結果がニーナを救わなかったとしても」

 

「......そうか」

 

たった一言、相槌を打ったアジーンはパタパタと飛んでリュウの肩に乗る。

 

「ごめんな、アジーン......おれにはやっぱり、耐えられそうにないみたいだ」

 

「気にするな、元はお前が開いた世界()だ。この身とて、与えられたもの......私が何かを言うような立場ではない」

 

「ありがとう......ホントにごめんな......」

 

言って、小さく息を吐く。

 

「ーーそろそろ行こうか、アジーン。急がないとアンリが捕まるかもしれないからね」

 

「あぁ」

 

前を向き、瞼を開けて覗いたその瞳は紅い色をしていた。

 

 

 

「私のせいだ......」

 

辺りを警備が、風紀委員が囲んでいる。

その対象となっているのは巨大な穴。

底が見えず、何者も誘おうとするそれに吸い込まれていったのは少し離れたところから聞こえてくる悲痛な叫び声の(あるじ)

 

「私なんかが生きてるから関係のない雷真さんまでも......私が......私がみんなを不幸にしてるんだ......っ!」

 

嗚咽を堪え、両手で溢れる涙を何度も吹きながら彼女、アンリは茂みの中で崩れ落ちていた。

 

「アンリ......」

 

それを、木の幹を支えにして枝の上で見ていたリュウはポツリと名を呼ぶ。

だが、彼女にその声は届かない。

 

「私さえ。いなければーー」

 

ふと、嗚咽を何度も漏らしながらもアンリは懐に手を入れると小さなナイフを取り出した。

そのまま自身の利き手ではないほうの手首へと当て、ギュッと力を込める。

 

「やめるんだ、アンリ」

 

初めて目にする行為にリュウは戸惑っていたが、ナイフの当てられた手首から僅かな血が見えた瞬間慌ててアンリのナイフを握る手を持ち上げた。

 

「っ! リュウ......さん?」

 

リュウに気が付いたアンリが驚いた様子で名を呼ぶ。

リュウは小さく微笑みながら手を差し出し、

 

「泣き過ぎだよ。女の子がそんな風に泣くものじゃない」

 

「でも......だって......っ!」

 

「雷真なら無事だよ。今はそうやって信じるしかない」

 

リュウの言葉にアンリは落ち込んだ様子で彼の手を取り立ち上がる。

すでにナイフはリュウの手元だ。

 

「おいで。ここは危険だ」

 

「どこに行くの......?」

 

当然の質問に、リュウは目を逸らしながら答える。

 

「実はセドリックに君を連れてきて欲しいって頼まれていてね。一緒に来てくれるかな?」

 

瞬間、アンリはリュウの手を弾いた。

 

「いや! あそこには行きたくない!」

 

じんわりと赤くなりつつも、再びその手を差し出す。

 

「大丈夫、君のことは絶対に守るから。セドリックが何かをしようとしてもさせない」

 

「ーーどうして、そこまでしてくれるの......?」

 

「君が死んだら、シャルはきっと悲しむ。シャルは君のことが大切だから戦ってるんだよ? だったら最後までちゃんと見守ってあげないと」

 

「......結局、あなたもお姉さまが......」

 

ポツリ、と顔を俯きながらアンリが呟く。

その言葉を聞き漏らさずハッキリと捉えたリュウは手を下ろし空を見上げた。

 

「ーーこの世界を歪めてるのは、自動人形だ」

 

「......え?」

 

「でも、その自動人形を操るのは人間だ。なら、その人間が歪んでしまった原因ってなにかわかる?」

 

「......わから、ないです......」

 

「この世界自体だよ。世界が広過ぎるから警備の目も行き届かないし、こんな非情なことをする人だって生まれるーーだから俺は、自ら開いた世界を閉ざす。今の技術なら空気が悪くなることもないからね」

 

「......?」

 

さっぱりわからない、と言いたげな表情を浮かべて首を傾げるアンリにリュウは苦笑する。

 

「そのうちわかるよ。とりあえずここから離れようか、このままじゃいつ警備に見つかるかわからない」

 

「うん......」

 

アンリの返事を聞きリュウは3度目の手を差し出す。

 

「きゃっ」

 

アンリがそれを掴むと同時にリュウは彼女を抱き抱え、そっと微笑む。

 

「ちょっとの間目を瞑ってて。風が目に染みるから」

 

「う、うん」

 

曖昧な返事のままアンリが目を強く閉じる。

それを確認したリュウはD-ダイブをし、木の枝を飛びながら茂みを抜けた。

 




(。`・д・)ノキリエ

リュウ・ヴォル「死んでねぇしまだ生きてるから!」

おっかしいな、さっきワースったのに

リュウ・ヴォル「なんだワースったって! 新し過ぎんだろ?!」

んー......
( ・Д・)ノワース

リュウ・ヴォル「だからやめろってそれ!」



ちょっと、ボケてみた。
訂正したけど、まだ違和感が残ってる......
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。