転生したのに死ぬ前提?最高だね(`・ω・´)   作:吉田

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今回はちょっと少なめ。
次回から原作突入します。たぶん。

今更思うけど、アジーンを時に突っ込ませたりボケさせたら言動がアジーンらしくなくなった......
ということでタグ追加、、、キャラ崩壊で(`・ω・´)bグッ

*本文の訂正(4/3)


第六話:訓練。そして試験会場へ

前世の2月下旬では考えられないほど、暖かな午後の日差し。

正門前で先生を待っていた俺は、このまま立って寝れるんじゃね?と思うほどうとうととしていた。

 

「......zzz」

 

「はぁ......」

 

目を閉じて視界が真っ暗な中、アジーンの溜息が聞こえてくる。

 

「せぇのっ!」

 

「ッ?! いって!!」

 

続いて力むような声が聞こえてきたと思えばその直後に強烈な痛みを頬に覚え、俺は一気に目が覚めた。

 

「なにすんだ、アジーン!」

 

「お前が寝ているからだ」

 

やれやれと溜息をつきながら、アジーンが答える。

 

「寝ててなにが悪いんだよ! こんなに暖かいのに寝るなってほうが無理だわ!」

 

「それでも立ったまま寝る人間などそうそう居るはずがないだろう」

 

アジーンの言葉に俺はニヤリとする。

 

「そうそう、って言ったよな? てことは少なからず立ったまま寝るやつだって居るわけだ」

 

「ぐっ......」

 

「ん? なんだよ、言いたいことがあるなら言い返してみな。ほらほら」

 

「おーおー、リュウ。喧嘩は良くないぞ? 確か何処かのことわざで喧嘩するほど仲が良いと聞くがそれでも度は超えないようにな」

 

ふと第三者の声が聞こえ、俺は振り向くとそこには私服姿の先生が立っていた。

 

「あ、やっと来たーーってえぇ?!」

 

......とある小さな女の子を連れて。

 

おそらくあれが先生の自動人形(オートマトン)なんだろう。

それにしても趣味悪くないか......?

なんでよりにも寄って見た目が幼女の自動人形なんだよ......。

そりゃ捉えようによっては良い感じのお父さんに見えないこともないけど、俺から見ればただのロリコンにしか見えないっての。

......もちろんそんなことは口が裂けても言えないけど。

 

「遅れて悪かったな、俺の自動人形がなかなか目を覚ましてくれなくて......どうした、リュウ? そんなに驚いて」

 

ふとそんな風に尋ねられ、俺はつい慌ててしまう。

 

「え? あ、いや、なんでもないです」

 

「そうか? ならいいんだが......」

 

その言葉に、俺は心の中で安堵の溜息を漏らす。

 

「それじゃあ早速訓練と行くか」

 

どこかしっくり来てない様子の先生だったが、さすがは大人。

それ以上は聞いてくることもなくすぐに話を戻してくれた。

俺だったら絶対に追求してるな......。

 

「はい。お願いします」

 

「オッケー、それじゃあまずは場所を移動しよう」

 

「あれ? 学校の中でやるんじゃないんですか? グラウンドとか」

 

「確かに学校のグラウンドは広い分訓練に適してるんだが、ここで訓練すると怪しまれるんだよ」

 

「どうして?」

 

「この地域はそんなに自動人形が浸透していないからな。人目に付くと少し面倒臭いことになる」

 

「へぇ......」

 

正門前を集合場所にしてたから、てっきりグラウンドで訓練するものばかりだと思っていた。

 

「さぁ行こうか。朝のうちに訓練にとっておきの場所を探して置いたんだ」

 

「手間掛けさせてすんません......」

 

「いや、気にするな。もともと俺がなにも言ってなかったのが悪い訳だし。ほら、行くぞ」

 

「はぁい」

 

そうして歩き出した先生に置いていかれないように、俺も足を踏み出した。

 

「ほら、アジーン。行くぞ」

 

途中、知らない間に距離を取っていたアジーンの首を引っ摑んで。

 

 

先生に案内されて着いた場所は学校から少し離れたところにある堤防の側......もっと言えばその堤防に掛かっている橋の下だった。

今から虐められるの、オレ?

 

「それじゃあまず最初に確認するが、魔力の定義は知ってるか?」

 

「あの、先生」

 

俺は、胡座をかき両膝に手を置いた体勢で話し始めた先生に手を挙げる。

 

「ホントにここでやるんですか?」

 

そう言って、俺は辺りを見回す。

確かに辺りは橋の下故に暗くまた良い感じに姿が隠すことができ、人気も少ないが、堤防ということもあってか大中小様々な石が混ざった砂利が一面中にあり、ものすごく尻が痛かった。

 

「ここしか良い場所が見つからなかったんだから我慢しろ。俺だって痛いんだから」

 

「そんなぁ......せめてコンクリートの上とかーー」

 

「痛い思いしながらやったほうが上達が早いもんだ。入試まで時間がないんだろ?」

 

「うぅ......」

 

「頑張れ〜」

 

「......zzz」

 

橋の土台となるコンクリートの上で応援してくれている先生の自動人形ークレアちゃんって言うらしいーに感動を覚えつつ、その膝の上で寝ているアジーンをガン飛ばす。

 

(魔力が練れるようになったら真っ先に『レイガ』で凍らせてやる......)

 

「ほらほら」

 

「うぅ......」

 

パンパンと手を鳴らされ、俺は仕方なく先生に視線を戻した。

 

「それで、魔力の定義なんだがーー」

 

 

ふっ、とアジーンを覆っていた炎が消え、途端に金縛りが解けたかのように動き出したアジーンが驚いた様子で辺りを見回し出す。

 

「な、なにが起きた......?」

 

「っはぁ、はぁ、はぁ......」

 

「大丈夫か、リュウ?」

 

肩で息をしながら、俺は先生の目を見て小さく頷く。

 

あれから4時間。

俺は先生付きっ切りの元、ようやくアジーンを強制支配(フォース)出来るようになった。

先生曰く、初心者でここまで出来れば上等、なんだとか。

入試までのことを考えればこのまま一気に技の開発まで行きたいところだが体が悲鳴を上げており、限界も近そうだった。

 

「うっ......」

 

不意にプツリと糸が切れたみたいに全身から力が抜け、俺は自分の足で支えることも出来ずそのまま前のめりになる。

 

「リュウ!」

 

アジーンが慌てて駆け付け、そばに寄り添ってくれる。

そのおかげで倒れずには済んだが、本格的にヤバそうだった。

 

「無理をするな。お前が倒れては元も子もないぞ」

 

「んなこと言われたって......」

 

「相方の言う通りだ。このまま体を酷使しても上達するばかりか逆に悪い結果しか招かんぞ」

 

「っ......」

 

その言葉に、俺はグッと奥歯を噛み締める。

辺りを見回してみればこの場にいる誰もが俺を心配そうに見ていた。

 

「わかりました......」

 

その視線に俺は観念し、こうべを垂れる。

 

「お前は良くやった。だから今日は家に帰ってゆっくり休みなさい。また暇な時間に見てあげるから」

 

「はい......」

 

俺の返答に先生は頷き、「少し離れる」と言って何処かへ行ってしまった。

 

「立てるか、リュウ?」

 

アジーンが心配そうにこちらを見ている。

 

「なんとか......」

 

そう言って俺はグッと足腰に力を入れる。

が、いつ崩れるかわからないくらいに足は震えていた。

たぶんこれ、歩きでもしたら即刻潰れる&誰かに手を貸してもらったとしても立ち上がれなくなるんじゃないか?

 

「リュウお兄ちゃん、無理しちゃダメだよ。パパがそう言ってたよ?」

 

そこへてくてくと近寄ってきたクレアちゃんがそう言って手を貸してくれる。

 

「あ、あぁ」

 

なんだか自動人形とはいえこんな小さい子にまで手を貸してもらっている自分が情けなかった。

てかパパってなんだ、パパって。

 

「リュウ」

 

今までどこに行っていたのか、戻ってきた先生がこちらに歩きながら呼びかける。

 

「今嫁が迎えに来てくれるからその車に俺と一緒に乗れ。車が来るまではまだ10分と掛かるからその間座って休んでいなさい」

 

「......へ?」

 

一瞬言われた言葉が理解出来ず、間抜けな声が漏れる。

 

「いいな」

 

有無を言わさないその言葉に、俺は仕方なく先生の言葉に従った。

 

その後、家に帰った俺は結局高熱で倒れてしまい、貴重な3日間を休養という形で無駄にしてしまったが。

 

 

汽笛が駅のホームを震わせる。

煙が頭上を漂う中、俺はアジーンを右肩に乗せ別れの挨拶を交わしていた。

 

「爺ちゃん、婆ちゃん。入試頑張ってくるね」

 

「精一杯努力して来なさい」

 

爺ちゃんの言葉に、コクンと頷く。

 

「道中は怪我をしないようにね」

 

「大丈夫だよ、どうせ列車に乗るだけだから」

 

「とは言え、二日間は乗りっぱなしなんでしょう?」

 

そう、俺のいる時代には飛行機なんて便利なものはない。

そのため交通機関と言えば列車のみとなり、試験会場であるヴァルプルギス王立機巧学院へ行くにはそのくらいの時間を要してしまうのだ。

飛行機でロンドンまで行けたら半日で済むのに......と、この日を迎えるまで何度思ったことやら。

昔って不便なことだらけだなぁ......携帯電話もないし(´・ω・`)

 

「そりゃ、まぁ......」

 

「リュウ。そろそろ列車が出てしまうぞ」

 

アジーンに頭を小突かれながら言われ、俺はカバンを手に持つ。

 

「体調管理には気を付けなさいよ?」

 

「うん」

 

婆ちゃんのそれにもしっかりと頷いた俺は二人を見た後口を開いた。

 

「じゃ、行って来ます」

 

「「行ってらっしゃい」」

 

二人の声を背に受けて俺は大きく踏み出し、列車に乗り込んだ。

 




クレアちゃん、出番これで終わりの予定なのに裏設定が凄くなった......なんでー?
(´・∀・`)
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