転生したのに死ぬ前提?最高だね(`・ω・´)   作:吉田

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タイトル考えるのむずい......
わざわざかっこよくしなくてもいいよね......?

誤字、脱字あったら教えてください(`・ω・´)


第八話:もう嫌だ......

目の前で、己よりも少し低めの身の丈を持つ少年と小型の竜の姿をした自動人形が炎に包まれ、赤い竜人と巨大な黄土色の翼竜が姿を現す。

 

「なんだ、こいつは......」

 

初めて見たらしい機巧魔術(マキナート)に、日本からはるばる来た赤羽雷真は唖然としてそれを見ていた。

竜人とその翼竜がお互いに視線を交わし、翼竜は列車の最後尾へ、竜人は最前列へと移動する。

 

「うおっ」

 

「雷真!」

 

直後列車に走る、大きな衝撃。

思わずよろめいてしまった雷真はその側で何故か浮かれていた彼の相棒(パートナー)である夜々に支えられる形で倒れることはなかった。

 

「すまない、夜々」

 

「いえ、雷真が無事なら」

 

雷真がフラついたからか、一瞬で浮かれた気分から戻った夜々は小さく微笑んだ。

ふと彼女の笑みが失せ、サッと振り向いて列車の先を見据え指を指す。

その先には列車を止めようとしている竜人の姿の他に角度のキツイカーブがあった。

 

「あれを見てください雷真」

 

「俺たちも行くぞ、夜々!」

 

「はい!」

 

それを見た雷真がダッと走り出す。

夜々は大きく返し、雷真の後を追って列車の先頭まで進んだ。

 

森閑四八衝(しんかんしじゅうはっしょう)!」

 

瞬く間に追い越していった夜々に手のひらを向けながら雷真は言葉を放ち、刹那夜々と彼を青白い炎が繋いだ。

夜々が大きく跳び上がり、列車を飛び越え線路の上に着陸する。

そうしてぶち込んできた列車を竜人と共に受け止めた。

 

「ッ?!」

 

突如現れた夜々に対して竜人が驚くも、再び視線を列車に移し更に力を加えていく。

最後尾で翼竜が引っ張っているおかげか列車は玉突き状態に陥ることもなく、また、夜々が加わったことで列車のスピードはかなりの速度で緩まっていった。

キイィィィと耳障りな音を立てて列車がようやく止まる。

 

「ふぅ。よくやったな、夜々」

 

列車の衝撃に備え、突起に体を固定していた雷真が線路に飛び降りて夜々を褒める。

夜々は嬉しそうに雷真を期待の込めた目で見るが雷真の視線は隣の竜人へと向けられていた。

 

「......」

 

ふと竜人が空を見上げ、手を伸ばす。

釣られて空を見上げてみれば空には最後尾で列車を引っ張っていた翼竜がおり、翼竜は竜人の手に留まろうと高度を下げていった。

 

「こっちに来る気か......?」

 

「雷真、危ないです! 離れましょう!」

 

みるみるうちに距離を縮めていく翼竜に、二人が戦慄したそのとき。

 

ボウッ

 

と音がしたと思えば翼竜と竜人は炎に包まれ、そうして再び現れた姿は紛れもなく先ほどの少年と小さな竜の姿をした自動人形(オートマトン)だった。

 

 

結果からいえば列車は止まった。

し、アジーンのサポートのおかげで玉突き状態に陥ることもなかったため怪我人が出ることもなく、この件は無事に終わりを告げた。

ただ一つ、少し......というかかなり関わりたくない奴らと一言交わさなくちゃならないということは除いて。

 

「......さっきはありがとう。たぶん、俺とこいつだけじゃカーブまでに止めることが出来なかった」

 

トランスを解いた俺は手に留めたアジーンを前に持ってきながら目の前のリア充二人組に礼を言う。

 

「いや、礼を言うのは俺のほうだ。夜々だけじゃたぶん、玉突き状態を起こして怪我人が出てたはずだからな。ありがとう」

 

雷真というらしいその少年は小さく頭を下げ、礼を言う。

夜々というらしい少女はそんな雷真を見て慌てて同じように頭を下げた。

......どこまでもリア充展開する気か、こいつら。

俺は内心うんざりしながら、ふとこの夜々というヤツが一緒に列車を止めていたことを思い出した。

 

「なぁ、一つ聞いてもいいか?」

 

「なんだ?」

 

「お前って魔法使い......なのか?」

 

「いや。お前と同じ人形使いだが......」

 

雷真が「なにを言ってるんだ?」と言いたげな表情を浮かべる。

そんな表情を浮かべられても人形使いとして勉強し始めたのってまだ1ヶ月も経ってないし、同類って言ったら元人形使いの先生しか見てないんだから仕方ないと思う......(´・ω・`)

 

「じゃあ、ソイツは自動人形......?」

 

「ソイツじゃなくて夜々です!」

 

ムッとしながら夜々が俺の言葉を訂正する。

が、俺は触れなかった。

夜々自身が否定しない時点で俺の言葉は間違っていないからだ。

 

「こいつはれっきとした自動人形だよ。それも世界最高の、な」

 

そこに、さらに夜々が自動人形だということを肯定するかのように雷真が説明を付け加える。

 

「雷真......」

 

説明しながら雷真に、頭の上に手を置かれた夜々の目がわずかに潤んだ。

 

「へぇ、すごいな。世界最高ってか。......まるで人間みたいだ」

 

「そうだろ、なんたって硝子さんが作ったんだからな」

 

自慢げに言葉を返す雷真。

だが、その隣で小さな殺気が立ったのを俺は見逃さなかった。

 

「な、なぁ。なんかコイツ危なくないか......?」

 

が、俺の忠告はすでに遅く、夜々の手は雷真の喉元に伸び掛けていた。

 

「硝子、硝子、硝子......いっつも硝子のことばっかり......!!」

 

雷真がその手に気が付いて飛び退こうとするが、その前に夜々の手が雷真の首を掴んだ。

 

「夜々......? なんでそんなに怒っーーちょ、待て、夜々、タンマ、タンマだからやめろぉぉぉ!」

 

ぐわんぐわんと前後に激しく揺さぶられ、雷真の悲鳴が木霊する。

リア充じゃなさそうな上に案外、いい奴みたいだ。

 

「ははっ、なんだ、てっきりリア充だとばかり思ってたけど、どうも違うみたいだな」

 

クスクスと笑いを堪えながら、俺はポロリと零す。

と、夜々が不意にカァァと赤面し、雷真を取り落としてしまった。

 

「ゲホッ、ゲホッ、ゲホッ......あー、死ぬ、マジで死ぬかと思った......」

 

相当苦しかったのか、咳き込みながら息を整える雷真。

その隣では夜々が両手で顔を覆いながら一人ジタバタしていた。

 

「夜々はついに雷真の彼女として認められたのですね......! 妻としてではないのはいささか不満ですが、これも雷真と一緒になるための一歩と考えれば......」

 

「やめろ! 踏み出すな! 俺はお前とだけは絶対に一緒になりたくない!」

 

「思考がダダ漏れ......しかもリア充ってのにだけ反応してるし......」

 

わずかに吹き出しながら、俺は崩れ落ちている雷真に手を貸す。

 

「俺はリュウ・ヴォルフィードってんだ。よろしくな」

 

雷真はその手を握り

 

「赤羽雷真。日本の傀儡師だ」

 

そう改めて名前を明かした。

 

 

「そういえばさっき言ってたよな、硝子って」

 

「あぁ」

 

「あのさ......それっていったい誰のこと指してんだ?」

 

ヴァルプルギス王立機巧学院までの道中。

俺は手に持っていた教科書から視線を外し、辺りをわずかに伺った後雷真に耳打ちをした。

 

「は?」

 

直後に放たれる、雷真の聞き返し。

 

「それっていったい誰のことだったんだ?」

 

改めて雷真に視線を向けてみると、彼はこちらを見てポカンとしたままその場に突っ立っていた。

ちなみに夜々とアジーンは現在進行形で俺たちよりも先に進んでいる。

 

「人形使いなのに知らないのか? あの有名な朧富士や雪月花を作った花柳斎硝子のことだぞ?」

 

「......ごめん、やっぱわかんねぇわ。なんせ人形使いになってからまだ1ヶ月もしてないからさ」

 

なんだか責められた気がして、俺は苦笑しながら自分の髪の毛をわしゃわしゃとした。

 

「......は? え、お前それ本気で言ってんの?」

 

「え? いや、そうだけど......」

 

あまりに唐突な雷真の反応に、思わず身を引く。

雷真は俺を見て目を見張っているようだった。

 

「始めてまだ1ヶ月も経ってないっていうのにさっきのあの技法......凄いな、お前」

 

「そう......なのか?」

 

「あぁ」

 

雷真は頷いてくれたもののさっぱりわからず、俺は「ふぅん......」と首を傾げながら再び教科書に目を落とす。

 

「そういえばさっきもそれ読んでたがいったいなにを読んでるんだ?」

 

ふと雷真が俺の持つ教科書に視線を向けながら話しかけてくる。

 

「これ? こいつは自動人形の教科書さ。さっきも言った通り、まだ人形使いになって1ヶ月もしてないから大した知識無くて......雷真はしなくてもいいのか?」

 

「勉強、か?」

 

ハテナを浮かべながらも言った雷真の言葉に俺は頷く。

 

「おう。俺は学院に着いてすぐに入試があるからしなくちゃなんねーけど、雷真にも編入テストみたいなもんがあんだろ?」

 

「いや、なにも聞いてないが......」

 

その言葉に少しばかり驚いたが、日本から出るときになにも聞かされてないのかな?と思いつつパタンと教科書を閉じた。

 

「じゃ、とりあえずってことでやっとけよ。やらないで後悔するより、やって後悔したほうが何倍も良いだろうしさ」

 

「それもそうだな。適当な頃合いでそれ貸してもらえないか?」

 

「いや、俺はもういいや。それなりに勉強してきたつもりだし、雷真が使えよ」

 

そう言いながら雷真に教科書を渡す。

 

「ありがとな」

 

「おう」

 

ふっ、と微笑を浮かべながら教科書を受け取った雷真に、俺も小さく笑いながら返事した。

 

 

「これで学力試験は終わりだ。成績を打ち出すまでの間、室内にて待機!」

 

試験官の言葉に、俺は思わず「は?」となる。

行われた試験は筆記試験と口頭試問の二つのみで、まだ技術試験が終わっていなかった。

俺は慌てて立ち上がり、受験部屋から出て行こうとする試験官を呼び止める。

 

「なんだ」

 

「あの、試験ってこれで終わりなんですか? 技術試験は......」

 

「技術試験? なんだそれは」

 

「へ?」

 

そうして返ってきた試験官の答えに俺は思わずマヌケな声が出る。

試験官は困った顔でため息をつき、

 

「何か知らんが、試験はこれで終わりだ。成績を打ち出すまでこの部屋で待っていなさい」

 

と改めて指示をして出て行ってしまった。

 

「あっ......」

 

そこでふと気が付く。

確か試験官って学力試験とは言っていたけど、技術試験とは一言も言ってなかったよな......しかも聞いたことがないって反応を見せてたし。

てことは......技術試験なんて、そもそも最初からない?

 

「......いや、まさかな」

 

わずかに首を振って、否定する。

今すぐにでも先生に確認を取りたいが、なにをするにも今はとにかく成績が出るまで待たないと。

 

「試験官となにを話してたんだ?」

 

指定された自分の席へ座ってすぐ、雷真がこちらへと来る。

 

「いや、なんでもね。雷真は試験どうだったよ?」

 

俺はすぐさま話題を切り替え、雷真にそう尋ねた。

 

 

「はぁ?! 技術試験が嘘?!」

 

思わず電話口で俺は叫ぶ。

相手はもちろん先生だ。

 

『悪いな、リュウ。学院に行くにしても人形使いならせめて機巧魔術の一つぐらいは使えないとマズイと思って......』

 

「冗談じゃねぇ、俺の汗と涙の時間返せ! そんなんより勉強に回せてたらもっと良さげな順位取れたのに! つか編入生だったなんて聞いてない! 詐欺レベルだろ、これ!」

 

マシンガントーク並みに言葉を並べ、俺は文句を垂らす。

俺の手には成績表が握られていて、ただ一つ順位が掲載されていた。

『1256人中1024位』と。

視界の隅で、さきほど試験官だった教官と話している雷真よりかは遥かにマシだが、4桁というのが物凄く嫌だった。

ちなみに彼はドベから1個上の1255位だ。

話を聞いてみればせっかく教科書を貸してやったのに直前でど忘れしたんだとか。

よくあることだけども。

 

『騙してたことは謝る。だがやらないで後悔するよりもやって後悔してるんだからいいだろ?』

 

「そりゃそうだけどさぁ......」

 

それはさっき俺が雷真に言った言葉だった。

こう......改めて言われてしまうとなんとも言えなくなってしまうのがなんだか悲しかった。

 

「うぅ......爺ちゃんになんて言えばいいんだ......」

 

『その件については心配しなくていい。リュウにはホント申し訳ないが、このあいだの二者面談のときに説明済みなんだ』

 

その言葉に、俺は空いた口が塞がらなくなる。

 

「え? ......じゃあなに、みんな俺を騙してたってわけ?」

 

『ホントすまん......』

 

「うわ......もうやだ......人間信用出来ねぇ......」

 

「諦めろ、リュウ」

 

「アジーン、黙ってろ......触れるな、ちくしょう......」

 

横合いからいきなり口を挟まれ、俺はほぼ反射的に口答えする。

 

「もういいや、なっちゃったもんは仕方ないし......うん、大きなお世話をありがとな、先生っ!」

 

相手の返事も聞かずにガチャンッと勢いよく受話器を戻し、俺ははぁ......と大きくため息を吐く。

もう、泣きたい......。

 




黄土色の翼竜はカイザーを思い浮かべてくれればいいです(`・ω・´)

それにしても......書いてて思う。
これはひどいwwww
リュウ、お疲れ......ww

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