サクラ大戦2外伝~ゆめまぼろしのごとくなり2~   作:ヤットキ 夕一

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─12─

「──あの男がいなくなれば、いいのだな」

 

 その言葉と共に幸徳井 耀山から叩きつけられた殺気に、梅里は素早く反応した。

 かすみを下がらせてかばうようにその前にたつと、腰の得物へと手を伸ばし、身構える。

 直後──耀山が左右の手を素早く動かし、クナイを投擲してきた。

 飛来したそれを愛刀である聖刃(せいじん)薫紫(くんし)を抜き打ちざまに切り払い、全て弾く。

 だが、弾かれたクナイは、地面へとは落ちずにその勢いを取り戻し、再び梅里へと襲いかかった。

 

「これは──!?」

 

 戸惑う梅里だったが、クナイの尻部に糸が巻き付けてあるのが見え、そのからくりを見抜いた。

 クナイは直線的な軌道を描く投擲武器ではなくなっていた。“人形師”のその諱が現すように、彼の手から延びる糸はクナイをそれぞれ制御し、さながら有線式誘導されて弧を描き、またあるものは鋭角に進路を変更し、梅里へと襲いかかる。

 

「くッ!!」

 

 とっさに身を翻した地面にクナイが突き刺さる。が、それも束の間、自ら意志を持ったように刺さった地面から飛び上がり、再度梅里へと向かう。

 

「でも──タネが分かってしまえば!!」

 精神を研ぎ澄ませた梅里は、襲い来るクナイに対して踏み込み──手にした刀を一閃させる。

 すると、繋がれた糸が切れて、クナイはあらぬ方向へと飛んでいく。

 操っていたクナイに繋いだ、両手の五指から伸びた十の糸を全て切り離され──

 

「さすが、華撃団でも屈指の腕を誇るだけはありますね……」

 

 切り飛ばされたクナイの一つを拾い上げながら、耀山がポツリとつぶやく。

 

「妖力の糸を使って投擲武器の軌道を変えるなんて予想外だった。それも十個も操れるだなんて……」

 

 糸が妖力である以上、物理的な糸と違って再接続も可能だろう。

 梅里も油断無く刀を構える。

 

「それに対応できるのですから──私も全力で、奥の手を出し惜しみせずにいくとしましょう」

 

 耀山の目が一段と鋭くなり、その妖力が爆発的に膨れ上がる。

 

「──ッ」

 

 梅里がその妖力の、あまりの強さに警戒し──満月陣を纏うや、すぐにそれを集束させた。

 その体が淡く光り、刀を構えた状態で動きを止める。

 

「朧月……」

 

 それを見たしのぶがポツリとつぶやいた。

 

 満月陣を使った状態で集中し、無へと没頭する。

 極限の集中が無の境地へと至ることで、満月陣が集束し極限まで研ぎ澄まされる。

 その状態になった梅里に対し繰り出された攻撃に反応し、抑え研ぎ澄ませていた霊力を一気に爆発させる。

 霊力を空間へと焼き付けて残像を残しつつ、高めた霊力による瞬間移動を行い──相手の死角へと移動し、不可避の反撃(カウンター)を放つ。

 

 禁忌の技である『新月殺』を使った際の、一念集中と瞬間移動を伴う攻撃をヒントに梅里が掴んだ極意であり、これを避けられた者がいない、絶対不敗の剣である。

 だからこそ、それを知る二人は梅里の勝利は揺るがないと信じていた。

 だが……しのぶだけは、その心のどこかで何かイヤな予感を感じていた。

 それは耀山が高める禍々しい妖力からくるものだった。

 彼の両手の五指からは黒い妖力の糸が直線的に伸び、周囲の虚空へと舞い、そして──

 

「いきますよ!!」

 

 その妖力が一気に爆発するように高まると──それは一瞬で消え去った。

 

 

「え……? 術式が不発?」

 

 

 思わずしのぶが戸惑うほどに、妖力は消え去っていた。

 なにか仕掛けようとして術式の構築に失敗したのか、と思い、耀山へと視線を戻すしのぶ。

 だがそこに彼の姿はない。

 慌てて周囲を見渡し──梅里の後方で、その姿を見つける。

 

 

 そして次の瞬間──刀を手に構えていた梅里が崩れ落ちるように膝を付くのが見えた。

 

 

「──梅里くんッ!?」

 

 その光景に、しのぶよりも近くにいたかすみが悲鳴のような声をあげていた。

 

「胸に、クナイが──」

 

 彼女の言うとおり、梅里の体にはクナイが深々と刺さっていた。

 だが、梅里は刀を杖代わりにして支えつつ、どうにか立ち上がろうとしていた。

 そこへ駆け寄ろうとするかすみとしのぶ。

 

「ダメだ、二人とも。危ない──」

「あなたの状態の方がよほど危険です!!」

 

 かすみの叱咤する声が響く。

 しのぶもまた梅里の警告を無視して進み──梅里へと至る前に、耀山が立ちはだかった。

 

「邪魔をしないでくださいまし!!」

 

 毅然と言い放つしのぶだったが、耀山は意に介さず、一歩、しのぶへと歩みを進めた。

 ただならぬ気配に、思わず一歩下がってしまう。

 

「やれやれ……本来ならば自らの意志で来て欲しかったのですが、やむを得まませんね。私の傀儡として──その眼を使わせていただくとしますか」

 

 梅里という邪魔の排除に成功した耀山は、再び妖力を高め、それを立てた人差し指へと集中させ──それをしのぶへ向けると、一本の漆黒の糸がしのぶへと襲いかかる。

 

「あぁッ!?」

 

 思わず身構えたしのぶだったが、彼女が武器である扇を取り出すよりも早く、それが迫り──

 

 

「があああぁぁぁぁぁッ!!」

 

 

 咆哮のような梅里の声が周囲に響きわたる。次の瞬間には彼の体はしのぶを庇うようにその眼前へと空間を渡って移動していた。

 体に突き刺さったままのクナイを自分への攻撃として、強靱な精神力としのぶを守りたいという一心で集中させて──無理矢理に朧月を発動させたのである。

 黒い糸に立ちはだかった梅里へと至り、彼へと繋がっていた。まさに身を挺してしのぶを庇うことに成功したのだ。

 だが──

 

「梅里様ッ!!」「梅里くんッ!!」

 

 しのぶとかすみの悲鳴が響く。

 濃紅梅の羽織の下の服に刺さったクナイを中心にして、赤黒いシミが急速に広がっていく。無理に動いたせいで傷が悪化したのだ。

 おまけに漆黒の糸は梅里を捉えている。ただでさえ、しのぶを操らんと耀山が妖力を込めた糸である。そこに大きなダメージによって抵抗力が落ちた梅里は、体を完全に乗っ取られていた。

 

「おやおや、困ったものですね……あなたを操ったところでなんの利益も無いのですが……仕方ありません。この状況、有効に活用させてもらいましょう」

 

 やれやれと肩をすくめた耀山は、しのぶへと振り返った。

 

「塙詰しのぶ……この男の命が大事ならば、私に従いなさい」

「く……」

 

 悔しげに耀山を見るしのぶ。

 もはや絶体絶命だった。命に関わるような深手を負っている梅里を助けるには──もうこの手しかない。

 しのぶは──

 

「魔眼を使おうと考えても無駄です。私は多少なりとも抵抗できるし、その間にその男を殺すことなど造作もない」

 

 その意図を見抜いた耀山が警告し、しのぶはあきらめざるをえなかった。

 そこへ──

 

「ダメだ……しのぶさん、従っちゃいけない……」

「梅里様!?」

 

 苦しげな梅里の声に、思わず顔を上げるしのぶ。

 

「おや、しぶといですね。しかし無理をすれば──命を縮めますよ」

 

 耀山の言葉を証明するように、梅里の胸を赤黒く染めるシミは確実に広がっていく。

 

「梅里様! いけません!!」

 

 それを見たしのぶが慌てて止める。

 だが、梅里はそれを聞かず、絞り出すように声をあげる。

 

「キミは……キミが意にそぐわずに魔眼を使えば──必ず心を痛める。アイツについていったら、また心を殺すことになる。それを許すわけには……いかない。この僕の命に代えても──」

 

 そう言って梅里はしのぶを見つめ──そして一度頷いた。

 それでしのぶはわかった。梅里の考えを。そして覚悟を。

 

「はい、梅里様……」

 

 そこまで言ってもらえ、そして命を預けてもらえるのは女冥利に尽きるではないか。

 しのぶは霊力を集中させて──その眼を見開いた。

 黄金色の瞳が現れ、溢れ出す霊力でも妖力でもない、純粋な力の奔流が溢れ出し──

 

「──警告はしていたぞ!」

 

 耀山が黒い糸を通じて梅里を操ろうとする。

 だが、梅里も霊力を振り絞り、耀山の支配に抵抗した。

 

「なッ!?」

 

 人質を取り余裕を見せていた耀山が、初めて焦りの声を出した。

 梅里の霊力属性は「月」であり、その本質は「鏡」である。

 抵抗のために振り絞った梅里の霊力はその性質を発揮させ──耀山の支配しようとする妖力が、弱いながらも反射したそれとぶつかり合い、相殺され、わずかな抵抗となったのだ。

 

「その一瞬があれば、十分でございます。梅里様!!」

 

 それが明暗を分けた。

 しのぶの魔眼が耀山を捕らえ──彼は手応えで梅里の命を奪うのが間に合わないと判断する。

 

「くッ! 忌々しい!! 武相 梅里めが!!」

 

 即座に糸を切断し、魔眼への抵抗に全力を注ぎつつ──糸を束ねて壁として、それに身を隠す。

 あらかじめ周囲の地面に仕込んでいた緊急避難用の魔法陣を展開させ、そこへ飛び込んだ。

 

「この場は退こう。だが、我ら黒鬼会の真の目的は──維新にあらず。今から起こることを刮目していろ!!」

 

 捨て台詞を残し、耀山──“人形師”いや、真なる『夢喰い(バク)』は一瞬で姿を消していた。

 それを見届けるようにして梅里はその場に倒れ伏すのであった。

 

◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 

「梅里様ッ!!」

 

 倒れる梅里に向かって駆け寄るしのぶ。

 その目はいまだに魔眼を発動させたままであった。

 

「梅里様、聞こえていらっしゃいますか? 目を……開いてくださいませ」

 

 上半身を抱き起こされ、ぐったりとしていた梅里は、弱々しくもどうにか目を開く。

 そして、しのぶの魔眼と目があった。

 

「──ッ!」

 

 すかさずしのぶが魔眼を使い、目があった梅里の無意識部分にある指示を命じる。

 そして深々と胸に刺さったクナイを見る。かなり痛々しいが、これを抜くわけにはいかなかった。

 

「梅里様、失礼ながら魔眼を使用して止血させていただきました。これでとりあえずは──」

 

 そうしたのは、これ以上の出血は命に関わると判断したためだ。

 それを聞いて梅里は震えるようにうなずいた。

 

「あり…がと……しのぶさん」

 

 そうして、ゆっくりと笑みを浮かべる。

 

「しのぶさん……よく、わかったね。僕の……やろうとしたこと」

「当然です。わたくしはもう長いこと、梅里様をお慕い申し上げているのですよ。あれくらい、わからないはずがありません。あの場で──梅里様が無茶をすると存じておりました」

 

 そう言って、しのぶは胸の傷を気にしながら、梅里の体をを抱きしめる。

 

「わたくしが心配申し上げているのに──なぜ、あんな無茶を」

「だって、しのぶさんに……イヤなこと、させたくなかったから。アイツに、耀山に連れて行かれたら、きっと魔眼で…やりたくもないことを、やらされると思ったら……動いてた」

 

 弱々しく苦笑する梅里。

 

「──しのぶさん、気持ちは分かりますが、これ以上は」

「は、はい……」

 

 端で見ていたかすみが、梅里の容態を心配してストップをかける。

 そうしてかすみは梅里の腕を掴むと脈を見つつ──

 

「梅里くん、今から緊急搬送を依頼しますので、もう少しだけ頑張ってください」

 

 かすみの呼び掛けに、意識が朦朧としてきているのか、曖昧にうなずき──かすみは華撃団本部へと連絡を取って、状況の報告と緊急搬送の依頼を行った。

 

「──え? それは……本当ですか?」

 

 それを、梅里を抱き抱えながら横で見ていたしのぶは、かすみが戸惑っていたので不安そうに見る。

 やがて通信を終えたかすみが振り返るが、その顔はやはり精彩を欠いていた。

 

「どうかなさったのですか?」

「はい……実は、王子に魔操機兵が現れたそうです。花組をはじめ緊急召集をかけるそうなのですが、実は大神隊長が帝都を離れていて……翔鯨丸で迎えにいかなければいけません」

 

 華撃団へ緊急連絡を入れたかすみだったが、逆に緊急召集をくらってしまったようだ。

 迷うように梅里をちらちらと見るかすみ。本来なら一刻も早く向かわなければならないところだが、こんな状態の梅里を放っていくのは後ろ髪が引かれる。

 

「……かすみ、さん。僕は……だいじょ、ぶだから……行ってください。大神、さんを迎えに行かないと……」

「梅里くん! しゃべったら駄目です!!」

 

 叱りつけるかすみに対し、梅里は笑みさえ浮かべる。

 それを見て──かすみはしのぶを振り返った。

 

「しのぶさん。後のこと、くれぐれもよろしくお願いします」

「はい。わたくしの命に代えて──この魔眼を使ってでも、梅里様の命の灯火は絶対に守ることを御約束いたします」

 

 二人が頷きあい、再び視線を梅里へと向ける。苦し気でありながらも、しのぶの魔眼を使った応急措置のおかげで容体は今のところ安定していた。

 それから間もなくやってきた風組隊員達は、共に行き先は花やしき支部ながらも、かすみを翔鯨丸へと送り届ける班と、梅里を地下の医療施設へと緊急搬送する班に分かれて、その道を急ぐ。

 

◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 

 花やしき支部の地下施設では、夢組所属の医師である大関ヨモギが待ちかまえていた。

 

「まったく、正月早々に……三が日くらい休ませてほしいものですね」

 

 相変わらずの半眼でジロッと見つめるヨモギ。

 梅里の容態を見て、次に同行してきたしのぶを見る。

 

「止血したのは副隊長、あなたですか? 魔眼を使って……」

「わかるのですか?」

「ええ、不自然に止まっていましたから。しかし良い判断です。もしそれがなかったら、血が足らなくなっていたことでしょう」

 

 ナイス判断、と親指を立てるヨモギ。

 

「しかし……逢い引き中に襲われるとか、本当に、なんなんです? 私の正月休みを返していただきたいのですが」

 

 抗議の声と共に、ヨモギの目が鋭くなった。

 それに苦笑を浮かべて答えるしのぶ。

 

「あ、あの……逢い引きの相手、わたくしではないのですが……」

 

 申し訳なさそうに答えると、ヨモギは大きくため息を付いた。

 

「なるほど、痴情のもつれで刺された、というわけですか。自業自得ですね、隊長も」

「そ、そうではなくて──あの、ヨモギさん? ホウライ先生? 急にやる気をなくさないでくださいまし……」

 

 焦るしのぶが事情を説明し──黒鬼会にやられたと聞いて、ヨモギはやる気を取り戻し──「心配しないでください。“失敗しません”から」と言って、いつもの暗示を自分にかけつつ部屋へと向かう。

 そして、その言葉通り、ヨモギによって無事に手術は成功した。

 

◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 

 手術室の入り口で待っていたしのぶは、ヨモギが出てくるやいなや立ち上がる。

 それに気が付いた彼女はグッと親指を立ててそれに応え、手術の成功をアピールし、付近の長椅子に腰を下ろした。

 やがて運ばれてきたストレッチャーにしのぶが駆け寄る。梅里の意識は完全になかったが、安定した呼吸をしているのを確認してほっとした。

 そこへ──

 

「塙詰副隊長、隊長から意識を失う前に伝えられた伝言がありますんで、伝えますよ?」

 

 長椅子を立ち、近づいてきてうたヨモギの言葉に、しのぶは振り返った。

 

「夢組の指揮を任せる、だそうです。巽副隊長は、佐倉に帰省中で戻ってくるのに多少時間がかかる。僕は、この通りだから……と言ってました」

 

 王子での敵の出現を、梅里は気にしていたのだろう。

 実際──王子は大苦戦だという情報は入ってきていた。天武をもってしても──敵の新兵器、降魔を人造し、それに機械を組み込むことで支配した『降魔兵器』という強敵相手に、要である大神一郎を欠いた花組は、手も足も出ないような有様らしい。

 そんな状況だからこそ、夢組がサポートしなければならないというのに──正月休みで手薄になっていた挙げ句、隊長の梅里は負傷により出撃不可。その付き添いでしのぶも出撃不可。宗次は帰省中で、それについていったティーラも同じく不在、と隊長及び副隊長、それに準じる副支部長というトップ4人までが身動きがとれず、指揮系統も機能していないような体たらくである。

 それを梅里は報告を受けていなくとも察したのだ。

 

「まったく、伝言だなんて医師免許も錬金術班副頭としての地位も必要ないような仕事はしたくないのですが……」

 

 やれやれと不満げなヨモギ。

 それに対して敬礼して応える。

 

「──承知いたしました。塙詰しのぶ、隊長代行の重任、精一杯務めて参ります。ですから──」

 

 しのぶはストレッチャーに横たわる梅里に多い被さり──その唇に自分のそれを重ねる。

 

「安心して──心安らかに、わたくし達が戻るのを待っていてくださいませ。梅里様」

 

 そう言って、動き出すストレッチャーを見送り──しのぶは(きびす)を返した。

 

◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 

 王子での第二陣の出撃に随伴することとなったしのぶだが──花組の天武は黒鬼会によって捕らえられており、第二陣である大神機とさくら機のみという絶望的な状況に追いつめられていた。

 

「大神少尉、聞こえておりますか?」

「ああ……その声は、夢組の……しのぶくんかい?」

「その通りでございます。本日の夢組の指揮はわたくしが担当しております」

 

 塙詰しのぶのことはもちろん大神も知っていた。

 副隊長であることももちろん知っていたのだが、彼女が指揮をとる姿を見るのは本当に珍しい──ほとんどの場合、隊長の梅里が担当しているし、不在や二手に別れる場合にはもう一人の副隊長である宗次が担当するからである。

 だが──しのぶが不慣れなわけではない。陰陽寮派の代表である彼女は、もちろん指揮や指示を出すのはむしろ慣れている方である。

 そして現状把握も出来ている。現在の二機だけでは圧倒的な不利であることはもちろん理解していた。

 

「つきましては……大神少尉とさくらさんの機体に夢組の封印・結界班が随行し、捕らえられた方々の封印解除を行います。お二人は、そこまでの突破口を開くのと、解除中の警戒をお願いいたします」

「了解した。塙詰副隊長……オレ達の仲間を、よろしくお願いします」

「わかりました。みんなを早く助けないと……」

 

 しのぶの指示に大神とさくらが答え──作戦は開始された。

 

◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 

 その活躍もあって、花組メンバーを全員無事に解放することに成功した。

 しかしその場に現れた京極 慶吾──クーデターの際に自殺したのは影武者だった──によって、今までの黒鬼会が出没した場所に仕掛けれた術式を発動させられてしまう。

 その『八鬼門封魔陣』の解放は、帝都の怨霊そのものと言うべき巨大な要塞『武蔵』が復活させ──帝都上空に巨大なその威容を見せるのであった。

 


 

─次回予告─

 

ティーラ:

 再び動き出した黒鬼会の──いえ、京極の野望。

 それを防ぐことができるのは帝国華撃団以外に存在しません。

 重傷を負って意識不明の隊長──早く、早く目を覚ましてください! あなたがいない間に、死力を尽くした隊員たちが……

 

 次回、サクラ大戦2外伝~ゆめまぼろしのごとくなり2~、最終話

 

「人の夢とは儚きこと(かな)……」

 

 太正桜に浪漫の嵐。

 次回のラッキーアイテムは、『神槍(しんそう)真理(しんり)』 ……宗次さん、あなたが無事に戻ってきたら、私たちは……

 

 




【よもやま話】
 今回は大規模戦闘は無しです。
 しかし……困ったことにあと一話しかないのに、せりとかずらは合体必殺やったのに、しのぶとカーシャを残してしまったんですよね。
 う~~ん、しのぶは出来ないかもしれないなぁ。

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