その瞳に希望を宿して   作:ノア(マウントベアーの熊の方)

12 / 25
11話です。
前書きのネタはいつものごとくないです()

では今回もごゆっくり、見ていってください。


第11話

イツキから話を聞いたあと、俺はドーベルマンと名乗る、ペッロー族の女性から、尋問を受けていた。

それもそうだろう、俺たちはレユニオン、しかも俺はレユニオンの一小隊の隊長なのだ。

聞き出せることが少しでもありそうならそりゃあ尋問をするだろう。

だが、そもそも俺たちに何かあの作戦の時などでも情報が伝わっていたかと言われると、結局は作戦当日に聞かされているだけだ。

めぼしい情報など俺たちは持っていない。

その事を伝えると、ドーベルマンは困惑した様な表情を浮かべ、どうしたもんかと悩んでいた。

 

「場合によってはお前たちを投獄せねばならんが……本当に何も知らないんだな?」

 

「ああ、知ってる情報は既に伝えた通りだ、上層部がどんなヤツらなのかも知らないし、幹部級の人間なんて名前と噂しか聞いたことがない」

 

「…そうか、レユニオンは全員タルラを崇拝していると思っていたんだがな」

 

「生憎と、俺たちは辺境のレユニオン小隊なもんでな、タルラについても俺たちには『すごい力を持っている、我ら感染者を救ってくれる人』って言う気持ち悪い崇拝気味な噂しか聞いてないよ」

 

「…なるほど、わかった。じゃあお前はなぜレユニオンに入ったんだ?」

 

「……俺に妹がいるのは知ってるだろう?アイツにいい暮らしをさせてやりたかっただけだ」

 

そう言うと、ドーベルマンは首を傾げ、

 

「?さっきお前はレユニオンの食事は最低だと言わなかったか?それなのに何故?」

 

と、聞いてきた。

 

「俺がレユニオンに誘われた時の隊長…今はもう居ないが、そいつに誘われた時はまだうちの小隊はいいメシを食えていたんだ、衣食住の食と住だけでも揃っているなら行くあてのない感染者の俺たちにとっては都合が良かった」

 

「…そうか、その前隊長は今どこに?」

 

「さぁ?俺たちが正規軍の連中に襲われた時の天災の時から行方不明だ。だが俺たちは今もその隊長の言いつけを守って殺しだけはしちゃいねぇ」

 

「…とことんお前たちはレユニオンの中でも特殊なヤツらだな、非感染者への憎悪や差別などがまるでない」

 

「だろうな、あの作戦に関わって気付かされたが、俺たちはレユニオンの中でも異端だ。他のヤツらは非感染者への憎悪や怒りだらけの非感染者とは関わりを絶つことを普通とするヤツらだが、俺たちの小隊のメンツは非感染者との関わりを絶たないことを普通に受け入れるからな」

 

「そうか……よし、今日の尋問はここまでにしよう、医療オペレーターから1回を30分以内に終わらせろと厳しく言われているんでな」

 

そう言って立ち去っていこうとするドーベルマンを俺は呼び止め、1つ、起きてから気がかりな事を尋ねてみることにした。

 

「ドーベルマン、1つ尋ねたいことがある。さっき話した護衛してた村の事なんだが」

 

「ほう、なんだ?」

 

「多分俺の着ていたレユニオンの制服のポケットに地図が入っていたと思うが、そこに書かれた村について何か知っているか?」

 

「レム・ビリトン近郊の村という事を他のオペレーターから聞いたくらいだ。それがどうした?」

 

「俺たちが護衛しなくなってから3ヶ月経ったのは確からしいが、良ければあの村へ何かサポートをしてやって欲しい。何か猛獣対策の柵もその猛獣を撃退できる腕っ節のあるヤツもいないのに周囲には猛獣が多いんだ。俺たちが護衛をすると言うととても喜んでくれてな、それだけが気がかりなんだ、それさえ何とでもしてくれれば俺たち、いや、俺だけでもお前たちロドスの捨て駒でもなんでもいいから使われてやる」

 

「……わかった、ドクターに伝えてみよう。だが期待はするな」

 

そう言い、ドーベルマンは俺のいる医務室から出て行った。

 

 

…さて、俺はこれからどうすればいいのだろうか。

身体を動かそうにも力が上手く入らないし、そもそも身体が酷く痛む。

どこかへ行こうにもこれでは無理だ。

イツキたちは尋問があるからとしばらく席を外してもらっているため、終わった今ならもう少ししたら戻ってくるかもしれない。

 

それにしても、監視カメラはあるのだろうが監視の人員がいないとなると、俺たちが何もしない、もしくは何かしても対処できると思われているらしい。

それは舐められている気がして腹が立つが、実際俺は身体が動かせないし、他のみんなも武器を没収されているし、そもそもの戦闘力がロドスと比べれば雲泥の差がある。

 

もう大人しく寝て療養するとしよう、そう思い目を閉じてじっとしていると、医務室の自動ドアが開く音がした。

きっとイツキたちだろう、そう思ってドアの方を見てみると、そこには白衣の上に黒いジャケットを羽織り、黒いマスクとフードで顔を隠している、1人の人間が立っていた。

 

「…誰だ?」

 

「さぁ?私にもわからんよ。ただ他のみんなからは"ドクター"と呼ばれている。オリパシーに対する研究をしていた優秀とされる神経学者だったらしい」

 

そう自分のことをどこか他人事のように言うと、「座ってもいいか?」と聞いてきた。

それを了承すると、俺の寝ているベッドの隣に置いてあった丸椅子へと腰掛け、ふぅと一息ついていた。

 

「ドーベルマンさんから報告を受けてね、君が護衛してた村を気にかけていると」

 

「……ああ、あの村には長いこと良くしてもらっていたからな。まぁ、感染者という事を知られていなかったからかもしれんが」

 

「そうか、まあ仲が良かったならば気になるのも当然か」

 

「何が言いたい?」

 

「いやなに、条件によってはその村へサポートしてやってもいいかと思ってね。ちょうどあの辺の街にオペレーターを送って、外交を図るところだったから」

 

そう言われ、俺は嬉しさと共に、なんとも言えない不信感が込み上げてきた。

もしかしたらとんでもない条件を突きつけられたり、なにか裏があるのでは無いかと思ったからだ。

 

「…条件ってなんだ?」

 

そう聞いてみると、ドクターと名乗った人物はふふっと顔は見えないが笑い、

 

「君をロドスのオペレーターとしてスカウトしたい。もちろん衣食住、そして最適な医療サポートも込でだ」

 

「…俺を?それなら俺以外の奴らはどうなる?」

 

「もちろん君も受けてもらうが、他の人々にも一度テストを受けてもらい、その結果次第でオペレーターとして採用する」

 

「……もしそのテストで落選したら?」

 

「安心してくれ、ロドスで患者として適切に医療プログラムを組ませてもらうさ」

 

そうドクターは言うと、「まあしばらく検討しておいてくれ」と言い、部屋から出ていってしまった。

 




いかがでしたか?
結構短めになってしまってるので長めにしないとな…と思いつつこれ以上話を伸ばせないなと思いつつ……

ではまた次回、お会いしましょう!

小説の流れ(物語の内容)について

  • もっとフランクにしてもいい
  • もっとはっちゃけでもいい
  • 下手なことしないならいい
  • もっとネタに走ってもいい
  • 今まで通りがいい
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。