では今回もごゆっくり、見て行ってください!
コンコン、そう扉をノックして返事が来てから執務室のドアを開けると、そこにはドクターと茶色い髪の毛のコータス族の女の子がいた。
「どうも、あれから身体は大丈夫かい?」
「ええ、なんとか回復しました…ところでどうしたんですか?」
そう尋ねると、ドクターはとりあえずそこにあるソファに腰掛けてくれと言ってきた。
そのまま言われて座ると、その後にドクターとそのコータス族の女の子が正面のソファに座った。
「さて…順序が実技試験と逆になってる気もするが、オペレーターになる上で面接をしておこうと思ってね、アーミヤ?」
「はい、改めて自己紹介させていただきますね。私はこのロドス・アイランドのCEOを務めているアーミヤと言います。……あの時は本当にごめんなさい」
そう申し訳なさそうに謝罪してくるアーミヤの様子を見るに、あの時アーツで攻撃して来たのはこの少女のようだ。
しかしまさかCEOが戦場に出てきていたとは驚きしかないが。
「まあいいさ、あそこは生きるか死ぬか、殺すか殺されるかの戦場なんだ、命を助けてくれただけでもこっちからしたら感謝しかないさ」
「本当ですか……?」
「ああ、そうでもないなら今頃こうしてロドスのオペレーター試験なんて受けちゃあいないさ、もし信用すらしてないなら仲間をまとめて脱走してる」
「そうですか…ありがとうございます」
そんな会話をしていると、ドクターが1つ咳払いをして、
「さて…そろそろ本題に移ろうか」
と、言ってきた。
そしてそのまま間髪入れずに、そのまま本題に移り、
「オペレーターになるにあたって、君の志望する戦闘オペレーターは危険なものだ、どうして志望したんだい?」
と、質問してきた。
「戦闘オペレーターになって色々な戦場を経験して、皆を…家族を護れるようになりたいからです。それに、他のオペレーターになってバックアップというのは性にあわないんでね」
「……なるほど。じゃあ君の志望するオペレーター職はどのポジションだい?」
「…レユニオン時代の時に前衛だったので前衛を。アーツも使えないことは無いですが前線で戦いたいので」
「なるほど、確かにアーツの使い方と能力は高い方だったね、どこかで習ってたのかい?」
「……両親がオリジニウムの使い方やアーツの研究者だったので、その時に」
「ふむ、なるほど」
そんなやり取りが数分続いた後、面接が終わった。
部屋から出ようとした時、俺はドクターから1枚のメモ書きを手渡され、その場所に行ってみるように、と告げられ、そのまま言われた通りに向かってみると、そこはロドスの一角にある、購買部だった。
そこは思ったよりも広く、見た目はコンビニのようで、覗いてみると本に雑貨類、食料や飲み物など、商品もさながらコンビニのようだが、俺の知るコンビニよりも色々なものが置かれており、ロドスでの生活には困らないであろう品揃えのようだ。
いや、ロドスでの生活どころか出先などでも使えそうなものまであることに驚きを隠せない。
なにか些細なものでも足りなくなったら、ここに来れば事足りるだろう。
そんな感じでラインナップに驚いていると、突如店の奥の方から、黒いコウモリの羽根のようなものとしっぽの生えた、謎の飛行生物?が飛来し、俺の周りでパタパタと周回を始めた。
……そもそもこれは生物なのだろうか。
そう困惑していると、今度は店の奥から、1人の黒い髪の女性が現れ、こちらに近づいてきた。
「どーも、クロージャの購買部へようこそ!レユニオンの隊長さん♪」
「"元"隊長ですけどね…」
「まあまあ、ドクターに言われて来たんでしょ?こっちに来てもらえる?」
そう言って手招きされるがまま購買部を離れて別の一角に案内されて部屋に入ってみると、どうやら戦闘オペレーターたちの装備のメンテナンスを担当する部屋のようだった。
そしてそのまま、また手招きされるがままに奥へと進んでいくと、布に包まれた、1本のなにかが、そこにはあった。
「開けてみて」
「…わかった」
そう答え、その布を外して中を見てみると、そこには見覚えのある、一振りの太刀があった。
「これって……」
「そ!キミのレユニオン時代に持ってた太刀だよ、まさかレユニオンがこんな高価なアーツユニットを持ってるとは思わなかったなぁ」
「そんなにコイツは高価なものなのか?あんなボロボロの倉庫にあったから最初はただの太刀だと思ってたんだが……」
「どこでそれを入手したかは知らないけど、キミはその太刀の実力を知ってるだろうし、身に覚えもあるはずだよ」
そう言われ、この太刀について思い出してみる。
……確かに、あの時、この太刀が赤く輝き、オレンジ色の障壁を出して俺たちを護ってくれたのは事実だ。
それに俺の知るどの刃物よりも切れ味は高かったのは、そういう事だったのだろうか。
「……ところで、何故これを俺に?」
「え?なにも聞いてないの?」
そう言われ、俺は1つ頷くと、目の前の女性は、
「ドクターもなんで説明してないのかなぁ…あたしが説明しなきゃじゃん……」
と言ってため息をつくと、
「この太刀の所有者として既にキミが登録されてるっぽくてね、他の人だとアーツユニットとして使えないみたいでさ、しかも性能が下がるおまけ付きで」
「へぇ…でも所有者として登録した覚えなんてないぞ?」
「でも解析してみた結果、キミの生体情報が登録されてたのは紛れもない事実。多分初めて手にした時にでも登録されたんじゃないかな」
「なるほどな……でもなんで今俺に?」
そう訪ねると、目の前の女性はキョトンとして、
「え?オペレーター試験通ったんでしょ?」
と、言ってきた。
「いや…まだ合否判定は聞いてないんだが」
「え?」
「え?」
そうなんとも言えない空気が漂い、ただ作業をしている他のオペレーターの音と声だけが響く。
そして目の前の女性がはぁ……と大きなため息をついて、
「まあいいや、これを渡そうってなったって事はどうせ受かるでしょ!」
「えぇ…なんてアバウトな……」
「へーきへーき!真夜中にテレビで購買部の催促メッセージ流しまくって怒られた時とは違って怒られるのはドクターだから!」
「は、はぁ……ところであんたの名前を聞いてないんだが」
「あれ?言ってなかったっけ?あたしはクロージャ、ロドス安心のエンジニアでロドス・アイランドスーパーバイザー兼超優秀システムエンジニアだよ」
「は、はぁ…よくわからんが凄いってことだけはわかった」
「え?マジメに受け取らないでね!?冗談だよ、冗談!じゃ、あたしは購買部があるから、またね!」
そう言ってクロージャは去って行き、後には俺だけが残された。
仕方なくその太刀を受け取って食堂に戻ると、未だにバニラとジェシカ、そしてシロとイツキにアイラが加わり、話を続けていた。
「まだなにか話してたのか?」
「うん、レユニオン時代のことをね、どんな環境だったのか気になるらしくて」
「ああ、だからアイラも混じってたのか、元は別の小隊だし」
「いや、私はバニラと感染生物について語り合おうとしてたんだが…気がついたら巻き込まれていた。まあ私の経験が役に立つなら別にいいんだが…ところで隊長はどこに行ってたんだ?私が来た頃には既にいなかったが」
「ああ、ドクターに面接に呼ばれてた、あとコイツを返してもらってたんだ」
そう言って手に持った太刀を見せると、話をやめて、BSWの2人が俺の太刀を興味津々と言った表情で見てきていた。
「それ、見せてもらってもいいですか?」
「ああ、いいぞ」
そう言ってバニラに手渡して見せると、バニラはウキウキしたように手に取り、抜き身の刀身を見て楽しんでいた。
「なんだか変わった太刀ですね…ちょっと刀身が赤みがかってます?」
「へ?俺が使ってた時は普通の刀みたいな刀身だったんだが……」
そう言って刀身を見てみると、確かに少し赤みがかったような輝きを放ち、前までみたいな普通の刀のような輝きとは少し違っていた。
「…多分、アーツユニットって言ってたし、整備でもされて本調子でも取り戻してるのかもな」
「ああ、なるほど、その太刀ってアーツユニットだったんですね」
「ああ、そうらしい、なんか所有者が俺で登録されて他の人では満足に使えないらしくてな、それもあって返してくれたんだ」
「所有者が登録されるアーツユニットなんですか…高そうですね……おやつ何日分我慢すればいいんでしょう……少なくとも貯金してるおやつ代よりは高いですよね……」
「ジェシカはおやつ代を貯金してるのか?」
「はい!たまに大量に買い込んだりしてます……弾薬も買わないといけないのに購買部で売られてるおやつが美味しくて……」
そうジェシカは言うと、携帯端末を見て貯金を確認し始めた。
「ああ、次の作戦用に弾薬を買うとこのくらい減って……はぁ、今月のおやつ代は少なくなりそうです……」
「ジェシカは銃を使うのか?ってか、銃弾くらい本部かどこかに頼んで経費で落としてもらえばいいのに」
「私の銃はBSWで配備されたものじゃなくて自腹で買ったやつなんです…だから経費じゃ落ちなくて」
「貴重な銃を自費で!?しかも弾薬なんてどれも源石加工技術を使ってる高級品だろ?」
「はい、でもおやつ代を削ればなんとかなってるので……」
「一体どんなおやつを食べてるんだ……!?」
「普通のおやつですよ!……ってあ、もうこんな時間…明日の準備がありますので失礼しますね」
「…ああ、もうこんな時間か、それじゃあお開きにしようか」
そう言って別れ、俺たちは一日を終えた。
ジェシカのおやつ代と弾薬費、果たしてそれはどこから出ているのか…
単に金持ちなだけなんですかね……?
とまあ後書きもこの程度で、また次回、お会いしましょう!
小説の流れ(物語の内容)について
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もっとフランクにしてもいい
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もっとはっちゃけでもいい
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下手なことしないならいい
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もっとネタに走ってもいい
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今まで通りがいい