運命を廻るモノ   作: 白黒魂粉

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待たせたね
夜遅いから多分見られないだろうけど夜遅くに見てくれた人へありがとう


準備運動

「準備は良いわね?神馬、これに着替えて。」

 

先代の元に向かった俺は道着を渡された。

他の弟子たちが着ているものと同じものだろう、頷いて着ていた服を脱ぐ。

すると頭をこつかれた。

「あのね…私の前で着替えるのはどうかと思うのよ。せめて身体を隠すようにしなさい」

 

「あ、すまない。それじゃあちょっと待っててくれ」

 

そう言えばそうだった。デリカシーの無い所を見せてしまって申し訳ないと思いつつも、俺は奥の部屋で着替えを済ませる。

 

「服はそこに置いておいて構わないからねー!」

と、向こうから先代が言っていた。

その問いにわかったとだけ伝えて、俺は渡された道着に着替えた。

 

帯を引き締め、先代の元へ戻る。

彼女は俺の格好を確認して、何故か驚いたような表情を見せながら

「あんた……まともに着こなせてるじゃない。意外ね…」

 

「?こんなのは誰でも着れるものじゃないのか?」

 

「ふぅん……まぁいいわ、それじゃあ覚悟は良いわね?」

 

「あぁ、勿論だ。改めて今日はよろしく頼む。」

 

『師匠の修行は半端じゃないからな!』『気を引き締めて臨むんだ』

 

「君たちが言うならそれに嘘は無いのだろう、分かった。全力で引き受ける。」

 

そう言い終えると、先代はニッと笑って

「よし、それなら修行を開始する。初めは……山まで走るぞ!着いてこい!!」

 

そう言って道場の外へとでた俺たちは彼女の後を追うように走り始めるのだった……

 

「はぁ……はぁ、はぁ…」

あれから数時間程経過しただろうか、俺たちは山の中に居た。

俺は先代の後ろに引っ付くように走り続けていた。

途中からトアたち弟子の姿が後方に見えているが、なんとか食らいついているらしい。

どうやらこの修行もかなりキツい部類に入るのだろう。

実際、俺もかなりきついと思っている。

 

だが、前方の彼女は息を切らすどころかペースが少し上がってきているようにも見える。

さすがに体力があり過ぎるだろう……

「はぁ……はぁ、はぁ。はぁ…」

それでも、山道とは言えある程度整備されていれば何とかなるものだ。

少し斜面がきついくらいで、それほど辛いものでは無い。

過去に1日中全力で走ることもあった。

ジンと一緒にいた時のことを思い出す……。

先代の鍛錬と違うところは、一緒に鍛錬をしてくれるという点だろうか

これなら彼女のペースを掴むことも出来るかもしれない……

なんてことを考えながら走ると彼女のペースには追いつけない。

俺はただ、彼女についていくことだけを頭に入れ、肺に酸素を送り込み続けた。

 

「よし、着いたわ。……ってなによ、付いてきてるのは神馬だけ……って神馬?!私のペースに追いついてきたの?」

もしかしなくても、この人は俺が追いつけないであろうペースで走っていたのか…

まぁ、あのペースならギリギリって所か…上がった声で返事する

「あ、……あぁ。なんとかね……」

 

「へぇ…思ってたよりやるじゃない。これなら……直ぐに教えられるかも…?」

彼女からは全く疲れを感じ取れない。その運動能力は本物だ。

何年も鍛え続けてきたのだろう…彼女はこれくらいでは疲れない。

 

「疲れないのか?」

 

「勿論。神馬は疲れてるけどちゃんと動けるのね」

 

「動かないと死ぬっていう場面ばかりだったからな。休息を取る時とそれ以外の区別は別れているよ」

 

「ま、それならより良いわ。もしかしたら今日中に教えられるかもね」

 

「戦い方ってやつをか?」

 

「えぇ、その通り。早く終わった方が良いでしょ?」

 

まぁな……と返事を返したくらいに、他の奴らも追いついてきていた。

遠目だが、こちらに手をふりながら走ってくる姿が見て取れた。

 

「遅いわよー!はやくきなさーい!」

なんて無茶を言う彼女をみて苦笑しながら、俺も彼らに声をかけていた。

 

 

「よし、みんな集まったわね。お疲れ様」

 

『いやぁ…疲れた〜!』『神馬、お前早いんだなー』『外では陸上をやっていたのかい?』

 

「まさか、ちょっと運動が好きだったくらいだよ」

外の世界では殺し屋だったよ。なんて言えるわけもないので、俺は適当にその答えをはぐらかした。

それから色々と雑談をして、先代が声を上げる。

 

「よし、そろそろ休憩も終わりでいいわね?これから本格的な修行を始めるわ。…と言ってもただの実戦訓練だけどね」

 

……遂に始まるのか。先程の走り込みは準備運動に過ぎない、と言ったところか。

多分一般の男性があの距離をいきなり走らされたら半日は動けなくなるくらいの距離だったのだろうが…

それほどまでにこれから始まる実戦訓練は過酷なのものだと言える。

山を登ってきた場所だ。酸素はもちろん薄い。

 

そんな中で激しい動きを必要とする修行を行うなんて……

強くなる為に手段は選んでられないということか。

トアたちの話を聞いても、ここまで登ってきたことは滅多にないらしいし……

 

「よし、それじゃあ説明は以上よ!各々修行を開始!!」

その合図を聞いて、俺を除いた3人は自身の修行を開始した。

 

そして俺は先代のそばに行き

「先代、俺に戦い方を教えてくれ」

 

「分かっているわ。でも、その前にあなたの適性を知らなければ私も適切な指導ができない。だから…………」

だから……?

その次に彼女はこう発した。

 

「私と一度、手合わせをしなさい。真剣勝負よ」

 

 




書くのに慣れてきてるね。
2000文字が安定してきてる気がする。

次回、神馬対先代巫女
お楽しみに
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