運命を廻るモノ   作: 白黒魂粉

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おひさしぶりぶりぶり!!


嫉妬の刃

「あのちょっといいかしら?」

 

屋敷に戻ると十六夜が門の前で俺を待っていたらしく、帰ってくるやそうそうに話しかけられた。

 

「何だ急に?」

 

「いや……最近どこに行ってるのか知らと思って……もしかして人里の方に女でも出来たのかしら?」

 

「ぶっ!!!」

おもわず吹き出してしまう。いきなり吹っ飛んだことを言うのはやめて欲しいものだ。

 

「まさか本当に……?」

 

「そんな訳ないだろ…それよりも美鈴はどうしたんだよ門番なのに居ないじゃないか」

 

「あぁ、あなたを待つから代わってもらったの。とことん追求してやろうと思っていたから」

 

なんでそんなに俺の事を知りたがるんだ…と考えてから、ここに来る経緯の全ての元凶がこいつだったことを思い出す。

「…………まぁ、お前が心配しているような事は起こってないよ。

それに起こすつもりもない。」

 

知り合いもそう多くないからな。先代とかくらいだ……と、どうやらまだ信用していないような顔をしていやがる…

 

「はぁ…まぁいいわ。この話は後でゆっくりとすることにしましょう?」

 

「別にそこまで気にする話でもないだろうに……わかったよ」

 

とりあえず今は部屋で過ごしたい。

そうして、俺は屋敷に入ることを許されたのであった。

 

 

 

数時間後…

 

「じゃあ話の続き…しましょうか」

笑顔で話す十六夜はどこか恐怖を煽るものがあった。

それには別の理由も含まれているのだが…何よりも……

 

「何故手足を縛るんだ。」

 

「逃がさない為ですわ。あなたもそろそろここの敷地に慣れただろうから」

 

「なるほど…って理解できる訳ないだろう!早く離してくれ!」

そう言うと、十六夜はおもむろにナイフを取り出してきて、俺の足に突き刺した。

 

「……っ?!!おい…何して……?!」

 

「残念だけど離す訳にはいかないの。あなたは私にとって大切な人だから。」

 

その大切な人の足にたった今ナイフを突き刺したことについてはどう考えてるのだろうか。

そんなことを思いながら十六夜を睨むと、十六夜はそれに気がついたのか

 

「あなたを愛するのも、傷付けることも…何もかもがあなたに対する

私の自己欲求に過ぎないのよ。それに………………」

 

「この世界は小さいんだから…私のこの行為から逃げ切ることすら、あなたは出来やしないわ。」

 

十六夜は笑顔で言い切った。

こんなやつ、向こうにいた時にも見たことはなかった。

ここまで歪んでしまった愛を、ましてや自分自身に向けられようとは思わなかったのだ。

 

それ故に冷静でいられる。

拘束こそされているが、何故かこの状況を打破できるのではないかと

そう本気で思えてしまうのだ。

 

「そうか。俺はお前のことを特にそういった目で見てはいない。

というよりもさっきの攻撃でお前が嫌いになった……と言えばどうする?」

 

「それはありえないですわ。私とあなたは一心同体。嫌でも気にかけてしまうのだから」

 

「…仕方ない。」

 

どうやら、今の十六夜はどこかおかしいらしい。いつものような冷静な判断力が欠けている。

ならとっとと寝かせてやるべきだ。

 

「十六夜、こっちに来てくれ。」

 

「どうして?」

 

「いいから。」

 

歩いてくる十六夜。目の前の至近距離に達した時、俺は縄を解き、十六夜を抱きしめる。

 

「っ!!?」

 

「咲夜…今はもうこの話はやめだ。また、落ち着いたら話し合おう。」

 

「くっ……ん。……はい、…。」

 

そうして十六夜は糸が切れたかのように眠りについた。

彼女をベットまで運んで寝かしつけたら、俺はその手で刺さったナイフを抜いた。

部屋のカーペットには赤いシミがいくつも付着している。

 

「……明日はここの掃除をやらないとな…。」

 

俺はそう言って、救急箱を取りに行くのだった……。




ヤンデレ要素が出てきた話し!!

次回、咲夜に薬を盛った犯人とは……?!

お楽しみに
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