運命を廻るモノ   作: 白黒魂粉

28 / 30
そろそろ中盤


雇われ

あれから数ヶ月、俺は日雇いの仕事を幾つかこなしながら、道場の方で先代からの修行を受けていた。

 

一日の半分を霊力の扱いに使い、俺は自身の武器の力を磨きあげることに専念して行ったのだ。

 

「今日はここまで。」

 

「わかった。」

 

いつも決まった時間に修行を終えて、俺は道場を後にする。

今日の仕事は門の番をすることになっている。

 

「飯は向こうで食いながらやればいいか」

 

なんてことをぼやきながら、俺は集合場所へと向かっていくのだった。

 

「お、来たか。」

 

「どうも…今日はお願いします」

 

「こちらこそ頼むよ〜!じゃあ門に案内するから!」

 

と、門へと案内される。

聞いた話では、今回の場所はどうやら人の通りは少ないらしい。

なら修行の続きをしても大丈夫か。

 

などと考えながらも、俺はそれ用の服装に着替える。

和服を脱ぎ、上に簡易的な鎧を装着していく。

ちなみに言うと、今は紅魔館の時に着ていた服装は目立つためにしていない。

人里に合わせるために和服を着ているのだ。

 

「それじゃあよろしく頼むね!また朝になったら代わりを連れてくるから」

 

「はい、それでは」

 

そうして雇い主は帰路をたどっていった。

ここからは俺一人だ。

この持ち場を離れない限りは何をしても問題は無い。

 

俺は壁にもたれ掛かり楽なようにしておく。

 

「さて……と何をしようかな……」

と、することも無くどこかを眺めていると、門の前に人影が現れた。

 

「すまない、ここを通してくれるか?」

 

「交通証を見せてくれるか?」

 

「あぁ、これだ。」

 

そいつから手渡された物を確認して門を開ける。

こうしないとここを通ることができないのだ。

 

「よし、通っていいぞ。ご苦労です」

 

「ありがとう、通させてもらうよ」

 

そうして、それからは誰も来ない暇な時間だった。

本当に暇だったので、霊力の力を高める坐禅を組み、精神統一を図ろうと目をつむって瞑想をすることにした。

 

開始から体感で1時間…2時間と時間は進んでいき、深夜にさしかかろうとした時だった。

 

「……っと、ここを通してくれるか?」

 

と、どうやら人里に帰ってきた人のか、そんな声がした。

俺は坐禅を解いて立ち上がりその人物の方を見る。背は小柄で髪は金髪。特徴的なトンガリ帽子を被った少女だった。

 

「交通証を見せてくれるか」

 

「これだ。はい交通証。」

 

「……よし、それじゃあ通っていいぞ」

 

「その前に…私はお前と話がしたいぜ」

 

と、そう言われたことに俺の考えは一瞬固まった。

 

「何を言っているんだ?」

 

「家にいても暇なんだよ。だから私はお前とここで話してみたいなってな。」

 

…………物珍しいやつもいるものだな、と少し俺は彼女に興味をもった。

 

「俺の事を知りたいってのはどういうことなんだ?」

 

「そのままの意味さ、お前がここに来るまでのことを知りたい。」

 

「初対面のやつに話してやる義理はないが……まぁ一つだけいうなら

俺は色んな仕事を転々として暮らしているってことくらいだ。」

 

「なんだよ、そんなことしか教えてくれないのか?たとえば…………

先代の道場で何をしてるのかとか…さ。」

 

「知っていたのか」

 

そう言って彼女の方を睨むと、彼女は悪びれた様子も特になく

 

「まぁな。何してるのかだけ気になってたんだよ。」

 

と言って「また来るぜ」

 

そう付け足して箒に跨って空を飛んで行った。

 

 

 

「空を飛んでる……?あいつも…」

 

常識外れの奴だったのか……と少し驚いたが、ここにはそんな奴はごまんといることを思い出し、先程の少女のことを特に気にかけることも無く、そのまま門番の仕事を務めるのだった。




魔理沙と接触。自機組とはある程度接触させたい。

次回もお楽しみに

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。