ロドス・アイランドの禁止リスト   作:_( _*`ω、)_ スヤァ

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Ciao! 作者の _( _*`ω、)_ スヤァ だよ。

前に投稿した番外編が自分の予想を遥かに上回る好評だったので、備品補充申請リストの第2弾です。

今回から備品補充担当スタッフの名前も出てきますよ。



備品申請リスト︎︎ その2

申請内容:カラーコンタクト

 

申請者:カシャ

 

用途:目の色が変わった事を悟られないようにする為。

 

―申請は受理されました。

―確か興奮したり過度にストレスを感じると目の色が赤くなると聞きました。人と会話する時に結構苦労しそうですね。文字通り『目は口ほどに物を言う』という訳ですか。   備品補充担当スタッフ

 

―そうなんだよ。私が内心大喜びしてたり嫌がってたりするのが筒抜けになっちゃうからさー。何とかしたいと思ってたの。   カシャ

 

―私はカシャさんの赤い目、好きですけどね。サファイアみたいな青い目からルビーのような赤目に変わる様子はとても綺麗ですから。   備品補充担当スタッフ

 

―わ、私の目が綺麗? そ、そうかな。怖がられる事が多かったから、そう褒められると何かちょっとむず痒いや。   カシャ

 

―ふふ、照れて目が真っ赤になってますよ。中々に可愛らしい。   備品補充担当スタッフ

 

―もー! 自覚してるんだからからかわないでよ!    カシャ

 

 

 

 

申請内容:睡眠薬

 

申請者:ワルファリン

 

用途:足りなくなった薬の補充の為。

 

―申請は受理されました。

―申請は却下されました。

―念の為に聞いておきますが、この大量の睡眠薬は何に使うつもりなんですか? まさかまたスカジさんに一服盛ろうって言うんじゃないでしょうね。   備品補充担当スタッフ

 

―まさか! ケルシー先生にもたっぷりと絞られたし、当分は大人しくしておるつもりだ。これは単純に医薬品の補充だよ。やましいことなど何も無い。   ワルファリン

 

―そうでしたか。なら受理しても問題なさそうですね。……あれ、でもよく考えたらなんで貴女が馬鹿げた計画で浪費した睡眠薬を経費で補充しなくちゃならないんです? 貴女が自腹で補充して下さいよ。   備品補充担当スタッフ

 

―いやー、そうしたいのは山々なんだが、処罰として向こう数ヶ月の給料をカットされててな。そこに自腹で補充となると妾が干物になってしまう。ここは一つ、妾を助けると思って受理してはくれまいか。   ワルファリン

 

―完全に自業自得じゃないですか。ダメです、この申請は却下します。諦めて大人しく干物になってください。   備品補充担当スタッフ

 

―ぬうう……致し方なし、か。だが今は雌伏の時。いつの日か妾は必ずスカジの肉体の秘密を暴いてやるぞ。   ワルファリン

 

―その堂々たる再犯予告、ケルシー先生に伝えていいですか?    備品補充担当スタッフ

 

 

 

 

申請内容:砂虫育成キット一式

 

申請者:ドクター

 

用途:ペットを飼うことによるメンタルセラピー

 

―申請は却下されました。

―ペット? おやつを養殖したいだけでしょう。嘘を書くのは感心しませんね、ドクター。   備品補充担当スタッフ   

 

―じゃあ書き直したら受理してくれる?    ドクター

 

―ダメです。ただでさえゲテモノを食べてる事に忌避感を示してる人が多いのに、ましてや飼うなんて。   備品補充担当スタッフ

 

―ゲテモノだなんて酷い。よくよく見れば愛らしいし、味も中々イけるのになぁ。あ、そうだ。食べてみればこの良さが分かるはずだよ。おひとつどうかな?    ドクター

 

―いりませんし、分かりたくもないです。   備品補充担当スタッフ

 

 

 

 

申請内容:サボテンの鉢植え

 

申請者:チェン

 

用途:観賞用

 

―申請は受理されました。

―チェンさん既にサボテン育ててませんでしたっけ。あれはどうしたんですか? まさか枯らしたとか?    備品補充担当スタッフ

 

―……実はその、な。最近忙しくて、うむ。   チェン

 

―え、冗談のつもりだったのにマジで枯らしたんですか貴女……。サボテン枯らすって相当ですよ。   備品補充担当スタッフ

 

―他の人にはバレたくない。どうかこの事は内密に頼む。   チェン

 

―承りました。じゃあ書類の方には少し手を加えておきますね。   備品補充担当スタッフ

 

 

 

 

申請内容:耐火服

 

申請者:スカイフレア

 

用途:アーツを使っても裸にならないように。

 

―申請は取り消されました。

―アーツ制御がまだ上手くいかない以上、わたくしにはどうにかして全裸を回避する手段が必要なのですわ。   スカイフレア

 

―今は耐熱性の高い素材で特注の服を作ってもらってるんでしたよね。それでも結局は燃え尽きるし、費用も馬鹿にならないと聞いた事がありますが。   備品補充担当スタッフ

 

―そう、今のままでは何も解決しませんの。ですが、ショウさんが着てらっしゃるような耐火服ならわたくしのアーツでも燃えることはないんじゃないかと思い至ったのですわ。まぁ……見てくれはちょっとアレですけど……。   スカイフレア

 

―良いんじゃないですか? 受理しましょう。でもいくら耐火服を着込んだ所で、その下に着てる普通の衣服は全部燃え尽きてしまうような気もしますけどね。   備品補充担当スタッフ

 

―…………あ。   スカイフレア

 

―となると、スカイフレアさんは戦闘終了の度に熱気が籠ってムレッムレの全裸に耐火服という、マドロックさん顔負けの大変けしからん背徳的な出で立ちになるわけですね。本当に良いんですか、それで。   備品補充担当スタッフ

 

―や、やっぱり今回の申請は取り消してくださいまし。もう少し別の案がないか考えてみますわ。   スカイフレア

 

 

 

 

申請内容:高性能掃除機

 

申請者:プロヴァンス

 

用途:抜け毛の掃除の為。

 

―申請は受理されました。

―換毛期に入ると特に大変ですよね。他の人より尻尾がでかいプロヴァンスさんなら尚更でしょう。   備品補充担当スタッフ

 

―そうなんだよ。この尻尾は自慢だけど、毎年この時期になると少し憂鬱になっちゃうんだ……。そういえばリュコスさんの尻尾も人一倍もふもふしてるよね。なにかオススメの換毛期対策とか知ってる?    プロヴァンス

 

―私ですか? 諦めました。この忌々しい尻尾との苦闘を通して、人生は諦めが肝心なのだと学びましたよ。   備品補充担当スタッフ改めリュコス

 

―やっぱそうかー。もう仕方ないって割り切るしかないよね。これももふもふの悲しき宿命ってやつかぁ。   プロヴァンス

 

 

 

 

申請内容:斧、槍、ナイフ多数(出来れば投げやすく、アーツ伝導率が高い物が望ましい)

 

申請者:ケオベ(代筆者:ヴァルカン)

 

用途:戦闘に使用する為。

 

―申請は受理されました。

―アーツ伝導率が高くてもすぐ壊れるような物ではダメだ。ちゃんと武器として実用に耐えられるレベルの物が欲しい。可能だろうか。   ヴァルカン

 

―出来るか否かで言えば出来ますよ。ただ……10本も20本もこのレベルの武器が必要なんですか? まさか本当に投げて使うとでも?    リュコス

 

―そうだよ! おいらが武器を投げるとドッカーン!! って悪いヤツらをなぎ倒すんだ! でも投げたら武器は手元からなくなっちゃうから、いっぱいいっぱい必要なんだよ!    ケオベ

 

―……ハァ。なるほど、武器がたくさん必要になる訳だ。金も時間もコネもかかる厄介な案件……恨みますよ、ケオベさん。何とか工面はしてみます。ですが、あまり期待はしないでくださいね。   リュコス

 

―うん分かった! 期待しないで待ってるね!    ケオベ

 

―素直にそう言われると悲しいものがありますね。そこは嘘でも期待しているって言う所ですよ。   リュコス

 

 

 

 

申請内容:オリジニウム

 

申請者:ナイトメア

 

用途:この申請書は破棄してください!  ヒ・ミ・ツ♡

 

―申請は棄却されました。

―棄却の理由は説明するまでもないですね。   リュコス

 

―後先短い少女の頼みを断るなんて酷いのね。少しぐらいは聞いてくれたっていいじゃない。   ナイトメア

 

―グロリアさんからの申請なら考慮しますが、貴女からの申請ではね。申請書を破棄するよう書き殴られてますし。   リュコス

 

―ああそれ? グロリアったら最近、私に抵抗するようになってきたのよね。もしかしたら私が消える日も近いのかしら。そうなったら貴女は悲しんでくれる?    ナイトメア 

 

―ハッ、寝言は寝て言うものですよ。その時は赤飯炊いて祝ってやるので安心して消えてください。   リュコス

 

 

 

 

申請内容:仮面

 

申請者:ミス・クリスティーン(代筆者:リュコス)

 

用途:ファントムの素顔を隠す為。

 

―申請は受理されました。

―(挨拶するような猫の鳴き声)   ミス・クリスティーン

 

―何も記入されてない書類が紛れてると思ったら貴女の仕業でしたか、ミス・クリスティーン。どうぞこちらへ。そろそろ来られるかと思ったので、意思疎通の為にウィジャボードを用意しておきましたよ。   リュコス

 

―(訴えかけるような猫の鳴き声)   ミス・クリスティーン

 

―……ふむふむ。戦闘で破損したファントム氏の仮面を新しく用意して欲しい、と。承りました。すぐに手配致しましょう。本当はファントム氏本人に申請してもらいたい所ですが、まぁそれは期待するだけ無駄というものですね。   リュコス

 

―(満足気な猫の鳴き声)   ミス・クリスティーン

 

―ああ、お礼なんていりませんよミス・クリスティーン。貴女と触れ合えるこの時間だけでも充分な報酬ですから。それ以上を望んだら罰が当たってしまいます。   リュコス

 

 

 

 

申請内容:移動式アイスキャンディー屋台

 

申請者:フロストノヴァ

 

用途:子供達やスタッフにアイスを売り歩く為。

 

―申請は受理されました。

―…………え、ちょっと待ってください。元レユニオン幹部がアイス売りって何かの冗談ですか?    リュコス

 

―冗談も何も至って本気だが。最近は療養の甲斐あって容態も安定してきてな。少しぐらいならアーツも使っていいと許可を得たから、この氷のアーツを活かした仕事をしようという訳だ。  フロストノヴァ

 

―はぁー。少し前までロドスと死闘を繰り広げていた人がアイス売り。人生どう転ぶか分からないものですね。   リュコス

 

―まったくな。だが、悪くはない。   フロストノヴァ

 

 

 

 

申請内容:ドアノブ

 

申請者:スカジ

 

用途:何故か壊れてしまったので交換の為。

 

―申請は受理されました。

―また!? またドアノブを握り潰したんですか!? 鍵とかがかかってる扉を無理やり開けようとするなって何度言えば分かるんです!?    リュコス

 

―無理やりはしてないわ。軽く回したつもりなのにそれだけで壊れちゃうのよ。こんなに脆い素材を使ってるなんて、ロドスの耐久性は本当に大丈夫なのかしら。   スカジ

 

―上級建築材も軽々とぶっ壊す人が何言ってるのやら。もっと丁寧に繊細に扱ってください! 次からはドクターに掛け合って給料から天引きさせてもらいますからね!    リュコス

 

 

 

 

申請内容:補聴器とメガネ

 

申請者:エイヤフィヤトラ

 

用途:今使っているのが壊れかけの為。

 

―申請は受理されました。

―最近また目と耳が悪くなった気がするんですよね。この前の視力検査も両目共に0.01って言われちゃいましたし。   エイヤフィヤトラ

 

―メガネがなかったら詰むレベルじゃないですか。もう前線に出るのはやめたらどうです? まかり間違ってフレンドリーファイアなんてしようもんなら目も当てられませんよ。   リュコス

 

―まだまだ大丈夫ですよ。仮に目と耳が使い物にならなくなっても、私には嗅覚と触覚が残ってますから。それに、ちびめーちゃん達も手伝ってくれるし……こう見えても私、なかなかしぶといんですよ?    エイヤフィヤトラ

 

―そこまでして戦うのはやっぱり『先輩』のためですか? うーん、やっぱり恋する乙女ってのは強いんですねぇ。   リュコス

 

―命短し、恋せよ乙女。ですからね!    エイヤフィヤトラ

 

―貴女が言うと説得力が凄まじい。   リュコス

 

 

 

 

申請内容:消火器

 

申請者:ショウ

 

用途:度重なるボヤ騒ぎでなくなった在庫の補充の為。

 

―申請は受理されました。

―冷静に考えると2~3ヶ月ぐらいで消火器の在庫がなくなる職場ってヤバいですね。転職を考えようかな。   リュコス

 

―最近はカッターさんが厨房を全焼させかけましたし日に日にロドスの火災の脅威が増えているような気がします。   ショウ

 

―いやほんと、毎日毎日ありがとうございます。お礼と言ってはなんですが、これでもどうぞ。   リュコス

 

―こ、これはシラクーザ限定で発行された絶版品の記念切手! もう手に入らないと諦めていたのに……本当に貰っていいのですか!?    ショウ

 

―昔の仕事で使ってましたけど今はもう使いませんし。喜んでくれるのならいくらでも差し上げますよ。   リュコス

 

 

 

 

申請内容:野生生物捕獲用ケージ

 

申請者:バニラ

 

用途:野生感染生物の捕獲及び研究。

 

―申請は却下されました。

―そんな! 理由もちゃんと書いてあるのにどうして!?    バニラ

 

―納得させたければ医療部からの正式な野生感染生物捕獲の依頼書か、ケルシー先生とCEO両名の認可を貰ったペット飼育許可証を持ってきてください。多分貰ってないんでしょうけど。   リュコス

 

―うっ。   バニラ

 

―……はぁ。それで? 今度は何を飼おうとしてるんです? モノによっては見逃してもいいですが……。   リュコス

 

―えーと、そのう……。バクダンムシを飼ってみたいな、なんて。あ、ゴメンなさい冗談です、冗談ですから! リスカムさんに通報しようとしないでください!    バニラ

 

―もう通報しました。なに恐ろしいこと考えてるんですか。少しは反省してきなさい。   リュコス

 

 

 

 

申請内容:購買資格証もしくは龍門幣

 

申請者:ドクター

 

用途:取引に用いる為。

 

―申請は取り消されました。

―これを備品として申請するなんて、もしかしてドクターは私の事を錬金術師か何かと勘違いしていらっしゃる?    リュコス

 

―どだい無理なのは分かってるけど申請せずにはいられなかったんだ。それだけロドスの収支は火の車なんだよ……。   ドクター

 

―ふむ。無から有を産み出す魔法。知ってますよ。望むままにお金を手に入れる唯一の手段。   リュコス

 

―それは本当か!? 一体何をすればいいんだ!?    ドクター

 

―なぁに、簡単なことですよ。『偽造』って言うんですけどね。   リュコス

 

―ごめん、やっぱり申請は取り消すね。   ドクター

 

―そんなに身構えなくても。ちょっとした小粋なシラクーザジョークじゃないですか。   リュコス

 

―君のはジョークに思えないから怖いんだよ。まさか経験談だったりしないよね?    ドクター

 

―………………。   リュコス

 

―やめて。意味ありげに笑うの本当にやめて。   ドクター

 

 




アークナイツを始めて約半年。ようやく第2昇進レベルMAXまで1人育てきりました。我らが不死身のスペクターさんです。いつも過酷な戦場に放り込んでゴメン。

それと、ネタに困ってる訳では無いのですが、試験的に読者の皆様からもネタを募集してみようと思います。

活動報告の所にリュコスが備品補充申請書のフォーマットを公開しているので、それに返信する形で思い思いの備品補充申請を出してみてください。
もしかしたら次の話で採用されるかもしれません。

↓備品補充申請書のフォーマット
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=252202&uid=146254

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