ロドス・アイランドの禁止リスト 作:_( _*`ω、)_ スヤァ
申請内容:生簀
申請者:ジェイ
用途:新鮮な魚介類を提供する為。
―申請は受理されました。
―いやはや、想像よりも遥かに立派な生簀を作ってくれてありがとうごぜぇやす。今度姐さんが食堂に来た時には目一杯サービスさせて頂きやすぜ。 ジェイ
―食の充実は組織の運営においてかなり重要ですからね。予算を惜しみなんてしませんよ。 リュコス
―あ、そうだ。ついでと言っちゃなんですが、一つ頼まれて欲しいことがありまして……。 ジェイ
―どうぞどうぞ、なんでもおっしゃってください。 リュコス
―実は大将が『オリジムシを食べたい』って言ってましてね。でも俺は感染生物の料理の仕方なんて分かんねぇし、それを研究する為のサンプル個体と飼育ケージが欲しいんでさ。 ジェイ
―申し訳ありませんが却下です。ジェイさんもそんな研究はしなくていいです。あれはドクターが定期的につぶやく戯言なんで、無視するのが最善ですよ。 リュコス
申請内容:携帯式ハンモック
申請者:ドゥリン
用途:野外作戦の際でもオペレーター達に良質な睡眠を提供する為。
―申請は却下されました。
―もっともらしいこと書いてますが自分が寝たいだけでしょう。この前、カタログでハンモックの所を物欲しそうに眺めてたの知ってるんですからね。 リュコス
―うぇ、あれ見られてたのか。でも良質な睡眠って大事じゃない? 私なにも間違ったこと言ってないよー。 ドゥリン
―戦場でハンモック張って寝るだけの余裕があるなら私は止めませんがね。まずはドーベルマン教官にハンモックの持ち込みが許可されるかどうか聞いてみては? 絶対に腑抜けた根性を叩き直すための特別訓練メニューが組まれるでしょうが。 リュコス
―えぇー、でもハンモックで寝たいよ。ゆらゆら揺れながら寝るのはきっと最高だよ? クルースやシージさんだってハンモック欲しいって言ってたし。だから経費で落としてよー。 ドゥリン
―不眠症の人からの申請ならいざ知らず、貴女方全員暇さえあれば寝てるぐうたらトリオじゃありませんか。変な申請を受理した場合、ケルシー先生に怒られるのは私なんですよ? リュコス
申請内容:クロスボウボルト(特注品)
申請者:アズリウス
用途:戦闘用。
―申請は受理されました。
―そういえば前から気になってたんですが、この注射器型ボルトの中には何の毒を詰めてるんですか? リュコス
―用途に応じて適時分泌した毒液を入れたり医療班から貰った治療用薬剤を詰めたりしますけど、基本はよく使う神経毒一種類だけですわね。種類を増やせばその分管理も面倒になりますもの。 アズリウス
―いつも死骸処理に使ってる毒は詰めないんですか? 人体に直接打ち込めば凶悪無比な攻撃になると思うんですけど。 リュコス
―やろうと思えば出来ますけれど、万が一ボルトが割れて飛散した毒が仲間の方にかかったら一大事でしょう? それに、そんなグロテスクで残酷な方法でトドメを刺していたら尚更『毒物』として敬遠されてしまいますわ。 アズリウス
―そういうもんですかねぇ。毎回楽しそうに死骸処理してる時点で今更な気もしますが。 リュコス
申請内容:上級源岩
申請者:マドロック
用途:友人を呼び出す為。
―申請は却下されました。
―友人達の巨軀が皆を怖がらせているのだと、最近ようやく気付いた。だから今回の友人達は少し体を小さくしてみたのだが、どうだろうか。手乗りサイズのこれなら怖くはないだろう? マドロック
―うーん、確かに怖くはありませんが。そもそも泥人形を召喚しちゃダメですって。貴女の身体に負担がかかるって言うのもありますけど、単純に土塊がポロポロ落ちてすっごく邪魔です。 リュコス
―大丈夫だ。今回はしっかり身体を固めたから崩れる心配はない。そのせいか少々関節周りの動きが怪しくなったが……。 マドロック
―だとしてもダメです。大体、素材として保管されてる源岩を勝手に巨像の作成に使わないでくださいよ。結構量を要求される素材なんですから、アレ。 リュコス
―そうか……では、友人を呼ぶ為に使う源岩を備品として申請はできないだろうか。 マドロック
―だから召喚自体するなっての。貴女、重症患者の自覚あります? アーツの無闇な使用はいたずらに死期を早めるだけですからね? リュコス
申請内容:カメラのフィルム
申請者:シーン及びレンズ
用途:そろそろ手持ちのフィルムが切れそうだから。
―申請は受理されました。
―ありがとう。おれいにいちまい、どう? シーン
―いいんですか? 高名なカメラマンに撮ってもらえるなんて嬉しいですね。でも仕事が立て込んでるので、出来れば手早く撮って貰えると助かります。 リュコス
―『お任せ下さい。今日のシーンお嬢様は絶好調ですよ! 20分もあれば最高の1枚にするとお約束致します!』 レンズ
―それでも20分はかかるんですね……。あ、マスクで顔を隠してもいいですか? 少々素顔は、その。 リュコス
―しゃしんとるの、はずかしいの? シーン
―『シーンお嬢様はありのままのリュコス様の写真を撮りたいと仰っておられます。できればマスクなどで顔を隠すのはちょっと……いえ、無理強いは致しませんが』 レンズ
―うーん、恥ずかしいというか都合が悪いというか。なにぶん私、脛に傷持つ身だったりするので、素顔の写真は色々とマズイんですよね。(シャッター音)え、ちょっと!? リュコス
―うん、よし。 シーン
―よしって何が!? リュコス
―『シーンお嬢様はリュコス様の珍しい困り顔を撮影できて大変満足されたみたいですね。ご安心を。この写真はリュコス様とシーンお嬢様の間の秘密の1枚です。どこにも流出はさせませんよ!』 レンズ
申請内容:麻雀牌
申請者:ニェン
用途:いくつか紛失したりダメになったりした物の補充。
―申請は受理されました。
―紛失は分かりますけど、ダメになったってどういう事です? リュコス
―『轟盲牌』って知ってるか? ニェン
―はい? リュコス
―だから、『轟盲牌』。 ニェン
―えー、あの、知ってはいますよ。最近龍門で流行ってる麻雀ギャグ漫画の中に出てくる技ですよね。牌の表面を親指で削り取って白牌に変えるとんでもない荒業。それがどうしました? リュコス
―スカジの奴がそれをやりやがった。アイツマジでやべぇぞ。すっげぇドヤ顔で『
―あぁ、確かにスカジさんの馬鹿力なら轟盲牌ぐらい出来てもおかしくないですね。んで、どうしたんです? まさか素直に負け分の908溝*1点分支払ったんですか? リュコス
―んな訳あるかよ。普通に無効試合さ。もっとも、スカジにそれを納得させるまでが大変だったがな。 ニェン
申請内容:シュヴァルツの代わりになる護衛
申請者:セイロン
用途:シュヴァルツに長期休暇を取らせる為。
―申請は却下されました。
―あら、どうしてかしら。却下の理由が知りたいわ。 セイロン
―私がどんな護衛を紹介した所で、シュヴァルツさんを納得させることが出来そうにないからです。 リュコス
―でも貴女、裏社会には精通しているのでしょう? その筋の腕利きの一人や二人、すぐに渡りを付けられるのではなくて? セイロン
―そりゃ人材自体は豊富ですよ。私の私兵部隊から何人か派遣すればいいだけですし。でもそれって、私の命令一つで手前の首括るようなイカレ共を貴女の護衛に付ける事になるんですよね。どう考えてもアウトでしょ。私が貴女の立場だったら嫌ですよ。 リュコス
―だけど実力は確かなのでしょう? 多少性格や言動に難が有っても、それぐらいなら目を瞑りますわよ? セイロン
―それはシュヴァルツさんがどう思うかによりますね。そもそも、シュヴァルツさんは休暇を取りたがってるんですか? まずはそこの所を話し合ってみるべきだと思いますよ。彼女ならまず間違いなく貴女の傍にいることを選ぶと思いますが。 リュコス
申請内容:酔い止め薬
申請者:スノーデビル1号
用途:ブレイズとの飲みで潰されないように。
―申請は受理されました。
―飲みニュケーションは大変ですね。相手がブレイズさんみたいな酒癖の悪い人だったら特に。 リュコス
―全くだ……。俺も寒い所の生まれで酒の強さにはそこそこ自信があったんだが、あの黒猫にはかなわねぇ……。つーかアイツ、他人を酔い潰して楽しんでる節があるぞ。タチ悪いぞ。 スノーデビル1号
―でも飲みには付き合うんでしょう? リュコス
―飲んでて楽しい相手ってのは違いないからな。次の日にもれなく二日酔いで地獄を見るが。 スノーデビル1号
―お渡ししてる酔い止め薬、結構強い薬のはずなんですけどねぇ。その内、酔い潰されて目が覚めたらベッドで2人……なんてことになっても知りませんよ。 リュコス
―よしてくれ、冗談でも笑い話にならん。俺とアイツはただの飲み友だし、万が一ねんごろな関係になったら俺はあのツバメちゃんにハリネズミにされるぞ。賭けてもいいね。 スノーデビル1号
申請内容:車両整備用の工具一式
申請者:キアーベ
用途:車両整備の仕事を請け負った為。
―申請は受理されました。
―追加で発注されていたカスタムパーツも同梱していますが、一体これを何に使うつもりなんです? どう考えても整備には必要のないパーツばかりですが。 リュコス
―そりゃ決まってんだろ。整備のついでに車両を改造してやるのさ! 面白いアイデアがいくつもあるんでな! キアーベ
―……はぁ。程々にしておいてくださいよ。貴方の改造は大抵ロクなことになりませんから。私の愛車に『修理』と称して馬鹿げた改造を施したあの時のこと、まだ忘れていませんからね。 リュコス
―あ? 俺アンタの車改造したことあったっけ? キアーベ
―したじゃないですか、シラクーザで。……まぁ、忘れてるならそれでもいいです。ただ、ロドスで改造する時は相手を見るべきですよ。間違ってもホシグマさんのバイクやペンギン急便の輸送車両に手を出さないように。血祭りにあげられても私は助けませんよ。 リュコス
―忠告ありがてぇが、俺は俺のやりたいようにやらせてもらうぜ。それで怒られたら、その時はその時ってこった! キアーベ
申請内容:サンドバッグ
申請者:インドラ、ビーハンター、フリント等の連名
用途:以前使用していた物が壊れた為。
―申請は受理されました。
―え、もう壊したんですか? 早くないですか? リュコス
―あれでは脆すぎる。もっと頑丈なやつは無いのか? フリント
―あっれー、おかしいな……。プロボクサーも愛用してると評判のサンドバッグだったんですけどねぇ……。 リュコス
―そういえばこの前、エフイーターの奴が『これがあたしの誇る鉄意六合拳の奥義が一つ、寸勁だ!』とか言いながらサンドバッグ爆散させてたぜ。壊れんのが早い理由ってそれじゃね? ビーハンター
―は? あのカンフーパンダ何してんですか。なに備品破壊してくれやがってんですか。次会ったら賠償金払わせないと……。 リュコス
申請内容:精密機械の取り扱いに関する説明書
申請者:メテオ、バグパイプなど
用途:少しでも機械に関しての理解を深める為。
―申請は受理されました。
―ふむ。そういうことでしたら、先程ウィーディさんから良い物を貰いましたのでそちらをお譲りしましょう。 リュコス
―ありがとう、恩に着るわ。……え、何この書類の束。 メテオ
―ウィーディさんのお供のシードラゴンが居るでしょう? あれの作り方をこれ以上なく懇切丁寧に、それこそ猿でも理解できるレベルにまで噛み砕いて解説してくれてる設計図です。この通りに作れば誰だって機械に関してある程度の理解は得られるでしょう。 リュコス
―ええっと……もしこの設計図の通りに作れなかったら? メテオ
―ウィーディさん曰く『猿以下』という事になりますね、ええ。実際とても分かりやすく書いてるので、これで理解できなかったらもう筋金入りの機械音痴って事で諦めてもらうしかないです。 リュコス
―絶対にシードラゴンを作って見せましょう、バグパイプさん。 メテオ
―んだな。うちも猿以下のレッテルを貼られるのは流石に嫌だべ。大丈夫、こんなのちょっと複雑なプラモだと思えば……。 バグパイプ
申請内容:運転免許証
申請者:ペンギン急便のメンバー
用途:免停をくらってしまったので。
―申請は受理されました。
―良いんですね? 素直に免停講習とか受けに行かなくて本当に良いんですね? 私に備品として申請するって事は『偽造の依頼』と解釈しますが。 リュコス
―オッケーオッケー。トランスポーターなのにトラック運転できないとか笑い話にもなりゃしないし、やらかし過ぎてそんな簡単に免停から復帰できるとも思えないしね。 エクシア
―龍門近衛局とかにとっ捕まっても、誰が偽造免許証を渡したのかについては黙秘してくださいよ。もし貴女方の面倒事に私を巻き込んだりしたら、それなりの手段で報復させてもらいますからね。 リュコス
―安心しなはれって。ウチらがそんな口軽い奴らに見えるか? クロワッサン
―テキサスのお嬢はシラクーザの頃から知ってますから信用できます。ですが、ノリと勢いだけで生きてるような貴女方となるとどうにもね。酒でも飲ませたらポロッと零しそうで怖いんですよ。 リュコス
―テキサスさんも割とノリと勢いで突っ走る事が多い気が……。 ソラ
申請内容:毛糸玉、古いボタン、新鮮なリンゴ、ラテラーノの土、粉々のブラウン管……etc
申請者:シャマレ
用途:呪術に必要だから。
―申請は却下されました。
―申請は受理されました。
―申請は却下されました。
―毛糸玉はムースさんが猫をじゃらすのに使ってるだろうから分けてもらうとして、古いボタンはバイビークさんから。新鮮なリンゴは厨房から貰って、ラテラーノの土はイグゼキュターさんやアンブリエルさんに頼みましょうかね。んで、粉々のブラウン管は……ブラウン管テレビなんて今どき取り扱ってる所あるか……? リュコス
―どうしたリュコス。なぜガラクタなんか集めているんだ。仕事は終わったのか? ケルシー
―何言ってるんですかケルシー先生。まさに仕事の真っ最中ですよ。シャマレちゃんから頼まれた物を集めてるんです。コストは殆どかかりませんが地味に手に入れるのが面倒臭い物ばっかりでしてね……。 リュコス
―……申請書には『申請は却下されました。ガラクタを備品として申請するのは控えてください』と書かれているが。 ケルシー
―え、そんなはずは……あれ本当だ。修正しておかなきゃ。……ん、ちょっと待てよ? なんで私はガラクタなんか集めてるんだ……? リュコス
―大方、シャマレのアーツによる精神汚染でも受けたんじゃないのか。お前が彼女の要求を頭ごなしに却下したから、むくれてお前を操ったんだろう。ありそうな話だ。 ケルシー
申請内容:友達
申請者:マンティコア
用途:友達が欲しい。
―申請は受理されました。
―『友達になってくれてありがとう、リュコスさん。それで、友達料は毎月いくら払えばいいの?』 マンティコア
―待て。待って。待ってください。なんで友達料が発生するんですか。そんなビジネスライクな友人なんて私は嫌ですよ。 リュコス
―『でも、目に見える形で友情を確認する、あるいは維持する必要経費ってネットには書いてあったよ?』 マンティコア
―ネットに書いてる事をそのまま信じないでください。普通の友達はそんなことしません。まぁ、それを言ったら備品申請書で『友達になってください』と申請してくるのも大概普通ではありませんが……。 リュコス
申請内容:リュコス
申請者:ドクター
用途:前線に出て戦って欲しい。
―申請は破り捨てられました。
―ただでさえ忙殺気味の私をいよいよもって過労死させる気ですか。冗談じゃありませんよ。 リュコス
―前線に出てくれるなら勿論他の仕事は減らすよ。シラクーザにいた頃の君は結構ワルさしてたって聞くし、その腕っ節を活かしてくれるなら心強いのだけれど。 ドクター
―いーやーでーすー。私は自衛の為にしか戦いませんよ。シラクーザの時だって襲われたから私兵達に叩きのめして貰っただけで、命のやり取りなんて真っ平御免です。ああいうのは本来、ワイングラス片手に高みの見物して楽しむものなんです。 リュコス
―……リュコスって割と嫌な性格してるよね。 ドクター
―褒め言葉と受け取っておきましょう。とにかく、私は前線には出ませんからね。この話はこれでおしまいです。 リュコス
ユーネクテス面白い性能してるからスカウトしたいけど、その次にくるであろうPUが恐らくスルトだからなぁ……。合成玉の使い所に悩みますね。
リュコスを過労死させたい人は下のURLから『フォーマット:備品補充申請書』にて申請を行ってください。もしかしたら話の中で採用されるかもしれません。
URL↓
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=252202&uid=146254