ヴァンパイアが吸血鬼系Vtuberになってみた! 作:ねこまんま014
ロビカス登場
うおー! ラスボス来た! テンション上がるぜ
なんだこのくそゲー!
こんな主人公がいても許されるのか……
なぁ子供達が泣いているぞ手加減とかできんのか。お前はジェクトか
もう助けてくれ;;
ごめんよごめんやで
あと一本!……くそったれぇぇぇぇえ
もうこれで終わってもいい……だからありったけを…
お、おわった……
よっしゃーーーーーー!!!!!!!
最高の強敵(とも)だった
・・・小説の続きかこう
森の熊のホームラン de showはいよいよ佳境にさしかかってきています。
画面のスペース的に後三匹の動物さん達と一緒に遊ぶことができればゲームは終わるはずです。
皆さんに休憩をしましょうと持ちかけたわたくしも水分を取り英気を養います。始めは簡単だったこの野球のゲームも急激に難易度が上がった事で少しだけ疲弊した気持ちになります。肉体的には全く疲弊していないはずなんですけど……。
『眷属の皆さんお待たせしました。再開しましょうか』
次の動物さんは──大きいウサギさんです。薄黄色の姿をしたウサギさんは今までの動物さん達とは違って年配に見えます。
そしてピッチャーマウンドに立ったウサギさんはおもむろにボールを握り込むと熊さんに向かって第一投を……投げました! って遅い?
なんて油断をした事が良くなかったのでしょう。今までの誰よりも遅いと思われていたボールは急激に回転数を上げ、速度も急加速して熊さんの横を通りすぎていきました。
『えぇ!? 何ですかこれ。何ですか!?』
速度が変化するボールなんて聞いたことも見たこともありませんよ。ゲームってすごいですね。
コメント:
ヴァンピーちゃん頑張れ~w
なにこれ…これは野球なのか?
スローボールかと思いきや途中で球速が上がるまさに魔球
ノビが良いでフォローできないぐらい球速変わってるんですけど…
ステータス!!
びっくりしてる姿も可愛いよ♡
でもなんか簡単そう
実際さっきよりは簡単
『次はホームランを狙いますね! よし! まずは一本。続けて──二本目!』
コメントに書いてある通りで、球の球速こそ変わるものの球は直線でぶれることも無いため難易度的には先ほどよりも低く設定されており、このまま一発でクリアできそうです。
見える。見えます! 球の軌道がハッキリと。
最初の一球こそ驚いて見逃しをしてしまいましたがその後は順調にホームランを量産し続け24/30本も森の中へボールを飛ばしました。
『終わりました! 楽しかったです。前回のカンガルーさんよりも簡単でしたね』
コメント:
ナイスゥ!
一発!
8888888
この子やべぇな
ラビカス相手に楽しかったとゆえるとわ 狂ってるよ
君の言葉づかいも中々に狂ってるゾ☆
さて次が鬼門かな?
『確かに一発でしたね。相性が良かっただけで次も一発クリアできるとは確約できないですけど、次にいきましょうか。早くやりたいです!』
コメントの皆さんとお話をしながら画面を操作して次へ進みます。
次に出てきたのはフクロウさんです。
かわいらしい容姿をしていて本当に野球ができるのか心配です。
熊さんがバットを構えてフクロウさんの投球を待ちます。前々回のカンガルーさんとの試合ではコテンパンにやられてしまいましたが、前回のウサギさんとの試合では調子を取り戻して一発で終わらせることができました。だからどんな球きても大丈夫と心を落ち着かせてバットを構えるわたくし。
そんな中気になる第一投。
フクロウさんが投げたボールは左右に小刻みに揺れるとわたくしが決死の思いで振ったバットに触れることも無くホームベースを通り過ぎていきました。
『こ、このボールは……!』
カンガルーさんの前後に揺れるボールの左右版。人間にはそれだけのボールもわたくしには全く別の意味をもちます。
『ひどい……! ひどすぎます! こんなボールわたくしに打てるはずがありません!!』
思わずパソコンのキーボードを手で叩き、大声でそう伝えます。
左右に揺れるボールはひどく小刻みで、その軌道をハッキリと目で捕らえてしまうわたくしには前々回の前後に動くボールよりも球数が多く見えてしまっています。
その数、実に百とすこし。
こんな球一体どうやって攻略していけばいいんでしょうか。
続けて投げられた二投目、三投目も無様に空振り。四投目で奇跡的にバットに当たりましたがホームランはおろかファールにもならずグラウンドを転がっていきました。
必死に攻略する方法を探して、さがして、サガシテ。
ゲームで遊びながらも同時並行で無い頭を必死で使って考えますが、全く浮かんできません!
あっという間にゲームは終わり、ホームランの数はゼロという今まで見たことのなかった結果が表示されました。
『眷属の皆さん。ごめんなさい。無理です。これは無理ですっ……!』
このゲームはきっとどこかの高名な聖職者が作ったゲームに違いありません。ゲームで楽しむ私たちのような人外を苦しめる悪魔のゲームなのです!
始めは簡単でどんな人でも楽しめるようにしながらも慣れてきた頃に徐々に難しくしていき人外にはクリアができないようにしている。まさに悪魔のごとく。酷すぎます。わたくしが一体何をしたというのでしょうか。
コメント:
酷すぎて草
やっと常人ぐらいのスコアだな!
ゼロは酷すぎワロエナイ
おめめが><なってる様子がみてとれますよ
早くライブ2D 1.5ver.になって実装してくれ><これ
声震えてますよ
震え声何とは言わんがイケル
ナニ?
お前らヴァンピーちゃんにセクハラはアカンぞ
ヴァンピーちゃんはマジモンのJKじゃい!
それ凜ちゃんでは?(小声
諦め早すぎね??
聡明なヴァンピー様はクリアできないことがおわかりになっていらしゃるのです
文章二重なんたらになってるぞ
二重敬語?
まだまだこれからだよ!頑張れー!
ステ上げよう!
そういや初期ステ縛りしてたなこの吸血鬼
知らないだけなんです…たぶんいや絶対
コメントを見ているとステータスを上げようという趣旨の文字が増えていくのが確認できました。
前から数人がそのようなコメントをしていましたが、ステータスの上げ方が分からなかった点とステータスなるものを上げなくても今まではなんとかなっていた事実がそのコメントを拾うことを遠ざけていました。
しかし行き詰まる事が濃厚になった今ステータスを上げることがわたくしに残った最後の希望かもしれません。
『ステータスってどうやって上げればいいんですか』
わたくしがそう言うと、コメントの皆さんが一斉にやり方を送ってくれました。
ステータスを上げて再挑戦をすることに。
『パワー。スピード。ミートですか。大事なのはどれですか?』
コメントの様子は三者三様でパワーが良いという方もいればスピードが大事という方もいます。最重要はミートという方まで、どれが良いんでしょう。
逆に考えましょう。どれも同じぐらい大事で、どれをとってもハズレがないものと。
パワーはわたくし自身が上手になれば問題ないのではないかと思っています。
それよりも大事なのはミートとスピード。この二つはホームランを打つことができるかどうか直接関わる要素なのでこの二つを重点にあげたいと思います。
レベルは最大20まで挙げることが出来るようですが最大までにはならず、中途半端なところで終わってしまいました。ですが少なくてもこれまでよりは楽に試合ができるはずです。
『よし。これでいきます。やってみます!』
コメント:
頑張れ~
パワーは上げないという選択吉と出るか凶と出るか
パワーなんていらんねんスピードこそ至高
ミートこそ至高
パワーこそ至高
パワーだけはありえねぇw
ステータス上げようおじさんもようやく歓喜
まったく芯捉えられてなかったからなぁ
さぁ第二ラウンドだ!!
フクロウさんのボールは相も変わらず左右に揺れています。目に映る百と少しのボールの内どれが本物か正直にいうと分かりません。少なくとも始めの方に見えるボールは残像です。しかしそれでも残り数十のボールの内どれが本物なのか。未だ見極められず苦戦を強いられています。
『ふん! フン! ふん!!』
調子が良いのか悪いのかハッキリと見極めることができるときもあれば山勘のまま適当にバットを振るうときもあります。
先ほどステータスを上げたおかげもあり、二回目の挑戦は4本のホームランを打つことに成功しました。
『四本……成功まであと15本。長いですね』
いつになればクリアができるのでしょうか。
コメント:
まぁこっから本番感はあるよねぇ
実際凜ちゃんもフクカスに一日(六時間)かかったからセーフ
かかりすぎぃ!
特段ゲーム上手いわけじゃないから凜ちゃんは
そうしてフクロウさんを倒すべくわたくしと熊さん。そして眷属の皆さんの長い長い道のりが始まりました。
コメント:
三回目ガンバ~!
いけるぞ!
さっき0→4回ホームランだから次の目標は8回だな
その超単純計算だと五回目ぐらいで終わるんやん
絶対終わんねぇww
・
・
早くも十回目
042576453
謎の数字の配列
ヴァンピーちゃんの成績だぞ
なんですぐ分かったし
一回も十本以上いって無いんですが
まだまだこれからよ!
・
・
20回突破記念
なんかのキャンペーンみたいw
14回目にして初めて10を超えるホームランを放った感動は忘れられない
そのあと3回だったの忘れてないぞ
ちょくちょくステータス上げてるのが効いてる
上手くなったんだよ!
おっ!
キターーーーーー!
あと日本!!
大丈夫落ち着いて!
あと四球!
三
やばいあと二球しか無い…
あせるな大ジョブ
二
うわー
あ
くそう
ダメかぁ
・
・
40回目
もうヴァンピーちゃん時々しか話してない…
集中してる証
コメントにはちゃんと返してるから良いんじゃ無いか
むしろコメントなんて見なくて良いから野球画面見ろ
・
・
もう止めて!とっくにヴァンピーちゃんのライフはゼロよ!
さっきあと二本までいったのになぁ…
空振りは減ったよ
ほとんどヒットかファールだしな
52回目
カウントニキ助かる
これ今日中に終わる?
今夜中に終わらなかったら明日かな?
ヴァンピーちゃんならきっと今夜中に終わらせてくれるさ
・
・
六十回目
ちょっと雰囲気わるくない?
少しだけ流れが悪いだけ
十越えしてないからなここ数回
これでもリセット覚えて早くなったほうなんだぜ
頑張れ!
あれ?
イケル!
流れ変わったな
後七球で三回!
いけるいける!
六球で三回!
四球で二回!
ガンバ!
よーし!
きたきた
三球で一回!
フクロウさんが投げた非現実的なボール、ナックルボールとコメントで教えてもらいました、はわたくしのバットの先端に上手く当たり面白いように飛んでいきました。
50m、80m、100m、そして150mを超えグラウンドから飛び出したボールは森の中へと消えていきました。
わたくしの数え間違いでは無ければ今のがノルマ達成に必要な最終本数だったはずです。
そう思って画面を注視するとノルマをクリアしたことが記載されています。
終わった。終わりました!
『終わりました! やった! やりましたよ! これでゲームクリアです!』
喜びの感情が体からあふれ出ます。
時刻は四時を少し過ぎた頃、もう少しで夜明けがやってきます。そろそろ睡眠を取らないと体に悪いです。だから夜明け前にゲームをクリアできて本当に良かったです。
コメント:
うおーーーーーーーーーー!!
ナイスゥ!
おめでとう!
飛び跳ねてるの可愛い
体大喜びだねw
喜んでるところ悪いけどゲームクリアではないww
まだティガカスとロビカスのこってるぞ!
コメントの皆さんも大喜びしてくれています!
って確かにゲームクリアではありませんでした。あまりの激闘に忘れていましたが、このフクロウさんは六匹目の動物さん。後一匹残っているんですよね……。
コメントを見る限りではさらにもう一匹、合計二匹いるみたいです。
しかし時間的に今夜はこれ以上できません。眷属の皆さんもお疲れでしょうし。
『丁度キリが良いですし今日は終わりにします。次の日の夜にまたやっていきたいと思います』
こうしてフクロウさんとの戦いを終え、最後の戦いは翌日に持ち越すことになったのでした。
9/26 修正 オウム→フクロウ
次回更新は未定です。急いで作ってます。
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