ヴァンパイアが吸血鬼系Vtuberになってみた! 作:ねこまんま014
何をとち狂ったか来月だと思っていました。今月が9/30だと錯覚していたんです。きっと鏡花水月を使われたに違いない。もしくはブック・オブ・ジエンドか?
なので急いで作りました。
ヴァン凜てぇてぇ
これはこれから起こりえるかもしれない、もしくは起こりえたかもしれないそんなお話
“そういえば明日はハロウィンだね”
“そうですね。凜ちゃんは何かするんですか?”
“うーん(。-`ω-) とりあえず配信はハロウィンスペシャル! って事で一応考えてはいるけどヴァンピーちゃんの方は何するのか決めた?”
“わたくしは視聴者参加型のゲームをやろうかと。ハロウィンにぴったりのゲームがあるんですよ! 変装した子供達がお菓子を求めて大人達を追いかけ回す鬼ごっこのあぷりなんですけど”
“あー、あのアプリかな。スマホのゲームだよね最大十二人一緒に遊べるもんね”
“そうなんです! 一度にたくさんの人たちと遊べるからより多くの皆さんと遊べるなと思って!”
“ふふっ( ̄ー ̄) ヴァンピーちゃんらしい考え方だね!”
“どういうことですか?”
“そういうことだよ!”
“えー??”
“話は変わるけどハロウィン当日にお菓子を作る予定だよー”
“すごいです! お菓子というとクッキーとかですか?”
“うん! クッキーとカップケーキを作る予定! クッキーはプレーンとチョコとサツマイモの三種類、カップケーキは栗のクリームで絵を描くよ!”
“わー! すごいです! 誰に渡す予定なんですか?”
でも、凜ちゃんの絵は……。これは送信しないほうがいいですよね……。
“く、クラスメイトダヨ(;^ω^)??”
“なるほど、凜ちゃんは学生さんですもんね”
“ヴァンピーちゃんはお菓子とか作らないの?”
“そうですねー──”
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「と、いうわけで今日のお菓子作りはわたくしがやりますので
「かしこまりました…………え?」
凜ちゃんがお菓子を作るというのでわたくしもハロウィン当日にお菓子を作ることにしました。この後、お互いに作ったお菓子を写真に撮って見せ合う予定です。
時刻はまだお昼時、今からなら作って食べるまで十分に間に合います。
お菓子作りに必要な材料は日常的に作ってもらっていますのでそろっていました。
わたくしがお菓子を作ると言うと眷属の佐恵は返事をした後、固まったように動きを止めます。何かおかしな事を言ったつもりはなかったのですが……。
佐恵というのは私の眷属の中で一番若い眷属です。今はこの屋敷の使用人として活動してもらっています。佐恵という名前の通り日本人の女の子です。以前サンドイッチを私に作って持ってきて食べさせてくれた眷属ですね。まだまだ若いのに働き者でとっても偉いです。
「あの、オーケルベルンさm──」
「大丈夫! わたくし料理できますから!」
笑いながら片腕を曲げて力こぶを佐恵に見せつけます。といっても力こぶなんて浮かんできませんけどね。
「いえそうではなく──かしこまりました。わたくしは庭の手入れをしてまいります」
何かを言いたげな様子でしたが、言葉を呑み込んで丁寧にお辞儀をした後、そのままキッチンから出て行きました。言葉通り庭のお手入れに出かけたのでしょうね。
佐恵は優しい子ですけど心配性なんですよね。もしかして私が料理できないと勘違いしているんでしょうか。以前はよく料理したものなんですけどね。確かに佐恵がここの屋敷の使用人になってからはやってなかったかも……。佐恵の料理は優しい味がしてわたくし好みなのでずっと彼女に任せっきりでした。たまにはわたくしが眷属の皆さんに作るのも良いかもしれません。
「さて、何を作りましょうか」
凜ちゃんはクッキーとカップケーキを作ると言ってましたよね。わたくしも似たような簡単なお菓子にしましょうか。今日作って今日完成させないといけないので手間がかかる料理はできません。料理によっては仕込みに何日もかかるものもありますからね。
おかし、お菓子ですか……。お菓子じゃなければミートパイでも作ろうかと思っていましたが、お菓子となると……。あぁ、カボチャパイにしましょうか。日本のカボチャは海外のより甘みが強いのでお菓子に使っても違和感がありませんし。意外と簡単に作れておいしいお菓子です。
キッチンで材料と、調理器具を探して使いそうなものが全部あることを確認した上で調理に入ります。材料はともかく調理器具を探すのに予想より時間がかかってしまいました。こんなことなら佐恵についてもらえば良かったと少しだけ思ってしまいました。
まずパイ生地作りからです! 使うのは小麦粉とバターと水分。分量通りのバターを徐々に細かくしていき、その都度小麦粉をまぶしていきます。ある程度混ざり合ったら水を加えてゴムベラでさっくりと切るように混ぜていきます。その後ラップで形を整えて冷蔵庫で生地を休ませます。
パイ生地はカボチャパイ一ホールに対して二枚使うので二枚作っておきます。ただし今回は二ホール作るので合計四枚のパイ生地を作ります。
その間にカボチャの下処理をしてしまいましょう。カボチャの皮を包丁で切り落としてそこから身の部分をスプーンでくりぬきます。カボチャの皮を切る作業は人間なら力がいる作業で特に女性なら大変でしょうが、わたくしは吸血鬼、人間ではないので簡単にスパッと切ることに成功します。このカボチャの外側は後で飾り付けに使用するので、縦半分には切らず、上の部分だけを横に切ります。
くりぬいたカボチャのタネを取り除いたら蒸して柔らかくします。その後、身を潰して砂糖や生クリームを混ぜて私の好みですがラム酒を入れます。これでカボチャのタネができました。その後でパイ生地とタネの間に入れるカスタード生地も作った後はパイ生地ができるのを待つ時間です。
中身がくりぬかれたカボチャを洗って綺麗にしておきます。合計四つのカボチャが中身のない状態で綺麗になりました。皮の部分を吸血鬼の力を使ってやや強引にナイフでくりぬいて形を整えます。かわいい顔を作って完成です。四つあるので四種類の顔を作りました。笑うカボチャ、怒るカボチャ、泣くカボチャ、楽しそうな顔のカボチャの四種類です。
そんな事をしているとパイ生地の準備ができたので作業を再開していきます。
寝かせたパイ生地を三つ折りにして小麦粉を振りかけて伸ばす。その作業をどんどんと繰り返していきます。合計二〇回はやったでしょうか。ここまでやらなくても良いのですが面白くなってついついやり過ぎてしまいました。反省。
パイ生地ができたので、タネを包んで上に違うパイ生地を網目状に切って乗せます。このとき、土台のパイ生地はフォークなどでいくつか穴を開けておくとさくさくになって良いです。
パイ生地に溶いた卵黄を塗って予熱しておいたオーブンで焼くだけ。
「終わりましたー。後は焦げないように時々オーブンの中を確認するだけですね」
久しぶりにやった割には上手くできたのではないのでしょうか。
一時間もしないうちに焼き上がった二つのカボチャパイは良い匂いがキッチンに立ち込めます。
後は顔つきカボチャの中にアロマキャンドルを入れて準備OKです!
「オーケルベルン様。素晴らしい出来でございます」
「あら、佐恵。屋敷の仕事は終わったの?」
「はい。もちろんでございます。何かお手伝いができればと思い仕事を終わらせて、来たのですが私のようなものの手助けは必要ありませんね」
気がつくとキッチンに佐恵が戻ってきていました。わたくしの料理作成が終わったのを見計らって声をかけてくれました。
「作った料理を食堂にもっていくのは佐恵に任せるわ。わたくしは写真を撮る準備をするから」
「かしこまりました。お任せ下さい」
わたくしは一度部屋に写真を撮るためのスマホを取りに戻った後、食堂に向かいました。
食堂ではもう既に準備が整っていて、カボチャにアロマキャンドルの火がついていました。カボチャパイはお皿の上に乗っていて飾り付けもしてくれたようです。
「オーケルベルン様、こちらもどうぞ」
佐恵がティーポットを準備して中に入っている紅茶をカップに注いでくれました。
紅茶特有の葉の匂い、そして色からして中身はダージリンのようです。時期的にはセカンドフラッシュの茶葉でしょうか。飲んでみないことにはハッキリとは分かりませんけど。
「まずは写真を撮らないと」
切り分ける前のカボチャパイとアロマキャンドル入りのカボチャ、それに紅茶の入ったカップがしっかり映るようにして写真を撮ります。何枚か撮り終えた後は佐恵に切り分けてもらい断面が見えるようにしてもう何枚か写真を撮って凜ちゃんに見せるための写真を撮りおえました。
「佐恵、二きれだけ切り分けて残りは全てあなた達で食べて」
わたくしがそう言うと佐恵は目を丸くして酷く驚いた様子を見せます。
「よろしいのですか!?」(オーケルベルン様の手料理なんて恐れ多い……しかしオーケルベルン様の提案を断るなどもってのほか……)
驚いた後は何かを考え込むようにして言葉が続きません。一体何を考えているのでしょうか。これはわたくしの方から話しかけないと一生このまま考え込むパターンです。佐恵は思慮深いので自分の中で何を話すか、返事をするのかを決めてから話すことが多いです。なのでこちらから話すように促さないといけません。眷属が主を想ってくれているように、主も眷属の事をよく見ているものです。彼女の性格についてはよく分かっています。
「佐恵?」
「……ハッ! 失礼しました。ではその通りに致します」(オーケルベルン様の手料理!! オーケルベルン様の身の回りの世話と屋敷の管理のお仕事で良かったとこれほど思ったのは何時ぶりでしょうか。本当に良かった。オーケルベルン様万歳!)
佐恵はわたくしが食べ終わるまで側に控えています。
彼女たち眷属がカボチャパイを食べることができるのはわたくしが食べ終わった後なのでなるべく早く食べ終わらないといけませんね。冷めたカボチャパイもおいしいですけどわたくし個人の味覚では作りたての方がおいしいと思うので。
「ではいただきます」
日本の文化に合わせていただきますをしてからカボチャパイを口に運びます。
「んー! 我ながらおいしい出来です!」
カボチャ本来のほのかな甘みと生クリームの甘さが上手く混ざり合った事に加えてラム酒が上品な味を生み出しています。
ほっぺたが落ちるとはこのときの為にあった言葉ですね。
口の中に幸せの味が残った状態で紅茶を飲みます。
カボチャパイにこのストレートのダージリンがよく合います。ミルクや砂糖を加えるのも良いですが甘い食べ物に甘い飲み物だと口の中が甘ったるくなってしまいますのでわたくしはストレートで飲むのが好きです。
「あぁ、おいしい」
凜ちゃんもこのカボチャパイの写真を見たら欲しくなること間違い無しです! 家に届けてあげることが出来れば良かったのですが、それをする間においしくなくなってしまいますからね。
パクパクと食べ進めていくとあっという間に二きれがなくなってしまいました。
「あぁ、もうなくなってしまいました」
「残りのカボチャパイをお召し上がりになっては?」
わたくしが食べ終わってしまったことを残念に思っていると控えている佐恵から声がかかりました。
そ、それは悪魔の囁きです。
まだ食べたいと思う気持ち。そしてお腹的にもまだ食べることは容易でしょう。しかしこれはわたくしが眷属のために残したもの。断じてわたくしが食べるためのものではありません。
でも作ったのはわたくしですし……それにあと一きれぐらいなら眷属に渡る量も変わらないですよね。
って何を考えているんですかわたくしは!
「それはあなた達のものですからわたくしが食べるわけにはいきません」
きっぱりと断って席を立ちます。配信の準備をしないと。
「さて、わたくしは部屋に戻ります」
「かしこまりました」
佐恵は頭を下げてわたくしを見送ります。
そんな事がありつつ行われたハロウィン配信はつつがなく終了し、凜ちゃんの方の配信も盛り上がったようでした。
その後お互いにどんな配信が行われたか話しながら話は今日作ったお菓子の話に。
“今から画像送るね。これが作ったクッキーとカップケーキだよ!”
“少し待ってて下さいね”
送られてきた画像を見ると白黒黄色の三種類のクッキーと白と黒、白と黄色が四分割に分けられている二種類のクッキーの合計五種類のクッキーがお皿に綺麗に盛り付けられた状態で映っていました。
白色がプレーン、黒色がチョコレート、黄色がサツマイモのクッキーでしょう。ミックスのクッキーもおいしそうです。
二枚目の画像も送られてきており、黒いカップケーキが数個映っていました。前日話していたとおり、カップケーキには黄色のクリームで絵を描いているようです。
ただし何の絵を描いているのかはわたくしには分かりません。犬なのか猫なのか、それとも何か別の違う生物を描いているのか全く分かりません。ふ、触れないようにしましょう。お互いのためなんです。
“すごいです! クッキーの種類もたくさんありますしカップケーキも可愛いです!”
“えへへ( ̄ー ̄)ニヤ うれしいな! カップケーキのクマさんもよく描けてるでしょ(・ω<) 二人の森熊攻略記念だよ! ヴァンピーちゃんにも食べさせてあげたいな”
く、クマさんだったんですね。正直に言うと全くクマさんに見えないです。これをどう見たらクマさんに見えるのでしょうか。クマさんの耳は三角形じゃなくて半丸ですし、鼻だって四角よりは丸いはずです……。でも可愛いからいいですよね。凜ちゃんらしいです.
“凜ちゃんのクッキーとカップケーキ食べてみたかったです……。あ、わたくしも画像送りますね”
先程撮ったカボチャパイの画像を送ります。切り分け前と後で二枚の画像を送りました。
“すごーい! これカボチャパイ?”
“はい! そうです!”
“うわー すごいなぁ おいしそう(・w・) それにカボチャの顔可愛いね! しかも四種類顔全部違うし 中に入ってるのはろうそく?”
“アロマキャンドルですね”
“あー、なるほどそういう使い方もできるのか∑( ̄□ ̄ノ)おしゃれだ!”
“ふふふ、驚いてもらえて良かったです。作った甲斐がありました”
“ヴァンピーちゃん本気出しすぎだよ!(`A´)”
“そ、そうですか? その理屈で言うなら凜ちゃんだって本気出しすぎです!”
“私は学生の範疇だもんね! ヴァンピーちゃんみたいにはできないもん!”
“お菓子作りに学生の範疇ってそんなの聞いたことも見たこともないですよ!?”
“いつかヴァンピーちゃんにお菓子作りの方法、直接伝授してもらうもんね!”
“ふふふ、分かりました。いつかお教えしますね”
“絶対だよ?”
“ええ、約束です”
次回更新は未定です。今日急いで書いたから燃え尽きちまったよ……。
誤字脱字報告いつも助かっております。ありがとうございます<m(__)m>
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