Metal Gear Solid/ Ark of ■■■■   作:daaaper

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エピソード1 Revelation
プロローグ


これは、本来は決してあり得なかったいつかどこかでの記録

地球の記録に残されることはなく、また人々の記憶に残ることも決してなく、語り継がれることもない

 

ただ

 

語り継がれることなく、

記憶に残ることもなく、

記録されることがなくとも、

 

心には確かに刻み込まれた

 

とある世界では一人の男として、復讐者として、

そして英雄として記録されたが

彼の心に刻まれたものは少し異なっていた……かもしれない。

 

刻まれたものが、事実なのか真実なのか、

はたまた幻覚なのか

 

それすら彼自身が気付くことはもう無いけれど

 

……まあ、気まぐれということで

 

あけてもいいでしょ、別に誰かに迷惑がかかるわけでも無いし

 

僕自身もよくわからないけど、その方がおもしろいしね

 

……迷惑かからないよね?よね?

 

・・・まあいっか、すぐ終わるし

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

冷たく、薄暗く、どんよりとした雲の下にいるような感覚。

わずかに聞こえてくるような音と肌から感じる滴から、雨が降っている、ように感じる。

少し耳を済ませてみると、どうやら外は雨らしく、しかし移動ができないほど強くは降っていないようだ。これなら問題なく移動することができるで——

 

「…………」

 

あろうと思ったが、ふと思う。

背中が冷たいのは何故だろうか。水に浸るような馬鹿な真似はまずしない、それに感覚から察するに金属製の床にどうやら寝ているらしい。だからといって拘束され、どこかに隔離されている感じでも無い。そもそも何か捕まるようなことなんて——

 

「…………」

 

したことがない、と思った直前に、その思いが急激に萎んでいく。

何故だろうか、それは決してあり得ないと、頭ごなしに否定している自分が頭の中にいるのだ。どちらにせよ、周りに人の気配すらない。拉致……そう、拘束というより拉致や監禁の方が自分にはしっくりくるが、それであれば人の気配くらいあって良いはずだ。なのに何故いないのか。

 

「…………」

 

だんだんと頭が混乱してきた。まずそもそもから何かがおかしい。雨が降ってもいい場所で寝ているのは良いとして、何故床に何も敷いていないのか。シートの1枚や2枚しかなければ低体温症になりかねない。それに、移動すると言ったってどこに移動するのか、目的地に心当たりはない。

 

「…………」

 

状況が分からないのであれば確認するしかない。そもそも目を閉じているのだから今の時刻符が何時かも分からない。まずは状況を確認し——

 

「・・・・・・どこだここは」

 

……目を開いて確認したところ、まず最初に抱いた印象がこれである。

鉄筋性の建物の一室に寝ていたらしいが、建物だった、と表現した方が正しく、天井の四隅の一角が完全に吹き飛んでおり、そこから低い雲と下の部屋がよく見えた。

部屋の出入りは吹き飛んでいる、天井と一緒にドアは吹っ飛んだらしく、ドアが部屋の中で突っ伏していた。足元は塗装や壁の破片が少し散乱しており、半ば廃墟と化しつつあるらしい。

背後は窓ガラスがあったようだが、すべて割れており、ガラスがはめられていたであろうフレームは外に向かってやや歪んでいた。その窓の名残の下には、どうやって残ったかは分からないが、長机が一つだけ残っている。

 

そして何より

 

「……記憶がないな」

 

ここ直近の記憶がない。だが二日酔いというわけでもない。頭痛はしない、それに四肢に痛みも感じない。試しに服を巻くって目視で確認するが、目に見える範囲内で損傷は確認できない。もちろん、銃創や切創、打撲や幾度したか分からない骨折の名残はあるが、今痛むような傷はない。見ることは叶わないが背部も古傷はあるだろうがおそらく問題はないだろう。

 

単純に記憶がない、それも直近の。

 

「……周囲の状況は」

 

幸い、自分が何者でどんな人間かまでは記憶は失わなかったらしい。何故記憶がないのかは分からないが、どんな経緯であれ生き残ることが最優先であることに変わりはない。そのためには考える時間より、まずは現地点の把握と周辺の安全を確保する。

 

服をまくった時に気づいたが、幸いにも標準装備は一式揃っている。格好は緑がかった野戦服、リグとバックパック、装備にも損傷は見られない。バックパックの中身のすべては確認していないが、重量から察するにマガジンと食料はあるらしい。武装は右のホルスターに挿してあったカスタムM1911、スタンとスモーク、どうやらライフルは無いようだ。

 

動作確認

セーフティーを外し、マガジンキャッチを押す、

マガジンを抜き、スライドを引いてアンロード

照準器を覗き、トリガーを引く

カチッとスライドが前進

排出された弾丸をマガジンに戻し

スライドを引き、スライドロックを掛け

マガジンを挿す

スライドロックを解除

 

動作に問題無し

 

耳を澄まし部屋の外の様子を伺う

 

胸元のナイフを抜き、ハンドグリップに添える

 

……雨の音しか聞こえない

 

動く気配は何一つ感じない

 

カッティングパイで部屋から出ずクリアリング

 

右足を一歩出し廊下に出る

 

前方クリア

 

後方クリア

 

部屋の外はやはり建物が廃墟と化しつつあるらしく、廊下には塗装が剥がれ、部屋の中と同じように壁の破片が多少散乱している。前方は50m、後方は30mほどの長さがあるらしい。

廊下にはいくつかの部屋が見受けられる。天井に穴が開いている様子はない。

 

まずは前方をクリアリングする

 

部屋数は4つ、左右に2つずつ

 

左の部屋はどれも引き戸のようだが、レールが歪んだのか、施錠どころか開きっぱなしだった。床に突っ伏していないだけマシと考えるべきか。右の部屋はどれも鉄製の開き戸で、手前の1つは何かを保管しているらしい、奥のもう一つはзапасний вихідと書かれている。どうやら非常口らしいが、どちらも施錠されているかは不明。

 

手前の部屋からクリアリングしたが、そこには何もなく、左の部屋の構造は先ほどまでいた部屋と同じであり、中身もあまり変わらず、せいぜい異なっていたのは机と椅子までもが瓦礫の仲間入りをしていたことと、天井に穴は空いていなかったことだ。

非常階段は開いており、屋上と下に行く階段が確認できた。階段も腐っておらず、普通に使えることができるように見える。非常階段の表示から現在いるのが3階であること、そして事務所らしいことが判明した。

 

何かを保管しているらしい部屋は施錠されていた。ドアノブがあるだけのドアなため、鍵を壊すこともできるが、安全が確保されているならわざわざ開ける必要もない、少なくとも今は。

 

続いて後方をクリアリングする。

先ほどまでいた部屋のすぐ隣は階段で下へだけ行ける。その奥に右に2つ、左に1つの部屋が確認できたが、こちらも右の部屋は同じような構造に、壁と机と椅子の瓦礫の上に剥がれ落ちた塗装が添えられていた。左の部屋は給湯室のようだが、蛇口を捻っても水は出ない。

 

結局、一度も物音が立つことはなく、少なからずこの建物の三階は安全であること、建物はすぐに崩壊することはないこと、外に出る手段は非常階段とこの建物の中央部分にある階段を使えることがわかった。

 

「……で、どうする」

 

安全は確保できた。次は考える時間の確保だ。幸い場所も時間もある。思う存分整理することはできるだろう。ナイフを胸元の鞘にしまい、ハンドガンはセイフティーを掛けホルスターへしまう。

 

「現在位置不明、日時不明、作戦目標は不明、目指すべきは生存のみ、か」

 

サバイバルしなければいけない環境にある

 

「マガジンは5つと、スタン、スモーク、怪我無し、双眼鏡と無線機もある。水と食料は……1日か」

 

幸い、しばらく継戦能力がなくなる可能性は消えた。もっとも、今の装備ではあまり正面から戦いたくもない。人との接触もできるだけ避けるべきだろう。無線機で一度交信を試みるが返答はない。他の通信も傍受できず、何かしらとコンタクトすることはここでは不可能らしいことが推測された。

 

いま得ている情報でわかることを整理する。

 

建物の損壊具合から風化は多少進んでいるが、それ以上に損害が多い、それに窓ガラスが全て割れ、天井は崩落というより何かがぶつかってえぐられたらしい、現に部屋の床には壁の破片は少しあるが瓦礫は見られない。廊下も塗装や破片が多少落ちていただけだった。

恐らく、使われなくなったのはつい最近、使われなくなった後に誰かが、あるいは集団がやってきて片付けたか。どれにしても、ここに人は来なくなったらしい。

 

「えぐっている、か」

 

紛争や戦闘による残骸は何度も見た。この建物は似たような経緯から人が消えたのだろう。恐らくこの建物の外も人はいないだろう、少なくとも友好的に声をかけてくるロクな人間はいなさそうである。だが、人がいないことよりも気になるのは

 

どうやってここに来たのか

 

まず直近の記憶がどうやらない。少なくともこの様な廃墟になりつつある建物で活動することが思いつかない。それに作戦目標がない。メモを残し持ち歩くなんてことはしないが、作戦目標を仮に忘れたとしても方針すら今の自分は忘れているため、生き残るという最優先目標をもとに方向性を決めている状態だ。もちろん死にはしないし、その気もさらさらないが、忘れている状態というのを自覚するのは変な感覚だ。

 

いま思い出せる最近のことは……

 

「……パス、それとチコか」

 

MSF、FSLN(サンディニスタ民族解放戦線)、ピースウォーカー、ZEKE、パスとチコ、そしてサイファー

パスがZEKEを操り核を撃とうとしたためにMSFで対処した、結果ジークは修理することになり、パスはMIA(戦闘中行方不明)、チコはただただ泣き、他のメンバーも反応に違いはあったが驚きと戸惑いが皆に見られた。

 

そしてカズヒラとサイファーは———

 

「……帰らなきゃ話にならん」

 

思い出せる最も新しい記憶はそこまでだ。そこから先の記憶は大したものではなく、せいぜい銃のメンテナンスや隊員たちの稽古をつけたくらいでこのような場所に来る経緯はやはり思い当たらない。

 

「…………」

 

となれば、記憶ではなく今ある物から現在地は推測するしかない。現場検証、などと呼ぶ立場にはないが、環境を把握することには慣れている。GPSレベルで細かい現在位置は分からなくとも、気温や天候、星と建物が観察できればおおよその地域は特定できる。改めて自分が目覚めた部屋の中を観察することにした。

 

まず気になるのは天井の損傷。なんらかの攻撃や砲撃によって穴が開いているのはもう幾度となく見慣れた物。だが、天井から床まで『えぐられ』損傷を受けた建物は、今まで見たことはない。

 

少なくとも、砲撃による損壊ならばこの部屋の床ごと壊れていそうなものだが、床には塗装と壁の破片が少し散乱しているだけで、目立った損傷は見られない。砲撃による破片も床どころか壁すら見当たらない、何より砲撃にしては空いている穴が小さすぎる。誰かが使えるように片付けた可能性もあるが、床はともかく壁までわざわざ綺麗にするとは思えない。

だが、なんらかの戦闘はあったらしく、抉られた空間から覗き込むようにして外壁を観察すると所々に穴やヘコみ、黒く煤んでおり、燃やされた痕跡もあった。外にもいくつか似たような建物が見られるがどこも窓ガラスが割れていたり、大小様々な抉られた痕が、屋上や適当な階や壁に見られた。

 

なんらかの暴動か、あるいは軍事的活動があったと思われるが、どのようにして抉ったのかは不明。なんらかの兵器だとは思うが、建物の屋上のみならず、中央部や下層部など損害部位に一貫性がない。標的がいたところを狙ったのだろうが、狙った建物の部分をえぐるにはどうすれば実現できるのか。ブリーチングなら可能だろうが……大小様々な大きさになるとは考えにくい。

どちらにせよ、未知の攻撃手段がこの地で使用されたことは間違いない。現地人とのコンタクトは慎重を要するが、できる限り避けたほうが良い。

 

現在地は非常口の文字からキリル文字で書かれていたことから、少なくともスラヴ圏にいることはわかった。しかしスラヴ圏だとわかりはしたが、やはりここにいる心当たりはない。そちらに知り合いがいないわけでもないが、すぐに用事があるわけでもない。

 

しかし、スラヴ圏であればまず北半球にいることは確定した……やはり、カリブ海からあまりにも離れすぎていることにもなるが。しかし、体感気温からして季節は9月から10月、現在は朝方であり、部屋の間取りからおおよその方角も把握できた。仮に何かの間違いで東と西が逆であったとしても、どこに向いているかは最低限見当が付けられる。街に出ればマップの1つや2つもあるだろう。

 

「向かうべきは……東か」

 

西に向かえばNATOの勢力圏になる。ワルシャワからNATOへ国境線を越えるのは極めて難しいだろう。それに身分を偽る手段もない現状、国境周辺で身柄を拘束されればどうなるかわかった物ではない。それに超えなければいけない国境が多すぎる。見つかる気はないが、わざわざリスクを冒してまで西を目指す理由はない。

 

対して東であれば、ほぼ間違いなく全てソ連領内である。連邦内では軍が活動はしているが、せいぜい治安維持のためであって国境警備のために武装しているわけではない。みつかれば面倒なことには変わりないが、人目につかず移動する分には西に比べればはるかに楽である。

加えて、ソ連領内にもMSFのセーフハウスはある。詳しい場所までは分からないにしても、おおよその検討はつく。めんどくさくなれば、サンクトペテルブルクからカリブ海に帰ればいい。ここから北に行けば着くだろう。

 

雲は相変わらず低いが、雨は止んだ。この場に止まる理由はもうない。

目指すはとりあえず東、めんどくさくなったら北。これでしばらくは問題ない。そのうち地図や標識を見れば現在位置がわかる。街に出れば観光案内所……はないかもしれないが、タウンマップの1つや2つは入手できるだろう。

 

そうと決まれば行動あるのみだ。食料には不安が残るが、大陸性気候であれば水の心配はとりあえずはない、保管用の水筒もある。とにかく街で最低限の物資と情報を集め、彼は東へ向かうことにし、わけも場所もわからない部屋を後にした。

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 

 

 

 

10xx年2月2日 AM 05:37

ロドスアイランド

 

ロドスは今までの忙しさが嘘のように比較的静かになった。結局のところ、うるさいというか忙しいのは変わりないのだが、それでも先月まで龍門でのレユニオンとの戦闘がずっと続いていたことを考えれば比較的でもマシなくらいに、ロドスは静かになった。それはつまり、束の間の平和でもあり、

 

そして——

 

『休んじゃダメですよドクター、まだ仕事はたくさんあるんですから』

 

——そして、責任者は実動ではなく、ペーパーワークに専念することができるということである。ロドスアイランドの最高執行権を有し部隊の指揮を取るドクターは、執務室で膨大な書類と戦闘を継続していた。

 

……うん、いやわかるよ、ここ数ヶ月のごたごたで仕事が溜まるのは。けどこれ全部をやるのって、

 

そう反論しようとしたドクターだが、反論のためいざ顔を上げると、目の前には表情筋からは笑顔を作っていることが見受けられ、眼の奥が笑っていないように見えるウサ耳をもつCEOがいた。

 

実は、というか実際のところ、ドクター自身はロドスの最高執行権を有しているし、彼女と同じCEOの立場であるから、反論することはとても自然である……自然ではあるがおそらく、いや間違いなく淘汰されたであろう。決して逆らってはいけないと悟ったドクターであった。

そんなわけで、秘書は先に休ませ、コツコツとドクターは執務室で積み上がっている書類をせっせと処理していた。

 

とはいえ、まもなく時刻はAM 06:00

朝ごはんは7時に食べれば良いし、書類も全て……は残念ながら片付いていないが、ノルマは達成している。1時間ほど睡眠を取ることは可能で

 

コンコンコンッ

 

「ドクター、少し良いか」

 

ノックの後、ガチャっと遠慮なく入ってきたのは、ワンピースでベアバック、白衣に緑が印象的な格好をしたロドスのもう一人のリーダー、正しくは医療部門のトップであるケルシーが入ってきた。

……なぜわざわざ、人が寝ようとしたタイミングで入ってくるのだろうか、と少し恨めしく思ったが、この時間にわざわざ執務室にケルシー来ること自体が珍しい。

 

仕方ないと、ドクターは半ば諦めの気持ちとともに顔を上げる。

 

「……随分と眠そうなところ悪いが手短に済ませたい」

 

どうやら眠いことは伝わったらしい。同時にこの場ですぐに寝ること許してくれないらしい。仕方なく続きを聞く。

 

「……先ほど、チェルノボーグから信号が発信された、発信者は不明」

 

信号?あの廃墟から?そんな報告をわざわざ?

そんな思いもまた顔から見て取れたのか、それとも気にしていないのか、ケルシーは続ける

 

「発信先も不明だが、ロドスの情報部が信号を傍受した。信号は暗号化されているのか解読には時間がかかるらしい。そもそも発信された信号は数秒ほどで、意味があるかも不明だそうだ」

 

それは……結局、誰が何の目的で発信したのかわからないな?

 

「そういうことだ。あの都市に生存者が残っているとは考えにくい、レユニオンとも思えない」

 

機器の誤作動や、いってしまえば勘違いとかはないのか。

ロドスの機器ではなく、チェルノボーグの機械が何かあってたまたま信号を送信したとか。

 

「暗号通信でか?」

 

……偶然は考えにくいか。

 

「レユニオンとの戦闘もとりあえずひと段落ついた。決着はついてないが、ひと段落ついた矢先にチェルノボーグから人為的な信号があった。何もないとは考えにくい」

 

そう言ってケルシーは踵を返してドアに向かう。

 

「ちょうどフランカとリスカムが帰ってくる途中だ、すでにBSWに連絡は済ませた。追加人員として訓練生も同行、3人で調査に向かってくれている」

 

こっちからは人は出さなくていいのか?

 

「今は休養が優先だ、ロドスのオペレーターにいま必要なのは戦闘や調査じゃない。外部の人員で間に合うなら活用する。BSWとの契約の範囲内だ、向こうもそれを理解している」

 

生存者がいたときのための物資を念のためトランスポーターに運ばせるくらいはしていいだろう。誰もいなくてもBSWからまた戻ってきてくれる2人の支援にもなる、それくらいはいいだろう。

 

「どちらにせよ新しいオペレーターが来るなら君は祝うんだろう、そこら辺は好きにすればいい」

 

そう言ってケルシーは執務室から出て行った。わざわざ知らせてきたのは、事後報告になったことに対する彼女なりの配慮……なのかもしれない。あるいはロドスとしてどう動くかはドクターに任せたかったのかもしれない。配慮するなら仕事量を減らして欲しいと思うが、そうもいかないことをドクターはわかっている。

 

彼女もまた、鉱石病の治療や研究に加えてロドスの運営を担っている。戦闘の指揮はドクター、実行部隊の指揮をアーミヤという風に分担してはいるものの、組織を動かすのに口頭で済むことはない。誰かが書類を書いて許可を出し、物資を管理し、資金や予算を運用する必要があるのだ。

 

ふぅ、と一呼吸置いた後、ドクターは背筋をバキバキと伸ばし、再び書類に目を向ける。とりあえず、朝食までにやれる範囲で済ませて、朝食時にトランスポーターを1人捕まえよう。




新作、はじめました。

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m(_ _)m。
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