アイドルになるためのチート貰ったのに劣等生の世界だった   作:シルバーは吸血鬼の弱点なんやで

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第12話

 

 

 

 

 

ユリカは自身の得意な精神干渉系魔法…しかも認識を逸らすタイプはヴァンパイア・ガールズに近く、すぐに察知した。

 

そして、こんなことをするのはアイツしかいないと、挨拶代わりのドライブリザードをお見舞いする。ユリカのドライブリザードは通常のドライブリザードとは一線を画する。得意魔法である収束系を組み込み、広域から二酸化炭素を収束するのだ。そのため、通常のドライブリザードとは弾数も弾の大きさも弾の密度も、レベルが段違いなのだ。

 

前に出ていた女もそれに加担した者だ。流れ弾が当たっても文句は無かろうし、文句は九島に言って欲しい。

 

だが、それは当たり前のように防がれる。だが、そんなこと分かりきっているし、ユリカからすればこんなことを防げない十師族がいるなら、もはや日本に見限りをつけるしかない。

 

すぐに這い寄る雷蛇(スリザリン・サンダース)に繋げる。が、そちらも防がれる。もちろん有名なこのコンビネーション魔法を九島烈が知らない訳が無い。本命は…

 

()()()()使()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()使()()()()()()()()()()()使()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だった。

 

 

「あら、九島閣下でしたか…精神干渉系魔法をかけられたので、九校戦に参加する()()()魔法師の卵を狙う賊かと」

「ふむ…君は…真夜の娘とかいう………まぁ良い。戻ってくれるかな?」

「ええ、失礼しました」

(……私が反応出来なかった、か…私が落ちぶれたのか、それとも……いや……………やはり四葉は……)

 

老師九島烈に対して大立ち回りをしたユリカに、驚きの声と一部から批判の声によってザワつく。だが、一部のナンバーズを始めとした見る者が視れば、双方共に本気ではなかったにせよ、決め手が寸止めという選択肢を選べるほどに程に老師とユリカの実力差が分かれていたことに驚きが広がっていた。

 

「まずは悪ふざけに付き合わせたことを謝罪する。今のはちょっとした余興だ。魔法というより手品の類だ。だが、それに気付いた者は私の見たところ5人だけだった。そして、それを全て見抜いた上で対処法を諸君に見せてくれたのが1人…まぁこれは今見ていたから分かると思うが… つまり、私がもしテロリストだとすれば、それを阻めるのはたったの6人、だという事だ。

私が仕掛けた魔法は規模こそ大きいものの、強度は極めて低い。魔法力の面から見ても低ランクの魔法でしかない。だが君たちは惑わされ、私がこの場に現れることを知っておきながら認識できなかった。

魔法とは、手段であって目的ではない。その事を思い出して欲しい。魔法というツールを持つ諸君らは魔法力を磨くことも大事なことだが、それ以上に魔法の使い方について学んで欲しい。魔法を学ぶ若人諸君、私は諸君らの工夫を楽しみにしている」

 

九島烈の言葉に、ザワつきは収まり、ユリカへの同じ魔法師としての尊敬と同じ競技者としての警戒が滲む。

 

 

そんな中で、元の位置に戻ったユリカは九島烈に対して侮蔑のような眼差しを向けるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日…8月2日の夜のこと。

明日の本戦出場選手は既に眠りに着く時間よりも前から、出番の後の選手やスタッフたちはなるべく静かに過ごそうとしていた。それが選手への気遣いというものである。

 

そんな中でも、出番はさらに先である1年生たちは九校戦への興奮と期待で、そのままベッドへ…とはいかない。親しい友人同士、部屋の中でおしゃべりに興じる。

 

ユリカもまた、深雪たちの部屋を訪れていた。

 

「そういえばだけど…ユリカ、いい加減この4人の時くらい素に戻らないのかしら?」

「私のファンがいる限り、私は吸血鬼であり続ける必要があるの」

「わ、私のことならお構いなく!」

「いいえ、違うわ。これはほのかの為じゃなくて、私のポリシーよ」

 

ユリカ様なら、他に人が1人でも…否、ゼロ人だろうと、自室以外でキャラを崩すことは無い。アイカツ!を好んで見ていた彼はよく知っている。その芯の強さにファンたちは惹き寄せられるのだ。流石に絶対に人の目がない所では崩してはいるが、人の目がありかねないところでは絶対に崩さない。

 

 

お菓子を持ち寄り(ユリカはローズティーだけだが)おしゃべりしていた時だった。部屋の呼び鈴が鳴った。

 

「あ、私が出るよー」

 

ほのかがドアを開けると、エイミィが無い胸を張って言った。

 

「温泉へ行くわよ!」

 

 

…と。

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

前にも説明したが、もう一度説明する。

軍用施設のこの施設は怪我や筋肉疲労などの湯治用に用意されたものだが、精神衛生的にも温泉のような景観に作られている。

そのため、一高1年女子選手陣は『おお!』という歓声をあげた。

 

ユリカは既に1度見ているため、何も言わずにまずはサウナに向かう。

 

「ふぅ……」

 

軍人向けだからか温度が高めになっていて、上段の顔の辺りで125°Cもある。ユリカは下段に座り、程よい暑さに汗を流す。

サウナ室は例外的に湯着の着用が義務ではないため、脱ぎさってタオル1枚を頭から被ってサウナハット代わりにする。何故か本格的なロウリュがあり、サウナストーンに専用のアロマ水をつける。そうすると一気に水蒸気が広がり体感温度が上がる。

 

サウナで湯着が義務ではないのは理由があり、濡れた湯着でそのままサウナに入るとなかなか温まらないのだ。要は湯着に付着する水が気化する時に発生する気化熱で身体が冷えてしまうのだ。そのため、多くの浴場では湯着着用が義務付けられている大衆浴場であってもサウナだけは任意ということが多い。

 

数分も経つと汗は玉のように成長し、垂れていく。それがまた客観的に見ると艶かしいのだが、それを見れたのは……

 

 

ヒュッと冷たい風を感じてドアを見ると、雫の姿があった。

 

「あら、雫もサウナーなの?」

「うん。汗流して水風呂に入って休む。これこそ至高だよ」

 

雫はサウナに入ると、湯着を脱ぎ捨てる。

 

湯着を着脱するのも人によって個人差があり、サウナ前のスペースにある小さめな脱衣所の人もいれば、サウナの中の人もいれば、サウナスペースの近くに併設される休憩スペースで脱ぎ着する人もいる。あとは浴場によっては独自のルールがあったりする。ユリカはサウナ前の脱衣所派だ。

 

ユリカはきっかり10分の後、立ち上がる。

 

「お先に失礼」

「うん」

 

雫に一声かけてからドアを開けて、サウナスペースに付随するシャワーを浴びて汗を流してから水風呂に入る。

 

「ん〜〜〜!!!」

 

冷たさに身を捩るが、それがまた気持ちいい。

水風呂から出て、体を拭いてから、湯着を着直す。そして、サウナスペースにこれまた付属する休憩スペースで身体を休ませる。ドリンクサーバーもあり、水分をきちんと補給する。スポーツドリンク、あの有名な白い乳酸菌飲料、強炭酸のソーダ、緑茶、水の5種類が飲み放題である。自衛隊時代とは雲泥の差の予算の恩恵である。

 

ユリカはこっそり紙コップを置いてボタンを押してソーダを注ぐ。周りを見渡して人がいないのを確認して、一気に飲む。風呂上がりの牛乳のように。

ちなみに風呂場の脱衣場にも上記のドリンクサーバーがある他に、冷蔵庫があり、そこには牛乳と低脂肪乳と何故か野菜ジュースが紙パックで冷やされている。

 

「……お、オカワリ」

 

 

 

なお、この日の深夜にお腹を抱えたユリカ様を見たという人がいたとかいないとか。

現在の話が完結後、次にユリカが行く世界 ※やるかどうかはまだ分からないのと、参考にするだけなのはご了承ください

  • 幼女戦記
  • ゆるキャン△
  • 劣等生(環境違いで再走)
  • ALDNOAH ZERO
  • ハイスクール・フリート(はいふり)
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