アイドルになるためのチート貰ったのに劣等生の世界だった   作:シルバーは吸血鬼の弱点なんやで

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第2話

un(あん) 占ってよ 私の恋を

deux(どう?) 彼のことを まだ知らないの

trois..(永遠) 甘い予感 かさねてしまう

いっぱいの林檎 タルト・タタン

 

イジワル 拗ねた横顔 

読みとれない万華鏡

イタズラ 罪なタロット 

教えて 仲よくしたいの

 

ごめんなさいね 信じているの

彼は私を 好きになる

 

 

本来は氷上スミレの曲である「タルト・タタン」。

この世界ではユリカが歌う珍しいラブソングとなっている。いや、する。来月発売のシングルのA面を飾る曲として発表されている。

ニューシングルの販促のためのショッピングモールでのステージを終えて、急ぎ足で近距離公共交通システムの専用車(自動運転可能な自家用車)に乗り込む。

 

「お嬢、出しまっせ」

「お願いね」

 

黒服が機械を操作して車が走り出す。この車、真夜の指示によって作られた米大統領の専用リムジンも真っ青な超オーバースペックリムジンだ。有事の際の手動運転はもちろん、ボディは複数分割されたセラミックタイルがボディの中空部分に封入している他、外装は30ミリの特殊鋼装甲で、有事にはリアクティブアーマーも設置可能、タイヤはボタン1つでタイヤの内側にあるキャタピラがせり出てくるため不整地性能もある。真夜のユリカへの愛が重い。

 

(はぁ…)

 

ユリカ…いや、彼からしたらアニメの中とは言え、吸血鬼キャラを貫いていたかの世界のユリカ様に敬意を覚える。

人前ではトマトジュースとローズティーしか飲めないから夜とかはもうお腹空いて仕方ないし、それでもお腹を鳴らすことはできないし、常に日差しに気をつけないといけないし、ニンニクとか銀製品とか流水には注意が必要だ。

 

「……よしっ!」

 

パンッと頬を張って気合いを入れ直し、いつもの『吸血鬼ユリカ様』に戻って一高前に着いた車から降りる。今日は初の登校にして、昼からの登校だ。

 

校舎の窓から多くの生徒が黄色い歓声を上げて手を振っていたり興奮していたり。校舎に入り、しばらくはお祭り騒ぎだった。お昼休みも終盤になった辺りでユリカはアイドルオーラ全開にして周りを黙らせる。そして、くるりとターン、緑色のインナーガウンをひらりと揺らして決めゼリフを放つ。

 

「もう授業の時間よ。準備に戻らないと、血を吸うわよ?」

 

きゃー!という歓声と共に三々五々散っていく。

 

ふぅと微笑みながら吐息を漏らす。

 

教室に向かおうとして、まだIDカードの発行をしてないからクラスも分からないことに気がついた。

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

ユリカはもらったカードにA組と書いてあったので、A組の教室へ入ると、実技授業だったようで1人もいなかった。

 

端末を立ち上げて履修登録をササッと終わらせて、時間割を呼び出す。

 

「実技棟の…ここね」

 

マップを頭に入れて、実技棟へつま先を向ける。

もはや両手で支える日傘は無意識でもちょうど良い位置に向けられるが、肌の露出の少ない魔法科高校の制服はそれでもありがたい。

 

 

実技棟に入ると、試験会場の時と同じ機械で同じことをしていた。

 

ちなみに、第一高校において一科生と二科生の違いは指導教員の有無にあるが、指導教員は魔法力を伸ばす指導をすることはない。何故ならば、魔法力の向上は何がきっかけなのか、未だに理解されていないからだ。ただ、ひとつだけ分かっているのはある程度の反復行使が発動速度やキャパシティに影響を与えることだ。従って指導教員の行う指導は基本的に「出来ることと出来ないことの区別を教える」ことだ。

 

「すみません、遅れました」

「あぁ、藤堂くんですね。話は聞いていますよ」

 

ユリカが指導教員と話していると、あっという間に生徒たちに囲まれる。

いつもの事とは言え、授業に差し障りがあるのは困る。タダでさえ少ない授業時間を割けるほどの余裕はない。

 

「さぁ、そろそろ授業に戻りましょう?」

「あぁ、そうですね…藤堂くんは司波さんたちの班に入ってください」

 

ユリカは司波という名前を聞いた瞬間にピクリとするが、直ぐに吸血鬼ユリカ様を被る。

 

「分かりました。ええと、どちらが…?」

「1番手前の女子生徒3人組のところです」

「分かりました」

 

その班の方に歩き出すと、茶髪の子…がアワアワしているのが分かる。

 

「し、雫!ユリカ様私たちの班だって!穏やかじゃない!」

「落ちついて、ほのか。それは別の人だから」

 

若干メタい話をする2人に深雪は少し苦笑しつつ、()()()()()()()挨拶をする。

 

「はじめまして、藤堂さん。()()の司波深雪です」

「私は北山雫。…ほら、ほのか…って落ちてる………こっちのノックダウンしてる子が光井ほのかで、藤堂ユリカの大ファン。デビュー当時から発売してるシングルとアルバムは発売日から3日間だけの限定版を全部揃えるほどの古参だよ」

「そうなの。嬉しいわね」

 

 

 

 

 

 

なお、ほのかは興奮のあまり鼻血&失神で意識を失っており、起きた時にはもう夕方でせっかく一緒にいられる時間を失ってしまったと嘆くことになった。

 

 

 

 




中途半端ですみません。次の話頑張るから待ってて。

感想くれないと、血を吸うわよ?
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