東亜連邦召喚※この作品は未完のまま更新停止しました   作:東亜連邦

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重巡洋艦の艦名を杭州に変更しました。





第一章 転移
転移


ーーー西暦2035年 1月ーーー

 

 東亜連邦。その国は、史実での日本、中国、朝鮮半島を領土とし、4500年の歴史を持つ大国だった。

 

 紀元前2500年頃に遼河(リャオ川)流域で成立した「亜」王朝は、次々に領土を拡大。8世紀頃には既に黄河流域から日本地方までを支配していた。一時は西亜と東亜に分裂し、モンゴル帝国によって西亜は滅亡するものの、東亜は領土を失いながらも国家を維持。

 

 15世紀になると世界中へ交易を拡大し、1466年には世界一周を達成。その後衰退はするが、近代になると再び頭角を現し、

 

 

 東亜連邦は異世界に転移した。

 

 異変は突然起こった。

 

 夜空が一瞬光り、それに続く衛星通信の途絶と海底ケーブル断線の報告。

 

 各国との通信も途絶し、月周回ステーションや宇宙ステーションとも通信は繋がらず、

それどころか夜空を見上げれば月が2つ。今までとは全く違う星空が広がっていた。

 

 全国の方位磁石は一斉に反対側を向き、二度と戻ることはなかった。

 

 さらに宇宙太陽光発電所からの送電が突然停止、各地で大規模停電が発生した。

 

 正月の熱もまだ冷めないうちの異常事態。各地で混乱が発生し、一部では暴動の兆候も見られている。

 

 この異常事態に政府は緊急閣僚会議を開催。

 

 会議での報告をまとめると、

 

・東亜連邦外からの全ての通信が途絶

 

・宇宙が既知のものと違う

 

・国境風景が既知のものと違う

 

・領空外のレーダー反応が全て消失

 

・海外にいた諜報員・外交官などが各地に出現

 

などである。

 

 このことから閣僚会議では最終的に「地球とは異なる惑星に転移(⁉︎)した」と結論づけられた。

 

転移したと考えられる国土の範囲

 

・北…モンゴル国境・ロシア等国境・樺太・千島列島など

 

・南…ベトナム等国境・沖ノ鳥島等

 

・東…千島列島・南鳥島等

 

・西…CIS国境等 

 

 つまり国土全てである。

 

 方位磁石反転については、各地の緯度の観測情報から、国土の南北が逆転したという驚愕の予想が立てられたが、各地の気候はほぼ変わっていないことからこの事象の詳細は依然不明となっている。

 

 とにかく見てみないと何もわからないということで、東亜連邦政府は統合軍に状況把握のための出動を命じ、出動可能なほぼ全ての偵察機、調査艦を動員して調査を開始した。

 

 ちなみにGPS障害については、有事の通信障害に備えGPSが無くてもある程度の位置把握ができるシステムを構築していたため、多少はマシになっている。(あくまで多少)

 

 

 ーーー数日後 閣僚会議ーーー

 

今回の調査では、

 

・既知の大陸や国家の消失

 

・未知の大陸の存在

 

・未知の国家の存在

 

・未知の人工衛星の存在

 

・排他的経済水域外の海底地形の変化

 

・既存の星の消失

 

が確認され、

 

・現在東亜連邦があると推定される惑星の直径は地球のおよそ2.5倍

 

・重力加速度、平均気圧、大気構成、自転周期、公転周期、太陽までの距離が以前とほぼ同じ

 

ということが判明した。

 

 というか重力加速度が変化していないのはかなり不可解で、研究者達を悩ませているが、原因はまだ分かっていない。

 

 これらの報告から、東亜連邦が未知の惑星に転移したことは確実となったが、転移による影響はかなり深刻だ。

 

 中東諸国やロシア、東南アジア諸国などから輸入していた石油や天然ガスといった天然資源を失い、食糧などの輸入なども途絶えた。

 

 宇宙太陽光発電所からの送電の停止は痛手だったが、想定されていた事態であり、各地の原子力発電所や火力発電所などを再稼働し、対処には成功した。

 

 しかし、今まで積み上げてきた各国との信頼関係、協力関係、国際的地位、工業製品のシェアを失い、海外展開していた企業や工場を喪失したことは国家にとって非常に大きな損害である。貿易相手国を失ったことで一部では物不足に陥り、物価は高騰、不景気となった。

 

 幸いにも南北が反転、転移したにも関わらず、海流や気流などや、国内の天然資源には大きな変化は見られず、南部(北部?)の穀倉地帯での農業生産も維持された。

 

 しかしながら、緯度の変化から時間が経てば季節のバランスがそれまでとは違ったものになり、自国での食糧生産も覚束なくなる可能性もある。

 

 また食料や天然資源の輸入が途絶えたのは事実であり、樺太や尖閣諸島沖など油田等、国内の資源では到底足りず、このままでは大量の餓死者、失業者を生み出し、国家が衰退するのは誰の目にも明らかであった。

 

 そのため閣僚会議では、この世界に関する情報と食料・資源を得ることを最優先目的とし、偵察機により確認された南西の大陸に存在する国との接触を図ることが決定。

 

 異世界では何が起こるか分からないということで、外交団の護衛には空母を含む1個艦隊を派遣することが決まった。

 

 地球でも要人の護衛に極小規模な艦艇(東亜連邦で言えば護衛駆逐艦など)を付けることは日常的に行われていたが、今回は主力の1個艦隊という大規模なもので、極めて異例の事態といえる。

 

 ーーーさらに数日後ーーー

 

 ミクロネシア警備区 広東省湛江(チャンチアン)港 

 

 外交官を乗せた第9艦隊が出航する。新世界での初めての他国との接触。この国の未来を背負うこの第9艦隊を、国民は不安と期待の入り混じった思いで見送った。

 

 ー第9艦隊 所属艦艇ー

 16-09号空母『湖南(フーナン)

 14-09号重巡洋艦『杭州(ハンチョウ)

 13-19号巡洋艦『元山(ウォンサン)

 13-29号巡洋艦『福州(フーチョウ)

 13-39号巡洋艦『湛江(チャンチアン)

 14-09号巡洋艦『埼玉』

 18-09号駆逐艦『桂林(コイリン)

 18-19号駆逐艦『安順(アンシュン)

 18-29号駆逐艦『松本』

 17-39号駆逐艦『漢江(ハンガン)

 

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