冷たい校舎の時は止まるにオーマジオウを出したかったのでかきました。
多少淫夢用語が入ってますが消すかもしれません。

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筆者の自己満小説です。
冷たい校舎の時は止まるの方は漫画版がベースになってます。


冷たい校舎の逢魔時王

私立青南学院高校……日本の某県にあるこの高校で生徒の飛び降り自殺が起きた。

学園祭の際に発生したその凄惨な事件は暫く世間を騒がせることとなった。

 

 

 

 

………………

 

 

 

 

 

件の学祭から2ヶ月程経とうとする頃自殺した生徒が在籍していたクラスの仲の良い8人は不思議な経験をしていた。

 

 

「どうなってんだ!?。」

 

「箒で叩いたのに……。」

 

 

ガラスを割ろうとして反対に壊れたブラシを持ちなが鷹野博司はヒビ1つ入らないガラスを見て呆然としていた。

 

異変は大雪の日幼馴染みの深月と一緒に登校し途中菅原や梨香と合流して3年2組の教室に入った時から始まった。

当時中に居た生徒は、清水と充の2人だけだった。

ここで少し常談を交えながら久々に登校した菅原の話題になった。彼は賭けマージャンをやって本日停学が解けたのである(深月や鷹野が聞いた曰く停学中もパチンコをやっていたらしいが)。

話の途中で菅原は停学中の反省文の提出に職員室へと向かったが中は蛻の殻だった。

 

 

 

「博司ー、今日学校休みだわ。」

 

 

 

教室に戻った菅原は鷹野の下の名前を呼び、伝えると鷹野達もHRの時間が過ぎてもチャイムが鳴らないことから今日は休校なのではないかと話あっていた。

担任の榊がいい加減過ぎるから雪かインフルエンザで休校の連絡をクラスメイト達に言い忘れたのかも知れないと結論に至っていた。

 

「休校なら帰って遊ぼうぜ。先行ってるわー。」

 

 

 

鞄を手に取り菅原は鷹野達を残し教室を後にしたが高校の玄関の戸は開かなかったのだ。

 

 

 

結果、菅原が鷹野を呼びに戻り机を投げても箒で叩いても窓に傷1つつかない現在に至る。

鍵も回らず取手を握っても開かない様に清水は「この雪で凍ったのかしら?」と言ったが菅原が机を投げて鷹野が箒で叩いても折れなかったのを見るにとてもただ凍っただけとは思えない。

 

 

 

「これって超常現象かな……。」

 

「なんでこんなこと起きんの……。変だよこんなの……。」

 

 

「ヤベェヨヤベェヨ……。」

 

 

「あれ?。皆何してるの?。」

 

 

各々が不安を口に漏らす中二人の生徒が現れた。

閉ざされた筈の戸を通って。

 

「受験でストレス溜まってるのは分かるけどさ集団破壊はやばくない?(正論)。」

 

 

「関わるな昭彦。受験戦争が産んだ怪物だ。」

 

 

「あ、そっかぁ。」

 

 

 

「景子ちゃん。」 「昭彦。」

 

「お前らなんで……。」

 

 

 

信じられないと言った口調で菅原は二人に言う。

 

 

「駅で電車が止まってさ。今着いたんだ。」

 

 

「扉は開いたのか!?。」

 

 

「開いたけど普通に。」

 

 

 

 

「えぇ……。」

 

 

嘘だろ……内からは開かなかったのに外からは開くなんて。

 

「言うことやること全部変だぜ?寄行癖?。」

 

 

「錯乱してるんだ嘆かわしい……受験戦争が産んだ被害者だ。」

 

あまりにも馬鹿にした口調で語る昭彦と景子を面々は苛ついた目でジーと見つめた。

 

 

 

 

 

…………

 

 

 

 

それから俺達は誰もいない3年2組の教室に戻り電話は繋がるかどうか親や知人に掛けたが電話は繋がらなかった。

俺達は閉じ込められたのである。

一体誰が俺達を閉じ込めたんだろう?。

そして俺達の記憶からはあの学園祭の日に自殺した生徒の思い出がなくなっていた。

 

『原因を知りたいか?。鷹野博司。』

 

 

「誰だ?。」

 

 

 

『別の世界からお前を見てるものだ。』

 

 

脳に直接年老いた男の声がした。

 

「鷹野?。」

 

 

「誰と話してるの?。」

 

 

 

梨香と深月が聞いて不思議に思い聞いてくる。

 

 

「今脳で声がしてさ。」

 

 

「それヤバイ病気なんじゃ……。」

 

 

『我が名は常盤ソウゴ。生まれながらの王である。この場を混乱させるだけだな。鷹野博司お前の身体を貸してもらう。』

 

 

 

「なっ、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!。」

 

 

「た、鷹野?。」

 

 

「博司どうしたんだよマジで!?。」

 

 

頭を抱え踞る鷹野を7人は心配そうに見つめる。

数秒後鷹野は何事もなく立ち上がった。

 

 

 

「鷹野!大丈夫なの?。」

 

 

「あぁ、大丈夫だ。それと深月。鷹野じゃなく博司と呼べ幼馴染みなのに俺だけ名前よびではフェアじゃない。」

 

 

「~!今そんなこと言う!?。」

 

 

鷹野もとい博司の大胆な発言に深月は顔を真っ赤に染めた。

周りはヒューヒューと囃し立てる。

 

 

「どうしたんだよ博司。急に元気になって。」

 

 

「ある人のおかげでこの異常事態の原因が分かったのさ。兎に角皆離れてくれ。」

 

 

 

「あ、あぁ。」

 

 

言葉通り7人は彼から距離を取った。

 

博司の腰に金と黒の稲妻が走りベルトが現れた。

 

 

「おぉなんだよあのベルト!。充見たことあるか?。」

 

 

「ないよ。あんな豪華なベルト……。」

 

 

 

 

「ヒロくん……。」

 

 

幼少期に呼んでいた懐かしい彼の名前を口にしながら深月はその様子を見守る。

 

「変身!。」

 

叫びながらベルトこと……『オーマジオウドライバー』を叩く。

瞬間禍々しい紋章が地を砕き、溶岩が流れた。

 

 

『祝福の時!最高最善最大最強王!オーマジオウ!』

 

 

彼が変身した際の余波は収まり、その中にはオーマジオウに変身した博司が立ち尽くしていた。

「ほ、本当に鷹野なのか?。」

 

「凄く威厳のある姿だ……。」

 

 

「そんなことないよ景子。昭彦。まず深月を除いて6人にはこの校舎から出てもらう。」

 

 

オーマジオウは金と黒の波動を放ち、深月を除いた6人を学校から外に出した。

 

「ヒロくん……今何したの?。何で私を残したの?。」

 

「深月答え合わせだ。答えはお前と屋上にある。」

 

 

オーマジオウと深月は屋上へ向かった。

 

 

 

 

 

…………

 

 

 

 

 

「あら来るのが意外と早かったじゃない。」

 

 

 

「鍵の1つはやはりお前か。」

 

 

 

「うそ……。」

 

博司と深月の前に立つ少女はかつてのクラスメイト。

 

 

 

「ハルちゃん……。」

 

 

 

学祭の時に飛び降り自殺した角田春子がフェンスの向こうに立っていた。

 

「あの時は会いに来てくれなかったのに今度は会いに来たのね深月。フフ、鷹野君のその仰々しい格好は何かしら?。」

 

 

 

「時の魔王が俺に力を貸してくれた。君と深月の間に色々あったことは知っている。深月なりの応援が君にとってはマイナスに働き精神を追い詰めてしまったこともな。」

 

 

 

「そうよ。勉強してる私よりその子はいい成績を取って男にちやほやされたり……憎たらしいったらなかったわ。」

 

 

 

「ハルちゃん!。私そんなつもりじゃ!!。」

 

 

「分かってるわ。私の劣等感に過ぎないって。それでもあなたが憎かった。」

 

 

 

「だが精神を追い詰められたのはお前だけじゃない。ここにいる深月も同じだ。君が死んでどれだけ苦しんだと思う?。」

 

 

 

 

「この世界を作った主の現状を見ればそれなりに苦しんだようね。」

 

 

 

「……それって。」

 

 

 

遠目からでも分かるように深月の顔は青ざめる。

 

 

 

「そうよ。」 「そうだ。」

 

 

 

「「この世界を作ったのは深月(あんたよ)お前だ。」」

 

「そんな……私が……。」

 

 

信じられない様子だ、恐らく深月自身にも自覚がないのだろう。

 

 

「角田さん。深月。今から俺はこの世界を破壊する。そして現実の世界で苦しんでるお前を救う。」

 

 

「ヒロくん……。」

 

「ふふ、死んだとは言え最後に二人に会えて良かったわ。ありがとね深月、鷹野君。」

 

 

「私こそハルちゃんと話せて良かった!ありがとう!。」

 

 

二人は最後に互いに笑顔で握手した。

別れの握手を……。

 

 

 

 

博司の手がオーマジオウドライバーに触れる。

 

 

 

 

『終焉の時』

 

 

 

黒と金のオーラがオーマジオウを包む。

 

 

 

『逢魔時王必殺撃!』

 

 

 

 

「ハァァァァァァァァァァァァ!」

 

 

 

 

校舎に向かいオーマジオウ最大の技を放つと雪のように崩れ落ちていった。

 

 

 

『博司よ。後はお前らの問題だ。現実世界に戻ったらあの娘を救ってやれ。』

 

 

 

「はい。力を貸していただきありがとうございました。ソウゴさん!。」

 

 

 

博司の身体からオーマジオウは分離する。

気が付くと、自分の部屋にいた時刻は深夜。

彼は駆ける。たった一人の幼馴染みを救うために。

 

 




深月にヒロくん呼びさせたかったんです。



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