あけおめ
アークナイツ知らない人向け用語解説
W:草でも笑いでもない。真っ白い肌に紅い目をしたサルカズの傭兵。3以外の数を知らない。※瞳の色は赤ではなく、琥珀色だそうです。不確かなことを書いてしまい申し訳ないです。
Scout:ちょくちょく回想に出てくる人。故人。
数年ぶりに支給品のコーヒーを飲んだが、昔飲んだものよりも味はかなり良かった。
ロドスは何かと金回りがいい様で備品や消耗品、嗜好品等の質が高く直ぐに補給される。
携帯食料とかも味にこだわっているようで、七種類ぐらい味に区別があってそこそこまともに食える。何でもロドス独自で開発している栄養携帯食料であるとのことで、オペレーターから要望を受けつけて改善しているとのこと。
現場の人間としては嬉しい限りだがこんなところに金をかけていていいのだろうかと思わないわけでもない。
文句はないが心配はある。製薬会社として本分の方、鉱石病の特効薬の開発の方にこそ力を注いでもらいたい。……まあ、娯楽に全力を尽くす余裕がないような奴らが素晴らしい発明をできるとも思えないが。
「で、どうしてアンタとこんな辺鄙な場所に来ることになってるのかしら?」
「お前が他のオペレーターに信用されてないからだよ」
俺はWと共にとある荒野に赴いていた。
久方ぶりのオペレーターとしての作戦行動であり、久方ぶりのWとの共同作戦でもあった。
ドクターに『W連れて交渉してきてね。メンバーは適当に見繕ってね』と指令を受けて座標で示された何もない荒野に俺とWは立っている。
「アハハ、みーんなビビっちゃってるってわけ?意気地ないのねえ、ロドスのオペレーターは」
「皆お前が嫌いなんだよ」
Wの左足が背後から俺の太ももを狙って振り抜かれたので、跳躍して避ける。
《跳躍》50→24成功
《回避》60→59成功
掠るようなかたちでWの蹴りを避ける。
あぶねえー。
成長した分、リーチが長くなってやがる。
ったく、相も変わらず手が早い――いや、この場合は足が早い、足癖が悪いとでも言っておくか。
Wの拳!!
《こぶし》70→11成功
「は!?」
1d3+1d4=7
「やばっ!!」
咄嗟に右手を盾にする。
《こぶし》
《受け流し》50→51失敗
マガツHP12→HP5
ショックロール
CON対抗60→33成功
「ぐ、はっ!!」
「あらあら、か弱い女の子の拳で悶絶するなんて鈍ったんじゃないの?」
「……か、か弱い女の子は、拳の一撃で、意識をとばしかけるほどの威力は出さねえよ!!」
女性から体力の半分以上を失うかのような破壊力に溢れた拳をくらったのはこれで生まれて二度目だった。
因みに一度目はスカジによるものである。そのときは抗う暇もなく気絶した。
「ていうか、なんでアンタと二人だけなの?他の人員は?」
「一時間遅れで来る」
「はあ?ロドスのオペレーターは時間も厳守できないわけ!?」
「まあ、俺がお前に一時間早い集合時刻を教えたからな」
Wの蹴り!!
《マーシャルアーツ》70→44成功
《キック》80→10成功
1d6+1d6+1d4=16
「ちょっ、まて!!」
マガツは止めようとした。
《説得》77→50成功
しかし、Wは聞く耳を持たない。
マガツは咄嗟に横へ跳んだ。
《回避》60→22成功
Wの蹴りが空を切り、風切り音がマガツの耳元に響く。
「お前本気で蹴りにきたな!?悶えて地面に這いつくばる人間を!!しかも、顔面狙って!!」
「虚偽の情報を伝えるアンタが悪い。アタシからすればアンタが消えれば悩みの種が一つ消えて好都合。世の中の多くの人がアナタが死んで喜ぶし、善行と言っても差し支えないわ。ほら、極東でも一日一善とかって言うじゃない?今日の分はコレにしようかと」
「ゴミ拾い感覚で人を殺そうとするなよ。世の中にはお前が思うよりは俺が死ぬと困る奴がいるから、善行であるとは言い切れねえぞ」
「……それはアンタに利用価値があるから困るってことでしょう?」
「やめろ。養豚場の豚を見るかのような目をするな」
確かに、ライン生命の奴らとかロドスの医療チームとか、アーとかワルファリンとかケルシー先生とかその辺りは実験動物を見るかのような目で見てくることもあるし、ドクターは性的な目と駒を見るかのような目で見てくるし、他の俺の知り合いは……やめよ、思い出すと心が苦しくなってくる。
「で、なんでわざわざアタシに一時間ズレた時間を告げたわけ?まさか逢引きでもしたかったの?童貞さん」
「童貞ちゃうわ」
「え!?」
「ガチで驚くな。このくだり何度目だと思ってんだ。俺が童貞じゃないことがそんなに驚愕かよ。――いや、別にお前と逢引きしたくて呼んだわけじゃない。ここなら監視もなく立場もなく話せるからな丁度いいと思って呼び出しただけだ。お前にはいくつか聞きたいことがあるし」
「聞きたいこと?」と訝しげな目線を向けてくるWはまるで心当たりなんてありませんよ、とでも言いたげな顔をしている。
いやあるに決まってんだろ。お前はやらかし過ぎなんだよ。
「じゃあ、単刀直入に聞く。Scoutの死はケルシーの判断か?」
「…………。」
Wは意外そうな顔をして、笑みが消えた。
言葉に迷ってるのか、或いは言葉にするのを迷っているのか。お喋りなWにしては珍しい沈黙。昔みたいな見栄をはらねばならないかのようなお喋りを止めたのかもしれない。
やっぱり、変わった。昔よりもずっと考えるようになった。考えることが増えたのか、深く考えることを覚えたのか。
いい変化なのか、悪い変化なのか俺には分からない。
けれど、俺はコイツを殺すことを嫌だと思う。
昔の俺ならば、昔のwならば躊躇なく殺せた。
何処にも所属せず、所属をできず、根無し草で死に場所を求めていた俺はコイツを殺せた。
俺も俺で変わった。少なくとも、躊躇するくらいには。嫌だと思うくらいには。
今でも、殺せない訳じゃない。
例えば、対象がエンカクならば殺せる。
チェンも殺せる。
ホシグマ、スワイヤーも。
ペンギン急便の連中も。
ライン生命の奴らも。
使徒の善人たちも。
ウルサスの子供たちはどうだろう?
見逃しそうだな。
グラスゴーのギャングは?
あれはシージの選択次第か。
アビサルの深海組は?
スペクターにしろスカジにしろ殺しきれる自信がないな。
「アンタ、アイツと知り合いだったの?」
「一、二回顔を合わせたくらいさ。それもロドスに入る前だからな。Scoutは俺のことなんて覚えてなかったろうさ」
俺もScoutのことは殆ど知らない。
せいぜい、Scoutが戦っている作戦記録を見た程度のことしか知らない。
簡単に死ぬようなやつではないと思っていた。
そういった奴ほど簡単に死ぬということも経験的に分かっていたが。
「まあいいわ、アンタの人間関係なんて至極どうでもいいし、もっと言えばScoutのことだってアタシには関係ない。別にScoutの死は誰かの思惑によるものではないわ。アイツの判断とアタシの利益ただそれだけの契約だったわ」
「お前が律儀に契約を守るとはね。破るような奴ではないけど、適当に済ますと思ってたんだがな。ロドスに肩入れしているわけでもないだろうに」
「適当に済ませたわよ。面倒な殲滅をしなくてラッキーだったわ。爆薬も節約できたことだし」
嘘かホントか。
Wの表情からそれを読み取ることは難しい。
「俺はロドスに賭けることに決めた。だからお前みたいなヤバい奴をどうするか決めあぐねてたんだけど――お前は巻き込むことに決めた」
「は?巻き込むって、何に?アタシにはアンタに付き合ってやる義理もなければ時間もないんだけ――」
「今日の任務は俺の知り合いがやってくる。お前は知ってるかもしれないけど、俺がロドスに来るまでにつるんでた連中で、ロドスが俺を引き入れた理由でもある組織の重要人物だ」
「組織?ああ、あのアンタを神様のように崇め奉っているっていう狂信者の連中のことね」
「そんなやべー組織じゃねえよ。親や身寄りがない感染者の保護をする組織だよ。少なくともそんなカルト教団のような組織じゃない」
「どうだか。レユニオンにもアンタを信奉している奴がいて気持ち悪かったわ。逆にタルラを含めた幹部の連中の幾人かは親の仇のようにアンタを嫌っていて不気味だったけど。何かしたの?」
「レユニオンは、まあ。一度勧誘されて、蹴った。そんときに色々とあってタルラをぶんなぐったらガチギレされた」
「…………」
おー、すげえ表情。
このお喋りな傭兵の二の句が継げない状況を作り出すなんて我ながら天才だな。
Wでも口を半開きにして固まるなんてことあるんだな。
「
「……アンタが英雄扱いされている理由の一つが分かったわ。よく生きてレユニオンから抜け出せたわね」
「敵地から逃げるのは慣れてんだよ。それに見逃してもらったしな。レユニオンもタルラの下に纏まっている一枚岩の組織ってわけではないってこともあったけどさ。俺を好意的な目で見ている奴らがレユニオンで疎外されてないのは、俺みたいな考え方の奴もいるってことだしな」
「さらっとレユニオン内部に不和の種をまいてるわよね。アタシもいつ死ぬかわからないような生き方をしてきた自覚はあるけど、アンタほど死に急いではないと断言できるわ」
「よせやい、照れる」
「褒めてねえよ」
荒野の遠くに砂埃が見え始めた。
交渉相手のキャラバンだろう。
ロドス所属のトランスポーターが護衛についているらしい。
予定時刻より30分は到着が早い。
同時に無線に通信が入る。
「はいよ、こちらマガツ」
『こちらフォリニック。マガツ、貴方一体どういうつもり!?小隊の他のオペレーターを置いて先に向かうなんて!!』
「悪い悪い、時間間違えて早く来すぎちゃっただけさ」
『下手な嘘をつかないで!わざわざケオベに足止めするように頼んだくせに!!――って、ケーちゃん私の医療道具で何をしてるの!?それは貴方の武器のように投げて使う物じゃあ、ああ!!止めて!!アスベストスさんも笑ってないで止めてください!!あれ?ウタゲさんどうしてあなたがここに?え?ドクターに頼んでカッターさんと代わってもらった?そんな話私は聞いてませんよ!?』
「大変そうだね」
『誰のせいでこうなってると思ってるんですか!!!』
「俺に小隊のリーダーを任せ、人員の選考も任せたドクター」
『責任転嫁をしないでください!!』
「まあ、とにかくお相手さんとトランスポーターたちはもう見えてるから、できるだけ早く来てね」
『――っ、皆さん急ぎますよ!!マガツ、作戦が終わったら覚えてなさい!!』
「ごめん、ごめん。後で酒奢るから」
『貴方とは二度とお酒をご一緒しませんからねっ!!』
忙しない無線通信が途切れ、気が付けばキャラバンはもうすぐ近くまで迫っている。
さてと、久方ぶりの再会となるわけだけどどうなることか。
キャラバンの窓から身を乗り出して手を振る後輩系ヴォルケーノ術師オペレーターを視界に収めながら、俺は支給品のコーヒーを飲み干した。
長くなってぶった切った。
次回はこの続きでマガツの知り合いたちの話。
ていうか、タイトルが回収できなかった。
因みに150連ぐらいでした。シルバーアッシュが二回来たときは思わず叫んだ。
違う、そうじゃない
意味のない用語解説
W:個人的な推しキャラ。無課金タグを外させた女。
《跳躍》:TRPG、特にCoCの技能ロール。1d3は三面ダイスを一度振るという意味。
ショックロール:HPが半分以下になると気絶ロールが入る。ダイスを振って失敗すると気絶する。
養豚場の豚を見る目:でもタバコは咥えていない。
フォリニック:マガツが信用できるメンバーを集めていたら問題児ばかり集まったので急遽まとめ役として抜擢された。二度とマガツたちと酒を飲まないと心に決めた。
組織:マガツがロドスに保護してもらった感染者の組織のこと。基本的には戦闘はできない人ばかりだが、数人フロストノヴァのようなレベルのアーツを持つ人員がおり、ロドスとしては無視できない。
ウタゲ:ドクターにおっぱいでお願いした。
ドクター:おっぱいには勝てなかった。勝つ気もなかった。
カッター:ウタゲのおっぱいに負けたことに勝手にされた。まあ、ウタゲに勝つにはシデロカレベルじゃないと無理だよね。マガツとは旧知の仲。
アスベストス:持ってない。でも可愛い。ギザ歯が好き。というか組織に所属していないような重装オペレーターが殊の外少なくてアスベストスくらいしか適任がいなかった。
マガツ:敵が多すぎてロドスオペレーターでも信用できない者が多い。特にライン生命、龍門、ウルサス人、エンカクは関わりづらい。
マガツの武勇伝其の一
タルラを素手でぶん殴り、その後レユニオンから逃げきった。
正直、マガツの話いる?
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欲しい
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いらん
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あんまりいらない
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自由に書いて、どうぞ
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おっぱいの方が需要がある