ONE FOR ALL9代目はボンゴレX世   作:鉄血のブリュンヒルデ

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前話の時点で達成していたのですが、お気に入り登録者数が300人を超えました。

お気に入り登録して下さった読者の皆様、誠にありがとうございます。

また、評価を下さった皆様にも感謝申し上げます。

それとは関係ありませんが、この小説でのデクの死ぬ気モードを書いてみました。
手書きで上手いわけでも無いので、ほぼ自己満足で書いているだけです。
超死ぬ気モードも書こうかと思っていたのですが、まだそんなに絵が上手く無く、書けませんでした。


【挿絵表示】


今後とも皆様に満足頂ける作品作りを目指していきますので、これからもご愛読の事よろしくお願い致します。


標的(ターゲット)No.13 反撃の狼煙

僕の宣誓から約5分。

 

僕達は未だに病室内にいた。

 

 

「で、この状況どうすんだ?」

 

「んーーっ」

 

 

実はこの建物、今は物凄い数の警察と報道陣に囲まれている。

 

海外からの未知の(ヴィラン)

 

そして、その連中に襲われた被害者がいる病院。

 

そりゃ警察も守ろうとするし、報道陣も話を聞こうとする。

 

どちらも遭遇すれば面倒だ。

 

 

「そういや、確認してなかったな」

 

 

僕が考えていると、肩に乗ったリボーンがそう言った。

 

 

「オメェら、犯罪者になる覚悟はあるのか?」

 

「え?」

 

 

犯罪者って…………そうか。

 

 

「僕はいいよ。

 

確かにヒーローにはなりたいし、個性を許可無く使う事は犯罪だし、そうなればヒーローへの道が閉ざされるのだって分かってる」

 

 

でも、それでも、僕は行かなきゃいけないんだ。

 

助けたい。そう思ってしまったら、もう止まれない。

 

止まっちゃいけないんだ。

 

 

「今ここで行かなきゃ、僕は一生後悔する。

 

それに、僕の将来なんかの為に、炎さんの命を犠牲にしていい訳が無い」

 

 

僕が行く理由はそれで十分だ。

 

けど、轟君達はどうなんだろう。

 

こんな事に巻き込んでいいのか?

 

僕のマフィア絡みの事は、轟君達には関係ないのに…。

 

僕はそう考えながら轟君とかっちゃんを見た。

 

 

「俺は緑谷に、返しきれねぇ程の借りがある。

 

けど今はそんなの関係無く、ただ俺がそうするべきだと思ったから行くんだ。

 

炎とはついさっきからの付き合いだが、友達の大切な奴だからな」

 

 

轟君がそう言うと、今度はイラついた様にかっちゃんが轟君の肩を突いた。

 

 

「御託はいい。

 

俺は俺の身内に手を出すなんざふざけた真似しやがったクソ(ヴィラン)をぶちのめすだけだ」

 

 

なんて言うか、かっちゃんらしいや。

 

けど、これで覚悟は決まった。

 

 

「いいかデク。

 

最近のレオンの不調で死ぬ気弾はこの残り1発しかねぇ」

 

 

そう言ってリボーンは1発の死ぬ気弾を僕に見せた。

 

 

「うん。

 

死ぬ気弾は余程のピンチにだけとっておいて」

 

 

それこそ、僕の戦ったあの物体操作の(ヴィラン)や、活川さんも倒したジャックが相手になった時、僕の内側の力を使うしかない状態に追い込まれるかもしれない。

 

100%の力を、たったの蹴り1発で解く程の力を持つアイツの全力がどれ程かなんて、僕には想像も出来ない。

 

 

「命子。いざとなったらお前の切り札も切って貰うぞ」

 

「分かってる。それを躊躇える相手じゃないって事もね」

 

 

活川さんも、何か隠し球があるみたいだし、今度こそ勝つんだ。

 

 

「けど、本当にこの状況をどうすれば……」

 

 

何か、病院を抜け出す方法を「なんだなんだ?野郎が3人で美人を囲みやがって」探………え?

 

 

「ったくよぉ。ガキにはこんな美人勿体ねぇだろ」

 

 

えっと、この病院の医者、なのかな?

 

一応白衣着てるし………。

 

 

「へぇ。私を美人とは、見る目があるな。

 

トライデント・シャマル」

 

「あ?なんでその名前…………って、お前よく見たらモールテ・アッティーヴァじゃねぇか!」

 

「その名で呼ぶな、ナンパ男」

 

 

活川さんと知り合いみたいだけど、この人は誰なんだろう?

 

さっき言ってた、トライデント・シャマルっていうのは、名前なのかな?

 

 

「急に呼んで悪かったなシャマル」

 

「ったく。治療するのがかわい子ちゃんじゃなかったら病死させてた所だぞ」

 

 

かわい子ちゃん?治療?………それって!

 

 

「あの!それって炎さんの事ですか?!」

 

「うるせぇな。野郎が迫ってくんじゃねぇ」

 

 

そう言ってシャマルさんは僕を押し退けた。

 

 

「リボーン。先に言って置くが、あの毒は俺には治せねぇよ。

 

あれは普通の毒とは訳が違ぇ。恐らく個性の類だ」

 

 

個性の?

 

けど奴は自分の個性を気配遮断だって……。

 

いや、そもそもアイツが本当の事を言ったとも思えない。

 

 

「そういや襲ってきた連中はジャックファミリーの連中だって話だが」

 

「そうだ。残党どころか、新しいボスを立てて復興してやがる」

 

「その中に毒蛇とか呼ばれてる奴がいなかったか?」

 

 

っ?!毒蛇!

 

そうだ!蛇だ!奴の本当の個性は蛇!

 

 

「蛇の能力を使う個性!」

 

「その通りだ。

 

奴は標的に蛇の様に忍び寄り毒を塗りたくったナイフでの刺殺や、木の上から獲物を狙う蛇の様にライフル等で毒の入った注射針のついた弾丸を使った狙撃みたいな基本毒を用いた暗殺を好む猟奇型ヒットマンた」

 

 

特徴で言えば完全に合致している。

 

問題は、何処まで蛇の能力を使えるかだ。

 

さっき遭遇した時は、その姿は一般的な人間のそれだった。

 

能力を使うだけなのか、それとも変身型なのか。

 

 

「シャマル。

 

夏樹の死までのタイムリミットはどのくらいになったんだ?」

 

「ざっと見積もって3時間って所だ。

 

だが毒とウイルスがどう作用するかは分からねぇ。

 

様態が急変したら連絡してやる」

 

 

話がどんどん進むけど、肝心の抜け出す方法がまだ無い。

 

誰にも見つからず、外へ抜け出す方法は………。

 

あるにはあるけど、使えるかどうか…。

 

 

「デク。オメェ何か思い付いてるんじゃねぇのか?」

 

「まぁ考えたけど、現実的に考えたら…」

 

「いいから話せ。今は1つでも多くのアイデアがいるんだ」

 

 

きっとリボーンも気付いている。

 

けどそれを僕に言わせようとしているんだ。

 

 

「病院から外へ出る為には、少なくとも僕達の顔は見られちゃいけないと思う。

 

そうなったら顔を隠して出るしかないけど、普通に出口から出たんじゃ報道陣に捕まるし、警察にも止められる。

 

それを回避する為には、絶対に誰にも止められず、かつ顔が見えない手段が必要になる」

 

「そんなもんあるのか?」

 

 

轟君はそう言いながら考える。

 

けどここで、活川さんとシャマルさんは気付いたみたいだ。

 

 

「なるほど、救急車だね?」

 

「考えたな」

 

 

そこで轟君も気付いたみたいで、少し驚いた様な表情になる。

 

 

「ンなもんどうやって使うんだ」

 

 

かっちゃんがイラついた様に言う。

 

問題はそこだ。

 

どうやって救急車を使うか。

 

 

「ったく。仕方ねぇな。

 

俺が病院に話を通してやるよ。

 

ここの医院長には貸しもある」

 

「本当ですか?!」

 

「だから野郎が迫ってくんじゃねぇ」

 

 

また僕は押し退けられた。

 

けど、これなら行ける。

 

 

「そんじゃあ改めてメンバーの確認だ。

 

乗り込むのは俺とデク、爆豪、轟、命子の5人。

 

シャマルは夏樹の様態を見ててくれ。

 

場合によっちゃこっちに連絡を頼んだぞ」

 

「分かってるっての」

 

 

リボーンはシャマルさんに確認をとると、次は僕の方を向いた。

 

 

「これから行くのは生きるか死ぬかの世界だ。

 

相手は並大抵の(ヴィラン)なんかとは比べ物にならない奴だ。

 

それでも行くんだな?」

 

 

正直に言ってしまえば、物凄く怖い。

 

いくらかっちゃんや轟君、活川さんにリボーンがいるとは言っても、僕はまだ中学生だし、力だってまたちゃんと身についていない。

 

けど僕の心は立ち止まる理屈よりも、助けたいと言う気持ちの方がずっと強く疼いていた。

 

だから、もう迷わない。

 

 

「行こう。助けられる命なら、何を賭けてでも助ける。

 

僕の憧れたヒーローなら、そうするはずだから」

 

 

僕の答えにリボーンは満足した様に笑った。

 

 

「そんじゃあ行くぞ。

 

シャマル。車は手配できたのか?」

 

「あぁ、終わってるぜ」

 

 

シャマルさんの言葉を聞いて、僕はかっちゃんと轟君、活川さんの方を振り返った。

 

 

「俺は大丈夫だ」

 

「私もだ」

 

「とっとと行くぞ」

 

 

僕は1人じゃない。

 

それだけで、立ち上がれる。

 

炎さんの命と僕達の日常を返して貰うぞ、ジャック。

 

 

 

…………………………

 

 

 

「ジャック様。どうやらボンゴレの者により人質の延命が行われた様です」

 

 

誰かと連絡をとっていた操地が帰って来て言った。

 

 

「あ、やっぱり?

 

ボンゴレ側にトライデント・シャマルがいるって知った時からそうなるんじゃないかとは思ってたけど、まぁ伸びても2時間程度が限度でしょ?

 

残りは3時間。

 

最初のタイムリミットにリセットされたと考えたらいいじゃん」

 

 

ゲームが長く楽しめるなら、それはそれでありだしね。

 

まぁ、毒蛇は面白くなさそうな顔してるけど。

 

 

「ケッ!あのクソシャマルが!

 

余計な事しやがって!」

 

 

癇癪を起こした子供みたいだな。

 

まぁ、アイツにもヒットマンの誇りとかあんのかな?

 

どうでもいいけど。

 

 

「毒蛇。ボスの御前では控えろ」

 

「アァ?!テメェから殺されてぇのか?!」

 

「戦力を減らすのは本意では無いが、お前が指示を聞かぬのならば仕方あるまい」

 

 

全く。この2人はいつもこうなんだから。

 

こういう時は、

 

 

「2人とも、やめよっか?」

 

 

一声掛けてあげなきゃね?

 

 

「「っ?!」」

 

 

あ、驚いた驚いた。

 

 

「申し訳ありません、ジャック様。出過ぎた真似をお許し下さい」

 

 

うんうん。素直なのは操地のいい所だね。

 

毒蛇はまだ納得してないみたいだけど。

 

 

「ボス!先に突っかかって来たのはアイツの方だ!

 

俺は悪くねぇ!」

 

「確かに突っかかったのは操地だけど、君も良くない態度だったよね?」

 

 

毒蛇が狼狽えてる。

 

ま、意地悪はこの辺にしておいてあげるかな。

 

 

「まぁ、今回はお咎めなしでいいよ。

 

今君に死なれると、解毒剤の予備が作れなくなっちゃうしね」

 

「な、なぁボスさんよぉ。

 

解毒剤なんか本当に作る事は無かったんじゃねぇか?

 

ねぇとは思うが、万が一アンタが負けたら、あのガキが生き残っちまうんだぜ?」

 

 

…………へぇ。

 

少し甘やかしすぎたかもしれないなぁ。

 

 

「がっ?!」

 

 

あら、ちょっと頭掴んだだけで怯んじゃって、だらしないなぁ。

 

 

「あのね毒蛇。

 

ゲームってのは対等な条件でやるから楽しいんだろ?

 

もし解毒剤が無かったらただ一方的にあの子が死ぬだけ。

 

それじゃあ対等な条件とは言えない。

 

君にそれが理解出来ないなら、やっぱり解毒剤を先にいくつか作らせて殺しちゃおうか?」

 

「まままま、待ってくれボス!

 

俺が悪かった!許してくれ!」

 

 

……はぁ。興が冷めた。

 

 

「ジャック様、ここはお鎮まりを」

 

「分かってる。

 

とりあえず迎え撃つ準備はしといてよ」

 

「かしこまりました。

 

他の人員も配備しておきます」

 

 

ハァ………。

 

ボスってのは面倒な物だね。

 

君にも分かるだろ?緑谷出久君。

 

 

 

…………………………

 

 

 

「ほら急げ。こっちだ」

 

「はい!」

 

 

僕達はシャマルさんの案内で病院の車庫に来ていた。

 

そこには定期点検に出す前の救急車があり、自由に使っていいそうだ。

 

 

「命子。運転頼めるか?」

 

「当たり前だろ」

 

 

活川さんが運転席に乗り込み、僕達3人は後ろの傷病者の乗るスペースに乗り込んだ。

 

 

「おいボンゴレの10代目」

 

「は、はい?」

 

 

その呼ばれ方好きじゃないですと言いたいけど、シャマルさんの圧でそんな事は言えなかった。

 

 

「俺は男は診ねぇ主義なんだ」

 

 

それ医者としてどうなんだろう………。

 

 

「だから、絶対に無事に帰って来い。

 

お前には待ってる人がいんだろ」

 

「っ、はい!行ってきます!」

 

 

シャマルさんの激励を背に、僕は扉を閉めた。

 

 

「行くぞ男子共。しっかりシートベルトは閉めろよ」

 

 

そう言って活川さんは、シャマルさんの開けたシャッターから外へと出た。

 

そして裏口から出ようとした時、そこに表程では無いけど、そこそこの人数の人がいるのが見えた。

 

 

「おい、車が来たぞ」

 

「救急車だ。あれは止められないか」

 

 

どうやら救急車を選んだのは正解だった様で、裏口にいた記者達は車を避ける。

 

それから僕達は10分くらいかけて地図の印の場所に、山奥の大きな屋敷の様な場所に着いた。

 

 

「いかにもって場所だな」

 

 

轟君の呟きに、僕は頷いて答える。

 

 

「んで、何か策あんのか」

 

 

かっちゃんは僕の方を見てそう聞いた。

 

策、か。

 

正直に言えば、どんな策を考えようとあの力の差があればそれを全て崩壊させられる可能性もある。

 

かと言って行き当たりばったりじゃまともに戦えない。

 

 

「とりあえず陣形だけは整えておこう」

 

 

それから僕達は、いつでも敵と遭遇してもいい様に陣形を整えた。

 

パワー型ですぐに動ける僕と、瞬発力と爆破による加速力は最速のかっちゃんが前。

 

いざって時に後方から氷壁を展開して僕らを守ってくれる轟君。

 

本当は防御役は前の方がいいんだけど、轟君は咄嗟の動きが固くなる癖があるから、その隙を狙われてしまうかもしれないから後衛に回した。

 

そしてその中心は恐らく僕達の中では経験でも実力でも最強の活川さん。

 

リボーンは轟君の肩に乗っている。

 

 

「これでどうかな」

 

 

リボーンを見ると、その顔は満足気だった。

 

とにかく、これが今僕に考えられる最善の陣形。

 

そしてもしもの時は、活川さんの切り札か、僕の1度きりの死ぬ気モードで切り抜ける。

 

 

「よし、行こう!」

 

 

兎にも角にも、これ以上時間を無駄には出来ない。

 

少しでも気を緩めれば誰かが死ぬ。

 

絶対に全員で生きて帰って、いつもの日常に戻るんだ。

 

その為に僕は、戦うんだ。




次回予告!

オールマイト「緑谷少年のいる町で海外から来た(ヴィラン)が?!

少年やリボーン師匠とも連絡がつかないし、不味いことに巻き込まれて居ないといいが……。

とにかく今は急いで、私が行く!

次回!『標的(ターゲット)No.14 戦闘開始』

ちょ、戦闘開始って?!

さ、更に向こうへ!Plus ultra!!

大丈夫だよな?緑谷少年…」
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