ONE FOR ALL9代目はボンゴレX世   作:鉄血のブリュンヒルデ

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皆様どうも、本作の作者である鉄血のブリュンヒルデです。

今更ながらにどんな名前だと思う今日この頃です。

それはさておき四月になりましたね。

今回の話は今日この日に投稿しようと思い至り短めにしました。

四月一日といえばエイプリルフールですが、それをネタに書ける状況でもないので今回は見過ごす事にしました。

そして、四月といえば新たな生活を始めたり、新たな環境に身を置く方もこの小説の読者の方々にもいらっしゃるのでしょうか?

もしいらっしゃるのなら、今後のご健闘をお祈りします。

それでは宣告通り今話は短いですが今後とも引き続きお楽しみいただける様に頑張っていきます。

感想やこうしたら良いのでは?というお声もお待ちしています。

それでは「標的(ターゲット)18 もう一つの死ぬ気」をどうぞご覧ください。


標的(ターゲット)No.18 もう一つの死ぬ気

「活川さん、炎を?!」

 

「ありゃあ、デクのと同じ炎?!」

 

 

轟君とかっちゃんはそれぞれに反応を示す。

 

僕も驚いていた。

 

活川さんが死ぬ気モードを使えた事もだけど、僕とは違って炎以外はいつものままだ。

 

リボーンと活川さんが僕に見せようとしてたのは、これなのか?

 

 

「命子の死ぬ気薬は、俺の死ぬ気弾よりも死ぬ気度は劣る。

 

だがその分力を制御しやすいんだ。

 

それに命子自身の精神力も関係してる。

 

死ぬ気モードってのは、心の強さがそのまま出力に変換される。

 

その点命子は数々の任務での経験や人生経験で精神力をかなり鍛えてる。

 

オメェと命子の差はそこだ」

 

 

精神力…。

 

確かに、一流のヒットマンと中学生じゃ圧倒的な差があるはずだ。

 

今まで僕以外で死ぬ気の力を使う人に会った事が無かったから、確かに勉強にはなるかもしれない。

 

 

「余興は終わったのか?」

 

 

(ヴィラン)がそう言うと、活川さんは表情を戦闘時の物に切り替える。

 

 

「あぁ。待たせたな」

 

「……なるほど。

 

先程よりは手応えがありそうだ」

 

 

(ヴィラン)は僕達全員を相手にしていた時とは違い、構えをとった。

 

僕達じゃ構えるまでもなかったって事か。

 

 

「さて、行くか」

 

 

活川さんはメスを数本持つと、腰を低くして構えた。

 

 

「どこからでも来い」

 

 

(ヴィラン)の言葉と共に、活川さんは一瞬で僕の視界から消えた。

 

 

「ほう、速い」

 

 

気付いた時には既に(ヴィラン)の目前まで迫っていた。

 

全く目で追えなかった。

 

 

「しかしまだ対応圏内」

 

「だろうな」

 

 

(ヴィラン)は剣を使わずに手刀でそれに応じ、活川さんはそれを身を屈めることで回避した。

 

そこへすぐさま腰の鞘の向きを変えてそのまま射出させた。

 

 

「っと」

 

 

それを危なげもなく躱した活川さんは手に持っていたメスを先程の非ではない速度で(ヴィラン)へと投げつける。

 

 

「甘い」

 

 

しかしそれは服の内側に仕込んでいたらしい腕のアーマーに弾かれる。

 

活川さんはそれが分かっていた様に飛び退き、更にメスを投げる。

 

それを今度は鞘を引き抜き、レーザーで全てを焼き切る。

 

 

「まだだ」

 

 

レーザーが引き始めるのと同時に、活川さんは一気に間合いを詰めた。

 

 

「は、速い……」

 

「クッソ!目で追うのがやっとかよ!」

 

「あれが、活川さんの死ぬ気……」

 

 

僕達はそれぞれに反応を示す。

 

轟君は自分とは違いすぎる次元の戦いへの驚愕と僅かな恐怖を。

 

かっちゃんは自らを遥かに凌駕する戦いへの苛立ちを。

 

僕は、炎を灯した活川さんの戦いへの憧れと焦りを。

 

 

「そういえば気になってたんだけど、さっきからその死ぬ気ってなんなんだ?」

 

 

ふと、轟君がそんな疑問を漏らす。

 

僕はその質問にまた新たな焦りを感じた。

 

死ぬ気の説明をするって事は、マフィア関連の事を二人に聞かせるって事だ。

 

こんな事、二人に聞かせられない。

 

 

「その事については戦いが終われば俺からオメェらに教えてやる。

 

だから今は命子の戦いを見とけ」

 

 

僕が葛藤している間に、リボーンが二人に答える。

 

 

「リボーン!」

 

 

僕はつい声を荒らげた。

 

けど仕方ない。

 

だってそれを話すって事は、二人を僕の問題に巻き込むって事だ。

 

 

「デク。オメェの言いてぇ事は分かってる。

 

だがな、コイツ等はとっくに巻き込んじまってるだろ。

 

なら全てを話すってのが筋ってもんだ」

 

「けど!」

 

 

まだきっと、たまたま僕達を襲った(ヴィラン)で通せる。

 

かっちゃんは勘づいているかもしれないけど、下手な詮索はしない筈だ。

 

なら、何も教えない方がいい。

 

 

「いい加減にしろよデク。

 

オメェ等がこの戦いに勝って来年雄英に行くとして、その秘密をずっと隠していくつもりか?

 

ンなもん無理に決まってんだろ」

 

「それは、そうかもしれないけど…」

 

「少なくともオメェは今ンなしょうもない事で悩んでる暇はねぇだろ。

 

今オメェがやるべき事は、命子の戦いをその目に焼き付けることだ」

 

 

リボーンは一度言い出すと聞かない。

 

ここは一先ず、戦いに集中するべきだ。

 

それは分かってるんだけど、どうしても考えてしまう。

 

もし二人に僕がマフィアの後継者候補だって知られたら、例え僕が拒んでいるとしても僕はまた前の様に一人になるんじゃないかって。

 

それだけならまだいい。

 

けど、その事を知ってしまったばかりに二人に危険が及ぶなら、僕は……。

 

 

「緑谷」

 

 

葛藤の最中、僕と一緒に後ろで待機していた轟君に声をかけられた。

 

 

「俺はお前が何を隠してても受け入れる。

 

確かに隠されてた事は少し気になるけど、俺はお前の友達だからな」

 

「テメェの隠し事如きで一々俺がどうこう思うと思ってんのか」

 

「轟君、かっちゃん……」

 

 

ここに来てから、僕は二人に助けられてばかりだな。

 

少しは僕も、返せる様にならないと。

 

その為にも今は。

 

 

「切り替えは終わったか?」

 

「うん。ごめんねリボーン」

 

 

目の前の戦いを見ろ。

 

学べ、覚えろ、そして考えろ。

 

導き出すんだ。奴の攻略法を!

 

 

「ハッ!」

 

「一突き毎に速さ、鋭さが増している。

 

いや、現役時代の感覚を取り戻しているのか」

 

「あぁ。その内お前の腹を掻っ捌いてやる」

 

「医者の台詞とは思えんな」

 

「よく言われるよ」

 

 

さっきの僕達も参戦していた時とは違い、(ヴィラン)は派手な技を使っていない。

 

レーザーを使った薙ぎ払いや斬撃は、僕達の警戒度を上げさせる為の手段だと考えられる。

 

今行われているのは完全に活川さんのメスの間合いでの戦い。

 

それによく見ると、(ヴィラン)の纏う和服が所々破れている。

 

活川さんの攻撃が当たりだしているんだ。

 

死ぬ気モードになって身体能力が上がったからか?

 

いや、それは違う。

 

自惚れとかじゃないけど、ONE FOR ALLの方が純粋なパワーは上の筈だ。

 

それなら技術の問題か?

 

実際に活川さんはヒットマンとして数々の戦いを乗り越えてきた経験があって、いくら僕がリボーンやオールマイトに鍛えられているとしてもその差は数か月で埋まる物じゃない。

 

けど、この戦いではきっとその答えの半分は不正解だ。

 

死ぬ気モードになった事による身体強化でも技術でもないとすると、後は……。

 

 

「……まさか、”死ぬ気モードである事”なのか?」

 

 

もし奴の感情を読み取る個性が、死ぬ気モードになる事によって阻害できるとすれば……。

 

 

「答えは出たか?」

 

 

リボーンが僕に問いかける。

 

だけど、確証がない。

 

もしこの考えが間違っているとしたら?

 

 

「いいから言ってみろ。

 

どっち道何も解決法がねぇんだ」

 

 

相変わらず強引な……。

 

けど、確かにそうだ。

 

この後にジャックがいるけど、今はそんな事言ってられない。

 

ここで負ければ意味がないんだ!

 

 

「ほう。向こうの少年も覚悟ができたようだな」

 

 

僕が決意を固めていたその時、突然戦闘の気配が止んだ。

 

 

「おいなんだ。急に距離をとるなんて」

 

 

活川さんはそう言ってメスを投げる準備をする。

 

 

「まぁ待て。

 

そろそろ頃合いだろう」

 

 

頃合い?アイツは何を言っているんだ?

 

 

「依頼主からの要望でな。

 

戦いが終盤に差し掛かりそうになれば自らの個性を明かせ、とな」

 

「なに?!」

 

 

ジャックがそんな指示を?

 

けど一体何の為に?

 

 

「まぁ俺としては構わんがな。

 

この戦いで俺が勝てばこの情報は外に漏れる事は無い。

 

逆に負けたとしても、その時は俺の命が尽きる時。故にその情報の意味はなくなる」

 

 

筋は通ってる。

 

そしてそれと同時に奴は僕達に個性が知れても問題がないと思っているって事だ。

 

 

「では言おうか。

 

俺の個性は感情感知。

 

その名の通り、周囲の生物の感情を読み取る個性だ」

 

 

その事に驚きは無い。

 

これは戦い始めてからすぐに何となくわかっていた事だ。

 

 

「最大範囲は半径一キロ。

 

範囲を狭める事でその精度が上昇する」

 

 

半径一キロ?!

 

それをもしこの部屋だけに限定しているとしたら、その精度は半端なものじゃないぞ!

 

 

「後は……そうだな。

 

これは個性と半分関係ないのだが補足情報だ。

 

人間が使う物には、その感情が乗り移るんだ。

 

例えばさっきの遠距離攻撃なんかは、メスと礫一つ一つに殺意や敵意といった感情が乗り移っていた。

 

だから俺は感情感知でその正確な位置、スピード、数が分かったという訳だ」

 

 

なんて個性だ。

 

だから僕達の攻撃はあんなに簡単に躱されていたのか。

 

 

「さて、種明かしは済んだ。

 

そろそろ決着と行こうじゃないか」

 

 

(ヴィラン)が来る。

 

僕も、改めて覚悟を決めた。

 

 

「リボーン。

 

行くよ」

 

「仕方ねぇな」

 

 

僕の肩から降りたリボーン僕を見ながら銃を構えた。

 

 

「デク。いっぺん死ね」




次回予告!

出久「感情感知。なんて個性なんだ」

リボーン「ビビってんじゃねぇ。

覚悟を決めて死ぬ気で行け」

出久「うん。分かってるよ。

絶対に負けられないんだ!

次回『標的(ターゲット)No.19 最後の死ぬ気弾』

更に向こうへ!Plus ultra!!」
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