ONE FOR ALL9代目はボンゴレX世 作:鉄血のブリュンヒルデ
これからも投稿ペースが安定するかどうか分からないですが、どうか飽きずにお付き合い下さい…。
「これで、最後っと」
ジャックファミリーの襲撃から五日が立ち、僕は平穏な生活に戻っていた。
あの後僕達が
ちょっと不謹慎だけど、僕はその事実が少しうれしく感じていた。
そして今最後の一人に返信し終わり少し息をつくと、玄関の方からドアの閉まる音が聞こえた。
「あ、母さんおかえり」
「ただいまぁ」
僕は部屋から出て母さんを迎える。
両手に持った買い物袋を受け取って、僕は母さんが嬉しそうにしているのが見えた。
「どうしたの?」
「実はね、商店街の福引で特賞当たっちゃったのよ!!」
「へぇ、よかったね!」
嬉しそうな母さんを見ると、なんだか僕まで嬉しくなった。
そして買い物袋をダイニングのテーブルの上に置いて中から一つの封筒を取り出した。
「じゃーん!これ!豪華客船で南の島に行くの!」
「えぇ?!凄いね!」
母さんはそのチケットを高く掲げてヒラヒラと振る。
「しかもこれ、1グループ10人まで行けるのよ!」
「商店街のくじ引きの景品だよね?!
……ていうか1グループ10人までって言っても、今この家にいるのリボーン含めても3人だけだよ?」
「そうなのよ。
だから知り合いでも誘おうかなって思って。
爆豪さん達なんかいいんじゃないかしら?」
「いいかもね」
そういえば最近かっちゃんのお父さんに会ってないなぁ。
凄く優しい人で、昔かっちゃんの家に行く度にお菓子くれたっけ。
「あ、そういえば出久の新しい友達の、轟君だっけ?
私会ったこと無いから、この機会に誘ってみない?」
「うん、後で聞いてみるよ。
けど、他はどうするの?」
「うーん………。
まぁ別に10人居なきゃ行けない訳でもないし、船が出るのは3日後だからそれまでに考えておけば大丈夫よ」
「それもそうだね」
僕は母さんとの会話を終えて自分の部屋に戻った。
「どうしたんだデク」
「あ、リボーン。
実は母さんが豪華客船の招待状を福引で当てたんだけど、招待できる人数が多いし、誰を誘おうかなって」
それを聞いたリボーンは少しニヤリとして僕を見る。
「なら夏樹を誘えばいいじゃねぇか。
ちょうど昨日退院したらしいからな」
「いや、それは……」
僕はリボーンの提案に難色を示す。
この前の一件は僕のせいで炎さんが危険な目にあったんだ。
炎さんにはマフィア絡みの事は伏せて人違いで僕達を襲った
「この前巻き込んじまった事に責任感じるかも知れねーが、逆に考えてみろ。
そんな夏樹を超楽しいテーマパークに連れてって詫びを入れるんだ。
どうだ?理にかなってるだろ?」
「そう言われれば、確かに……」
なんか、丸め込まれている様な気がするけど……。
「それはそうと、他に誘う奴は決めてるのか?」
「一応、かっちゃんとその両親二人、轟君とかかな?」
「ママンは誰か誘うって言ってたのか?」
「さっき言ったのが母さんの提案なんだ。
それでもまだ人数に余裕があるんだ」
僕が悩んでいると、リボーンは僕の肩に飛び乗った。
「まぁ、まだ時間があるんなら今は考えなくてもいいだろ。
それより昨日までサボってた分のトレーニングだ。
とりあえずジムまで走るぞ」
「いや、別にサボってた訳じゃ……。
ていうか、雄英の受験までは時間があるしそんなに急いで鍛えなくてもいいんじゃない?」
僕がそう言うとリボーンは僕の頭を小突いた。
「何言ってんだ。
この前のジャックとの戦いをもう忘れたのか?
あの時はお前が
毎回都合よく今回みたいな事が起こるわけねーだろ」
……確かにそうだ。
あの時、僕の力は全くと言っていいほど通じていなかった。
レオンとリボーンのおかげで勝てたんだ。
もしまた誰かがぼくを狙って襲撃して来た時、また僕の力が通じなかったら……。
「ごめん、僕の考えが甘かったよ」
ジムに行くために僕はジャージに着替えて母さんに出かけると伝えて家を出た。
「信号以外では止まらず、一定のペースを保つんだぞ。
それと道中はこれを背負ってろ」
リボーンはそう言うと黒い大きめのリュックを取り出した。
それを受け取ると想像以上の重さに腕が伸びきる。
「うわ、何これ?!」
「2リットルのペットボトルが10本入ってんだ。
道中の水分補給はこれで安心だな」
「いや負担増してない?!」
明らかにリボーンがニヤけてる。
これはわざとやってるな……。
「ちなみに、道中は余程のことが無い限りは個性使うなよ」
「わかってるよ」
僕は家を出て、ランニングを始めた。
「そういえば、ジャック達ってどうなるんだろう」
「なんだ急に」
「いや、少し気になって」
僕の質問にリボーンは眉間に皺を寄せた。
この前戦ったばかりの相手を気遣うなんて、やっぱりおかしいよね。
「捕らえたのは
あいつらに捕らえられた奴らの顛末は誰にも分からねぇ。
ただ言えることは、
リボーンの言葉に、改めて自分がどんな世界に巻き込まれたのかを実感した。
そして、友達をそんな世界に巻き込んでしまった事を強く後悔した。
「お、信号赤だぞ」
「うん」
「水分補給しないなら腿上げしとけ。
なるべく無駄に体を冷まさない様にな」
「分かってる」
僕は腿上げをしながら、自分の拳を見る。
この体に宿る、二つの力。
悪を討つ為に受け継がれてきたONE FOR ALLに、裏社会を牛耳るマフィアの力。
相反する力をどう使っていけばいいのか、未だに答えは出ない。
ヒーローになったとして、
そしてその
いや、実際僕の力はジャック相手に通じなかった。
だけど、だからと言ってリボーンが居なければ使えない力に頼っていたら、いつかリボーンが居なくなった時に僕は…。
「何してんだデク。信号変わったぞ」
「あ、ごめん…」
僕はリボーンに言われて慌てて走り出す。
「何考え込んでんだ」
「え?」
「ま、大方2つの力がどうとか考えてたんだろ」
普通に見破られてるし……。
「ジャックと戦って分かったんだ。
僕がいくらヒーローになる事を望んで力をその為に使ったとしても、いずれマフィアとしての運命から逃げられなくなる。
僕が何と言おうと相手には関係なくて、結局誰かを巻き込んでしまう」
僕はリボーンに弱音を吐く。
「まぁ、確かにな」
リボーンはそう言って空を見上げる。
「血筋ってのは、それだけで敵を作っちまう事がある。
特にボンゴレみたいな裏社会で絶大な力を持つ者の血筋なら尚更にだ。
だが、だからこそお前は強くならなきゃいけねぇ。
大切な誰かを巻き込んじまうなら、その脅威から守れるくらい強くなれ。
戦いに身を投じると決めたのなら、それがお前の責任だ」
リボーンの言葉を聞いて、僕の頭に色々な人が思い浮かんだ。
母さんや、中学の友達。
かっちゃんや轟君。
そして、炎さん。
確かにそうだ。
どう足掻いても僕が狙われることが変わらないのなら、僕自身が強くなって皆を守ればいいんだ。
簡単な事じゃないけど、それでもやらなきゃいけないんだ。
そんな事を考えながら走っていると、いつの間にかジムの前に着いていた。
「そういえば、活川さんにまだちゃんとお礼言ってなかったな」
「どうせ気にしねぇだろうが、まぁ一応しといたほうがいいかもな」
僕はそのまま医務室に向かって、ドアをノックする。
「活川さん、いますか?」
「ん?あぁ緑谷君か。
入っていいぞ」
活川さんの返事を聞いて、僕は医務室のドアを開く。
すると中には2つの試験管を持つ活川さんの姿があった。
「活川さん、それは?」
「これかい?
これは新しく作った死ぬ気薬さ。
この前の戦いで消費してしまったからね」
そう言って活川さんは試験管を揺らす。
するとそこの方に僅かに黄色の液体が入っているのが見えた。
「それだけなんですか?
前使っていた時にはもっとあったような」
「この原液を何倍にも希釈して使うんだ。
このまま使うと死ぬ気を通り越して死にかける。
試してみるかい?」
活川さんはそう言って試験管を差し出す。
「いや使いませんよ!」
「冗談に決まっているだろう。
そんなことしたら君の家庭教師に殺されてしまう」
活川さんはそう言って笑う。
そして試験管を台にのせて僕の方を振り返る。
「それで今日はどうしたんだい?
今日は訓練の日ではなかった筈だが」
「あぁ、俺が来させたんだ」
リボーンはそう言いながら机に飛び移った。
「また何か企んでるんじゃないだろうな」
活川さんは疑いの目をリボーンに向けるが、本人はそれを全く気にしていない。
「俺がそんなことするような奴に見えるか」
「見えるから言ったんだ」
勝川さんは大きくため息をつき、椅子に腰掛ける。
「それで、何の用なんだ?」
「いや、僕がお礼を言いたくて」
僕がそう言うと活川さんはポカンとした顔で僕を見た。
「お礼?一体何のお礼だい?」
「いや、この前ジャックファミリーとの戦いで助けてくれたじゃないですか」
僕の言葉に活川さんは「あぁ」っと思い出したような声を上げた。
「そのことなら気にするな。
ジャックファミリーとは個人的な恨みもあったし、今回私が君を守っていた理由の半分はボンゴレからの依頼でもあったからね」
活川さんはそう言って机の上のマグカップにコーヒーを注いで一口飲んだ。
「それでも、あなたがいなかったら僕はジャックの元までたどり着くことができなかった。
だから、ありがとうございます」
「君は変なところで頑固だな。
まぁ、その気持ちは受け取っておくよ」
活川さんはそう言って笑う。
その活川さんを見て、僕はあることを思い出した。
「そうだ!
そういえば、僕の母さんが商店街の福引で豪華客船の旅の10人まで行けるチケットを当てて、まだ人数が余ってるしどうですか?」
活川さんはそれを聞いて僅かに眉間に皺を寄せた。
「この時期に豪華客船って……そう言うことか。
あぁ、それならその言葉に甘えさせて貰おうか」
活川さんはそう言って立ち上がる。
「まぁそれはそれとして、今日はトレーニングに来たんだろ?
爆豪君達が来ないなら私が相手になろう」
「いいんですか?」
「あぁ。
この前の戦いで、私も自分の腕が訛っているのを実感してね。
これから君の
そうか、上を目指すのは僕みたいな素人だけじゃなくて、活川さんみたいなプロの世界を経験した人も同じなんだ。
………って、
「え、活川さんもなんですか?!」
「あぁ。そこの赤ん坊から言われたのもあるが、あの9代目からの頼みは断れないさ」
活川さんがここまで言うなんて、やっぱり9代目って大物なんだ…。
「それじゃあ準備をするから待っていてくれ」
それから僕は活川さんと3時間程トレーニングをして、活川さんの車で家へと帰っていた。
「そういえば君、勉強の方は大丈夫なのかい?」
「え?大丈夫ですけど、どうしたんですか?」
「いや、ここ最近訓練したりトラブルに巻き込まれたりと色々あっただろ?
それで心配になってね。
雄英の試験までもう半年程度しか残っていないしね」
確かに最近色々とバタバタしてたし、本腰入れて勉強はできてない。
けどまぁ宿題とかは終わってるし、特別焦る事も無いかな。
「もし二学期の中間試験で1位取れなかったらボンゴレ式ねっちょりトレーニングだからな」
「んーっ!帰ったら一学期の復習でもしようかなぁ!」
嫌な予感しかしない名前にとりあえず誤魔化そうと少し大袈裟に声を出す。
その様子に活川さんは苦笑していた。
「まぁ、君にそういった心配がいらないことは十分かっているさ。
話は変わるが、今回の旅行に爆豪君達は誘うのか?」
「そうですね。かっちゃんとかっちゃんの両親と轟君を誘ってます。
まだ返事待ちですけど」
それを聞いた活川さんは「ふむっ」と言って片手を顎に当てて何かを考える様な仕草をとる。
「夏樹君は誘わないのか?」
「へ?」
活川さんがリボーンと同じ事を言った事に僕は驚いて変な声が出た。
「リボーンにも同じ事言われました。
けど、あんな事があった後に誘うのも気が引けて…」
「そうかい?結構喜ぶと思うが」
「え?何でですか?」
「え」
僕が聞くと活川さんは驚きリボーンの方を見る。
「リボーン、まさか緑谷君は」
「まぁ、そういう事だ」
「え?何の話?」
何故か活川さんはため息をつきながら車を停めた。
「まぁとりあえず私は人数に余裕があればでいい。
それとさっき言った様に、夏樹君は君が誘えば喜ぶと思うから、とにかく試しに誘ってみるといい」
「分かりました。今日はありがとうございました」
「あぁ、また今度」
僕が車を降りると、活川さんはそのまま車で去っていった。
リボーンを肩に乗せてそのまま自分の家まで階段で上がる。
「んで、どうするんだ?」
「炎さんの事?
誘うだけ誘ってみようかなって」
僕は家の扉を開けながらリボーンに答える。
母さんに帰りの挨拶を済ませて自分の部屋に戻る。
どうやら爆豪家はかっちゃんとかっちゃんのお母さんだけが来るらしい。
かっちゃんのお父さんとも久しぶりに会いたかったけど、どうやら仕事が忙しいらしいから仕方がない。
それから残りの人数は僕が誘いたい人を誘っていいらしい。
それから僕はまず轟君にメッセージを送り、その後炎さんとのトーク画面を開く。
「どうやって聞こうかな」
「普通に誘えばいいじゃねぇか」
「そうは言っても、あんな事があった後だよ?」
僕が聞くと、リボーンはあからさまにため息をついた。
「そういう時だからこそ普段通りに誘うんだろうが。
ここで変にかしこまったりしたら余計相手に気ィ遣わせるぞ」
なるほど、確かに……。
僕はスマホのキーボードで文字を打ち込んで一応内容を確認して送信する。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
出久【炎さん、突然ごめんね。
実は母さんが商店街の福引で豪華客船の旅の
チケット当てたんだけど、そのチケットで
9人まで同行できるみたいで、今身近な人に
声をかけてる所なんだ。
それで、この前人違いとは言えあんな事に
巻き込んじゃったし、お詫びにどうかなって
思ったんだけどどうかな?】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
僕がメッセージを送るとすぐに既読の表示がつき、返信がきた。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
夏樹【そんなの気にしなくていいのに(笑)
確かにあの時は怖かったけど、それは緑谷も
同じでしょ?
ていうか、豪華客船の旅って商店街の福引で
当たるもの?】
出久【それは僕も思ったんだけど、割とそういうの
はあるみたいだよ?
それで、どうかな?】
夏樹【私は行きたいけど、親に聞いてみないと分か
らないかな。
まだ親が帰って来てないからそれからでも
いい?】
出久【うん。大丈夫だよ】
夏樹【それじゃあ後で返信するね】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
僕はやり取りが一区切りついた事を確認して、スマホを置いた。
「まぁまぁだな」
「なんの評価?」
そんなリボーンとのやり取りをしながら、僕は二学期の予習に取り掛かった。
…………………………
私の名前は炎 夏樹。
私には想い人がいる。
その名前は緑谷 出久。
私が学校の窓から落ちてしまった時に助けてくれて、それから私は彼の事が好きになった。
それまではクラスメイトから馬鹿にされたりしていて私もそれを見て見ぬふりしていたくせに、助けてくれたら好きになるなんて単純で自分勝手だとは思う。
けど、それでも私はその時の緑谷の強い瞳に心を奪われた。
そして2年間告白も出来ずいて、夏祭りでやっと覚悟を決めて告白しようとした。
そんな時に、あの事件は起こった。
想いを告げる言葉に割り込んできた人がいて、私達はその人に襲われて、そして私はその人の仲間に毒を撃ち込まれた。
それからの事は、実は朧気に覚えている。
薄れて行く意識の中で、男の人が私の命をかけたゲームだと言い、その後緑谷が叫んでいた。
そして目が覚めて直ぐに見た、傷だらけで服もボロボロの緑谷の姿。
あの時数秒だけしか意識が保てなかったけど、それでも覚えてる。
泣きながら笑って、そして疲れ果てた様に私の寝ていたベッドに頭を伏せて眠ってしまった姿。
緑谷は否定してるけど、私はその姿で確信した。
緑谷が、私を助けてくれたんだって。
やっぱり緑谷は、私のヒーローだって。
そして今、そんな緑谷から、旅行に誘われました。
いやいやいやいやいやいや、ちょっと待って?!
な、なんで?!
こ、これってアレなのかな?!
実質デートのお誘いなんじゃないかなぁ?!
えー!ちょっと待ってよ表情筋が仕事してない!
絶対今ダラしない顔してる!
と、ととと、とりあえず、この事を涼子に知らせなければ!
私は慌てながらスマホを取って今のありのままの状況をメッセージで無駄に長い文章で送った。
そして帰って来た返信は…
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
涼子【それ普通にお詫びとかじゃない?】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
うん、まぁ、涼子とも長い付き合いだし、涼子がそういう結論を先に言っちゃうタイプだってのは重々承知してるよ。
けどね?
「そこまではっきり言う事無いじゃん!」
『こーやってすぐに電話する行動力を何故告白に活かせないのか』
ぐうの音も出ない。
「またはっきり言う…」
『言っておくけど、多分夏樹からアプローチしないと一生付き合えないよ?
緑谷の頭の中はヒーローでいっぱいな訳だし』
「分かってはいるんだけど…」
確かに、私は緑谷の目標に真っ直ぐ向かっていく姿がかっこいいと思ってた。
けど真っ直ぐすぎるんだよなぁ…。
「そーだよね。
私のアプローチに気付かない程だし…」
『いや、それは夏樹のアプローチ不足』
「だから言い過ぎだって!」
『事実だからしょうがないよね』
さっきから似た様な会話が繰り返される。
だけど、自分でも分かってる。
私からアプローチしたのなんて数えるくらいだし、それも大した事をしていない。
普通に緑谷との会話とかが楽しくて…。
『ていうか、迷う理由あるの?
まぁあんな事の後だし、夏樹の親が心配するだろうけど』
「いや、そこは大丈夫だと思うんだけど、ただ緑谷から旅行に誘われるとか今まで考えた事も無くて、どうすればいいか分からなくなって…」
『それで私に電話したと』
「うん…」
私が答えると、電話から「んーっ」と何かを悩むような声が聞こえた。
「涼子?」
『ねぇ夏樹、その旅行に行く人数ってまだ余ってる?』
「緑谷に確認しないと分からないけど、なんで?」
『いや、私も行こうかなって』
涼子の意外な言葉に私は驚いた。
けど、どうして涼子も?
『夏樹1人じゃ心配だもん。
どうせ行ったとしてもノープランになるだろうし』
「そんな事は!…………あるかも」
『でしょ』
やっぱり涼子は私の事をよく理解しているみたいだ。
残念な認識なのは気になるけど。
「それじゃあ緑谷に聞いてみるよ」
『オッケー。
ていうかその前に両親に確認でしょ』
「あ、そっか。
それじゃあ後でかけ直すね」
『ほいほい』
…………………………
予習を始めて数分、スマホから通知音が鳴る。
手を止めて画面を見ると、轟君からメッセージが届いていた。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
焦凍【その旅行、まだ人数余ってるか?】
出久【余ってるけど、どうしたの?】
焦凍【姉さんを連れて行きたいんだ。いいか?】
出久【一応確認してみるね】
焦凍【あぁ】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
僕はそのままスマホを持ってリビングに行き、母さんを探す。
どうやら夜ご飯の支度をしていたみたいで、母さんはキッチンから出て来た。
「出久、どうしたの?」
「あ、母さん。
轟君がお姉さんを連れて行きたいって言ってるんだけど、いいかな?」
「えぇ、いいわよ」
「ありがとう」
笑顔で承諾してくれた母さんに僕はお礼言いながら僕は轟君にメッセージを送る。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
出久【大丈夫だよ】
焦凍【分かった、ありがとう】
出久【そういえば船の屋上と行った先にプールが
あって海もあるらしいから、そこで遊びたかったら
水着持って行った方がいいかも】
焦凍【分かった、姉さんにも伝えとく】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
なんだかんだで、もう残りの枠は一つになっていた。
さて、あと1人はどうしようかな。
僕は考えながらスマホを見る。
するとちょうどそのタイミングでスマホが震えて、画面を見るとそこには炎さんからのメッセージの通知が表示されていた。
僕はトーク画面の炎さんのメッセージを見る。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
夏樹【何回もごめんね?
確認なんだけど、まだ定員って空いてる?】
出久【空いてるけど、誰か誘いたい人でもいる?】
夏樹【うん。涼子誘いたくて】
出久【ちょうどあと1人空いてて、誘う人もいない
からいいよ】
夏樹【ありがとう。涼子にも伝えておくね】
出久【うん】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
これで人数は10人だ。
一応纏めておくかな。
まずは僕と母さんとリボーンの3人、かっちゃんとそのお母さんの2人、轟君とそのお姉さんの2人、炎さんと風間さんの2人、そして活川さん。
これで合計10人だ。
とりあえず母さんに報告して、僕も準備をした。
そして時間は経ち、出発当日。
船に乗るメンバーはそれぞれキャリーケースやボストンバックを持ち僕達の住むマンションの前に集まっていた。
「ここで集合なのは知ってたけど、ここからどうするの?」
そう母さんに質問したのは、かっちゃんの母さんだ。
「一応メールの通達にはここまでマイクロバスで迎えが来るって書いてたけど」
「そういえば、出久君以外は初めましてよね。
私は勝己の母親の爆豪光己です」
かっちゃんのお母さんはそうにこやかに自己紹介をする。
するとそれに反応したのか、轟君とそのお姉さんが前に出る。
「俺は緑谷と……って親もいるのか。
出久と勝己の友達の轟 焦凍です」
「アァ?!誰が友達だァ?!」
「ちょ、かっちゃん落ち着いて?!」
轟君の言葉に反応したかっちゃんを僕が止めて、かっちゃんの言葉を聞いてかっちゃんのお母さんがキレそうになるもそれを僕のお母さんが止める。
「あ、えっと、私は焦凍の姉の轟 冬美です」
それに困惑しながらも轟君のお姉さんの冬美さんも続いて自己紹介をする。
「わ、私は出久君や勝己君のクラスメイトの炎 夏樹です!」
「同じく、風間 涼子です」
「あら、あなたは…」
母さんが炎さんの顔を見て少しだけ表情を曇らせる。
「あ、はい。その節は…」
「あ、違うのよ?!
炎さんがお辞儀をして、それに母さんが慌てる。
「ただ、あんなことがあった後だし、体調とか大丈夫?」
「それは大丈夫です。
活川先生のお陰で後遺症も無くて」
炎さんが笑顔で答えると、母さんもぎこちないけど笑顔で「よかった」と返す。
「後は私だけか。
私は活川命子。緑谷君たちの通うジムで医者をしています。
今回は緑谷君に誘われた事もあり同行することとなりました。
以後よろしくお願いします」
活川さんは軽く会釈をし、初対面の人達は会釈を返す。
そしてタイミング良く道の先にマイクロバスらしき車が見えた。
「あ、もしかしてあれじゃ無いかしら?」
かっちゃんのお母さんが気づいて僕の母さんに声をかける。
皆はそれを見てそれぞれの荷物を手に取る。
そして車は僕達の前で止まり、助手席からメガネをかけた女性が降りてくる。
「お待たせしました。
緑谷様御一行でお間違いありませんね?」
「あ、はい。
お迎えの方ですよね?」
「はい。
今回皆様の旅の案内を務めさせて頂きます、ガイドのオレガノと申します」
オレガノと名乗った女性は後部座席のスライドドアを開けて手で僕らを招く。
「さぁどうぞ。
お忘れ物などございましたらお申し付け下さい。
移動を含めても時間に余裕がございますから、ご自宅までお送りいたします」
オレガノさんの言葉に何人かバックの中を確認する。
「皆さん、忘れ物はございませんか?」
「大丈夫です」
母さんがそう言うと、荷物を見ていた人たちが頷く。
「ではお乗りください。
船着場はここから一時間程です。
途中高速道路に乗りますが、通過するパーキングエリアやサービスエリアでは休憩を取りますので、お手洗いや買い物がございましたらお申し付けください」
オレガノさんの言葉に僕を含む10人が頷いた。
そしてそのまま10人とも乗り込み、オレガノさんが扉を閉める。
「それでは出発いたします。
シートベルトの方は大丈夫でしょうか?」
母さんは全員の腰と肩を見てオレガノさんの方へ向き直る。
「大丈夫です」
母さんの返事にオレガノさんは笑顔で返し、運転手の人に「出発よ」と声をかける。
運転手さんは頷き、車はゆっくりと動き出す。
車の中で、僕達はそれぞれ雑談で時間を潰していた。
「そーいえば緑谷達って雄英受けるんだっけ?」
風間さんが僕とかっちゃん、轟君を見てそう言った。
「そうだね。轟君は確か推薦入試受けるんだよね?」
「あぁ、親父の名声ありきだけどな。
まぁ、利用出来る物はするさ」
轟君はそう言って持っていたペットボトルのお茶を飲んだ。
「風間はどこ受けるんだ?」
今度は轟君が風間さんに聞く。
それに風間さんは頬を少し書いて苦笑を浮かべる。
「いやぁ、それが最近になって少し迷いが出てさ。
どうしたものかと」
「そろそろやべぇだろ」
「そーなのよ」
それを聞いて炎さんも悩まし気な表情を浮かべる。
「どうしたの?」
「あ、いや、実は私も最近進路変更して、それが結構難関でさ」
「へぇ、どこに?」
「えっと、それは…」
僕が聞くと、炎さんは少し視線が泳いだ。
どうしたんだろう?
「夏樹って確か進路雄英に変えたんだよね」
「ちょ、なんで言うの?!」
「え、炎さんも?」
僕が聞くと、炎さんは頬を赤らめて苦笑を浮かべた。
「あ、あはは……」
「まぁ、ヒーロー科じゃないらしいけど」
ヒーロー科じゃないって事は、普通科かサポート科、後は経営科のどれかだ。
「うん、私は経営科にしようかなって。
就職にも有利だし、それに……」
「それに?」
そう聞くと、炎さんは更に顔を赤らめる。
大丈夫かな?もしかして体調が悪いのかな?
「緑谷、その辺にしときな」
「そーだぞ緑谷。炎が辛そうだし休ませてやれ」
「轟も違う」
「え?」
そんな噛み合ってる様で噛み合ってない会話をしながら、僕達は港に着くまでの時間を過ごした。
「皆様、そろそろ到着ですのでお手持ちのお荷物の準備をお願いします」
僕達はそれぞれバッグや小物を手に取り、それと同時に車は減速し出して大きな船が見える大きな通りの前に止まった。
「それでは皆様、車から降りたら私が案内致しますのでひとまずはあちらの看板の前でお待ちください」
僕達はオレガノさんの言葉に従って車から降りて大きな看板の下でオレガノさんを待つ。
オレガノさんは運転手さんと少し話してから僕達の方へと歩き、その後数秒も置かずに車は走り出した。
「運転手さんはどうするんですか?」
「彼は車を停めてから合流という事になっています。
その間に受付を済ませておきましょう」
「はい」
オレガノさんを先頭に僕達はあまり横に広がらない様に奥に見える建物まで歩く。
その道中、辺りを見回してみると明らかに僕らとは階級の違う人達がいた。
ていうか、僕達以外はそんな感じだ。
場違い感が半端じゃない。
僕以外にも、ほとんどがそんな感じの事を思っているみたいで気にしていないのはかっちゃんと轟君と活川さんくらいだ。
そしてそのまま歩いていると、僕達の前に大きな人影が立ち塞がった。
「おいおい、来る場所を間違えてねぇか?
ここはあんたらみたいな庶民が来る所じゃねぇぞ?」
こちらを見下すように笑う大柄な男がそこにはいた。
それに対して母さんと冬美さん、炎さんが少し怯み、かっちゃんと轟君、かっちゃんの母さんが相手を睨みつける。
「あぁすみません、うちの者が」
大柄な男の後ろから細身の男が現れ笑いながらそう言った。
しかしすぐにその顔を大柄な男と同じ様な笑みを浮かべる。
「でもまぁ、これ以上恥をかきたくないって言うなら、帰ることをお勧めしますよ」
明らかにこちらを小馬鹿にした言動。
どういった対応を取るべきか悩んでいると、オレガノさんが一歩前に出る。
「我々は正式な手続きを踏んでここにいます。
あなた方にとやかく言われる筋合いはありません」
「どうせたまたまチケットを手に入れただけだろ?
個人を指定して招待を受けている俺達とは何もかも違う」
母さんが目を伏せる。
もしかしたら僕達を連れて来た事を申し訳なく思っているのだろうか。
だったら違う。
母さんは何も悪くない。
僕は意を決して反論しようと顔を上げると、後ろから肩を掴まれる。
「ここは私に任せてもらう」
そう言って前に出たのは活川さんで、その肩にはリボーンも乗っていた。
「あ?なんだ女。
何か文句でもあるのか?」
ニヤニヤと活川さんを見下ろす大柄な男。
活川さんは表情を変えずに見上げ、次にリボーンを見た。
「2秒だな」
「あぁ、2秒だな」
急に活川さんとリボーンが謎の会話を初めて、僕達も男達も困惑した。
「何言ってんだ?」
「今私達が言った秒数の意味が分からないなら、君はこの世界に向いていないよ」
「あぁ?さっきから偉そうにしやがって!」
大柄の男が活川さんに怒号を飛ばす中、隣の細身の男の顔が徐々に強張っていく。
「お、おい、ちょっと待って!」
「なんだよ」
細身の男はリボーンと活川さんを交互に見て、顔を青ざめていた。
「ボルサリーノを被った黄色いおしゃぶりの赤ん坊って、完全に…」
「なっ?!
て事は隣の白衣の女は……。
待て!じゃあこの連中は?!」
((ボンゴレの上層部の御一行?!))
「察しが良くて助かるよ」
あからさまに顔色が悪くなる2人。
どうしたんだろう?
「私たちもプライベートで来てるんだ。
騒ぎを大きくしたくはないし、今のうちにさっさと船に乗り込んで私たちの事を忘れると言うのならこの件は不問にしてやってもいい」
「「す、すみませんでしたぁぁぁぁぁぁ!!!!」」
な、なんだ?
なんで急に態度を変えたんだ?
ていうか、あの2人は何を言って……。
いや、ちょっと待てよ?
リボーンも活川さんも、マフィアの世界では超有名人ってディーノさんが言ってた気が……。
でもこれは母さんが福引で当てたって……。
「どうしたんだ緑谷君」
「え?」
前を見ると、そこにはいつもと変わらない雰囲気で活川さんが僕の方を見ていた。
「早く船に乗ろう。
私はお腹が空いたよ」
僕の考えすぎ、かな?
でもまぁ、流石にこんなに公の出てる様な物にマフィアは絡んでないよね。
「はい!」
活川さんに続いて僕達は歩いて行き、搭乗手続きを済ませて船に乗った。
そして僕達は船内の豪華絢爛な作りに目を奪われた。
なんだこれ?
これ本当に商店街の福引の景品で当たる物なのか?
「引子さん、これ本当に福引で当てた?」
「そ、そのはずだけど……」
母さん達もこれには困惑してるみたいで、炎さん達はもはや訳が分からなすぎるのかぽかんとしていた。
「おいデク」
「わっ、かっちゃん?」
かっちゃんが僕の服の襟を掴んで引き寄せる。
「確かあの医者もガキもマフィアの関係者だろ」
「そのはずだけど?」
「この船まさかそれ関連じゃねぇだろうな?」
「それは僕も考えたんだけど、流石にこんなに目立つ船がマフィア関係じゃないんじゃないかな」
僕がそう言うとかっちゃんんは「そうか」とだけ言って船を見渡す。
「それではみなさん、お部屋へご案内いたしますので私に着いて来て下さい」
僕達はオレガノさんについて行き、またそこで衝撃を受けた。
「えぇ?!全員に個室があるんですか?!」
「そうですよ」
オレガノさんはさも当たり前かの様に言い放ち、まず母さんの部屋の扉を開いた。
「………何かの冗談、ですよね?」
母さんの言葉は僕達全員の総意で、誰もが目の前の状況が信じられていなかった。
「いえ、こちらは緑谷様御一行の為に用意されたVIPルームです」
「え、VIPルーム?!」
「えぇ。今回緑谷様がお持ちのチケットは国際来賓VIPルーム体験チケットと言って、毎年全国で1グループを招待してこの船での旅を楽しんで頂くと言う企画なのです」
なんというか、僕達とは違う世界の話のようだ。
ていうか本当に住む世界が違うんだ。
けどまぁ、そのお陰でこうやって旅行を楽しめるならいいんだけど。
「引子さん凄いじゃない!」
それに対してかっちゃんのお母さんは笑顔で母さんの肩を掴んで母さんの顔を見る。
「だ、大丈夫かしら?
私、これで一生分の運使っちゃったんじゃないかしら?」
「もー今はそんな事より、この旅行を楽しみましょうよ!
折角当てたんだから!」
不安がる母さんをかっちゃんのお母さんが笑顔で励ます。
「そうよね?
とりあえず皆、荷物を置きましょうか」
母さんに言われて僕達はそれぞれの部屋に部屋に案内してもらってそこに荷物を置いた。
「そういえばリボーンは一人部屋で平気なの?」
「なんだオメー、馬鹿にしてんのか?」
「あ、いや、そう言う訳じゃないんだけど……」
リボーンはそれ以上僕に何か言う事は無く、そのまま皆の方へと歩いて行った。
僕はその後に着いて行き皆と合流しようとした時だった。
「?!」
後ろから何かを感じて振り返った。
けどそこには誰かがいる訳でも何か変な物がある訳でもない。
こんな場所にいるから、無意識に過敏になってるのかな?
「緑谷、どうしたの?」
「え?」
声が聞こえて振り返ると、炎さんが不思議そうな顔で僕を見ていた。
「大丈夫?」
「あ、うん、大丈夫だけど…」
僕はもう一度さっきの方向を見てみるけど、そこにはやっぱり誰もいない。
けど、さっきの感じ、どこかで……。
「僕の気のせいみたい。
みんなは?」
「あっちにいるよ」
僕は炎さんと一緒に皆と合流して、そこから皆で色々な場所を見て回った。
船の中は一部ショッピングモールの様になっていたりしてそこに立ち並ぶ全ての店が到底僕達に帰る様な物もなく、他には見晴らしのいいデッキにプールがあったり、あとはカジノがあったりもするみたいだ。
そうして僕達は一泊二日の船の旅を楽しんだ。
そして船が港に停まったらしく、僕達は事前に纏めておいた荷物を持って船から降りた。
「うわぁぁぁ……っ!」
そう右隣で声を上げる炎さん。
多分目の前の立派なテーマパークに心躍らせているんだろう。
そして左隣から明らかに僕を睨んでいるかっちゃん。
多分目の前のテーマパークについて僕に物申したいんだろう。
それもそのはずだ。
僕だってまだ飲み込めていない。
目の前の建物のいくつかから上がるバルーンが、リボーンの形をしているんだから。
「な、何ここ?!」
僕がそう叫ぶと、前を歩いていたオレガノさんが振り返った。
「それでは皆様、ようこそマフィアランドへ」
オレガノさんの言葉に、かっちゃんからの視線が更にキツくなっていくのを感じた。
次回予告!
出久「マフィアランドって一体なんなの?!
所々からリボーンのバルーン上がってるし、なんか嫌な予感しかしない!
ていうか男子だけ別行動ってどう言うことだよリボーン!!
次回!『
更に向こうへ!Plus ultra!!」
デクのヒーロースーツについて
-
原作のヒーロースーツ
-
原作のヒーロースーツVer.ボンゴレ
-
ボンゴレ伝統のスーツ