ONE FOR ALL9代目はボンゴレX世   作:鉄血のブリュンヒルデ

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最早遅れる事が恒例みたいになっててすみません……。


標的(ターゲット)No.26 青いおしゃぶりの赤ん坊

「ようこそ、マフィアランドへ」

 

「マフィアランド?!」

 

 

オレガノさんは微笑みながら説明を始めた。

 

 

「ここはマフィアの起源ともされるシチリア島を再現しつつ、様々なアトラクションやレストラン等が点在しています。

 

ランド内のお買い物やお食事にはこちらのカードをお使いください。

 

こちらはチケットの特典でして、園内で金銭が発生する場合にお使いください。

 

またこちらを提示して頂ければランド内のアトラクションに最優先でお乗り頂けます」

 

 

オレガノさんはそう言って全員に一枚ずつ黒いカードを配った。

 

正しく至れり尽くせりって感じだ。

 

けど、やっぱり“マフィア”の部分が気になる。

 

この待遇に、リボーンのバルーン。

 

そもそもリボーンはマフィア界では有名なヒットマンでそれがあんなに大々的に掲げられているってことは……。

 

うん。完全にマフィア絡みだこれ。

 

 

「こ、これって、何買ってもタダって事?」

 

「えぇ、そうですよ。

 

経費は全て我々が負担致しますので」

 

「大丈夫なのかしら?

 

後から請求とか…」

 

「ございませんよ」

 

 

母さんが不安そうにする中、炎さんが建物の上のバルーンを見つけて驚いていた。

 

 

「あっ、あれってリボーン君じゃない?」

 

「あぁ本当だ」

 

 

風間さんもそれを見て驚いてるみたいで、それを聞いた母さんもバルーンとリボーンを何度か見比べていた。

 

 

「あれ本当にリボーン君?」

 

「そうだぞママン。

 

俺はここでちょっと名が知れててな。

 

だから安心して楽しんでいいぞ」

 

 

リボーンに言われて安心したのか、母さんはほっとした様に笑った。

 

 

「じゃあ、お願いします」

 

「えぇ、お任せ下さい。

 

それでは皆様、まずは入島の手続きをしますので、私について来てください。」

 

 

オレガノさんは笑顔で答えて先導するように歩く。

 

それに着いて行こうとした僕の襟を誰かが掴む。

 

 

 

「オイコラ、デク」

 

 

あ、うん。

 

分かってた。

 

 

「か、かっちゃん?

 

離して貰えたら嬉しいなぁ、なんて……」

 

「テメェ、今回の事にマフィア関係ねぇって言ってたよな?」

 

 

やばい。

 

顔が見えないけど絶対怖い顔してる。

 

 

「あ、うん、そうだね……」

 

「この島の名前言ってみろ」

 

「えっと………マフィアランド」

 

「はっきりマフィアって入ってんな?」

 

「うん」

 

「どう言う事だコラ」

 

 

正直に言えば僕が聞きたいんだけど……。

 

けどそれ言ったらかっちゃん怒るだろうなぁ…。

 

 

「お前ら、何やってんだ?」

 

 

立ち止まる僕達に轟君が声をかける。

 

 

「あ、いやぁ…」

 

「そういえばマフィアランドって、ボンゴレ関係あるのか?」

 

「えっとぉ……」

 

 

轟君遠慮なく聞くなぁ……。

 

これってどこからどこまでがボンゴレが関与してるんだろう?

 

もしかして最初から?

 

いやでも母さんがチケットを当てたのは福引で………いや、リボーンなら福引を仕込むとかやりかねないな……。

 

 

「とりあえずそこら辺を確かめる為にも、今は着いて行こうよ。

 

リボーンが進んで母さん達を危険に晒すとは思えないし」

 

「あぁ」

 

「……チッ。

 

何か怪しいと思ったらすぐに離脱するからな」

 

「うん」

 

 

とりあえず話をまとめた僕達は少し前の方を歩く皆と合流した。

 

そのまま歩き大きな建物の中に入ると、そこで僕達は少し足を停めた。

 

 

「あら、凄い行列ね」

 

「……確認しましたが、どうやらシステム障害みたいですね。

 

どうやら1グループを半分に分けて処理をしている様なので、我々も半分に別れましょう」

 

「分かりました」

 

 

なんでそんな地味に面倒な処理を?

 

まぁ、何かしらの理由があるんだろうけど。

 

 

「それじゃあ、この2グループに分けて行こう」

 

 

そう言って活川さんは僕と轟君、かっちゃんを引き寄せる。

 

ちなみに活川さんの肩にリボーンが乗ってるから、これでちょうど半分だ。

 

けど、このメンバーつい最近見たんだよなぁ……。

 

 

「二つの入り口があって、それぞれコースがあります。

 

今日のところはそれぞれのコースを堪能頂いて、ランドの中心のホテルにて合流いたしましょう」

 

「あぁ、分かった」

 

 

活川さんがそういうと、もう一つのグループをオレガノさんが先導しそれぞれのグループで歩き出した。

 

 

「それじゃあ出久、また後でね」

 

「うん、母さん達も楽しんでね」

 

 

僕達は下の階へと続く階段を降りていき、2階ほど降りた所で人は疎らになり、3階降りた階で階段は終わり、辺りに人はいなかった。

 

周りは見た目で言うと駅のホームの様だけど、ここは一体何なんだろう。

 

僕が色々考えていると、前を歩く活川さんが立ち止まり振り返った。

 

 

「さてと。

 

もう勘づいているかもしれないが、一応言っておこう。

 

今回の旅行は君の母親がたまたま当てた物なんかじゃない。

 

全部リボーンが仕組んだ事だ」

 

 

まぁ、何となく察しはついていたけど、改めて聞くと何やってんだって思う。

 

大体旅行を全部仕組むってどれだけの費用かかったんだろ…。

 

 

「まぁ、最近心労をかけてたママンに羽を伸ばして貰おうと思ったってのは嘘じゃねぇぞ。

 

夏樹に対してのお詫びってのもな」

 

 

そこに偽りが無いのは有難いけど、結局本来の目的は何なんだろう。

 

 

「君達が気になっているだろう本来の目的は、君達の実力を底上げする事だ。

 

君達もこの前の事で分かってると思うが、世界には君達の想像も及ばない様な力や、能力を持った人間が多く存在する。

 

私や緑谷君が使う死ぬ気モードやジャックの黒きオーラ然り、個性という括りを超えた力だってこの世界には溢れる様にある。

 

その時君達はこの前の緑谷君の様に毎度都合よく新たな力に目覚められるなんて限らない。

 

君たちに必要なのは己の力を知り、理解し、いつでもその最大値を発揮する為の体を作る事だ」

 

 

活川さんの説明を聞いていると、ホームに強い光が差した。

 

 

「これから君達が行くのは裏マフィアランド。

 

世界最強の軍人がいる場所だ」

 

 

そう言った活川さんの後ろを電車が通過し、やがて僕らの目の前に扉が来る様に止まった。

 

 

「今から行く場所は君達にとって相当な試練の場となるだろう。

 

下手をすれば死ぬかも知れない。

 

命が惜しいなら引き返してもいい。

 

自分の力では及ばぬ物から逃げる事は決して恥ずべき行為ではない。

 

だが君達の中であの日の戦いに後悔があるなら、覚悟を決めて乗り込め」

 

 

活川さんの脅迫にも聞こえる言葉。

 

だけど、僕達に迷いは無かった。

 

僕達は合図も無く歩き出し、そして電車に乗り込んだ。

 

するとすぐに背後の扉が閉まり、ゆっくりと電車は動き出した。

 

僕はこれからの訓練が壮絶なものになる予感に、一人拳を握りしめた。

 

 

 

…………………………

 

 

 

電車に乗ってから十分程揺られ、僕達は電車を降りた。

 

 

「島の裏側まで来たんじゃない?」

 

「みたいだな」

 

 

僕と轟君は話しながら辺りを見回す。

 

 

「よく来たな!コラ!」

 

 

その時、僕達の後ろから声が聞こえて振り返った。

 

 

「名乗れ、コラ」

 

 

そこには軍服の様な服を着て頭に鷲を乗せた赤ん坊が立っていた。

 

 

「何だ?この赤ん坊」

 

 

轟君はそう言いながら目の前の赤ん坊を見る。

 

 

「ちゃおっす、コロネロ」

 

 

リボーンがそう言って手を上げると、コロネロと呼ばれた赤ん坊がリボーンを睨んだ。

 

 

「リボーン!」

 

 

コロネロは背中に背負っていたライフルをリボーンに向けた。

 

 

「コラ!」

 

 

そしてそう言いながらライフルの引き金を引いた。

 

青い光を纏った弾丸は真っ直ぐリボーンに向かって飛ぶけど、リボーンはそれを軽く飛んで躱した。

 

 

「えぇ?!いきなり何してんの?!」

 

 

僕が驚いていると今度はリボーンがレオンを変身させた銃でコロネロを狙い撃った。

 

 

「ぐわ?!」

 

 

そして弾丸はコロネロの眉間に命中し、コロネロは後ろに倒れた。

 

 

「ちょ、リボーン?!何やってんの?!」

 

「コイツが裏マフィアランドの責任者、コロネロだ」

 

「って、倒しちゃってるじゃん?!」

 

 

僕がリボーンにツッコんでいると、コロネロはまるで何も無かった様に起き上がった。

 

 

「鍛え方が違うぜ、コラ!」

 

「嘘ぉ?!」

 

 

僕が驚いていると、コロネロは起き上がって地面に落ちていた形の変わった弾丸を拾った。

 

 

「この軟弱な弾は間違いなくリボーンだぜ、コラ」

 

「そのどでかいライフル。

 

相変わらず趣味悪りぃな、コロネロ」

 

 

また変なのが出てきたな……。

 

 

「リボーンの友達なの?」

 

「オイ!そんな良いもんじゃねぇぜ、コラ!

 

コイツとは腐れ縁だ」

 

「俺達は同じ所で生まれたんだ」

 

 

幼馴染って事なのかな?

 

通りで変な訳だ…。

 

 

「リボーン、お前何しに来た」

 

「俺はただの付き添いだ。

 

俺の生徒達がここで修行するんだ」

 

「生徒?

 

って事は、コイツらの誰かがボンゴレ10代目候補か、コラ」

 

 

コロネロはそう言いながら僕達を見る。

 

そして見定める様に僕達を順に見て行き、そして眉をひそめた。

 

 

「オイ、本当にこの中にいるのか?コラ」

 

「あぁ、いるぞ。

 

まだ弱っちぃから分からねぇかも知れねぇけどな」

 

 

弱っちぃって………。

 

いやまぁ、そりゃ多少強くなったと言っても、そんな自分が強いとか思っている訳じゃないけどさ…。

 

 

「まぁ、この中で一番マシそうなのはコイツだな、コラ」

 

 

そう言ってコロネロは僕を指した。

 

 

「内に秘めてる物が一番だ。

 

純粋な強さならコイツだな」

 

 

次に指したのはかっちゃんで、かっちゃんは僕に中指を立てた。

 

理不尽。

 

そしてコロネロは最後に轟君を指した。

 

 

「コイツはダメだな。

 

磨けば光るだろうがここ向きじゃないぜ、コラ」

 

 

轟君は少し顔を顰めた。

 

当たり前だ。目の前で自分はダメだなんて言われたら。

 

僕が抗議の声を上げようとした時、リボーンはコロネロの言葉に少し笑った。

 

 

「まぁ別に、ここで完成させる訳じゃねぇからな。

 

コイツらにとってここはあくまでも通過点だ」

 

「ほう、言ってくれるじゃねぇか、コラ」

 

 

コロネロはそう言いながらニヤリと笑い、僕らに背を向けた。

 

 

「とにかくここは俺の教場だ。

 

リボーン、お前は手を出すんじゃねぇぞ、コラ」

 

「あぁ、だが命子は付けるぞ。

 

スパーリングの相手ぐらいは必要だろうからな」

 

「命子?あぁ、活性の死神(モールテ・アッディーヴァ)か。

 

好きにしろ、コラ」

 

 

コロネロはある程度の距離をとると、もう一度僕達の方へと体を向ける。

 

 

「じゃあまずはお前らの名前、個性名と出来る事を教えろ。

 

まずはお前からだ、コラ」

 

 

そう言ってコロネロは轟君を指した。

 

 

「…轟焦凍。

 

個性は半冷半燃。

 

右半身で氷を、左半身で炎を出す事が出来る。

 

威力の調整は可能で、氷はある程度の形状なら操作出来る。

 

デメリットは、それぞれ使用する度に体温が上下するからどちらかを使って調整しなきゃならねぇ」

 

 

轟君はさっきあんな事を言われた手前、少しだけ眉に皺を寄せたまま答えた。

 

コロネロはそれを聞いて顎に手を当てて少し考える様な仕草をとって、次にかっちゃんを指した。

 

 

「次、お前だぜコラ」

 

 

かっちゃんは舌打ちをしながらコロネロを見下ろした。

 

 

「爆豪勝己。

 

個性、爆破。

 

掌の汗腺からニトロみてーな汗を出して爆発させる。

 

汗かけばかく程に威力が増して、爆破を使ってホバリングみてぇに飛べる。

 

デメリットはでけぇ爆破を使うとその分体に反動が来る」

 

 

コロネロはかっちゃんの説明に轟君の時と同じ様に少し考えて最後に僕の方を指した。

 

 

「最後はお前だぜ、コラ」

 

「緑谷出久。

 

個性は「ONE FOR ALL、だろ?」…え?」

 

 

今コロネロ、ONE FOR ALLって?!

 

なんでコロネロが、ONE FOR ALLの事を知っているんだ?!

 

 

「オイ、何驚いてんだコラ」

 

「だ、だって、今ONE FOR ALLって!」

 

「何だ、リボーンから聞いて無かったのか?

 

俺はONE FOR ALLの事もALL FOR ONEの事も知ってるぞ、コラ」

 

「えぇ?!そうなの?!」

 

 

こういうのって限られた人しか知らない物じゃないの?!

 

最近出会った人ほとんどが知ってるじゃん!!

 

 

「まぁONE FOR ALLはともかく、ALL FOR ONEの事なら裏社会じゃ知らない奴はいねぇぞ。

 

一昔前は奴が裏社会を牛耳ってたからな。

 

ま、マフィア界トップクラスのファミリーはその限りじゃねぇがな」

 

 

リボーンは被ったボルサリーノを直しながらそう言った。

 

改めて聞いてマフィア界がどれだけぶっ飛んでるかよく分かる……。

 

 

「それで改めてお前の個性、てよりどの程度まで扱えるのかを教えろ、コラ」

 

 

どの程度、か……。

 

 

「僕はONE FOR ALLの全身に張り巡らせて使うFULL COWLをベースに闘うスタイルで、基本的に必殺技はオールマイトを踏襲したもので、それを自分のスタイルに合わせてアレンジしている感じ。

 

デメリットは、僕自身の体が未完成でまだ100%の力の反動に耐えられない事で、最悪の場合骨が砕ける」

 

「まぁ過剰な力さえ使わなければって感じか」

 

「そんな感じかな」

 

 

僕の説明を聞いたコロネロは顎に手を当てて何かを考えていた。

 

 

「……それぞれ、まだ汎用性のありそうな個性だな。

 

特に爆豪の個性は工夫次第でまだまだ伸びるぜ、コラ」

 

 

コロネロの言葉を聞いたかっちゃんは「勝った」とでも言いたげな顔でサムズダウンをする。

 

理不尽。

 

 

「それで僕たちはここで何をやればいいの?」

 

「オメェらが毎日いなくなるとママン達に怪しまれるから、時間は今日一日しかねぇ。

 

だから無闇矢鱈にスパーリングなんかしても効果が薄い。

 

そこで今日オメェらがやるのは、個性伸ばしだ」

 

 

それからリボーンの説明が始まった。

 

個性伸ばしとは、自分の個性を見直して今の限界の上を目指し新たな用途の開拓を行う事らしい。

 

そしてリボーンの指示で僕たちはそれぞれに訓練を開始した。

 

僕はリボーンに、かっちゃんは活川さんに、轟君はコロネロにそれぞれその日一日ついてもらうことになった。

 

 

 

そしてそれから数時間経ち、僕達はヘトヘトになって最初に集まっていた岩場に戻ってきた。

 

 

「そ、想像以上にキツかった…」

 

「今日一日だけの修行だからな。

 

このくらい詰め込まなきゃ意味がねぇ」

 

 

リボーンはそう言いながらニヤニヤとコチラを見ていた。

 

いや、これ多分必要以上にやってる……。

 

けど、確かに今日一日で成長できた実感はある。

 

僕の足を使った戦法も独学だけど形になりつつある。

 

けど、今の所戦闘に安定した戦術として用いるには足らない。

 

リボーンもこれに関してはあまり教えてくれなかったし、これはじっくりを仕上げるしかなさそうだ。

 

 

「さて、そろそろ戻るとしよう。

 

これ以上遅れると流石に怪しまれてしまう」

 

 

「は、はい……」

 

 

僕達は重い体をなんとか起こしてランドの表側に戻る電車に乗り込んだ。

 

それから僕達は電車に揺られながら活川さんの個性で傷と体力を回復してもらってそれぞれ今日の特訓での経験を思い浮かべながら時間を過ごした。

 

 

そして電車が止まったのを感じて、僕は顔を上げた。

 

人が行き交うのを見るに、どうやら表側の駅の様だ。

 

僕が立ち上がるのと同時にかっちゃんと轟君も立ち上がって、3人でホームに降りた。

 

後ろからリボーンと活川さんが降り、その後すぐに電車は扉を閉めて走り出した。

 

駅を出ると目の前に船と同じくらい豪華絢爛なホテルが見えて、体力は回復したはずなのに一気に心が疲れた。

 

 

「またこの感じか…」

 

「しょうがねぇだろ。

 

この島はマフィアが真っ白な気持ちで休めるようにドス黒い金を大量に注ぎ込んだからな」

 

 

ドス黒いの方が気になりすぎる…。

 

とりあえずそれはさておき、母さん達と合流しないとな。

 

僕は連絡を取ろうとスマホを見るとそこには何件かの通知が表示されていて、それは母さんからのメッセージだった。

 

確認しようとすると、ちょうど母さんから新しいメッセージが送られてきた。

 

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

引子【もうすぐホテルに着くんだけど、出久達は今

   どこら辺にいるの?】

 

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

これはちょうどよかったかもしれない。

 

僕は母さんにもうホテルの前にいると伝えてホテルの前の噴水の周りのベンチに腰掛けた。

 

 

「今日一日だけでドッと疲れたな…」

 

 

やっと母さん達と合流できるからか、轟君は椅子にもたれかかってそう言った。

 

 

「確かにね。

 

けど、それ以上に今日は収穫があったよ。

 

力の使い方次第で、パワーが今の上限より少し高くても低い反動で技を放てるって分かったしね」

 

「あぁ、俺もまだ自分の個性に色々可能性があるって気付かされたよ」

 

 

轟君は自分の右手を握ったり開いたりして少し笑う。

 

 

「自分の個性の事くらい自分で開拓しろや」

 

 

かっちゃんはそう言いながら僕から一人分くらいのスペースを開けて座った。

 

 

「そういえばかっちゃんはずっと活川さんと組手してたね」

 

「俺は今はそういう段階じゃねぇ。

 

この前の戦いで編み出した技を煮詰めるには組手が合理的なんだよ」

 

 

なるほど、確かにそうだ。

 

あの戦いの中で僕は新しい死ぬ気モードを手に入れたけど、それ以上にかっちゃんは全ての戦いで新たな技や戦法を編み出していた。

 

未だにかっちゃんのそう言う所に追いつけた気がしない。

 

 

そうして雑談している間に、通りの向こうに母さん達が見えた。

 

 

「なんか随分久しぶりな気さえする」

 

「少しわかる」

 

「くだらねぇ事考えてねぇで行くぞ」

 

 

かっちゃんを先頭に僕達は数時間ぶりに母さん達と顔を合わせた。

 

 

「ヤッホー緑谷ぁ………なんかやつれてない?」

 

「今日一日島を満喫したからな」

 

 

島の裏側だったけどね……。

 

それから僕達の服がボロボロな言い訳をしたりホテルの中に入って中が更に豪華絢爛で驚いたり、なんかディナーが三つ星級だったりと色々な事がありながらも、部屋に辿り着きようやく落ち着ける。

 

と思っていた頃が少しだけありました。

 

 

「いや、部屋間違ってない?」

 

「何も間違っちゃいねぇぞ」

 

 

リボーンはあっけらかんと答える。

 

いや、絶対に間違ってる。

 

だって、だって!

 

 

「なんで僕と炎さんが同じ部屋なんだよ?!」

 

 

この島に、僕の胃が休まる場所はあるのだろうか………。




次回予告!

リボーン「よかったなデク。

明日からは普通にリゾートを楽しめるぞ」

出久「わーい嬉しいなぁ、ってそうじゃなくて!

なんで僕と炎さんの部屋が!」

リボーン「さて明日から忙しくなるしそろそろ寝るか」

出久「寝るって、だから僕達の部屋が!」

リボーン「次回『標的(ターゲット)No.27 心安らがない休日』。

更に向こうへ、Plus ultra。

死ぬ気で見ろよ」

出久「無視しないでよ!」

デクのヒーロースーツについて

  • 原作のヒーロースーツ
  • 原作のヒーロースーツVer.ボンゴレ
  • ボンゴレ伝統のスーツ
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