弓使いだったのに気づいたら地上の月の兎になっていました 作:お〜い粗茶
STR極振りの双子マイとユイは三日くらいかけて人里を回りきった。
茶屋に入ってお茶や団子を注文して二人でこの後はどうしようか話している。
「ねぇ、お姉さん達何話しているの?」
マイとユイは突然自分たちの隣にいた女の子のNPCにビビる。そのNPCは灰色のセミロングで、鴉羽色の帽子に、薄い黄色のリボンをつけている。
上の服は、黄色い生地に、二本白い線が入った緑の襟、鎖骨の間と胸元とみぞおちあたりに一つずつ付いたひし形の水色のボタン、黒い袖。
下のスカートは、緑の生地に白線が二本入っている。
またスカートには薄く花の模様が描かれている。靴は黒で、紫色のハートが両足についている。
その中で異彩なのが胸の辺りにある瞳を閉じた目のようなものだった。それからは管がいくつも伸びている。
「お姉さん達におすすめの場所があるよ〜」
するとNPCはマップを広げてある場所を指差す。人里から離れた場所だった。
「お姉ちゃんどうする?」
「NPCだし、怪しい場所はないと思うけど行ってみようか」
二人が相談してからそのNPCの方を向くとそこにいたNPCかいなくなっていた。二人は不思議に思いつつ、その場所へと向かっていった。
AGIが0の二人はかなりの時間をかけて指定の場所へ着くとそこには地下深くまで続く大穴が空いていた。
「お姉ちゃん、これの事なのかな?」
「分かんない。でもあの子が言うにはこれなんだよね」
伊吹瓢と星熊盃を装備していると空を飛べるため、二人は警戒しながらゆっくりと降下していく。
穴を降下し始めて10分程度経った。
それでやっと底に着いた。周りは岩が露出している洞窟のようだ。
洞窟の中を進んでもモンスターの類は一切出てこない。進んでいると、奥から光が見えた為二人は走って洞窟から出ると、高さも広さも人里と同じかそれより広いぐらいの空洞に繋がっていた。川も流れ、その上には橋、その向こう側には木造の建物が所狭しと並んでいる。
それの更に奥には真っ白で大きな洋風の館が見える。
二人ともそこへ向かうために橋を渡ろうとすると、金髪のNPCが話しかけてくる。耳がエルフのように尖っている。
「貴方達、こんな所に来るなんて物好きね。妬ましいわねパルパル・・・」
ハンカチを加えてそれを引っ張りながらこちらを妬んでくる。二人は困惑しつつ、そのNPCは二人の装備に目をつける。
「貴方達の、それは・・・まぁいいわ。忠告よ。勇儀に捕まらないようにね」
二人は橋を通って町に向かっていった。その近くの岩影に灰色のセミロングが見えたが二人は気付かなかった。