サトシと一緒にイッシュ地方を旅したアイリスはサトシと別れた後チャンピオンの座へと登り詰めた。チャンピオンとなったアイリスはサトシが偶然イッシュ地方を訪れていることを知り、サトシにバトルを申し込んだ。その結果は‥‥‥‥

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サトシとアルティメットアイリスが戦うとどうなるのか書いてみました。どうでしょうか?


チャンピオンアイリス戦

「よし、ここか!」

 

ポケモンマスターを目指し様々な地方を旅しているサトシは一旦休憩も兼ねて過去に訪れた地方を巡っていた。暫く離れていた地方はだいぶ様変わりしており、その中でも一番驚きだったのは

 

「まさかアイリスがチャンピオンだなんて、凄いな」

 

イッシュ地方を一緒に旅したアイリスが何とチャンピオンをやっているというのだ。そしてイッシュ地方に到着して暫く経ったときそのアイリスから

 

「サトシ今イッシュにいるんだって!?ポケモンバトルしようよ!」

 

「おう、いいぜ!」

 

「知ってると思うけどあたし今チャンピオンだから、ポケモンリーグまで来てね!」

 

どこで知ったのかサトシがイッシュ地方にいることを知ったアイリスからバトルの誘いを受けたのだ。サトシとしても知らない相手ではないし断る理由はなかった。そして辿り着いたのが

 

「ここのてっぺんにアイリスが‥‥‥」

 

イッシュ地方のポケモンリーグである。

 

「知ってる相手とはいえチャンピオンだ、挑むには四天王に勝たないと」

 

ポケモンリーグのルール、それはチャンピオンに挑むには四天王全員を倒さないといけないというもの。それも勝ち抜きな上ポケモンセンターはその間使えない為、回復の道具はしっかりと用意しないといけない。

 

「待ってろよ!アイリス!」

 

 

 

「ぜぇ、ぜぇ、なんとか‥‥‥なったな」

 

いくら多くの地方を渡り歩き、経験豊富なサトシといえど四天王との連戦は堪えたらしく疲れが隠せない。おまけに

 

「なんで、イッシュは、チャンピオンの場所だけ、遠いんだ!」

 

イッシュのポケモンリーグはチャンピオンのいる建物だけ独立しており、そこにいくためには長い階段を登らないといけない。ハイパーマサラ人であるサトシには何てことない道のりだが疲れるものは疲れる。やっとの思いで登り切り

 

「ぜぇ、ぜぇ、‥‥‥‥‥‥‥よし、入るぞ」

 

息を整え中に入る。そこには祭壇のような場所があり、そこを登ると

 

「来たわね!サトシ!」

 

「アイ‥‥‥‥リス?」

 

「そうよ、どうしたの?そんなに驚いて」

 

「いや、その格好」

 

「ああ、これ?チャンピオンとして戦うときの衣装よ、似合ってる?」

 

「ああ、凄く似合ってるよ!」

 

旅した時はいたって普通の格好だったがチャンピオンとして立つアイリスはまるで天女のような美しい衣装を身に纏っていた。

 

「じゃあ、早速、行くよ?成長したあたし、しっかり見てよね!」

 

「ああ、いつでも来い」

 

「ふぅ、チャンピオンアイリス!あなたに勝ちます!」

 

呼び方がサトシからあなたに変わったことでアイリスのチャンピオンとしてのスイッチが入る。目の前にいるのは一緒に旅したサトシではなくチャレンジャーとしてのサトシ。それを感じたのか

 

「行くぞ!チャンピオン!」

 

サトシもそれに応じる。

 

 

 

チャンピオン戦ということで6対6のフルバトル。アイリスの一匹目は

 

「お願い!サザンドラ!」

 

グォォォ!

 

三つ首のドラゴン、サザンドラ。それに対するサトシの一匹目は

 

「オニゴーリ、君に決めた!」

 

ホウエン地方で出会ったオニゴーリ。アイリスからの連絡の後慌てて送ってもらったのだ。というのも

 

「あれだけ有名なんだ。当然氷タイプは連れてきたぜ!」

 

「ふん!氷タイプを使われたくらいで負けるようじゃチャンピオンになんかなってないわよ!」

 

一緒に旅した頃からアイリスはドラゴンタイプをこよなく愛していた。チャンピオンになってからもそれは健在で数少ないタイプ統一パを使っているチャンピオンである。

 

「オニゴーリ!冷凍ビーム!」

 

「サザンドラ!大文字!」

 

「げ!」

 

思わず動揺するサトシ。サザンドラに対しての冷凍ビーム、オニゴーリに対しての大文字、どちらも効果は抜群である。確かにドラゴンタイプは氷タイプに弱いが往々にして大文字や火炎放射といった炎タイプの技を覚えるのだ。

 

ドカーン!

 

互いの技がぶつかり合い

 

ビッ!

 

タイプ一致の為火力が高い冷凍ビームが競り勝った。しかし

 

ヒラッ!

 

冷凍ビームは攻撃自体が細いため容易に避けられてしまう。そして

 

「お返しよ!気合玉!」

 

「げげっ!避けろオニゴーリ!」

 

格闘タイプも氷タイプに効果は抜群。アイリスの対氷タイプ対策は万全であった。かろうじて気合玉を避けることに成功するオニゴーリ。しかし

 

「甘かったわね」

 

「あ!」

 

オニゴーリが避けた先に二発目の気合玉が放たれており

 

ボガーン!

 

キュゥ

 

目をグルグルさせたオニゴーリがサトシの前に落ちてきた。

 

「ありがとうオニゴーリ。休んでてくれ」

 

[くそっ!考えておくべきだった!ドラゴンタイプ使いでチャンピオンにまでなったアイリスが氷タイプを対策していない訳が無いのに!動揺しちまった!]

 

しかし3対3ではなく6対6のフルバトル。一匹先に倒したとはいえ優位とは言い難い。それに一度出したポケモンは倒れるまで引っ込められない。

 

[どうする?サザンドラはしっかりと氷タイプ対策してる。なら、ここは]

 

「カビゴン!君に決めた!」

 

サトシの二匹目はカビゴン、オレンジ諸島で仲間にしたポケモンであり、なぜカビゴンなのかというと

 

「サザンドラ!気合玉!」

 

ボゴーン!

 

「‥‥‥‥‥‥」

 

効果抜群の技を受けても倒れない体力と

 

「カビゴン!眠る!」

 

「‥‥zzz」

 

眠ることで体力を完全に回復し

 

「カビゴン!ねごとだ!」

 

「zzzz‥‥‥‥‥グォォオ!」

 

ねごとによる攻撃、放たれた技は

 

「ギガ、インパクト‥‥‥‥」

 

眠った状態からの不意討ちギガインパクトであった。が、

 

「甘い!今までその手を使ったチャレンジャーは沢山居たわ!」

 

来ると分かっていれば避けられる、しかし流石はノーマル最強クラスの攻撃技、かすっただけでもダメージを与える

 

「サザンドラ!気合玉!」

 

カビゴンが気合玉で目覚め

 

「カビゴン!眠る!」

 

暫く続く攻撃と回復、当然不利なのは

 

「流石にキツイわね」

 

ずっと回復するカビゴンと違い食らったらダメージが蓄積する一方のサザンドラ。遂には、

 

ズン!

 

倒れるサザンドラ、それに対してアイリスは

 

「‥‥‥ありがとう、サザンドラ。次はこの子よ!ボスゴドラ!」

 

「!?不味い!」

 

アイリスの二匹目は想定外のドラゴン以外のポケモンであるボスゴドラ。鋼タイプのボスゴドラにはノーマルタイプは相性が悪く、ギガインパクトでさえも有効打にはならない。そしてポケモンは交代できないため

 

「カビゴン!?‥‥‥‥お疲れ様。ありがとう」

 

流石のカビゴンであっても倒れる。しかし倒れるまでに少しはボスゴドラにダメージを与えることに成功する。そしてサトシの三匹目は

 

「リザードン!君に決めた!」

 

旅を始めたすぐの頃仲間にしたリザードンである。鋼タイプのボスゴドラには相性が良い。

 

「リザードン!火炎放射だ!」

 

「ボスゴドラ!諸刃の頭突き!」

 

当然のように対策済みのボスゴドラ。岩タイプの諸刃の頭突きは炎、飛行タイプを持つリザードンの四倍弱点である。しかし火炎放射の方が射程は長く

 

グゥ‥‥‥

 

ドシーン!

 

頭突きを当てられず蓄積したギガインパクトのダメージもあって倒れるボスゴドラ。アイリスの三匹目は

 

「お願い!ラプラス!」

 

「他にもドラゴンタイプ以外のポケモンを!?」

 

炎タイプに有利な水タイプのラプラス。当然相性が不利なリザードンはあっさりと倒されてしまう。辛うじて当てた技も水タイプ相手な為対したダメージにはなっていない。そこで繰り出したサトシの四匹目は

 

「ドダイトス!君に決めた!」

 

シンオウ地方で出会ったナエトルを育て上げたドダイトス。相性は最高だ

 

「ドダイトス!ハードプラント!」

 

「ラプラス!冷凍ビーム!」

 

当然のように放たれる効果抜群技。水上では機敏に動けるラプラスだが、ここは動きが鈍くなる地上。避ける間もなくモロにハードプラントを食らい

 

キュゥ‥‥‥

 

倒れるラプラス。しかし相手も動きが鈍いドダイトス。そこに四倍弱点の冷凍ビームが突き刺さり

 

ズン!

 

大きな音を立てて崩れるドダイトス。相討ちであった。

 

サトシの五匹目は

 

「キングラー!君に決めた!」

 

これまた最初の頃仲間にしたクラブを育てたキングラー。それに対するアイリスの四匹目は

 

「行ってきて!アーケオス!」

 

岩、飛行タイプのアーケオス。水タイプは効果抜群なのだが

 

「キングラー!クラブハンマー!」

 

「アーケオス!アクロバット!」

 

その瞬間アーケオスが光に包まれる。持たせていた飛行のジュエルが砕け散りアーケオスの飛行技、アクロバットが強化されその上持ち物が無くなったことで更にアクロバットの威力は増す。お互いに物理技、互いがぶつかり合い

 

「よし!」

 

辛うじてキングラーのクラブハンマーのが速かった。そのまま地面に叩きつけられ瀕死となるアーケオス。しかし

 

「キングラー!?」

 

キングラーの様子がおかしい。どうやら完全にノーダメージとはいかなかったらしく少しふらついている。しかしなんとか持ちこたえるキングラー。

 

「よし!良いぞ!キングラー!」

 

「アーケオス‥‥ありがとね。お願い!ボーマンダ!」

 

アイリスの五匹目はボーマンダ。しかし身体中には閃光が走り目が血走っている。

 

「なんだ!?そのボーマンダ!?」

 

「ふっふっふ、驚くが良いわ!流星群!」

 

「キングラー!避けながら一か八かでハサミギロチン!」

 

明らかに一般的な流星群より多く、巨大な隕石が降り注ぐそれを見た目に反して機敏に避けるキングラー。そして

 

ザギン!

 

命の玉のダメージのせいかすんなりと当たったハサミギロチン。そして当たったため問答無用で

 

ズシーン!

 

倒れるボーマンダ。しかし

 

ギィ‥‥

 

流星群の威力は想像を絶するもので余波だけでキングラーは立っているのがやっとのところまで削られていた。そしてアイリスの最後の一匹、満を持して登場したのが

 

「心研ぎ澄まし!ポケモンと一つに!行け!オノノクス!」

 

グルゥゥゥゥ!!

 

巨大なドラゴンだった。それを見たサトシは

 

「もしかしてそのオノノクスは!」

 

「そう!サトシと一緒に旅したキバゴよ!」

 

あの時のような弱々しさは微塵もなくそこにいるだけで圧倒されるプレッシャー。

 

「望むところだ!キングラー!ハサミギロチン!」

 

やられかけのキングラーに一か八かでハサミギロチンを指示するサトシ。対するアイリスは

 

「オノノクス!龍の舞!」

 

「龍の舞!?」

 

その場で舞を舞うオノノクス。その間は動けないので

 

ザギン!

 

決まるハサミギロチン。それを見たサトシは

 

[あっけなさ過ぎる。ハサミギロチンを知った上で龍の舞だと?何を考えているんだ?]

 

そう考えた瞬間、アイリスの顔が弾けるような笑顔に。そして

 

「マダよ! マダマダッ!!マダ あたしたち 戦える!!」

 

その声に呼応するかのように

 

グルァァァァァァァ!!!!!!!!!

 

モロにハサミギロチンを食らい倒れたはずのオノノクスが再び立ち上がる。その体に巻き付いていたのは

 

「気合いの‥‥‥‥‥タスキ!?」

 

「大正解!そして‥‥‥オノノクス!逆鱗!」

 

グルァァァァァァァ!!!!!!!!

 

龍の舞の効果で素早さと攻撃が上がったオノノクスは動けないキングラーに襲いかかり

 

ギィ‥‥‥‥ギ‥‥‥‥‥

 

倒れるキングラー。キングラーをボールに戻したサトシは

 

「俺の最後の一匹、当然分かってるよな?」

 

「勿論!当然その子よね!?」

 

「ああ!ピカチュウ!君に決めた!」

 

ピッカ!

 

肩に乗っかっていたピカチュウが飛び降りる。そして

 

「オノノクス!逆鱗!」

 

「ピカチュウ!ボルテッカー!」

 

ピッカー!

 

そしてピカチュウの体に閃光が走る。本来ならば体格差と種族値の差も相まって到底敵わない相手、それに対抗すべくサトシが持たせた秘密兵器。そう

 

「その光‥‥‥‥まさか電気玉!?」

 

「その通りだ!」

 

電気玉、それはピカチュウに持たせた場合に限り攻撃と特攻が二倍になるというもの。そして二匹の技と技がぶつかり合い、拮抗し、

 

ズゴォォォォン!

 

辺りを爆発による土煙が覆い尽くした。

 

 

 

土煙が晴れるとそこには

 

キュゥ‥‥‥

 

倒れたピカチュウと

 

‥‥‥‥‥‥‥

 

倒れたオノノクスがいた。互いに瀕死である。つまり

 

『チャンピオンアイリス対チャレンジャーサトシの勝負は、両者手持ちポケモン0の為、引き分け!

 

引き分けであった。バトルを終え、ポケモンを戻し、近づく二人。そして

 

グッ!

 

硬い握手を交わした。そのとたんアイリスの表情はバトル中の真剣なものからいつもの元気そうな表情に戻り

 

「さっすがサトシね。これでもだいぶ強くなったし負けないつもりだったんだけどなぁ」

 

「アイリスこそ、最初のオニゴーリがやられたときは負けたと思ったよ」

 

「でも引き分けかぁ、力を出しきったんだけどなぁ。決着付けたかったよ。でもでも!」

 

そう言うとサトシの両手を掴み

 

「この真剣勝負で旅の時には分からなかったサトシとサトシのポケモン達、これまで以上に分かり合えた気がするの!だって旅の時には見なかった知らないポケモンも沢山いたし!」

 

「ああ、あいつらはイッシュに来るとき連れて来なかったからな。知らなくて当然だ。皆今まで一緒に旅をしてきた大事な仲間達だぜ!」

 

「うん!バトルの時の皆の表情を見れば大事な大事な仲間達なんだなって、分かったよ!」

 

「そうか、ありがとう」

 

「さて、」

 

そう言うとアイリスは手を離し、元の真剣な、チャンピオンとしての表情に戻り

 

「今回のバトルは引き分け。つまり殿堂入りでは無い」

 

そう言うと一呼吸置いて

 

「また!チャレンジャーとしてここに来てね!いつでも待ってるから!次は絶対に勝つんだから!」

 

「ああ!待ってろよ!望むところだ!」

 

そう言い切ったサトシは瀕死のピカチュウと仲間を連れてポケモンリーグを後にした。引き分けだったがどこか充実した表情を浮かべて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




流石にアニメで使ってた技は覚えて無いので適当です。施設やアイリスの格好、使用ポケモン、ルールはゲームに準じています。書いてて思ったのはアイリスガチガチもガチパじゃないですか!ゲームではレベル差でごり押しましたけどまともに戦ったら負けそう。チャンピオンの名は伊達ではないということか。サトシの手持ちはポケモンリーグに挑むと言うことで筆者なりにサトシのベストウイッシュ以前の仲間から選出しました。うろ覚えなところがあるので相性がおかしいとか何かあったらご指摘下さい。何分アイリスのbgmを聞いて衝動的に書いたものなので。


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