スリザード・クラブ (蛇寮非魔法族出身者の会)   作:非魔法族

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第5話 決闘と血統 (3)杖作りのオリバンダー

 

「ジンジャー・オリバンダーは、このクラブで最強だから」

 

 セラが冷静に呟くと同時に、主審のペネロピーの声が響き渡る。

 

「はじめ!」

 

沈め(デプリモ)麻痺せよ(ステューピファイ)蛇出でよ(サーペンソーティア)

 

 ジェマは左右に小刻みにステップを踏みながら、三度詠唱した。オリバンダーの足下の床が泥になったかのようにぬかるみ、赤い閃光が彼女めがけて宙を走り、黒や白の大きな蛇が十匹も牙を剥いて地を這った。

 

「……固まれ(デューロ)――護れ(プロテゴ)

 

 ぬかるみにオリバンダーの足が沈みこむが、彼女は膝が浸かる前に地面を固め直し、「盾」を張って後方に跳躍した。赤い閃光が「盾」に弾かれ()ね返る。

 

縛れ(インカーセラス)

 

 ジェマの杖から飛び出した長い(なわ)が、オリバンダーを縛ろうとする。オリバンダーは地面をすくい上げるように杖を振って唱える。

 

咲き誇れ(オーキデウス・マキシマ)

 

 巨大な(らん)が次々に床を突き破って生えて天井まで伸び、花を咲かせた。そのうち三輪(さんりん)の花は縄の動きを押しとどめ、六輪(ろくりん)の花はジェマを取り囲んで壁を作る。

 

放せ(レラシオ)放せっ(レラシオ)放せっ(レラシオ)!!――ッ!」

 

宙を踊れ(エヴァーテ・スタティム)――消失せよ(エバネスコ)――石になれ(ペトリフィカス・トタルス)――縮め(レデュシオ)――蛇よ消えよ(ヴィペラ・イヴァネスカ)――目よ荒れろ(オキュレ・インフラマーレイ)――縛れ(インカーセラス)――」

 

 ジェマが四方に紫色の閃光を放って自らを(はば)む花を消そうとする間、オリバンダーは、襲い来る蛇の一匹一匹に対して冷静に杖を向ける。蛇は術を受けるたびに黒い霧となって消えた。

 

歯呪い(デンソージオ)――肥大せよ(エンゴージオ)

 

 残り一匹になった蛇――「歯呪い(デンソージオ)」で牙が巨大化し床に突き刺さって動けなくなった――をオリバンダーは両足で踏みつけ、足元に杖を向ける。蛇が瞬く間に巨大化し、彼女は天井の高さまで押し上げられる。

 

麻痺せよ(ステューピファイ)

 

 ようやく植物の壁を散らしてオリバンダーを仕留めんとしたジェマの「失神呪文(ステューピファイ)」は、巨大化する蛇の身体で弾かれる。蛇は呪文を受けて霧散(むさん)し、オリバンダーの身体が中空(ちゅうくう)に放られる。

 

鳥よ(エイビス)――肥大せよ(エンゴージオ)

 

 しかし蛇が消えると同時にオリバンダーは巨鳥を出現させ、その肩に飛び乗る。

 

水よ(アグアメンティ)――動くな(イモビラス)――退け(デパルソ)――」

 

 そしてオリバンダーは巨鳥をサーフボードのように乗りこなして、宙を旋回(せんかい)して降下しながら、ジェマに雨霰(あめあられ)と呪文を浴びせた。

 

おどろおどろしい(スブーギー)

 

 ジェマはかわしながら、空を飛び回る標的に照準を定めるのは分が悪いとみて、彼女が虚仮脅(こけおど)しに日常的に用いている「お化け呪い」を繰り出した。禍々しい黒い塊がいくつも鳥に追尾し――

 

消えよ(デリトリウス)

 

 オリバンダーが杖で円を描くと、そのすべてが消えた。

 

万全の護り(プロテゴ・トタラム)

 

 ジェマはそれ以上の攻撃を諦めて柱に身をひそめ、「盾」の上位呪文――消耗は大きいが一時の猛攻を凌ぐには最適のはず――を張って守りに徹した。魔法の鳥が時間切れで消え失せオリバンダーが着地したとみるや、

 

襲え(オパグノ)

 

 ジェマの合図で、障害物の陰の地中にとぐろを巻いて潜んでいた白い蛇がオリバンダーに踊りかかった。オリバンダーは一歩飛びのくとともに、蛇の口内へ杖を突き出す。蛇は杖に食らいつき、オリバンダーの手から杖を引きはがした。

 同時に、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()(はし)()、雷鳴が空気を(つんざ)いた。蛇は瞬時に焦げて消え失せ、杖が地に落ちる。

 

護れ(プロテゴ)

 

 ジェマは、蛇が杖を(くわ)えると同時に再度「盾」を張って備えていたが、電光は「盾」を突き破り、ジェマの手に当たる。ジェマの手が痙攣し、杖を取り落とした。

 

 それまで二人の立ち合いにただ圧倒させられていたシムは、そこで目を見開いてセラに問う。

 

「……何ですか今の」

 

「……月桂樹の杖は、『()()()()()()()()()()()()()()()()()()()』があるらしいとは聞いていたけれど……」

 

 オリバンダーは蛇から地に落とされた杖を拾う。ジェマもまた杖を拾うと、障害物に身を潜めた。ジェマは忌々(いまいま)しげに吐き棄てる。

 

「蛇が杖を奪っても術者(わたし)も雷を喰らうのか。スタジアムの結界と『盾』で阻まれてもここまで強力ということも驚き」

 

「これは魔法の光であって、本物の電撃とは違って感電や火傷の畏れはない。安全性は事前に確認済。…………しかし確かに、護身の効果と弁解できる瀬戸際のラインではある。…………もちろん売り物ならば、授業や模擬戦闘の際に効果を調整できるようにする必要がある」

 

 オリバンダーは杖を目の高さまで上げ、しげしげ眺めた。

 

「実戦におけるこの杖の利点と欠点を概ね把握できた。…………柔軟性に優れ、技の種類や状況を問わず強力なパフォーマンスを発揮してくれる。速度や精度は少々不十分か。…………リンボク使い(ジェマ)は大抵、同一の複数の魔法生成物(ヘビの群れ)を出してくれるから、様々な術を試しやすい。配慮に感謝する」

 

「どういたしまして。でもまだこっちは試合の途中なんですよ襲え(オパグノ)妨害せよ(インペディメンタ)

 

 地中に潜んでいた白い蛇――この地面は「固めろ(デューロ)」の範囲から外れて沈め(デプリモ)の効果が継続していた――がもう一匹、オリバンダーの背後から躍りかかり、オリバンダーの正面には水色の閃光が奔る。しかしオリバンダーは軽やかに横に跳び、どちらもかわして呟く。

 

「あとは連射の性能と最大出力の性能。これは壁が相手ではどうも調べにくい。――麻痺せよ(ステューピファイ)麻痺せよ(ステューピファイ)麻痺せよ(ステューピファイ)麻痺せよ(ステューピファイ)麻痺せよ(ステューピファイ)

 

「……っ……!」

 

 オリバンダーはジェマとの距離を詰めながら、詠唱を連発した。同じ呪文を続けて唱えると威力が落ちるのは不可避だが、それでもオリバンダーの失神呪文は力強く高速にジェマの脇をかすめ続けた。ジェマは紙一重でかわし続けたが、オリバンダーの巧妙な足運びで、スタジアムの端に、それも障害物の無い区域に追い詰められていった。オリバンダーが息と魔力を切らして立ち止まったのを好機と見るや、ジェマは杖を掲げる。

 

妨害せよ(インペディメンタ)

 

 深く息を吸い込んだオリバンダーも杖を掲げ、お互いが同時に、同じ詠唱を口にした。同じ水色の魔力光は、片方が太さも速さも大きく、もう片方の光を跳ねのけた。二本の「妨害呪文」が直撃したジェマの体が後方に吹き飛び、場外の床に叩きつけられる。

 

 

 ★

 

 

「そこまで!」

 

 ジェマはしばらく大の字に横たわっていたが、妨害呪文の効果が切れて動けるようになると、心底悔しそうな表情で試合場に戻り、お辞儀をする。

 

「…………あなたが卒業するまでに絶対、その余裕ぶっこいた態度を崩してやるから。次はテストとかなしに本気でやりなさいオリバンダーさん。単純な実力では到底追いつけなくても、策で叩きのめす」

 

 オリバンダーは眉を上げて首を傾げる。

 

「…………いや、私はいつも本気。そうでなければ戦闘分析をする意味が無い。……実のところ、最近のリンボク使い(ジェマ)を相手取るのはかなり厳しい。敵への理解と容赦の無さが段々とスギ使い(シーナ)に似てきたようにも思う。…………今回私は、障害物の色と同化させた蛇を仕込ませている可能性に思い至らず、蛇の数も数えず、すべて仕留めたと思い込んでしまっていた。…………むしろリンボク使い(ジェマ)との交流で私が学ぶことが多い。たしかに私も、卒業まで残り僅かなのは名残惜しく感じる。リンボク使い(ジェマ)リンボクの杖(あるじ)の成長をさらに観察できただろうに」

 

「…………!…………だからあなたのそういうたまにちょっと気遣いできる人間らしいところが本当に余計に……!」

 

 歯噛みして拳を握り締めるジェマを見て、セラは溜息をついてシムに小声で語りかける。

 

「私もまだとても勝てる気がしない。魔力の量だけでなく魔力の練度も術の精度も身体捌きも判断力も勘も」

 

「……」

 

「今の戦闘でジェマは最善を尽くしたと言って良いだろう。最初に、相手の足元を変化させつつ、直進する閃光と自立機動する蛇を出して、複数の方向から攻撃させたのは分かるね?地形に擬態させた蛇をトラップに仕込ませておいてもいる。『自分で出現させた鳥に乗って十五秒も飛び回る』なんて常軌を逸した相手の芸当にも、冷静に対応している。それでも、月桂樹の杖の特性がなかったとしても、勝っていたのはオリバンダーさんだ」

 

「……そもそもあの人、今普通に使っていた杖が自分の手作りなんですよね?その時点で凄くないですか?もういつでも店を開けるじゃないですか」

 

 思わず大きな声を出したシムに対し、オリバンダーは顔を向けてはっきり言う。

 

「……それは違う。それは違う桜使い(シム・スオウ)。…………私はまだ杖作りとしては半人前も良いところ。一人前になるためにはあと半世紀はかかる。……それに私は杖作りに関しては、残念ながら凡才きわまりない。山はひたすらに高く険しい」

 

 オリバンダーはシムに近寄って手を取り、月桂樹の杖を握らせる。

 

「私に『全身金縛り』を撃って。…………思い切りで構わない」

 

 シムは一瞬戸惑うも、指示に従い、オリバンダーの胸に杖を突きつける。

 

石になれ(ペトリフィカス・トタルス)

 

 杖がくるりと手の中で反転し、シムに青い光を浴びせた。硬直して後ろに倒れかかるシムを、セラは抱きとめて直立させ、金縛りを解呪した。シムは唖然(あぜん)として杖を眺めた。杖はシムの手を離れて飛び出し、オリバンダーの手に納まる。オリバンダーはそれを元のトランクに納め、何本もの杖を眺める。

 

乳母子(このこ)たちは乳母(わたし)だけは十二分(じゅうにぶん)に性能を引き出せるが…………それ以外の誰を使う気にもならない。乳母(わたし)から離れる気がないのなら、とても売り物にならない。…………もっとも私自身が乳母子(つくったつえ)の愛着を捨てられないからでもある…………手放したくはない…………」

 

「……杖の忠誠心の関係で二本以上杖を持てないと聞きましたけど――そんな沢山の杖の性能を十二分に引き出せるのなら、凄いことなんじゃないですか」

 

「忠誠心、か。……そもそも私の持論では、主人(つえ)乗り物(ヒト)に忠誠を誓うのではない。乗り物(ヒト)が忠誠を誓うのを主人(つえ)が許すだけ。…………しかし話を戻すと、私がいつも仕える(使える)主人(つえ)はこのヤマナラシの一本のみ、それは変わらない。…………乳母子(このこ)たちを杖作り(わたし)が育てる程度のことで主人(つえ)は私を見放すことはない」

 

 オリバンダーは白く細い杖をローブから取り出してシムに見せ、トランクの杖を指し示す。

 

「もちろん、日常的に乳母子(このこ)たちをローブに入れて代わりとすることは主人(つえ)は決して許さないだろう。…………命を賭ける真の決闘でも同様。……私自身も、主人(つえ)以外に命を預けられる気がしない」

 

 オリバンダーは溜息をつく。

 

「……それにしても、杖作りの道は私にとって遠い。才能が無い以前に、私はそもそもヤマナラシ使いだ。…………当代店主のクマシデ使い(ギャリックおじいさま)と違って、私の気質自体が杖作り(メーカー)に向いていない。…………闇祓い(オーラー)癒師(ヒーラー)にでもなれれば楽だっただろうけれども…………」

 

 ホグワーツ生の進路として最難関の筆頭であるその二つの職業を口に出して、オリバンダーは肩をすくめ、呟く。

 

「……無論、たとえ気質が向いていようと、闇祓いの道も甘くはないだろう。同じ七年生でさえ私は梨使い達に及ばない実力なのだから」

 

「……やっぱり老舗(しにせ)だと、他のことをしたかったとしても、後を継がなきゃいけないプレッシャーがあったりするんですか」

 

 シムは声をひそめる。ルーツのない魔法界では言うに及ばず、マグルの世界にいた頃でも、シムの家は特に伝統や歴史といったものとは無縁だったから、こういう話は遠いことのように感じられた。

 

「それも違う、桜使い。…………家の誰も、私に『杖作り』になれと強いたことはない。オリバンダーの家に伝統を固持する意識はない。…………ただ私が『杖』に見出ださ(魅入ら)れてしまっただけ」

 

「……どういうことですか?」

 

「『オリバンダーの店――紀元前三八二年創業 高級杖メーカー』」

 

「え?」

 

 オリバンダーの脈絡のない発声に、シムは戸惑いの声を上げた。

 

「これはオリバンダーの看板の謳い文句。…………桜使いは蘆使い(ペネロピー)イチイ使い(セラ)のように『(使)えぬ者』の生まれなのだと聞いた。…………仕えぬ者(マグル)の常識に照らしてみてどう思う。……ひとつの店が二千年もの間、途絶えず同族経営で続くなんて、おかしいと思わないだろうか。……たとえ杖の市場の特性が、需要は途絶えず供給は少ないからといえ」

 

「…………魔法界なら別におかしくないかってスルーしていました」

 

「そうか。しかしともかく、オリバンダーの看板は誇張や偽称ではない。ギリシアから渡って以来二千三百年、オリバンダーは杖作りを続けている。オリバンダーの家はそのときから『杖』に呪われてしまったから。…………だから家に生まれた者がしばしば『杖』に見出される。または『杖』に見出された者がオリバンダーの家に来て家の者と結ばれる。あるいは養子となってオリバンダーを襲名したこともあったろう、『杖』は血脈にはこだわらない。…………そうして二千三百年経っても、オリバンダーは『杖作り』の看板を掲げている。ブリテンのどの古い家にも、その記録の黎明(れいめい)よりオリバンダーの名が記されている。……自然、オリバンダーはスリザリン達が言うところの『間違いなく純血』の二十八の家に数えられている。…………しかし間違いなく、オリバンダーは『間違いなく純血』などではない。仕えぬ者(マグル)の血もたびたび取り入れている。クマシデ使い(ギャリックじいさま)の母だって仕えぬ者(マグル)生まれ。……血の濃さなど『杖』は望まない……」

 

「……」

 

「材を離れた上位の総体としての『杖』のような概念を仮定することは『杖作り』の間でも主流ではないが。…………しかし私の持論では、乗り物(ヒト)主人(つえ)で魔法を使うのではなく、主人(つえ)乗り物(ヒト)に魔法を使わせる。…………実際、シカモア材の杖は退屈すると燃え上がってつまらない魔法ばかり唱えないよう警告することがあるし、トウヒ材の杖は使わせる魔法を自ら判断することさえある。ニワトコ材の杖は、乗り物(ヒト)が周囲の者より優れていなければ早々に乗り捨てる。つまり魔法を使わせる意欲を露骨に失う」

 

「マジか、まだ燃えたことないけどこの杖。……つうかニワトコってそんな不便なのかよ面白いな。あれだろ、ビードルの童話に出てくるやつもニワトコだろ。『死』がくれる最強の杖」

 

 ジョンソンが自分のシカモアの杖を(もてあそ)びながら、口を挟む。

 

「『死の杖』を題材にした童話があったのか。あいにく私はあまりビードルを読み聞かされて育たなかった。…………たしかにニワトコの名を特別たらしめているのは何より、()()ニワトコの杖(The Elder Wand)』すなわち『古の杖(The Elder Wand)』や『死の杖(The Deathstick)』『宿命の杖(The Wand of Destiny)』と呼ばれる杖が、文献によれば、まさしくニワトコ材だからだ。…………杖作りはみな、あの世界最強の杖に焦がれる」と呼ばれる杖が、文献によれば、まさしくニワトコ材だからだ。…………杖作りはみな、あの世界最強の杖に焦がれる」

 

 オリバンダーは上を向く。

 

「通常のニワトコ材の杖も、杖作りにとって抗いがたい魅力がある。…………むろんニワトコ材は、オリバンダーでも滅多に取り扱わない。……育てるのがきわめて難しい割に『にわとこの杖、とこしえに不幸("Wand of elder, never prosper.")』の迷信で売れないから。……という以前に、ニワトコ材の杖は仕える者を激しく選ぶから。乗り物(ヒト)を一切信頼していない。すぐに乗り捨てる。完璧主義で愛情が無い。…………ニワトコ材の杖()継続して仕えられる(使える)時点で、それは傑物を意味している。ニワトコ使いの校長(アルバス・ダンブルドア)がそうであるように」

 

「……校長は、世界最強の杖を持っているんですか?じゃあ、世界最強の魔法使いは、元々最強なんじゃなくて、世界最強の杖を持っているから最強ということですか?」

 

 シムはなんとか話を咀嚼(そしゃく)しようとして聞くが、オリバンダーは首を横に振る。

 

「『死の杖』は常に最強の乗り物を望む。『死の杖』に仕えるには、()()()()()()()()()()()()()()()()()を『死の杖』なしで倒す必要がある。…………そして仕える権利を得た以降も、『死の杖』は乗り物が最強であることを望む。一度の敗北すら許さず見限る。…………つまり、『死の杖』に仕えるから世界最強なのではなく、世界最強であり続けることができるから『死の杖』に仕えられる。……『宿命の杖』や『死の杖』と呼ばれる所以(ゆえん)は、最強でなければならない宿痾(しゅくあ)に囚われ、その鎖から解放されるときにはおよそ死が待っているからこそ」

 

「……」

 

「たしかに『宿命の杖』()(使)える資格がある者が今の世界にいるとすれば、ニワトコ使い(アルバス・ダンブルドア)をおいて他にはいないだろう。……しかしいずれにしても、校長の杖は通常のニワトコ材の杖に見えた。『宿命の杖』ではない。…………ずいぶん前、粘り強く懇願(こんがん)して一度だけ見せてもらった」

 

「どうしてその『宿命の杖』じゃないってわかるんですか?」

 

 ペネロピーは疑わしそうに聞く。

 

「校長の杖は文献にみられる『宿命の杖』の特徴と全く合致しない。杖作りの端くれであれば誰でも判別できる目だった特徴がある。杖に『変身術』をかけて偽装できるわけもない。…………常識を破る杖があるとすればそれこそが『宿命の杖』であろうから、『宿命の杖』が自らを偽装していないと断言することはできないが…………。むろん、そもそも文献の記述が正しいとは限らない。…………『ニワトコ材にセストラルの尾』からして、私は信頼していない。未知の材質かもしれない。『最強の杖に相応しい材は、既知の木材の中ではニワトコが最も(もっと)もらしい』という判断に基づく創作にすぎないのではと考えている」

 

「そもそも、そんな杖が本当に今もあるんですか?歴史の逸話には、エグバードがエメリックから最強の杖を勝ち取ったとか、そんなのが出てきますけど」

 

「……ニワトコ材にセストラルの尾やバジリスクの牙やキメラの角やレシフォールドの皮や不死鳥の尾羽を用いて第二・第三の『死の杖』を作ろうとした試みは何度も行われてきた。それらは単なるニワトコ材の杖を大きく超えるものではない。…………真の『死の杖』が今なお喪われていないからこそ、最強の『杖』が他に宿りようがないのだと私は考えている。…………ただ、杖作りに携わっていない者にそれが信念や願望と言われれば、私は反論する術を持たない」

 

「……」

 

「しかしそれにしても、『死の杖』はなぜ最強の乗り物を求めて渡り歩くのか。…………『杖』は我々に魔法を使わせ、『杖』同士を交遊させ、魔法を編ませ洗練させ、我々同士に教えさせ、『杖』と魔法を継承させ存続させてゆく。……目的など無いのかもしれない、それが『杖』というものだから。我々は『杖』の気の赴くまま、互いに魔法を見せびらかし互いに殺し合う。…………ブリテンの者達は杖に仕えることこそヒトの象徴であり特権と考え、小鬼(ゴブリン)屋敷妖精(ハウスエルフ)達に仕えさせないが…………。私にしてみれば、小鬼や屋敷妖精達は、不自由を抱えているのではなく、むしろ杖からの自由を手にしている。……適度に『杖』と距離を置くアジアの魔術師達や、『杖』を信頼していないアフリカの魔術師達も同様。…………けれどもこの島の我々は、私は、『杖』の魅力にもう抗うことがかなわない」

 

「……」

 

 部屋の沈黙を意に介さず、オリバンダーは(うやうや)しくヤマナラシの杖を自らの頬で撫ぜると、それを仕舞ってトランクを手にした。

 

「すまない。私はそろそろ行かなければならない。…………モミ使い(マクゴナガル教授)の罰則もこれから控えている。教材の準備や課題の採点を手伝わされる。…………『不対反消失(ふついはんしょうしつ)呪文』の講義中にこれを利用したユニコーンのたてがみの調整法を思いついて試したくなってしまったせいで」

 

「マジでぶれねえなあんた」

 

 呆れ顔のジョンソンに構わず、オリバンダーはペネロピーに顔を向ける。

 

「そういえば蘆使い(ペネロピー)O.W.L.(ふくろう)の実技試験の対策と講評について、夕食後の西塔七階北西の部屋で構わなかっただろうか」

 

「うん。ありがとうジンジャーさん」

 

「おいブンクロ特権かよずりいな、変身術の筆記がマジでヤバいからあたしにも時間割いてよジンジャー」

 

「構わない。明日は空いていないから、来週以降なら。…………明日は『禁じられた森』にこもる。ナラ使い(ハグリッド)にユニコーンのたてがみを一緒に採取する許可を得た。……卒業までにホグワーツで得られる資源は得られるだけ得ておきたい。…………最近ユニコーンの不審死が相次いでいると聞くが、それでも『禁じられた森』のユニコーンは強力な個体が多い。…………ドラゴンの心臓の琴線も自前で入手したい。……法律は杖作りの目的でドラゴンを弑することを禁じ、死体からの採取のみを許すし、その死体の入手も制限が多いけれども。……ナラ使いの小屋にはドラゴンの飼育法についての本があった。…………まさか彼がドラゴンを違法に飼育しようとするとは思わないけれど…………しかし万が一………その彼の試みが失敗したとすれば…………それに不死鳥の尾羽も欲しい。…………ニワトコ使い(ダンブルドア校長)は不死鳥を友としている。……けれどもどれだけ懇願しても不死鳥は尾羽を提供してはくれなかった」

 

 

 ぶつぶつ呟くと、そのままオリバンダーはトランクを引きずってさっさと部屋を後にした。扉が閉まると、再び部屋が沈黙に包まれた。

 

「…………なんというか、パワフルな人ですね」

 

 シムが呟くと、セラは苦笑する。

 

「とても優秀なことは確かだし、私もよく勉強を教わったりしてるよ、あの人には」

 

 セラは全員の顔を見回す。

 

「今日はもう二回戦をやる雰囲気じゃないだろうし、練習やって終わりますか」

 

 

  ★

 

 

 そこからは、二・三人で一組になって、呪文の練習をした。シムは、ジェマや、ペネロピー、ジョンソン、オオニシ、そしてセドリックにも様々な指導を受けた。それぞれ得意なこともアドバイスの仕方も違うために、杖の振り方や魔力の練り方や放ち方ひとつをとっても、普段の授業や生活で役に立ちそうだと感じた。

 数時間経って皆が疲れた後は、部屋でくつろいで雑談をしたりゲームをしたりして(必要の部屋は爆発スナップもボードゲームもパーティゲームも提供してくれるのだ)、夕食の時間が近づいて解散となった。

 

「次はいつやる?つってもあたしもペニーもO.W.L(ふくろう)試験が近いからあんま余裕なくなってくけど。オオニシさんもN.E.W.T(いもり)試験だろ」 

 

「そうですね、さすがに五月はN.E.W.T(いもり)試験直前で厳しいですが、俺は三月や四月なら大丈夫だよ。また後で決めましょう」

 

 皆は三々五々と部屋を出て行ったが、シムとセラは「必要の部屋」に残った。二人は夜の弁当を持参してきていた。

 

「……この部屋、本当に凄まじいですね」

 

 部屋がお洒落なレストランのような内装に変わるのを見て、シムは感嘆の溜息を洩らした。

 

「いつ誰が何のために作ったのかさっぱり分からないけど、ロウェナ・レイブンクローでもなければ無理なんじゃないかと思うよ」

 

 それからシムは、今日の色々な感情や経験を反芻(はんすう)しながら、言葉少なで夕食を食べた。何よりも、セラの交友関係を知れたのは――優秀な上級生達にセラが囲まれ、そこで大切に扱われているということを知ったのは、新鮮で印象的だった。

 そして夕食を終え、廊下を六回右に曲がり、隠し階段を七階ぶんほど下り、隠し階段をまた七階ぶんほど上がり、隠し扉と風景画を三度くぐり、ようやく五階の見慣れた五階の廊下が見えてきた。セラはシムに問いかける。

 

「今日は楽しかった?」

 

「とても。負けたのは悔しかったですけど――」

 

 しかし、そこでセラは突然、口元を抑えてうずくまった。

 

「大丈夫ですか?」

 

「…………ちょっと、吐き気と腹痛が。……そこのお手洗いに行ってくる。君は先に戻ってて」

 

「本当に大丈夫ですか?医務室に連れて行きましょうか?そういえばセラは先月も――」

 

「いや大丈夫。多分、あー、疲れだ。ありがとう」

 

 有無を言わさぬ調子でセラは言うと、立ち上がり、廊下を片手で壁を這いながら、端にあったトイレに進んで行った。シムは手を貸そうとして貸せない、中途半端な姿勢で、セラの横を歩いてついて行った。

 

「いや、その前に」

 

 セラは振り返って杖を取り出すと、廊下を黄色い網のような光で包み、不審な事物が潜んでいないかを探った。そしてシムに「目くらまし」をかけた。

 

「…………大袈裟ですよ、ちょっと談話室に戻るくらいで」

 

 恥ずかしくなりながらシムは答える。

 

「まあただの過保護で済めば良いんだけど。どうにもこのところ……っ、……じゃあまた後で」

 

 セラはよろめきながらトイレに吸い込まれていった。昨日のご飯が(あた)ったのだろうかと、常に元気溌剌(はつらつ)としていた彼女の調子を案じてしばし女子トイレの前で突っ立っていたが、ずっと待っているのはセラにとってバツが悪いだろうと思い立ち、踵を返した。

 そうしてシムが2E教室への道を進み、三叉路を右に曲がろうとする途中、

 

「嫌っ!!」

 

 甲高い悲鳴と、複数人の笑い声が重なって聞こえた。シムは一瞬迷ったのち、左折して声のした方へ駆ける。何か虐めや暴力が行われているとしたら、確かめないのは居心地が悪い。自分は今「目くらまし」がかかっているから、応援を呼ぶこともできる。

 しかし声のした辺りに来ても、誰もいない。シムは見回し、嫌な予感を覚える。

 すると目の前わずか三十センチ先に突然、黒いローブの女子生徒が現れた。白い狐の仮面を被っており素顔が(うかが)えない。シムが驚いてよろめく間もなく、彼女は杖を出してシムの頭の位置に正確に触れ、シムの「目くらまし」を解除した。

 

「え」

 

 仮面の女子生徒はそのまま自らの頭に杖を向けると、その姿を消した。

 シムが今の現象を理解する間もなく、廊下を大勢が駆ける音が聞こえてきた。

 

「ここにいたか『穢れた血』」

 

 前方に三人、後方に三人のスリザリン生――恐らく六年生以上――がこちらに杖を向けている。シムは恐怖する間もなく、ローブから球を一個取り出すと、床に投げつけた。この状況で固まっていては、セラに叱られる。

 

滑れ(グリセオ)――退け!(デパルソ)

 

 球から閃光と大音量が放たれるのと同時に、シムは杖を下方と前方に向け、叫ぶ。一つ目の呪文で床が氷上のように滑らかになり、二つ目の呪文が前方の上級生達を横に飛ばしてシムの進路をこじ開けた。シムは帽子を目深にかぶると重心を低くして、脇目もふらず廊下を滑る。セラであればさらに「武装解除(エクスペリアームス)」と「妨害呪文(インペディメンタ)」と「失神呪文(ステューピファイ)」を無言で浴びせられるところであるが、今のシムは逃げる時間を確保できればベストだ。バランスを立て直した上級生達が後ろから赤い閃光を浴びせてくるが、セラが改良を重ねたこの「盾の帽子」は、緊急時には最上級生の強力な呪文であろうと難なく弾いてくれる。曲がり角で跳び、「滑れ(グリセオ)」のかかっていない廊下に着地する。

 

滑れ(グリセオ)――風よ(ヴェンタス)風よ(ヴェンタス)

 

 再び前方の廊下を滑らかにすると、今度は後ろを向いて体を伏せて、杖で突風を連射する。うつ伏せで後ろ向きに猛スピードに滑る格好はひどく滑稽だが、シム自身が加速しつつ、あわせて追手の走る勢いも()げる、一石二鳥の一手だ。

 再び曲がり角に到り、追手が見えなくなったことに安堵しながら、階段を駆け上る。

 

「十人二十人に囲まれたら、さすがに勝てるわけがない。けれど不意を衝いて逃げるだけなら、活路を見出すことは不可能じゃない」――脳裏でセラの言葉がよみがえる。つい先日セラと廊下を歩いているとき、六人と七人に両側を挟まれても、セラはシムの手を引いて逃げおおせていた。シム一人でも似たようなことができるなんて――。

 

「うわ」

 

 誇らしさも覚えながらシムが階段を上ったとき、目の前に再び、白い狐のお面を被った生徒が現れた。シムが驚いて杖を掲げる前に、彼女は無言で「失神呪文」の赤い閃光を放つ。帽子に弾かれることなく光が直撃し、シムはその場に倒れた。

 

 

 ★

 

 

 セラは腹痛が収まるのを待って、個室の扉を開けた。医務室のマダム・ポンフリーに相談するのも手かと思いながら、口を(すす)ぎ廊下に踏み出すと、

 

「ここで張っててよかったわ、にしてもずいぶん長かったな」

 

麻痺せよ(ステューピファイ)麻痺せよ(ステューピファイ)

 

 気さくに声をかけながらスリザリンの六年女子が一人ずつ左右から現れたのを見て、反射的に術を唱えて一人を「失神」させた。

 

「黙って杖を捨てろ『穢れた血』。私に攻撃したら――」

 

 二人目は「盾」を張って防ぎ、「両面鏡(りょうめんきょう)」を掲げてセラに見せた。鏡には、暗い地下の牢で、目隠しをしたシムが後ろ手に、椅子に縛られている姿が映し出されている。大柄な生徒が数人、シムの背後に控えて、手を振っている。セラは目を細めて吐き棄てた。

 

「――シムをまさか殺すとでも?このホグワーツで。人質ごっこも大概にしろ」

 

「今から五分もすれば、パンツ丸出しのシム・スオウが『失禁(しっきん)呪文』で床をビチャビチャ濡らす恥ずかしい写真が、四寮の談話室にばら撒かれることになる。元の写真はすぐに『消失』するけど、シム・スオウの学生生活はとても楽しいものになるだろうね」

 

 女子生徒の言葉に、セラは顔を歪める。肉体への暴力よりもある意味たちが悪い。子どもは残酷だ。そんなことになれば、他寮の生徒にとって、シムが明確に「下」の存在となってしまうだろう。つまり、憐憫(れんびん)と軽蔑と嘲笑(ちょうしょう)と攻撃の的に。

 

「……そんなのがバレたら、マクゴナガルがお前たちを――」

 

「ホグワーツがこの程度のいじめでスリザリンの十数人を一度に退学にするとでも?そうなったらなったで、お前はそのうちどこかの家に消されるけどな。どんなに重くても停学だろ」

 

「……私が大人しく従おうとそうでなかろうと、シムに危害を加えるつもりの癖に。それなら私は職員室に直行するだけだ」

 

「この一年坊に誰も大して興味はねーよ本命はお前だよ。()()()()()()()()()()()()()()から、お前かシム・スオウかどちらを生贄(いけにえ)にするか、お前が選べ。()()()()()()()()()()()()()()職員室に直行すれば、お前は無傷のまま、シム・スオウは可哀想な目に遭ったあげくに写真が城中にばら撒かれる。……まあ、そいつが仲間でもないなら、見捨てるのがスリザリンらしい合理的な選択だな。さあ、シム・スオウ君にお前の選択を聞かせろよ。杖を捨てるか、そいつを見捨てるか」

 

 女子生徒は嘲った。セラは怒りを抑えて(つと)めて冷静を保つ。

 ハロウィーンのトロール騒ぎのときは、セラはシムに自分を見捨てるよう命じた。それはシムを確実に逃がしつ自分の助かる確率も上げるためだったが――今回は逆に自分がシムを見捨てるかどうかの瀬戸際に立たされている。しかしシムがあの状態から自力で復帰できるとも思えないから、セラがシムを見捨てなければ、どちらも犠牲になる。杖をおとなしく捨てるのは愚か極まりない。丸腰で向かったところで、当然シムが解放される保証などない。つまり、今すぐ「守護霊(パトローナス)」を職員室に送るべきだ。

 ――だがこの会話に乗せられてしまった時点で、その選択肢は心理的に潰されている。彼らがシムに()()何もしていないのは、セラが彼らの手に乗らなかった場合に、シムとセラ自身に「()()()()()()()()()()シムがひどい目に遭った」と思わせるためである。 

 しかし、他に選択の余地が無い。シムに屈辱が与えられることは避けられないが、教師に通報したうえで、写真を回収すれば事態の延焼は回避できる。「決闘クラブ」の連絡板を使えば、ジェマとペネロピーとアンドレアとオオニシ、各寮の監督生に同時に連絡を取って、すべて回収してしまえる。守護霊や連絡板の通信手段について、彼らは知らないだろう。……しかし本当にすべて回収できるのか?監督生たちはすぐに気づくのか?……いや、そもそもどうやってどこから四寮の談話室にばらまくというのか?煙突飛行粉(フルーパウダー)は談話室同士を結べるのか?ただのはったりではないのか?

 迷走する思考をリセットし、セラは改めて冷静になる。写真をばら撒いて証拠を残すことは、彼らとしても本意ではないだろう。目的は()()()()()()()()ため、()()()()()()()()()ため。だから逃走や通報の意志を見せない限りは、シムは大丈夫のはず。

 セラは杖を女子生徒の胸に突きつける。通報は折を見てから。今ここでセラがシムに――初めての弟に聞かせるべきセリフは決まっている。

 

「チクらないでそっちに行ってやるからシムの場所を教えろ。全員潰す」

 

「聞いたかな『穢れた血』の絆かな泣ける話だね。まあ杖は捨ててもらうしお前の選択肢は元々一つなんだけどな」

 

 セラの真横に、白い狐の仮面を被った別の女子生徒が「目くらまし」を解いて姿を現し杖を向けた。セラが反応する前に水色の閃光が(はし)り、セラの動きが固まる。続いて藍色の光がセラを包み、ローブにかけられた種々の防護呪文――「盾の呪文」や「接触禁止呪文」など――をあらかた洗い流した。

 

「来てくれると思わなかったよヒヤヒヤしたわありがとな」

 

 再び姿を消した仮面の生徒に向けてそう言うと、「両面鏡」を持った女子はローブから薬瓶を取り出して、振って見せて、セラの口に黄色の液体を注ぐ。

 

「『生人形の水薬』。手足が痺れて動かせなくなるやつな。五滴で朝までごゆっくり」

 

「妨害呪文」で硬直したセラの体は抵抗できず、液体がそのまま食道へ流れ込む。セラは二度痙攣するとその場で崩れ落ちた。

 




サーペンソーティア:
・ラテン語的には蛇か一匹か複数の蛇かで呪文が変わってきそうですが、原作の「エイビス(Avis) 鳥よ」も単数形で群れを出しているので、サーペンソーティアで群れも出せるはず。

杖の材質:
木材ごとの性質の公式情報(ギャリック・オリバンダーの見立て)は、wizardingworldのWand Woodsの記事でも確認できます。

悪霊の呪い:
一巻九章で言及される「悪霊の呪い/Curse of Bogies」よりも、ジェマのお化け呪い(Jinx of Bogies)はずっとマイルドなイメージ。(「悪霊の呪い」はポッターモアやゲーム版では「めちゃくちゃ鼻水を出させたりヤバい風邪を起こす呪文:Mucus ad Nauseam(ミューカス・エ・ノージアム)」らしいですが、未確認)

ジンジャー・オリバンダー:
・彼女の見解は、原作世界の描写やギャリック・オリバンダーの見解と一致するものではありません。

ニワトコの杖:
・「この杖は、杖の術に熟達した者なら、必ず見分けることができる特徴を備えておる。(…)そうした文献には、確実な信憑性がある」(ギャリック・オリバンダー、七巻第二十四章)が正しいとすれば、「わしは、(…)ニワトコの杖を所有し、しかもそれを吹聴せず、それで人を殺さぬことに、適しておったのじゃ」(アルバス・ダンブルドア、七巻第三十五章)を踏まえれば、ダンブルドアは自らの杖を「(普通のニワトコ材の杖と違う)本物の『死の杖』」だと分からないように何か工夫していたのかもしれません。


いつも感想/評価/ここすき等ありがとうございます。頂けるたびにテンション爆上がりしてます。
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