ワンピース・サガ   作:流浪 猿人

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新世界の人ってどうやって生活してるの? 農業とかやってる描写一切無いんだが。

一般人が海に出るのは危険過ぎるだろうし。


イケイケどんどん船の旅

 

 

 

ーお高いお買い物ー

 

 オーズの奴め‼︎ 何という有能‼︎ 何という豪運‼︎

 

 おれが新たな家のためにお金が欲しいと思ってたら、オーズが大量の黄金を抱えておれの元にやって来た。天使かな? 

 

 近くの山で穴を掘っていたら出てきたのだと言う。まず何で穴を掘っていたのかが謎だが、純粋な彼にとったら砂場で遊んでいたくらいの感覚なのかも知れない。ともかくこれで資金は調達できた訳だ。おれはすぐに大工を探しに人里に向かおうとオーズを誘った。

 

 しかしそこで問題が発生する。オーズが家なんていらないと急に駄々を捏ね出したのだ。わけを聞いてみると、オーズは船を買って島の外を冒険してみたいらしい。……おれと一緒に。

 

 オーズの奴、珍しく最近思い詰めたような表情を見せると思ったら、そんなことを考えていたとはな……。この前の難破船とおれの話がよっぽど印象的だったようだ。

 

 船を買って家も買って、というのは流石にオーズが持って来た分の金では足りないし、そもそも定住と冒険というその二つは完全に相反するものである。

 

 おれとしてはずっとあの森でのんびり暮らせたらそれで良いのだが、元手になる金はオーズが見つけて来たものだしなあ。

 

 ……ここはこっちが折れるしかないかな。

 

 ただ航海って素人にどうこうできるもんなんだろうか、方法はちょっと考えないとなあ。

 

 

 

ーおれ、オーズ。フネ買ったー

 

 おれがフネほしいって言ったら、アニキは怒った。

 

 アニキにあんなに怒られたこと無かったから、悲しくなってふとんの中で泣いちゃった。

 

 でもつぎの日、目がさめたらアニキはおれにあやまって、フネ買っても良いってゆるしてくれた。

 

 でも外の世界へぼうけんしに行くのは、準備するからちょっと待てって。

 

 おれもアニキと一緒じゃなきゃヤダから、ちょっと待つ。

 

 

 

ー船と武器ー

 

 集落の船大工達に事情を話したら、冗談だと思ったのか最初は爆笑され、徐々におれが本気で言っていると分かってきた後は、彼らの間で真剣に外洋船についての相談が始まった。

 

 そこでおれが兼ねてより考えていた、とあるアイデアを提案すると議論は更に白熱して行った。その考えとは海獣達に船を引かせれば風も波も無視できるんじゃね? という半ば冗談のような脳筋の発想だったが、予想以上に前向きに受け取られてしまった。

 

 まあ後は専門家に任せるだけだと割り切って造船所を後にし、おれはその次に鍛冶屋に向かった。

 

 船を発注した後、余った金を使っておれとオーズ二人分の武器を作ってもらう事にしたのだ。海はきっと危険がいっぱいだからな。

 

 ……なんてこと書いたが、ぶっちゃけおれ達は例の超能力とこの腕力があれば、大抵何とかなる気がする。なのに何故、武器を作って貰うか? 

 

 カッコいいからだよ(小声)。雰囲気から入るのは大事だよね。

 

 鍛冶屋に二人の体格をある程度伝えると後はお任せで、残った準備のため一旦オーズの待つ家へ戻った。

 

 

 

ーあるエルバフの船大工ー

 

 数年前、神の森から数百年ぶりに[尊き者]達が現れたという話は、我らがエルバフの集落を越えて、ウォーランドに点在する各国に知れ渡っている。各国の首長達は総会での決定により、彼らへの我々からの積極的干渉を自粛するよう求めているが、今回ばかりは彼らへの興味を持たずにいられない。

 

 ことの始まりは彼らから未だかつてない依頼を受けた先月に(さかのぼ)る。彼らは我々の前に現れ、さも当然という風に言い放った。

 

 外の世界? そしてそこへ向けて旅立つ船? 

 

 目から鱗が落ちる思いだったが、それはまるで神託のようで不思議と笑い飛ばしてしまう気にはなれない。かつての祖先達も古代巨人達との接触の度に、このような思いを感じていたのだろうか。

 

 話はあっという間に島中に伝わり、目的が外の世界との接触と交易だということもあって、船が完成する前から様々な物資が[尊き者]達に向けて献上された。

 

 彼らは島の漁師達から海に関する情報を集めたり、ある首長から[空白の百年]以来、島に伝わる忘れ去られた秘宝であるという磁気指針を受け取ると、船を引かせるのだという海獣達を集めると言って、再び森の中へ消えて行った。

 

 巨人達は誰もが感じていた。

 

 時代が変わろうとしている。

 

 伝説が……、(いな)()()が始まろうとしているのだ。

 

 

 

ー楽しい冒険の旅ー

 

 どんぶらこ、どんぶらこ。船は進むよどこまでも。

 

 身の丈程もある斧を背に、颯爽と風に吹かれるおれの名はみんなご存知、ジャージじゃないよジョージです。

 

 船の先頭に備え付けられた快適そうな御者台(ぎょしゃだい)では、出港前に手なづけた海獣達の手綱を握りそれを巧みに操りながら(謎の才能)、遙か彼方の水平線に思いを馳せて、オーズがご機嫌に鼻歌を歌っていた。

 

 武器として作ってやったはずの長大な金棒は、いつの間にか海獣達を操るムチとしてその機能を存分に発揮している。

 

 ウォーランドの港にて、ちょっと引くぐらい盛大な見送りを受けたおれ達は、島の偉いさんっぽい人のご好意で受け取った、いくつかの島をそれぞれ指すという永久指針(エターナルポース)なるコンパス的な道具と、それとは別に近くの島の磁気をランダムに拾い複数の航路を指し示す航路指針(ログポース)なるこれまたコンパス的な道具を使い、外海の島を目指して航海を続けていた。

 

 ひとまず向かっているのは、ウォーランドの伝承で大きな王国が存在すると伝わっている、おれ達が持つ永久指針(エターナルポース)のひとつが指す[ブリングランド島]である。

 

 ウォーランドで積み込んだ様々な物資を元手に、最初の交易活動を行う予定である。

 

 風を受ける大きな帆をおれが操作し、オーズは先述の通り船を引く海獣達を操り二つの力が合わさって、想像以上のスピードで船は波を割り高々と水しぶきを上げながら順調に進んでいる。

 

 このまま何事も無く、無事に航海を終えられたら良いなあ。

 

 

 

ーおれ、オーズ。うみは広いし、たのしいぞー

 

 アニキとの初めてのぼうけんは、とってもユカイだ。

 

 フネをひくカイジュウのみんなも、アニキからもらった棒を使ったらちゃんと言うこと聞いてくれて、とってもかわいい。

 

 うみは毎日カンジが変わる。うずまいたり、かんぱんまで波が来たり、いつでもとってもワクワク。

 

 そらも変わる。雨がピチャピチャ、ザーザー、つめたくてきもちいい。かみなりゴロゴロ当たっちゃうと、ビリビリして変なカンジで肩がほぐれる。こおりが降るとさむくなるけど、アニキがそばに来てくれてあっためてくれる。でもアニキはグツグツ、ちょっと熱すぎる。近付きすぎるとアチチ。

 

 生き物たちも見たことないばっかり。きのうは、おれよりずっと大きいカイジュウがだいじなフネに噛みつこうとして来た。ちょっとおこったので本気でなぐったら、ボカン‼︎ なってバラバラになった。そいつのお肉はアニキに焼いてもらって、アニキといっしょに食べた。とってもうまかった。

 

 また食べたいって考えてると、ますとの上のアニキが島が見えたってさけんだ。アニキはおれより目がいいから、おれにはちょっと後から見えて来た。

 

 すごい、本当にほかの島があった。

 

 ぼうけんの匂いがする‼︎

 

 

 

ーブリングランドの見張り台ー

 

「な、なんだありゃ……‼︎ きょ、巨人が攻めてきたのか⁉︎ すぐに国王軍に通報しねえと……‼︎」

 

 

ーブリングランド市街ー

 

「に、逃げろお〜‼︎ 奴らもうすぐ港に辿り着くぞ‼︎」

 

「巨人は人間を食うらしいぞ‼︎」

 

「本当に巨人なのか⁉︎ まるでおとぎ話だ‼︎ 夢なら覚めてくれえ‼︎」

 

「国王軍は間に合うのか⁉︎」

 

 

ーブリングランド王城ー

 

「巨人? それは誠か、是非とも捕らえて奴隷にしたい‼︎」

 

「はっ‼︎ お任せ下さい。我ら精鋭騎士団に掛かれば、巨人など恐るるに足りませぬ。怪物退治は騎士の誉れなり‼︎ 蛮人共に力の差を分からせて、遅くとも明日までには陛下に忠実な下僕として奴らを献上しまする」

 

「ククク、期待しておるぞ……‼︎」

 

 

 

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 物語(サーガ)の世界を知ろう‼︎その3

 

 黄金:オーズが見つけてきたとってもキレイな鉱物。ウォーランドも含めて世界中で不変の価値を持つ。人は黄金の持つ魔力に抗えないのだ。余談だが空島編のラストほんとすこ。鐘を鳴らすって行動で全ての問題が同時に解決するのが気持ちいいよね。

 

 船:海賊王な世界の必須アイテム。素人が新世界を航海するとか普通に考えて無理だが、そんなこと言ってたらこの世界の文明が成り立たない気がする。一応、馬車みたいに海獣に引かせてるって設定なので大目に見て欲しい。ジョージとオーズのネーミングセンスが残念過ぎたので、船の名前はウォーランドのみんなに考えてもらった。その名も[コンクエスト・グレート・ウォリアー号]、作者の英語力の限界を如実に伝える良い名前である。

 

 ウォーランドの人々:古代巨人を崇拝している。そのため主人公達が何をやらかしても、何かそこに大きな意味があると考え、勝手に都合のいい解釈をしてくれる。優しい人達である。お前達の国はまだ自由だ(原作800年前)。

 

 ブリングランド:どことなく聞き覚えのある響き。世界政府加盟国。巨人達のモデルがヴァイキングっぽいから、という雑な理由で最初の標的になってしまった不幸な国。巨人族の存在は外界ではまだまだよく知られていないようだ。

 

 

 




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