ワンピース・サガ   作:流浪 猿人

5 / 6
あらすじに5話くらいで終わるって書いてますが、未来編(原作くらいの時代)の奴がもう1話あります。
それで書き溜めていたぶんが終了するので、それからは過去編と未来編でそれぞれ、気が向いたら少しづつ追加して行く感じになると思います。
予想外に皆さんに読んで頂けたもので……、もう少し頑張ろうかと。


なんか増えた

 

  

ーなんか国が滅びたー

 

 どうもこんちわ、ジョージです。

 

 久しぶりにキレちまったよ。この島に上陸してから1週間くらいか、交易のつもりで来たのに怒りに任せて暴れまくっちゃって、今は少し反省中です。

 

 大暴れ3日目くらいで王城から火の手が上がったのはおれのせいじゃないからね? なんか途中くらいでこの国の人も、戦う前から白旗上げてオレ達に味方するようになった。みんな王様のことをボロカス言ってヒャッハーしてる。そうこうしてる内に城の中にも反乱軍が湧いて、いとも容易く陥落しちゃったってわけだ。

 

 良く分かんない内に反乱軍の御輿(みこし)みたいにされちゃって、ノリで一緒に戦ってたけど、正直反乱軍のみんなの熱量についていけない。周りがテンション上がってて、逆に自分は冷めちゃう。良くあるやつだ。

 

 オーズはちやほやされて割と嬉しそうだ。でもはたから見てると、おれ達を戦いに利用してやろうって魂胆が見え見えなんだよね。オーズはアホだし(そういうところが可愛いけど)、おれが目を光らせてなきゃすぐに騙されてさんざん利用された挙句、最後には簡単にやられてしまいそうだ。いくら強くても毒をもられたりしたらお腹壊しちゃうしね。

 

 そろそろ戦うのも飽きて来たし、本来の目的である交易に再チャレンジするか。オーズは味方を巻き込みながら(巻き込むなよ)、残った王国軍を蹴散らしている。おれはそれをぼんやりと眺めながら、反乱軍のみんなが用意してくれた豪華なお弁当に舌鼓を打った。

 

 なんかお腹痛くなって来たなあ、まあどうでもいいか。

 

 交易のために、欲しいものを書き出しておこう。

 

 

 

ー反乱軍の隊長ー

 

 やはりそう来たか……‼︎ いつまでも無償で味方をする訳ではないということだな。おれはジョージと名乗ったあの怪物から渡された紙切れを穴が開くほど見つめる。

 

 あちらが欲しがっている膨大な量の物資のリストだ。これは脅しだろう。大人しく差し出さなければ、つい数日前まで存在した王国と同じ末路を辿る事になると、言外に示しているのだ。怪物は一切の慈悲もなく、戦火で疲弊したこの地に容赦なく要求を突き付けて来た。

 

 戦闘は考えられない。

 

 かつての王の精鋭騎士団。この国一番の戦士達が、手も足も出ずに一方的に蹂躙されたのだ。あの巨人達に敵うはずがない。

 

 正面から戦って勝てないのなら謀略で、そう考えるも食事に仕掛けた毒が効く様子はない。

 

 奴らは侵略者だが、我々も反乱軍。互いに後ろ暗い存在だ。ゆえに世界政府に救援を求めることも出来ない。

 

 選択肢は残されていなかった。悲痛な面持ちで全国に向けて物資の徴収を命じる。それと同時に絶望的な思いが満ち潮のように心に押し寄せて来た。

 

「……これでは民に負担を強いるかつての傲慢な王と、何も変わらないではないか……」

 

 新たな王となる者は残酷な現実を痛感し、絞り出すように自嘲の言葉を吐く。眼下で繰り広げられる血で血を洗う戦いの音は、王国の断末魔の悲鳴と化して、灰色の空に木霊(こだま)した。

 

 

 

ー商売がありえないくらい順調ー

 

 戦いが一段落したから、オーズを連れて久しぶりに[コンクエスト・グレート・ウォリアー号]に戻って、交易のために商品の整理を始めた。オーズはこの国で大暴れしたのが、長い船旅のいいストレス解消になったようで、とっても機嫌が良かった。でも人が死んでんねんぞ、意外とワルなところあるのね、弟よ。

 

 先日、反乱軍の偉そうな人に欲しいものリストを渡した。ちょっと調子に乗って欲張り過ぎちゃったかなあと不安に思っていたが、問題は無かったようだ。

 

 おれとオーズが船の前でのんびり日向ぼっこをしていたら、目の前に息もつかせず次々と大量の物品が運び込まれて来る。何の商品と交換するか交渉しようとしても、「お代なんてとんでもない‼︎」とか、「ひぃっ‼︎ お命だけは‼︎」とか変なことを言ってみんな逃げて行ってしまう。タダでくれるんならそりゃいいけどさ、ビジネスマンみたいにちょっとカッコいい駆け引きとかやってみたかったんだよ?

 

 金銀財宝に、酒や油、チーズに干し肉に大量の穀物、綺麗な布に木材と金属、ガラス。タダで貰えるのはやっぱり嬉しい限りだ。悪い王様が倒されてこの国には優しい人ばかり残ったんだなあ。

 

 手に入れた物があんまり沢山あるので、ウォーランドに帰るにも一回じゃ運び切れないだろう。

 

 オーズが船でウォーランドにこれらを持って帰る係、おれがここに残って積み切れなかった物のお守りをする係で手分けする事にした。

 

 元いた海獣達がこの国でやられてしまったので、新たに船を引かせる海獣を捕まえる(釣り)。そして言うことを聞くように調教すると船出の準備は完了だ。

 

 オーズは一人での航海と知ると、すごく不安そうな顔をしていたが、これも弟の成長のためだ。おれは心を鬼にしてオーズを海に送り出した。

 

 

 

ーおれ、オーズ。ふるさとに帰ってきたー

 

 アニキと別れて、ずいぶん経った。

 

 ぼうけんは楽しいけど、ふなたびはヒマだからキライだ。アニキがあっちに残ったから、話相手もいないし……。

 

 ガマンのげんかいが来そうなところで、やっとおれとアニキのふるさとが見えた。島の周りにぷかぷか浮かぶフネも見える。おれとアニキが出発する前は、あんなにあったかなあ?

 

 みんながみなとで手を振ってる。ぼうけんのせいかはたくさん積んでるから、ちょっとほこらしい。

 

 ぼうけんの話をしてやると、みんな夢中になってくれる。それでいっぱい褒めてくれる。

 

 おれはつみにを下ろすと、すぐにアニキのいる島にかえるってみんなに言った。きっとアニキが寂しがってるから。おれも寂しいし。

 

 そしたらみんなも付いてくるって言いだした。みなとに停まってたくさんのフネにどんどん人が乗り込んで行く。やっぱりフネは新しく作ったやつみたいだ。

 

 何だかお祭りみたい。賑やかで楽しそうだから、付いてくるのも許してやることにした。

 

 アニキびっくりするだろうなあ。

 

 

 

ー何あの人達、こわいー

 

 ハハハ(乾いた笑い)。

 

 あっどうも、国中から集まる貢ぎ物を食べまくってる内に、ちょっと太っちゃったジョージです。

 

 それでなんで笑ってるのかって? 笑うしかないからだよ。落ち着いて聞いて下さい、今おれの眼下には地獄と化したブリングランド島が広がっております。

 

 おれのせいじゃない(現実逃避中)。全部()()()()の仕業だ。

 

 あいつらとはつい数週間前、オーズがウォーランドから連れて来た連中のことである。仲間達が増えた‼︎ 心強い‼︎ 嬉しい‼︎ そう思っていた時期がおれにもありました。

 

 問題はその素行。彼らの凶暴さは凄まじいもので、この島に上陸した途端、それはそれは迅速にあちこちで、虐殺に略奪は当たり前の大暴れをおっ始めてしまったのだ。

 

 そこかしこで暴れ狂う仲間達(仲間なのか?)の、威勢の良い声が聞こえる。

 

「雑魚共ぉ‼︎ お前らの全てをジョージ様に捧げろ‼︎ 逆らう奴は殺す‼︎ 逆らわなくてもたまに殺す‼︎」

 

「チビ共が‼︎ せめて男らしく戦って死ねえ‼︎ 戦士の魂はヴァルハラに送られる‼︎ ジョージ様の祝福を受け入れよ‼︎」

 

 オマケにあれである。どうやらこいつらの認識では、この最強最悪の巨人軍団のボスは何を隠そうこのおれ、ジョージ様らしい。どうしてこうなった。

 

 心当たりが無い訳じゃない、ジョージ様‼︎ やっちゃいますか‼︎的なことを聞かれた気がするし、彼らの顔が怖かったので会話を早めに切り上げたくて、彼らの言うこと全てに適当に生返事を返した気もする。

 

 おれは少なめな頭脳を振り絞り、この状況をやり直す妙案を考え続けた。

 

 案1:とりあえず止めてみる。

「みんなやめろ‼︎ 何の罪もないこの島の人々にこんなことして恥ずかしくないのか‼︎」

 

 うん無いわ〜、却下。どの口が言ってんだよ、下手したらこっちがリンチ対象になるわ。

 

 案2:開き直る。

「お前らの命だけは助けてやると言ったな、あれは嘘だ。

 ひゃっは〜‼︎ 有り金全部よこせ‼︎ お礼にマグマに焼かれて死ぬ素敵な体験させてやるぜ‼︎」

 

 こんなのおれのキャラじゃない、却下。でも割と楽しそうと思ってしまう辺り、おれもこの修羅な世界に染まって来ているのだなあとしみじみと感じる。

 

 案3:ほっとく。

 「オーズ、昼飯でも食うか。国中から掻き集められた、とびっきりのご馳走があるぞ〜」

 

 もうどうにでもなれ、採用。

 

 

 

ー聖地マリージョアのある一室ー

 

「ブリングランドが落ちただと⁉︎」

 

「数少ない新世界の政府加盟国だぞ、軍隊も精強で知られたはず」

 

「情報では巨人達が攻めて来た……と、王都からの直通電伝虫はそこで途切れている」

 

「加盟国の失陥は、まだ成立して間もない我々の信用に関わる……。無かったことにする、ということでよろしいか。ブリングランドという国も、巨人達も、たった今から全て幻だ」

 

「海軍の戦力もまだまだ発展途上だ。二度とこのようなことが起こらぬように、こちらの拡充も急務ですな」

 

「それにしても巨人か……、厄介な奴らが外へ漏れたものだ。空白の百年にて、あの島から外界へ興味が出ぬよう手は打っておいたというのに……。あと数百年はあの島でくすぶっていてもらうつもりだったのだがな」

 

「何か重大な変化を起こす、いわば特異点のようなものが現れたのかも知れませんな。環境であるのか、はたまた()()か……」

 

 ブリングランドに現れた怪物達は、この後数百年に渡って、世界を影より支配する彼らの頭を大いに悩ませることとなったとさ。

 

 

 

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 物語(サーガ)の世界を知ろう‼︎その5

 

 反乱軍:王の暴政に対し国民達の不満が極限まで高まっていた様子。世が世なら革命軍の参戦もあり得ただろう。しかしよりにもよって彼らにもたらされた転機は、遥か彼方の海よりやって来た恐怖の大王達であった。虎は苛政よりも猛し。

 

 ウォーランドの戦士達:先鋒として海へ出たジョージとオーズをwktk(ワクテカ)しながら待ってた。侵略者をたくさん送れるように船も大量に作った。先達に習って海獣達も調教してた。理性より本能が勝る狂戦士達である。ボスの言うことは絶対。

 

 聖地マリージョアのある一室:原作で章と章の間によく出てくる、いつもの謎部屋。なんか五老星もただの天竜人って判明して格が落ちた気がする。あとなんかいつも立ってる人いるので、明らかにソファが足りないと思う。刀をポンポンするやつは何でしなきゃいけないのか未だに分からないし、たぶん面倒くさいから一生ググらない。話が逸れたが、未だに世界政府発足から間もなく、いろいろと悩みが尽きない様子。海軍も未だ編成中。そんな中に現れた新世界の侵略者達。ボスはジョージって奴らしいですぜ、どんな凶悪な野郎なんだろうか……。

 




次の話は時間がいきなり数百年跳びます。
びっくりしないでね。
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