ふわりと、仄かに鼻腔の奥をくすぐる、甘い香り。
お菓子とも、果物とも違うそれに、何故か胸の奥深くが、強く、激しく揺さぶられる。
声の限り叫びたくなるような、鋭い胸の疼痛。
或いは、これまでの人生で感じた事のないような確信に導かれ、俺は、深い眠りの底にあった意識を急速に引き上げていった。
意識が覚醒する。
起き抜けで、まだ怠さの残る身体には、いつもは感じない、僅かな圧迫感があった。
仰向けに寝転がる身体の上に、何か、いる。
腕と、脚で、俺はその
暖かな温もりと、心が満たされるような、柔らかな感触。
耳朶に届く静かな吐息と、首筋に触れる細く滑らかな桃色の髪。
ふわりと広がる甘い香りは、そこから来ているようであった。
そこまで意識して、急激に胸の奥が熱くなった。頬に熱が宿り、全身の感覚が鋭敏になる。
腕の中で、僅かに上下する規則的な動き。
お腹の上に触れる、ふにょんふにょんでもっちもちの感触。
そして何より、その姿は──。
ジ、ジジッ、ジブジブ、ジブリールッ!!?!?
ジブリールだった。どう見てもジブリールだった。
俺の上で、何故か俺と抱き合いながら寝ていたのは、間違いなくジブリールだった。
……え? ホンモノ?
寝ていても頭上に浮かび続けていてる光輪と、温もりのある純白の美しい羽は、明らかにコスプレの域を超えていた。
……否、そもそも、本人以外にこの表情は出来まい。
寝ているからか、普段よりもずっと無防備で、凄く幸せそうな表情を浮かべている。
……可愛い。
抱き締める腕に少し力が入った。
しかし……これだけ強く抱き締められているというのに、ジブリールは起きる気配がない。
密着した肌から伝わってくる心臓の鼓動が、彼女が生きていることを示しているが……。
すぅすぅと吐息を漏らして眠る彼女は、原作で知ってるどの姿よりも、ずっと──。
「…………」
自然と手のひらが伸びて、彼女の頭を撫でていた。そして、彼女の体を強く強く抱き寄せる。
どうしてか──、彼女の姿を見ていると、愛おしさが溢れてくる。
強く抱き締める度に、例えようのない充足感が身を包み、心が歓喜と愛情で満たされていく。
嗚呼、俺はずっと、こんな日を夢見て──。
☆☆☆
──幸せな夢を見ていた気がする。
起き上がり、ググッと伸びをした俺は、ふとそんな事を思う。
どんな夢だったか、思い出せないが──。
不思議と、全身に活力が漲っている。
立ち上がり、洗面所に向かう俺の背後で──ベッドの上に置かれた
気が向いたらまどマギのほむらちゃんとか、リゼロのレムラムとか、その辺のキャラも描きたいが、アイディアががが……。
という訳で、添い寝してから何をするかのアイディア募集中!
ティンと来るものがあったら加筆するかも。