第62回戦車道大会準決勝。聖グロリアーナと黒森峰の試合は衝撃的なものだった。試合そのものは黒森峰が勝利を収めたものの、一人の選手によって「西住流の敗北」という十連覇を逃す以上の汚名をかぶることとなったのだ。
 選手の名はディンブラ。
 顔も経歴も一切不明のこの選手は、大会終了と共にその姿を消した。
 人々は、彗星のように現れた彼女と搭乗戦車、そして戦い方とエンブレムから、『彗星の狼王』と呼んだ。


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