もしもハジメ君の性格がキツく口調が悪かったら(仮)   作:fruit侍

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テストも部活も落ち着いて暇だなー……。そうだ小説見るか! ついでにこの作品もどうなってるか見よ。ま、低評価が山のようについてると思うけど、そうなっても文句言えない作品だしいっか!

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やべえ伸びてる(小並感)



というわけで書き上げました。想像以上に伸びててビックリしましたよホント。これを機にアンチクラスメイト作品が増えればいいなぁ……。

今回はアンケートで募集したアンチ対象ではないクラスメイトとの会談となります。

因みにアンケートは終了しております。投票してくださった皆様、ありがとうございました。

かなり分けて書いたので、おかしい部分が多々あるかもしれません。



追記

サブタイトルをまだ投稿しない小説につけるタイトル『あ』のままで投稿してしまったので修正しました。サブタイトルを見て、は? ってなってしまった皆様申し訳ありません。


第三話

「あんなこと言ったはいいが、どうすっかねぇ~」

 

俺は誰もいない廊下のような場所で独り言を呟く。その場の勢いに任せて部屋を出たはいいが、どこを歩いてもあるのはエヒトとか言う神を表現した壁画か石像だ。それがあちらこちらにあるせいで、俺はループしてるのかと勘違いし、あちこちに印をつけて歩いていた。印のついた石像や壁画が進んでも見つからなかったため、ループはしていない、とついさっき気がついた。

 

因みに付けていった印は、壁画を指す矢印とその絵に対する悪口、石像には落書きといった感じだ。いつも持ち歩いている、母さんの手伝いの時に使うペン筆とインクを使った。

 

しかし大分歩いたはずだが、ここまで見たのは壁画と石像の他に、礼拝堂みたいな部屋だけだった。俺達が案内された部屋のような違う作りの部屋はほとんどなかった。部屋といっても一室一室が広すぎるので、部屋という言い方は間違ってるのかもしれないが。

 

もしかすると、こことは別に俺達を匿う場所があるのか?

 

だとしたらやらかした。あいつらの声なんぞ聞きたくもないが、有益な情報を向こうから喋ってくれるのなら、ありがたく聞かせて貰っていた。しかし俺はその場の勢いに任せて部屋を出てしまい、その先の話を一切聞くことができていない。今頃俺達を匿う場所の説明でもしてると言ったところか。奴等のことだ。もう俺達を匿う準備は出来ていて、説明が終わればすぐにでもその場所へ移動できる手段を持っているに違いない。

 

だからといって戻る気は全くと言っていいほどないが。

 

行く宛もなく歩き続けていると、後ろから俺を追ってくる足音が聞こえた。まさかロリロリ愛ちゃんが俺を連れ戻しにでも来たのか?

 

「やっと追い付いた……」

 

「歩くの速すぎない……? ハジメ君……」

 

俺の予想は綺麗に外れていた。俺を追いかけてきたのは、清水幸利と中村恵里。二人とも俺がまだ優しかった頃に少し交流があり、数少ない俺の理解者である。

 

幸利はコンビニで立ち読みしてた漫画が一緒だったのでそこから仲良くなった。漫画は立ち読み出来ないだろって? 開いて上から覗き込むようにして読んでたんだよ。今じゃ名前で呼びあう仲にはなっている。

 

恵里は小学生ぐらいの頃に、自殺しかけていたところを俺が見つけて助けた。こいつの家族はちと訳ありみたいで、今は俺の家に居候している。父さんも母さんも滅茶苦茶可愛がってるし、実質家族みたいなもんだ。俺もこいつは妹みたいな感じで接している。前の家で使っていた『僕』という一人称は、今でも抜けていないが。

 

「何で俺のところに来たんだ?」

 

まず聞きたいのはそれだ。俺についてくる奴は勝手についてこいとは言ったが、それは決して今ではない。こいつらの頭なら、それくらい分かる筈だ。だからこいつらが追いかけてきたのには、何か理由があるって訳だ。

 

「これから王国の方に行くっていう話になったから、お前を連れ戻してこいって愛ちゃんに頼まれたんだ」

 

ま、予想はしていた。あの場で勝手に出ていった俺を心配するのはロリロリ愛ちゃんぐらいだ。むしろそう言わない方がおかしい。だが、こいつらはそれだけじゃないだろう。

 

「といってもこれはあそこから抜け出すただの建前で、本音は単にあのジジイとその周りの奴等が信用ならなかったから、お前についていこうと思っただけさ」

 

「僕も、戦争がどういうことを意味するのかすぐに理解できない人間の中にいるのは早死にしそうだと思ったから」

 

「だけどさ……ここに来ていきなりあんなこと言う必要ないだろ。完全に敵対行動だぞ。実際あのジジイ、お前のことすっげえ睨んでたし……」

 

「それは俺も分かってたが、やりたくもない戦争に勝手に参加させられるのは迷惑な話だったからな」

 

「ここは地球と違うんだよ? 何があるか分からないんだから、そういう行動は控えて」

 

「わ、分かった分かった。ったく……」

 

余談だが、こいつらには口で勝ったことがほとんどない。時々感情的になっちまう俺と違って、こいつらはいつでも冷静でいられる。多分、そこがこいつらに負けてるところなんだろうな。

 

「んで、俺についてきたからにはどうするんだ? 今更向こうには戻れないぞ?」

 

「戻る気はないよ」

 

「俺も今更戻る気はない」

 

二人とも即答だった。あそこから出るということは、クラス一の嫌われ者である俺に賛同するということだが、同時に群れることで自分を強く見せることしかできないカス共とあの基地外ジジイ達に背くことでもある。両方ともとても勇気がいることだが、こいつらはそれを覚悟の上で俺についてきている。つまりは、先程の質問は愚問ということだ。

 

まあ白崎の奴もついてきたかったんだろうが、大方バカ之河に止められたか、先程戦争に参加すると誇示したくせに俺についていくのはまずいと冷静に考えた八重樫に止められたかのどっちかだろうな。

 

「あの……」

 

一人のメイドが俺に話しかけてきた。

 

「ああ? 何だよ」

 

「教皇様が、これから王国へ向かうとのことで、皆様を連れ戻せと……」

 

あの基地外ジジイから言われてきたのか。……信用ならねえな。

 

「却下だ。俺達をどうしても連れていきたいのなら、奴等と一緒に、じゃない方法で連れていけ。」

 

この世界は宗教で動いている。少なくとも、いるかどうかも分からない神の神託とやらに喜んで従う時点で俺はそう思っている。この世界は神が全てだ、と。となるとあの基地外ジジイもだが、教会の連中は立場がデカイというのが容易に想像できる。当然、最も楽で早く、安全な方法でこの場所から移動したりもしているだろう。

 

だがこいつらメイド達はどうだ? 教会からすれば、神に選ばれし者である自分達は至高の存在。メイドはただの使い勝手がいい駒。消耗品だ。消耗品が、至高の存在である自分達と同じ扱いを受けるのを奴等は許容するか? 答えは否。自分達は神に選ばれし存在。神に選ばれた者とそうでない者が同じなど絶対に許さないだろう。こいつらをここへ運ぶための手段が別にあるはずだ。

 

おそらく、俺達を王国へ移動させる手段っていうのが、教会の連中が使っている手段なんだろう。何せ俺達は神に選ばれた選ばれし者であるからだ。だが俺は向こうに戻りたくないほどあいつらのことが嫌いだし、つい先程敵対行動ととられてもおかしくない行動をしたばっかりなのだ。それで堂々と奴等の前に姿を現せる奴の方がどうかしている。

 

「で、ですが」

 

「何だ? 簡単な話だろ? それともそれ以外に方法がないのか?」

 

メイドは黙る。この表情から見るに、あいつらと一緒に移動しなくてすむ方法もあるにはあるんだろう。読みが当たったな。

 

「……教皇様にお伺いします」

 

「おう、聞いてこい。聞かねえんだったら俺たちは行かねえって脅せ。元々俺達は戦争に参加しねえし、王国とやらに行かずとも、その気になれば野宿でもやってやるってな」

 

冗談っぽく言っているが、半分本気だ。俺達は戦争に参加しない。ならわざわざ滞在する場所が王国じゃなくても別に問題ない。だが、王国なら他の場所と比べて情報を集めやすい。国の資料庫とかがあるからな。しかし奴等と同じ空気を吸うなど俺には一時間程度も耐えられないので、ある程度知識が集まったらこの国をどうにかして抜け出してやる。

 

俺にメリットがないのなら、俺は人の言いなりになどならない。中学の頃は、そうしていなかったから失敗したんだ。もう二度と同じ過ちは繰り返さない。

 

「俺は王国とやらで情報を集めたら抜け出そうと考えてるが、お前らはいいのか? 幸利はともかく、恵里は谷口とかいるだろ?」

 

幸利は俺ぐらいしか友人と呼べる存在がいないからいいが、恵里は仲がいい奴があいつらの中に何人かいる。特に谷口は、恵里にとって親友である。そんな簡単には見捨てられないだろう。

 

「俺は情報を集めたら、愛ちゃん先生に付いていこうと思ってるよ。あの人が戦闘なんて考えられないから、戦闘とは無縁の場所に行くと思う。そこで何かあったら、たまったもんじゃないからな」

 

幸利とは別行動になりそうだ。

 

「僕は暫く鈴と一緒に行動して、鈴をどうにかこっち側に引きこめないか試してみる。親友は親友だから。でも無理だったら……諦めるよ」

 

谷口をこっち側に引きこむ……か。少し抵抗があるが、恵里の決めたことだ。俺は恵里の意見を尊重する。

 

「あ、戻ってきたよ」

 

恵里の指差した方向を見ると、あのメイドが戻ってきているのが見えた。あんな短時間で向こうに行けるのか……こいつらが走ってやっと追い付くくらいだから、まあまあ距離はある方だと思うんだが。

 

「皆様の意見を尊重するそうです……」

 

ということは奴等と一緒に行かなくてもいいということか。やったぜ。

 

「で、具体的にはどんな方法で行くんだ?」

 

「私達が日頃使っている馬車を使用します」

 

ま、そんなもんか。この世界には車を作れるほどの科学があるとは思えないからな。

 

「奴等は行ったのか?」

 

「丁度さっき部屋を出られたところです」

 

なら間違っても奴等とばったりなんてことはなさそうだな。こんな標高が高い場所に馬がずっと居れるわけないからここに馬車はないだろう。手配には少々時間がかかるはずだ。いくら準備してたとはいえ俺達みたいなのが出るとは予想だにしていないだろう。

 

「どうやって用意するんだ? 王国とやらに連絡でもするのか?」

 

「既に用意はしてあります。では行きましょう」

 

……は?

 

「冗談は止せよ。こんな標高が高い場所に馬がずっと居れるわけないだろ?」

 

「ご安心ください。この地域は魔法により、生物にとって過ごしやすい環境となっております」

 

標高が高い割には平地の環境とそこまで変わらないと思っていたが、そういうことだったのか……。というか、この標高が高いところまで馬を使うっていうのがそもそもおかしかったんだ。すっかり地球での常識が身に付いちまってる。地球での常識は通用しないと考えた方がよさそうだ。何でもかんでも"魔法"が解決してくれるんだからな。

 

「ハァ……」

 

魔法のことを頭に入れていなかった俺は、溜め息を吐く。これから嫌な物を見なくちゃいけねえんだ。嫌でも出る。

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

メイドの後を着いていった俺達は、馬車が停められている場所にやって来た。外に出てみても、標高が高い場所特有の息苦しさもないことから、魔法で環境を整えているというのは本当なんだろう。

 

俺達は一つの馬車に乗り込んだ。俺達が座ったのを確認すると、馬車はすぐに出発した。

 

乗り心地ははっきり言って悪い。座席や車輪が木製でなければ、乗り心地は車とさほど変わらなかっただろう。

 

「おいハジメ、あいつらも移動を始めたみたいだぞ」

 

幸利が窓を覗きながら俺に言った。俺は幸利と代わり窓を覗いた。そこには、俺達が先程いた教会の方からやって来たと思われる巨大な台座が浮いていた。

 

「ハッ、雲海から降りたる正に神の使徒ってわけか。実に素晴らしい演出だなぁ? おい」

 

俺は窓に向かって皮肉をたっぷり込めて言ってやった。正体は戦いを一切経験したことがない学生の集まりだっていうのに、そんな奴らに頼らざるを得ない国の奴らが何とも哀れだ。

 

「ハァ~暇だな」

 

「文句言わないでよ。この方法がいいって言ったのは、ハジメ君でしょ?」

 

返す言葉もない。俺が我が儘を言わなければ、こんな回りくどい方法を取らなくて済んだのだ。でも俺は後悔はしていない。

 

「やることもねえし、俺は寝る。着いたら起こせ」

 

「え? ちょ、おいハジメ!」

 

寝転がりながら、俺はなんとなしに戦前の日本を思い出した。政治と宗教が密接に結びついていた時代のことだ。それが後に様々な悲劇をもたらした。だが、この世界はもっと歪だ。なにせ、この世界には異世界に干渉できるほどの力をもった超常の存在が実在しており、文字通り〝神の意思〟を中心に世界は回っているからだ。

 

改めてやべえ世界に放り込まれたなと確認すると同時に俺は、この世界が滅びようと絶対日本に帰ると決意し、深い眠りについた。




清水幸利

コンビニで漫画を立ち読みしていたところ、ハジメがやってきて同じ作品の漫画を立ち読みしていたので声をかけてみたところ、先程まで初対面とは思えないほど意気投合。小中学校は違ったのでたまにしか会えなかったが、高校は同じでしかも同じクラスだったので毎日のようにアニメ、漫画関係の話で盛り上がっている。アニメもラノベもダークヒーロー系の作品が好き。読んでいる作品の勇者がほとんどクズだったため、勇者って史上最低のゴミクズに貼られるレッテルでは? と思っており、全く憧れていない。

中村恵理

小学校の頃に投身自殺しようとしていたところをハジメに助けられる。その後虐待されていることを知った南雲一家に引き取られ、南雲一家に仲間入り。南雲家の妹ポジションとなり、二人しかいないときはハジメのことをお兄ちゃんと呼んでいる。一番側にいながらも、ハジメを助けられなかった自分を未だに責め続けている。


トータスに来てから救済はこのハジメ君じゃ不可能に近かったので、救済(過去形)ということにしました。前者の方を期待していた方々、申し訳ありません。

恵理ちゃんと清水君は救済する?

  • 両方とも救済して魔改造して、どうぞ
  • 恵理ちゃんだけ救ってハーレム増やせ
  • 清水君だけ救って相棒っぽくしちゃって
  • 両方救わず原作と同じ末路を辿れ(無慈悲)
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