ガバ転生メイリンによる「こずみっくいら」再現物語   作:めんりん

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以下に注意書き

・主はガチ勢ではなくにわか勢です
・↑のため、ガバ設定多々
・主人公のポジ的に、戦闘描写は極々僅かです。

それでもいいよという慈母観音の如き精神をお持ちの方は、⬇︎へどうぞ


プロローグ
第一話 : めざせ原作再現、勝ち取れ花の美少女らいふ


 

 

どうしてこうなった。

 

ZGMF-2000「グフイグナイテッド」のコクピット内で私は内心で何度目かなるその呟きを漏らした。といっても、操縦しているのは私ではなくこの事態の発端を巻き起こした隣の「彼」なのだけど。

 

 

だがそれはいい。なるべくしてなったのだし、むしろこうなることを望んだのも、手助けしたのもまた私。問題は、ここに至って私たちが絶賛命の危機に瀕していること。

 

 

おかしい。確かに原作でもまあまあな絶望感溢れるシチュエーションだったのは覚えているが、なぜかここに至ってそこに追加スパイスが加えられている。

 

 

「彼」が現在操縦してくれている機体、通称「グフ」は確かに高性能な機体。要約すると「つえーけどコスパわりーからエースにだけ配備しよー」的なノリで実戦配備されるような高性能量産機…だったはず。

 

 

だが、そんな機体に乗った私たちを血眼かどうかは知らないが追撃せんと迫ってきている奴らには遠く及ばない。

 

 

量産機ではないことを示す鋭角的なV字アンテナと、この大雨の中でも爛々と光るツインアイ。通称"ガンダム"。一機一機それぞれがトンデモ技術を持つパイロット専用に限界までカスタマイズされたワンオフ機。正真正銘の化け物機体。

 

まさに怪物に怪物を乗せたような恐ろしいモンスターが、()()。それがあとものの数分もせずに私たちに接敵する彼らの正体。

 

 

どうしてこうなった。もう何度漏らしたかもわからないこの呟きの原因、本当はもう分かっている。

 

 

私の我が身かわいさ故の偽善が招いた結果だ。非情に徹することが出来ず、背負うべき十字架から逃げた結果が、この手痛いしっぺ返しということに他ならない。

 

 

これ、死んだかも。本能がそう感じ取ったのだろうか、こんな時だというのに私は脳裏を過る走馬灯に想いを馳せた。

 

 

これは、私がウキウキからの絶望の淵に叩き落とされた末、なんとかよっこいしょとここまで物語を紡いだ記憶と、記録。

 

 

 

* * * *

 

 

自分が転生者だと自覚したのは、3歳の誕生日の日。今まで年相応の幼児のように衝動に任せて生きていたはずなのだが、何故だかその日の朝に眠りから目覚めた時にハッとなった。

 

 

いつもなら目覚めてすぐに隣で眠る姉を起こしてトイレをせがむのだが、その日は一人で行けたことを鮮明に覚えている。両親にあれだけ駄々をこねて買ってもらい、以後肌身離さずと言っていいほどに持ち歩いていた人形も持たずに、一人洗面台の前に立った。

 

 

そこに立っていたのは、赤い髪を腰まで伸ばしたそれはそれは可愛らしい幼女だった。いつもなら母か姉に二つ結び、俗に言うツインテールにしている髪も起床時なために背中に流したままだ。

 

 

脳内記憶では、私は純日本人な若きくたびれた女子社会人なはず。染めたわけではないだろう綺麗な赤い髪はもちろん、年に関しては三歳児であるはずがない。

 

 

が、どうにも私の最後の記憶は深夜に勤めさきから一人暮らしをしているアパートに帰る途中で途切れているし、その最後の瞬間に目に写っているのは間違いなく私の前に到達する前には止まれない大型トラックだ。

 

 

つまり、私はそこで一度死んだのだ。そしてこの人形の如き容姿を持つ赤髪の幼女に転生したと。身も蓋もないが、受け入れるしかなかろう。

 

 

しかしこの髪といい顔といい、どこかが見たことがある気がする。だが仮にここがどこぞのアニメの世界で、しかも私がその登場人物だったとしても、これはあまりに候補が広い。

 

 

Googl○あたりに「赤髪 少女」なんて聞いてみようなら、それこそ星の数ほど候補があるに違いない。

 

 

二丁拳銃を振り回す女子、刀から炎を出すやつ、宇宙戦闘民族の傘を持ったエセ中国娘。言い出したらキリがない。なんだこのくぎゅう率。

 

 

まあよかろう、アニメ漫画だろうが名も知らぬ異国だろうが、まさかの前と同じ地球のどこかだろうが。拾って当たった宝くじのようなセカンドらいふ、存分に楽しもうではないか。

 

 

なんて、思っていた私のこれからの人生への甘い期待は、抱いてから秒で木っ端微塵に爆散することとなる。

 

 

「メイリン? といれ、ひとりでいけたの?」

 

私…メイリンというらしい人物の姉らしき幼女が、目元を擦りながらトコトコとやってきた。

 

 

私よりも暗度が深い赤髪をショートカットに切り揃えた、こちらも大変可愛らしい幼女だ。

 

 

が、今大事なのはそこでない。

 

 

「メイリン…?」

 

 

何かを確かめるように私はその名を呟いた。そして同時に見つけた、前の私がまだ幼少の頃に放送されていたとあるTVアニメに、メイリンなる人物を。

 

 

そして同時に戦慄した、私の花のセカンドらいふは、今この時点でもはや崖っぷちであるという事実に。

 

 

メイリン。本名は『メイリン・ホーク』

 

 

TBS系全国ネット初のガンダム作品、【機動戦士ガンダムSEED】の続編にあたる【機動戦士ガンダムSEED DESTINY】の登場人物だ。当初は可愛いちょいキャラで終わるかと思いきや、まさかまさかで彼女の運命は転がるに転がり、最後には世に「メイリン賛成派閥」と「否定派閥」を生むまでに至ったある意味曰く付きの女の子だ。

 

 

私としても人物自体に恨みはないどころかリアタイで見ていた当時の私はこの子に憧れてツインテールを目指して髪を伸ばしていた気さえするが今は割愛。

 

 

内面も、可愛く無邪気。けと土壇場で大胆かつ度胸を発揮する健気で愛らしい女の子だ。あくまで、圧倒的な外野にとっては。

 

 

一見すると、チョイ役からヒロインの座に返り咲いたシンデレラのような彼女だが、私からすれば彼女の特筆すべき点はそこではない。

 

 

私が今現在戦慄している理由は、彼女がもたらした物語の趨勢だ。そんなもん、いてもいなくても一緒だという貴方、少し待って欲しい。

 

 

まず、原作中盤におけるアスラン脱走事件。巷ではメイリンの寝取り大作戦とか、ミーアルートの破局だの、運命のデビュー戦だの言われているがそうではない。

 

 

仮にここでメイリンがアスランに協力せず、その影響でアスランが脱走に失敗した場合において。あの近辺には実はバルトフェルドの手のものが近くに潜伏していたという裏話があるが、それにしても、だ。

 

 

アスランが脱走に失敗してあの場で死亡していた場合、すでにそこで物語の趨勢は決まっているのだ。

 

 

いかな作中最強のパイロットであるキラと彼の駆るこれまた最強と名高いストライクフリーダムガンダムを有するラクス様陣営とは言え、アスランという中核を欠いた状態で果たしてデュランダル議長に反旗を翻したあの戦いで勝利出来ただろうか。

 

 

私は、不可能と予想する。さしものキラと言えど、単騎で運命Gと伝説Gを相手取りながらアークエンジェルとエターナルを護衛しつつメサイアに突入するのは、些か以上に厳しいだろう。

 

 

また、あわよくばアスランが脱走に成功したとて、その後にメイリンがラクス様陣営に存在しなかった場合。劇中終盤、ルナマリアが駆る衝撃Gがエターナルを撃ち抜こうとした場面に、メイリンが必死に姉に呼びかけるシーンがある。

 

 

もし、あれがなかったら。あのまま今目の前にいる姉がそう遠くない未来で躊躇なくその引き金を引いてしまった場合。果たして世界はどのような変革を迎えてしまうのか。

 

 

歴史の修正力なるものが発動して、どうあってもデュランダル議長が倒れラクス様陣営が勝利するよう世界が定められているならいい。

 

 

だが、仮にそうでなかった場合。ここは私が知っているアニメの世界、だが同時に紛うことなき今の私にとっての現実だ。現実は甘くない、というのが世の常。

 

 

デュランダル議長がラクス様たちを打ち倒し、彼の政策が実現した時、人類はその瞬間に歩みを止めるだろう。文明だけが発展し、人の精神に基づく文化は一切進歩することなく、ただ無味無臭で殺風景な時代がやってくる、かもしれない。

 

 

そんなものはごめんだ。せっかくこんな可愛い女の子に生まれたのだ。前世みたいに自宅と職場の往復ソロプレイから死をもってだが解放された第二の人生だ。

 

たくさんオシャレしたいし、美味しいものも食べたいし、旅行も行きたいし、素敵な彼氏も欲しいし、結婚して家庭も持ちたい。

 

 

そして最後は子供たちとそのまた子供たちに囲まれて健やかに天寿を全うしたい。今度は人並みの幸せとやらの中で死んでいきたい。

 

 

で、あるならば。

 

 

やるしかあるまい。完全なまでの原作再現とやらを。軍に入って、ミネルバの管制官になって、アスランと脱走してアークエンジェルに行き、そして最後まで事の行く末を見守りつつ要所要所でコントロールするしかないだろう。

 

 

 

「うん! おはよう、おねぇちゃん!」

 

 

こうして、私こと新生メイリン・ホークの長い長い戦いが幕を開けた。打倒、デュランダル議長。貴様のそっ首、必ず貰い受ける。

 

 

…えっと、うん。最強のコーディネーター様御一行(私は違うよ)が….

 

 

 

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