ガバ転生メイリンによる「こずみっくいら」再現物語   作:めんりん

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そろそろキャピキャピした話を打っ込むのが限界な雰囲気になってきて悲すぃ。


第十一話 : ごはん☆りかん☆まんちかんっ☆

 

トントントントン。ジャボボボボ。パカっ、チュルン。 トポ、トポトポ。シャシャシャシャシャシャ。モミモミモミモミモミモミ。パンパンパンパン。

 

 

ジュワぁぁぁぁっ。

 

 

はいおっけ。あ、どうも皆さん。一度は心折れかけ、それでも前に進むんだ系のイベントを乗り越えました。

 

ツインテールは萌えの証、戦火にひしめく戦場とみんなに可愛いをデリバリー。花舞う美少女コーディネーター、メイリン・ホークでっす☆きゃっぴぴーん。

 

え? 冒頭何しとんって? "唐揚げ"に決まってんじゃん何言ってんの(逆ギレ)

 

西川兄貴とただならぬ約束を交わし、奇声を発したことでお姉ちゃんに叱られ艦長に窘められた私は現在、ミネルバ内にある食堂の厨房に立っています。あ、もちろん可愛い花柄のエプロンも忘れずにね☆

 

色々、そうほんと色々あってストレスMAXな私はそのストレスをご飯で解消しようと致しました。しかし、ただ食べるだけでは最早私の中に蓄積した厭離穢土城の如きストレス軍団を攻め落とす事などできる道理なし。

 

ので、いっそ自分が好きなものを好きなだけ作って食べることにしちゃった♡

 

ストレス解消ガチ勢となった私は、不倫艦長からのお小言が終わるや否や厨房に直行、廃棄寸前になっていた鶏肉とその他諸々の食材、調味料の使用許可を担当の方から得て、現在私手ずから鍋の前に仁王立ちしている。

 

とりあえず唐揚げが最強だと思った私は使用できるだけのありったけの量の鶏肉を根こそぎ油とフォーリンラブ。一口大にカットし、様々な調味料と生卵を合わせた味付け湖に肉をぶち込み、片栗粉をまぶして油鍋に放り込む。

 

そうして出来上がる、唐揚げのみで構成されたマウント富士の如き肉の山。ふっ…流石私、前世の私が節約のために自炊しまくってた記憶が生きたぜ。

 

しかし、ここで問題が一つ。

 

 

「どうしよ。私、五個くらいしか食べれないんだけど」

 

 

そう、いくらストレスMAXな私とて、一度に食せる唐揚げはせいぜいが五個。だが目の前に聳え立つ唐揚げ山の構成数は五十を平気で上回る。アホやん、私。やり始めたらハイになって気づいたらこれだもん。

 

 

「あ、そうだっ」

 

 

一人で無理ならみんなで食べればいい。幸い、今はお昼時。みんなお腹を空かせているに違いない、てか減らしとけ。あと少ししたら恐らくアスランさんはアーク天使陣営に会うために一時的に離艦してしまう。

 

そうなる前に、こちらの戦力が減少する前に。方をつけねばなるまい。そう決心した私は、可愛い花柄のエプロンを外す時間も惜しんでミネルバ内を駆け巡った。

 

唐揚げガチ勢は携帯なんか使わない、足を使う。ここ大事。

 

わっはっは。いつぞやと同じと思うなよ、ここは地球圏、つまりは重力ありきの空間だ、そんななかで私が同じ轍を踏むと思ったら大間違いだぁっ!! 

 

 

* * * *

 

 

「で? それで艦内走り回って壁にぶつかって床で転んでレイに捕まった、ってことでいいのね? メイリン?」

 

「…はい、誠に申し訳ありませんでしたごめんなしゃい」

 

 

数分後。私はスタート地点であるここ食堂で問答すら許されずに正座させられている。みんなにカロリーをお届けするために風となった私はミネルバ艦内を飛ぶように駆け巡った。

 

そして文字通り飛んだ。何かにつまづいて壁におでこをズッキュンさせ、そのあまりの痛みと反動で後ろに後退、今度は踵から躓き後頭部と地面がズッキュン。

 

痛みに悶え転がる私の先に、あなたですかとレイ・ザ・バレル。哀れな私を氷点下以下の瞳で見つめた彼は、そっとお姉ちゃんに電話をかけその後私の首根っこ掴んでここまで強制連行を敢行した。

 

 

「…はぁぁぁぁぁ…なんか…毎度毎度悪いわね…レイ」

 

 

マリアナ海溝が埋まりそうなほどの深いため息でお姉ちゃんがそんなこと言う。ねぇねぇ、頭にダブルパンチ食らった私の心配は? え? なし?

 

 

「気にするな。…改善への期待は既に捨てている」

 

「捨てないでよっ! いつまでも胸に持ち続けてよっ!」

 

 

お前金髪このやろうっ! 大体お前がお姉ちゃんに連絡しなきゃこんなことには…いやどうせ私が呼びに行ってたし一緒か。むしろ手間が省けたまである。よくやった、褒めて遣わす。

 

 

「それで、いきなり俺たちを呼びつけて何なのさ」

 

 

ふっ…気になるかミネルバのエースくん。いいだろう、なら耳の穴かっぽじってよく聞きやがれぃっ!!

 

 

「食事のお誘い、らしいわよ」

 

 

うおっふ。レイの近くにいたからとりあえず呼んでみたスペシャルゲストが遅れて登場しながら私の台詞をぶんどった。もう、

 

 

「いいとこなのに遮らないでくださいよ、艦長」

 

「あら、それはごめんなさいね」

 

 

ぷくぅと膨れる私を慈母神の如き瞳で見つめるのは、我らがミネルバ、その艦長であらせられあそばしけりたもうタリア・グラディスさんその人である。

 

 

「「「艦長っ!?」」」

 

 

呼んだ当人の私と呼ばれた本人、そしてその場にいたレイを除いたお姉ちゃんとシンとアスランさんが綺麗にハモった。いいないまの、録音しときたいくらい綺麗だった。

 

 

「す、すみませんこの度はうちのアホがとんだ失礼をっ!」

 

 

お姉ちゃんがすっ飛んできて正座してる私の頭を押さえつつ自分も頭を下げる。いたいいたい、この姿勢結構腰にくるってっ。

 

 

「気にしないでちょうだい。そろそろお昼にしようと思っていたところだしね。それに、貴方たちパイロットとこうしてゆっくり話す機会なんて、そうないものね」

 

 

ほらぁ。だから大丈夫だって。ヴェステンフルスさんに言われたんでしょ? 隊長とか何とか呼んで壁つくるなって。まったくこれだからお姉ちゃんは()

 

 

「それで、今日は何をやらかしたの?」

 

 

やらかしたとは失礼なまいしすたー。私がみんなに手料理を振る舞ってやろうと言うのだよ。

 

 

「唐揚げ作った、いっぱい」

 

 

なぜかお姉ちゃんが、…ああ…、みたいな顔し出した。なんに。どしたんね。

 

 

「メイリン、アンタはいくつ食べられるの?」

 

「五つ」

 

 

え? お姉ちゃん知ってるじゃんそんくらい。何で今聞くん?

 

 

「じゃあいくつ作ったの?」

 

 

ねぇねぇ、それ聞く前に立っていい? そろそろ足痺れてきたんだけど。ビリビリって来てるんだけど?

 

 

「んっとねぇ…ごじゅう…ごじゅう…なな?」

 

 

指をおりながらひーふーみーと数えてたらはぁ……って今世紀最大級のため息をつく我が姉。そんなことすると幸せ逃げちゃうよ。

 

 

「バカね」

 

お姉ちゃん。

 

「バカかよ」

 

続けてシン。

 

「バカだな」

 

三コンボ、レイ。

 

「…バカ…なのかな…」

 

まさかのアスランさん。

 

「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!」

 

 

わぁぁぁぁぁ! 赤服パイロットの鬼が寄ってたかって私をいじめるぅぅぅぅぅぅっ!!! なんだよっ! 誰だってあるだろこういうことっ! 許さん、今度みんな纏めてガナー装備つけてやるぅっ!!

 

 

「…こら。みんなしていじめないの」

 

 

艦長っ! ああ、やっぱし大人は違うなぁ…ほら、これを見習え慈愛のかけらも知らん畜生どもめ。泣き喚く私の頭を撫でる思いやりの心をだな、

 

 

「…算数は…できるわよね?」

 

 

こっちもかよっ!

 

 

 

* * * *

 

 

中程度の大きさの皿に盛られたサラダボウルのようなものが二つと、大小様々な形をしたパンが入ったバスケット。

 

人数分の取皿と小皿に注がれた薄味の野菜スープ。そして何より目立つ………マウント"KA RA A GE"。

 

 

「…まあ何はともあれ。今回は…いえ今回もウチのコレのソレにお付き合いくださり、感謝と謝罪の言葉がありません」

 

 

何その何一つ伝わらない食前の挨拶。こういう時って「思えばここまで来れたのは偏に皆様のー」みたいなこと言うんちゃうの?

 

 

「ほらアンタもっ!」

 

 

ひそひそ声で怒鳴ると言う稀有なスキルで私に話しかけるお姉ちゃん。なにそれ、どこで学んだの。

 

 

「えー…うーん…んー…召しあがれ?」

 

 

あ、誰かずっこけた。なんだお姉ちゃんか、びっくりさせないでよもう。

 

 

「はい、ならいただきましょうか」

 

 

流石年長者、なんかもう学校の給食みたいになってる。

 

とりあえずみんなトングで取皿に唐揚げを一つずつ。ほれ、たんと食べなはれ。私は五個しか食えんのやぞ。

 

そして皆様がパクッと一口。カリカリからのじゅわぁぁを堪能しておくんなましあそばせはーと。

 

 

「…まあ、美味しいわよね。知ってるけど」

 

 

だしょぉ? それもっと褒めるがよろしよお姉ちゃま。

 

 

「…ああ、とても家庭的な味がする」

 

 

お、アスランさんからも高評価とは。この人オーブで城みたいなとこで暮らしてたし元々の出自的に舌は肥えてるとおもってたんだけど。案外こういうのも好きなのかな? …お母さんかな、知らんけど。

 

 

「普段の言動行動はともかく、…まともだな」

 

 

一言多いんだよテメー。素直に美味いっていえやこんにゃろう。

 

 

「本当に。その歳で偉いものだわ。きっといいお嫁さんになるわね」

 

 

絶賛不倫なうなあなたにそう言われると凄まじく反応に困るんだけど。嬉しいような破滅が確定してるような。

 

 

「……ええ…普通に美味いんだけど…メイリンなのに」

 

「よし分かった表でろや」

 

「「やめなさい」」

 

このエースには一度常識と言うものを教えてやろうとおもったらお姉ちゃんと艦長に止められた。仕方ない、お姉ちゃんはともかく艦長のは命令に当たりそうだからね。ん? だれだお前が言うなとか言ったやつ。

 

 

「もきゅもきゅ」

 

 

私も自らで創造した唐揚げを頬ばる。うむ、ニンニクと生姜も効いていいお味。サラダとかスープとかパンとかの口直しも用意したからいくらでもいける、五個までは。

 

 

「あら。メイリン、こっち向きなさい」

 

「ふぁい?」

 

お口モゴモゴさせながら隣に座る艦長に言われるがまま顔を向けると、口元をナプキンで拭われた。あ、どうもどうも。

 

 

「あ、ちょっメイリンっ!」

 

 

お姉ちゃんさっきから怒りすぎぃ。そんな短気だと彼氏出来ないよ。できるけど。

 

 

「いいのよルナマリア。それにしてもこう…どうもこの子には母性がくすぐられてしょうがないわ」

 

「…はい、まあ…ええ」

 

 

なんか私を挟んで女性二人が言い始めた。だれが子供だコラ。

 

 

「…なんなんだこの光景…」

 

「いつものことだ、特別気にすることでもない」

 

「いつも…なのか? これが?」

 

 

そこの男三人うるっさし。てかシンはもっと食え、何なら山の半分くらいはお前が食え。これから先、君にはかつてないほどの辛い試練が待ってるんだから。何のために私が大量の肉を生産したと思ってる。たんと食え、吐くまで食え。

 

あ、レイは食べ過ぎちゃダメだよ。本当に吐いちゃうからね、この後のとある任務で。言い出しっぺ君だけど。

 

 

そしてこの食事会の後。アスランさんはアークエンジェル捜索のために一時離艦、艦長から彼の追跡任務を受けたお姉ちゃんも出動。

 

シンとレイはここから少し離れたところで確認された地球軍のものと思われる研究施設の偵察に向かうことになった。

 

 

シンと()()の邂逅まであと少し。運命は、ここから大きく動き出す。結末は悲劇と決められた残酷な運命の足音が、私には聞こえた気がした。

 




私事ではありますが、昨日に本作が日間ランキング6位を記録することができました。

思いつきとノリだけで構成されたこの駄文に目を通し、感想評価お気に入り登録されて下さった、また下さっている全ての方々に。このような場で恐縮ではありますが、感謝の気持ちをお伝えさせていただきたく思います。

これからも無理のないペースでの投稿を続けて参ります、最後までお付き合いいただければ、これ程嬉しいことはございません。

文才なき駄文ではありますが、どうかこれからもよろしくお願い致します。

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