――――っ!!!!
―――が、呼んでいる。
――――っ!!!
遠くで、呼んでいる。
っ―――
呼び返そうと口をあけたものの、しかしその口から声が発せられることはなく。
―――…!!
何度か叫び返そうと口を開けてみるも、そこから出てくるのは空気の漏れるかすれた音だけ。
―――…!
そうしているうちに、だんだんと声は遠のいていく。
――……!
あぁ、聞こえなくなってしまう。
―………!
あぁ、…………いなくなってしまう――――――
「――――――起きて!!!」
「ぐえっ」
ズン、と鈍い衝撃を腹に受け、たまらずベッドの上で身悶える。
「まったく、何回呼んでも起きないんだから。わざわざ起こしに来てあげるなんて、小町的にポイント高い♪」
「お兄ちゃん的には、この起こし方ポイント低いんだが......」
俺が悶えるのをベッドの上で仁王立ちし冷たく見下ろしながらそう言うと、わが妹―――比企谷小町はぴょんと跳ねるようにベッドを降り、
「遅刻しそうだし小町はもう行くね。朝ごはんテーブルの上に置いてあるから、ちゃんと食べるんだよ!」
と言ってタタッと部屋を出て行ってしまう。
「……いってらっしゃい。」
誰もいなくなり、静けさの戻った部屋の虚空に向かって呟く。ようやく、だんだんと腹の痛みも引いてきた。むくり、と上体を起こし、まだ少し重たいまぶたの上から目をこする。
課題の作文を机からかばんの中へと移し、遅刻の確定した時間であることに少しげんなりしながら学校へ向かう準備をする。さて―――――
――――――――――――――――――――――
夢から覚め、朝が来る。そうして一日は、今日も変わらず始まっていく。
――――――――――――――――――――――
重い足取りで校門をくぐり、そのまま教室へと向かう。
ちょうど一限目が終わった時間だったことで、廊下はそれなりの数の生徒たちの雑談の場となっている。
開いたままの教室の戸をくぐり、廊下側の端、前から三列目にある自分の席へと腰を下ろす。いつもは知らない誰かに占領されている席も、今日は珍しくただ座る相手を待つだけの空席となっていた。
しばらく机に突っ伏していると、だんだん教室内の生徒が増えていくのがわかる。数分で教室内が喧騒に包まれ、最後に「ガラ、ピシャン」と戸を閉める音が聞こえる。
「さ、授業始めるぞー」
二限目は国語だったか。かばんから教科書とノート、それと課題だった作文を引っ張り出し、机の上に並べる。
「先に課題を集めるぞ。後ろから前に回してくれ。」
今回の作文には幾分熱が入ったような気がする。つまりは会心の出来である。
後ろから回ってきた二人分を自分の作文の上に重ね、前の席の生徒へと渡す。
数十秒経ち全員分の作文が集まると。
「さあ、始めようか。」
と、黒髪ロングで白衣を纏った女教師―――平塚静はそう言った。
「比企谷、放課後職員室へ来るように。」
授業が終わった直後、平塚先生はそう言って教室を去って行った。
え、俺何かやっちゃいました?と心の中で某な○う系主人公のごとくポカンとしてみるも、特に思い当たる節はない。
えー、帰って録画していたアニメを見ながら「ぷいきゅあがんばえー」って画面越しに応援する予定だったんだが。
「はぁ……」
溜息をつき、とりあえず机に突っ伏しておく。こうしておけば、たいていの場合他人から話しかけられることはない。寝ているボッチはATフィールドを常時発動できているのだろうか。なにそれ凄い。いやまあ寝てなくても話しかけられることとかないんですけどね。……自分で言ってて泣きたくなってきた。
「はぁ…………」
二度目の溜息を吐き、俺は今度こそ深い眠りへ落ちていった―――――
どうも、初めまして。『たちかぜ』と申します。
え、文章ってこんなに書くの難しかったですっけ?初っ端から気持ちが折れそう……(´・ω・`)
まあ初投稿ということで文法やら誤字脱字やら酷いところもあるかとは思いますが、これからなんとか書いていきますので宜しくお願いします。