私、藤丸立香はある悩みを抱えている。
常識を持った人間ならまあ「頭がおかしいのか」と言うような悩みだし、自分自身もそう思っているのだが実際に悩みの種が目の前にいるのだから仕方がない。
私の悩みとは、そう。
「おお、この世界でも刀剣乱舞はやってるんだ!ねぇ立香、プリペイドカード買ってよ」
「買うわけないでしょそんなもの……」
ふよふよと私の背後で浮いている、私だけにしか見えないこのヘンテコな霊のことである。
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両親はすでに他界し、高校生となってからはバイトや祖父からの仕送りでなんとか暮らしている私の眼の前に、こいつは突然現れた。
『わー、人類最後のマスターがいる。藤丸立香だっけ、彼女も大変だなぁ』
いきなり現れて人のことを物騒な呼び方した挙句、初対面で自分の名前を当ててきたこいつに当初はすごく怯えた。悲鳴を上げ、塩投げたり御守りを投げたりした。
しかし何をやってもこいつには効かず、またこいつは私だけしか見れないのだと知った。しかも私が見えているのだと知ると、こいつは更に憑き纏ってきたのだ。
『いやー、初めて俺を見れる奴に出会えたよ!これで暫くは退屈せずに済みそうだ!』
私は徹底的にこいつを無視すべきだったと激しく後悔したがもうあとの祭り。家に住みつかれ、しつこく構われるようになってしまいもう2年間もこいつと一緒にいる。
「長い付き合いだしいいじゃないか。今日給料日だろ?せっかくだし課金してみようぜ?金が無くなるまでガチャを回すのはいいぞぉ」
「沼に引きずり込まないでよ悪霊め。私はお金を無駄遣いできるほど裕福じゃないんだから」
この幽霊、本人はぐだ男と名乗っていたのだが。なんでもスマホでゲームをするのが好きだったらしく、私に頻繁にスマホのゲームを勧めてくるのだ。自分がやれない分、誰かがゲームをしているのが見たいというのだが、私はあまりそういうのは好きではないのでやっていない。
「ちょっとくらい使ったっていいだろうに。貯金もあるんだろ?」
「それは将来のためのお金。何をするにしてもお金は必要になるんだから、今のうちにためておかないといけないんだよ」
「へー。俺ならすぐ課金に使っちゃうな~」
「計画性が無いなぁ」
最初は怖かったのだが、この幽霊は特に私を害するでもなく単純に暇潰し目的で構ってきているとわかった後は、怖がるのも馬鹿らしくなり適当に付き合ってやることにした。
私自身、親が死んでから家では少し寂しかったので話し相手が欲しかったのかもしれない。
「あ、そうだ。今日も献血受けたりとかは無かったかい?」
「毎回それ聞いてくるね。別に無かったよ」
「そっか。……カルデア行きはまだか」
「ん、何か言った?」
「いいや、何も。ちなみに今日の献立は?」
「食べれない癖になんでわざわざ聞くのやら」
こいつは嘘をつくのが下手だ。出会った当初からずっと、私に何かを隠してる。けど隠し事を無理やり聞き出すほど私は無粋じゃないし、こいつもきっとそれが分かって私と一緒にいるのだろう。
恥ずかしい話だが、きっと私はこいつと離れるのが怖いのだと思う。いろいろと面倒なことを言うし、私のことを小馬鹿にするような喋り方をすることもあるが、それでもこいつに孤独感を癒してもらってるのも事実だ。
もしこいつがいなかったら、今の私はどんな性格をしていたのか分からない。少しだけ感謝してる。
「あ、パズドラもやってる!なあなあ立香」
「やらないってば!」
こんな騒がしい日常が何時までも続けばいいな、なんて柄にもなくそう思った。
ニ騎目のサーヴァント、誰がいい?
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佐々木小次郎(セイバー)
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織田信長(アーチャー)
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マンドリカルド(ライダー)
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岡田以蔵(アサシン)
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アンリマユ(アヴェンジャー)