目を覚ました時、世界はペラペラになっていた。
控えめに言って意味が分からない?俺もだよ。

ペパマリ沼にはまった主人公は、果たして推しを救うことが出来るのか!?

1 / 1
オリガミ兄妹カワエエ、尊い

え、フルコンプしても復活しないの?
ルーシーは生き返ったのに?

誰か二次創作を、描いて、書いて‥‥‥
‥‥‥ないの?

なら書くしかない




1:世界はペーパーで出来ている

目が覚めたとき、世界はペラペラになっていた。

何を言っているのか分からないだろうが、こっちとしては至極真面目に語っているつもりだ。

 

トラックに轢かれて死んだわけでも、謎の空間で神様らしき老人に会った訳でもなく、本当に寝て起きたら何か色々とペーパーでペラい小島に流れ着いていた。

 

水面に目を向ければ、そこには俺だと思われるペラペラが青ざめて不安げな表情で映っている。

まるっこい二頭身くらいの身長で、顔には黒い点をくっ付けただけのようなちんまい目。とても自分の姿とは思えない。

 

大きな物質や島の輪郭は立体的になってるのに、なんで俺はペラペラなのか。まあ、横スクロールにしか動けないよりは幾分かマシ、なのかもしれないが。そんなの何の慰めにもならない。

 

 

異世界転移に加えて身体のペラペラ化。

あまりに理解しがたい事実の連続。

 

この時の俺は少し‥‥‥‥いや、かなり精神にダメージを受けていたのだろう。少なくとも、これは悪い夢で、死ねば現実的な世界に帰れるかも、なんて考えるくらいには。

 

 

 

 

紙で出来た身体なら、海水に浸せば崩れて死ねるかも。

 

 

海に飛び込もうとし、けれどそれが叶わなかったのは「何をやっているんだい!?」と叫んだ何者かに手を掴まれたから。振りほどこうにも、かなりの力で掴まれているので無理だろう。

 

その人は年期の入った黄色のエプロンに、白地に緑の水玉模様の大きな帽子みたいなのを被っている。

あと、たぶん男。相手もペラペラ二頭身ボディだからよく分からない。そもそも人間なのか若干怪しい。

 

相手は手を離す気は無さそうだし、観念して地面に腰を下ろし降参のポーズをとる。煮るなり焼くなり好きに料理してくれ。

 

‥‥‥‥この場合、俺は紙になってるから切るなり折るなりが正しいのだろうか?

 

 

落ち着きを取り戻した後、俺と彼はいくらか話し合い、その結果、俺は彼の家に世話になることになった。より具体的に言えば彼に弟子入りした。

 

初対面の不審者にどうしてここまで優しくできるのだろう?

疑問はあるけど、現状で頼れるのはこの人だけだから提案を断る理由は無かった。

 

まあ、行く当ても無ければ、これから何をすれば良いのかさっぱりの身だった。戸籍もなにもないから働けるかだって怪しいし、住み込みOKで弟子入りできるのは無い無い尽くし俺にとっては最高の条件だからな。

 

騙されたら騙されたで、仕方ないと納得しよう。

 

 

とりあえず彼のことはその日以降は『師匠』と呼ぶようになり、師匠の技術やセンスを盗むべく研鑽の日々を送っている。

 

でも未だに師匠からは「見習い卒業からは遠いね」との評価を頂いております。いや、たった数枚の色紙でフェニックスっぽい生き物を折れる師匠が凄まじすぎなだけでは‥‥‥‥。

 

い、いちおう足の生えた紙飛行機とかツルは折れるんですよ。素人の割には中々の出来映えだと思うんだけどなぁ。

 

 

え、上手だけどちょっと怖いって?

 

 

‥‥‥‥それは俺も思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

師匠の元で弟子となり、およそ数ヶ月。

このペーパーな世界のあり方にもようやく慣れてきた。

 

最初は自分の身体が紙だという自覚も持てず、肉の身体だった頃と同じように生活してしまって大惨事になりかけたものだ。

 

火を扱って料理したら誤って自分に引火したり、師匠の道具であるパンチを使ってたら、うっかり折り紙と一緒に自分の手ごと穴あけたりした。

 

前の身体ならともかく、今のペーパーボディにとっては全部が致命傷になる。今となってはちゃんと危機感は持ってるし、自分が紙だという自覚もあるからもう平気だと胸を張って言える。流石にもう死にたいなんて考えたりしてないし。

 

そんな話をしていれば、師匠は困ったような表情でこう言うのだ。

 

「でも、君って結構おっちょこちょいだよね。この前も危うくホッチキスに噛まれていたし。針が入ってなかったから良かったけど、下手したら穴が空くだけじゃ済まないよ?」

「き、気を付けます‥‥‥‥」

「」

 

無言の笑顔が意味深だ。

 

気を付けるから見捨てないで欲しい。

俺、今さら1人で生きてける気がしないんだ!

 

「まだ一人前になってないのに途中で放り出す、なんて酷いことはしないさ。弟子にするって約束したんだから、最後まで責任はしっかりとるつもりだよ」

「し、師匠ぉーーー!!」

 

責任はとるけど、顔面を涙と鼻水まみれになった弟子を抱き止めてくれるつもりまではなかったらしい。師匠はいつもの優しい笑顔のままひょい、と横に避け俺は床と熱いキッスを交わしてた。

 

「じゃあ、今日は立体的な動物の折り方をやろうか」

「‥‥‥‥うす」

 

ペラペラだから顔は痛くないけど、心はちょっぴり痛いです、師匠ぉ。

 

 

 




劇中の会話シーンや台詞少なめだったから、師匠のキャラクター像があんまり掴めてないです。


実際、リアルの身体と全然ちがう漫画系デザインでペラペラボディだったら、どうします?
少なくとも作者は発狂します。ゲームの世界だヤッターと喜ぶのはきっと少数派でしょう。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。