転生したらまたしても猫娘だった件   作:炎の剣製

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更新します。


NO.012 門の前での騒動

 

 

 

 

イズク達はやっとの事、ドワーフ王国がある山脈にたどり着いた。

 

「やっと到着で来たね……」

「そうだね。イズクも今日はランガに乗っていたから楽だったろ?」

「うん。ありがとね、ランガ」

「はっ! 我が主イズク!」

 

イズクはランガの毛皮をさすりながらもランガの事を褒めていて、ランガもランガでまんざらでもないのか尻尾をぶんぶんと振り回していた。

そして山脈にある大きな門……その隣に人が数人か通れる小さい門があり、そこを通行人が並んで次々と審査を受けつつも中に入っていく光景を見て、リムルは今この場にいる全員でいくのは逆に迷惑がかかるだろうとと思い、

 

「リグル君」

「はい。なんでしょうか、リムル様?」

「うん。ここからは俺とイズク……それと案内役のゴブタ君だけで行こうと思う」

「えっ……しかし、大丈夫でしょうか? リムル様とイズク様の実力であれば害意に晒されることはあるとは思えませんが……ゴブタ一人だけで大丈夫ですか?」

「まぁ、そうね……」

 

それで少し考え込んでいるリムルをよそにイズクがゴブタの肩に手を置きながらも、

 

「それじゃゴブタ君の事は僕が守るね」

「イズク様! いいんっすか!?」

「うん。つい先日の夜に前に絡まれたとか言っていたでしょ? また弱い魔物だと見られて絡まれるかもわからないしね」

「ありがとうございますっす!」

 

ゴブタはもうイズクとの会話も緊張せずに話をしているようである。

これでイズクが全盛期であるしっかりと成長して出るとこは出ていたらゴブタも別の意味で緊張をしていたかもしれない。

それにイズク自身もどこかゴブタの事がどうにも生前の友である峰田のように見えて仕方がなくついつい守ってやりたいなという気持ちにさせられてしまっていた。

 

【なんか峰田君みを感じるよね】

『そうだね、フォウ。まぁエッチ過ぎないのがゴブタ君の方が良心的だね』

 

そんあ会話をしているイズクとフォウ。

それでリムルもイズクの言い分を承諾したのか、

 

「わかった! イズク。ゴブタ君の事をお願いね!」

「了解だよ」

「それじゃお前らはここで野宿していてくれ」

「わかりました! お早いお帰りを!」

「いってらっしゃいませ。我が主達!」

 

リグルやランガ達に見送られながらもイズク、リムル、ゴブタの三人は門へと向かっていった。

門へと向かいながらも、

 

「それにしても、やっぱり近寄っていくとその大きさに圧倒されるよね」

「だなー。こんな洞窟に一国を築いているなんて、よっぽど堅牢な砦なんだろうな」

「そうっすね。中もすごいっすよ。普通に人間が十年働いても買えないくらいの武器・防具とか売ってますから」

 

ゴブタのその発言に、リムルとイズクはやはりここでどうしても人材確保を成功しないとなと息巻いていた。

そんな事を思いつつ、列に並んでいたのだが、やはりゴブタのフラグは回収されるものだと神が言っているかのように、

 

「おいおい。魔物がこんなところにいるぜ?」

「まだ中じゃねーからここで殺してもいいんじゃね?それになんか可愛い獣人もいるし、そいつも魔物の奴隷にでもしちまうか?」

「そうだな。おい、お前ら。荷物を置いて行けよ。それで見逃してやる」

 

と、どこぞのテンプレのような三下のような二人組にそう言ってイズク達は絡まれてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんか、とってもやられ役のようなことを言っている二人組に絡まれちまった。

こういうのって厄介な奴らなんだよね。

どこかのファンタジー小説とかだとこういう奴らは痛い目を見ないと何度でも復活してきてなにかしらの邪魔をしてくるのがセオリーだからな。

しょうがない。

 

「イズク。ゴブタの事は頼むぞ?」

「うん。別にいいけど……やりすぎないようにね?」

「了解っと。おおい、ゴブタ君……前に教えたルール3は覚えているね?」

「はいっす!『人間は襲わない』!」

「それじゃ少しばかり目を瞑って耳をふさいでおいてくれ」

「……? よくわかんないっすけど、了解っす!」

 

それでゴブタが地面に顔を付けて目を耳をふさいでいるのを確認する。

イズクは苦笑いを浮かべているけど、まぁいいんじゃね?

ルールを決めた俺が真っ先にルール違反をするところを部下に見せる訳にもいかんっしょ?

だけど、それで無視されているのを気に障ったのか、

 

「おい! 雑魚い魔物のくせにこっちのこと無視してんじゃねーよ!」

「雑魚……?それは俺達のことか?」

「てめーらに決まってんだろ!獣人はわからんが、スライムなんか雑魚ちゅうの雑魚だろ! 言葉を喋るのは珍しいけどな」

「おいおい。それじゃとっ捕まえて商人に言葉を喋るスライムって言って売り飛ばすのもいいんじゃねーか?」

「違いねー! ついでにそちらの獣人の小娘も一緒に売っちまおうぜ!」

 

あ……?別に俺の事はどうでもいいけど、イズクを、どうするって……?

いまは抑えて抑えて……、

 

「おいおまえら! 今のうちに引くならさっきの発言も忘れて許してやるからさっさと順番を守って列に並んだらどうだ?」

「あっ!?」

 

よし。挑発にかかった。

すぐに激昂するところが程度が知れているな。

 

「雑魚のくせになめやがって! 俺達を怒らせやがったな!?」

「ここから生きて帰れると思うなよ!?」

 

と、またしても下っ端のような発言を繰り出す冒険者達。

うんうん。普通に上位の存在とあまり戦ったことがない事が伺える。

普通に人語を喋るスライムとか普通なら警戒するくらいする筈なのにそんな素振りすら見せないでいる。

察するに、ここで並んでいる魔物からしかせびったりできない弱いパーティーなのだろう。

後ろの方で三人くらい控えているような感じだし俺の予想はそんなに外れていないとも思うし。

仕方がない。

もうちょいこちらが優位になる様に挑発を繰り返すか。

 

「雑魚雑魚って……俺がそんなに雑魚く見えるのか?」

「雑魚だろうが!スライムなんて底辺の魔物だろ!!」

「ほうほう……俺がただのスライムに見えると……」

「その通りだろうが! なめやがって……もう生きて帰らせねーぞ!」

 

そう言って二人とも武器を抜いちゃった。抜いちゃったかー……。

これでもう俺達の方に幾分は分があるな。

遠目で見ていた他の人間たちも巻き込まれたくないと我先にこの場から離れている。

イズクは……欠伸をしている。くそー、俺が頑張っているのに余裕だな。

それでもなにかの予備動作なのか片手を掲げている。

俺が交渉に失敗した時になにかするつもりなのか……?

 

「ククク……俺がただのスライムだと。いつから俺がただのスライムだと錯覚していたのかね?」

 

某死神のラスボス級みたいな発言で煽る煽る。

 

「ただのスライムのくせにえらそうに!」

「その姿が偽物だってんなら正体を見せやがれ!」

「いいだろう……! 見せてやる!」

 

それで俺は擬態を発動して嵐牙狼族に変化する。

でも、あれ? なんか角が一本増えてね?

調べてみると、どうにも『黒嵐星狼<テンペストスターウルフ>』というランガの上位種に変化していた。

いまはいろいろと考察は後にして、

 

「どうだ? これが俺の本当の姿だ」

 

ウソだけど。

だけどこれですこしは怯えてくれるんじゃね?

なんか黒稲妻とか使えるスキルが増えているけどこんなん使ったらあたり周辺が黒焦げになっちまうから威圧だけでなんとかするしかないな。

だけど、やつらはバカだったらしい。

 

「はったりだろ!見た目だけ厳つくしてもスライムなのには変わらないだろうが!」

「お前らも来い! 全員でやるぞ!」

 

そう言って残りの仲間も呼び寄せてしまうバカ達。

おいおい。普通……こんな大きい魔物に変化するスライムってだけで事案だろう。

それでも攻撃をしかけてくるって……こいつら本当にただのバカなのかもしれない。

それで何度も攻撃を受けてもダメージは受けないけどうざったくなってきたので、威圧をしようとしたその時であった。

 

「『告! その場で跪き頭を垂れなさい』!!」

 

なぜかイズクのそんな叫び声とともにバカ共は顔を青くして武器を手放して本当に頭を垂れてしまっていた。

っていうか、あっぶねぇー。思わず俺も従いそうになるところだった!

大賢者が【告。レジストに成功しました】と言っているけど今回だけはナイスだ!

見れば周りで見ていた人達も同じように頭を垂れて体を震わせていた。

これはイズクのスキルである『全言語理解&服従』か!

こんな使い方もできるなんて……イズク。恐ろしい子!

思わず紅バラ顔になりそうだよ。

そんなイズクはというと呑気な顔をしつつ、

 

「ふぅ……これでよかったかな? あのままだったらリムルさん、暴発していたかもだし……」

「なにもいえねぇ……」

 

今後、イズクがキレたらこういう事も平気でしてくるって事を肝に銘じておかないとな。

だけど、そんな俺とイズクの行動が門番達にはやはりおかしく見えたらしく、

 

「おい! お前たち、なにをやってんだ!?」

 

と、門番達が俺達に突撃してきていた。

うん……。

こればかりは言い訳できないね。

被害は最小限とはいえバカども含めて全員あの場で跪いちまってるし……。

俺はすぐさまにスライムの姿に戻ったけど、なんかそれでも門番達は警戒していて、特にイズクに驚愕の目を向けている。

おそらくバカどもは気づかなかったようだけどイズクの聖なる気配にも気づいたのだろう。

 

「……とりあえず大人しく連行されてください」

「わかりました」

「はい。ゴブタ君、いくよ」

「? 終わったんっすか?」

 

イズクにそう促されてようやくゴブタも気づいたのか立ち上がった。

さっきまでの騒動を本当に最後まで約束を守って聞いてなかったゴブタが一番の大物なのかもしれない……。

連行されながらも俺はそう思ったのであった。

 

 

 

 




ここでイズクのスキルを発動です。
イズクより下位の力しかないものは従っちゃいます。
聖なる気配もプラスしてドン!

結局連行されますけどね。







それでは、ご意見・ご感想・誤字脱字報告をお待ちしております。
贅沢は言いません。ですので厳しい意見でも構いませんので感想を下さればそれだけやる気に繋がりますのでよろしくお願いします。
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