転生したらまたしても猫娘だった件   作:炎の剣製

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更新します。


NO.008 名付けと進化

 

リムルと再度仲間になるという話で盛り上がってその翌朝の事であった。

リムルはゴブリンと牙狼族を集めて見回していた。

出久もリムルの隣に立ちながらも、

 

「結構野性味ある所帯だよね」

「そうだな。指示を出して村を整備していきたいんだけどな」

「僕の仙術使う……?」

「いや、イズクに頼りきりだとこいつらの為になんないだろ? だからいざって時に力を貸してくれ」

「わかったよ」

 

それでリムルは村長にとあることを聞いた。

 

「そういえば村長。お前に名前なんてあるのか?」

「いえ、魔物は普通名前などもちません。それに名前などなくとも種族間で意思の疎通は可能ですので今までそんなに苦労はありませんでした」

「そうなのか……でも、俺とイズクが呼ぶときに苦労するしな。そうだ!お前たち全員に名前を付けようと思うがどうだろう?」

 

リムルの提案に一気に場はざわつく。

それは出久も同じくで驚いていた。

 

「その……リムルさん? 名付けはとても大変な行為だって知ってます?」

「そうなのか? まぁどうにかなるだろ」

「大丈夫かなぁ……?」

 

出久は一途の不安を感じていたために、

 

『ねぇ、フォウ。リムルさんが魔素が切れそうになったら与えるのはどうだろうか?』

【いいと思うよ。その分すぐに回復してさらに倍増するしね】

 

出久はそういう方針をすぐに立てた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんか名付けだけで大変な騒ぎになってんな。

イズクも言っていたけど、そんなに大変な行為なのか? 名付けって……。

まぁなんとかなるだろ。その時はその時だ。

 

「それじゃまずは村長から行こうか」

「おぉ……!」

 

村長がすごい感動した顔になっている。

そこまでの事なのか……。

 

「村長とその息子は村一番の戦士の『リグル』の身内だって言っていたよな?」

「は、はい……」

「では、父親の村長はリグルから名前を取って『リグル・ド』を名乗れ!」

「おお……っ! ありがとうございます、リムル様!」

「そしてそのリグルの弟は兄の名を継いで『リグル』を名乗れ!」

「はい!」

 

それから俺は次々とゴブリン達に名前を付けていった。

それを心配そうに見ているイズクの視線が気になるけど、まぁまだ大丈夫大丈夫……。

嫌な予感なんて最後までやってから後悔すればいいし。

 

「お前は『ゴブタ』!」

 

それから順に『ゴブチ』『ゴブツ』『ゴブテ』『ゴブト』と名付けていくんだけど、大賢者は何も言ってこないし、なにがそんなに心配なんだろうか?

村長改めリグルドもそれで、

 

「リムル様、大丈夫なのですか……?」

「ん?」

「リムル様の魔力が強大なのはご存知ですが、それでもそんなに一度に大勢に名前を与えるなど……」

「まぁ、大丈夫だろ? いまんところなんともないし」

「さすがリムル様だ……」

 

いちいち反応がすごいな……。

それからオスのゴブリン達は終わったので次はメスのゴブリン達に名前を付けていく。

それも難なく終了して、お次は牙狼族の番となった。

 

まず俺が倒したボスの息子である額に星型の痣がある狼。

なんかこいつには特別な名前を付けたいよなー。

俺のファミリーネームを加えるか!

テンペスト?嵐……そして牙でランガ……?

安直だけどいいと思う。

そうして名付けをしようとした瞬間だった。

 

「リムルさん。タイム!」

「ん? どうしたイズク?」

 

イズクが突然タイムと言ったので、俺は一旦名付けを停止させた。

なにやらイズクの目が光っているけど、妖術でなにかの魔眼でも開発したのか?

羨ましい能力だよな。ホントに。

 

「僕の目でリムルさんの魔素量を見た感じ、その子に名前を付けた瞬間に魔素量が底をつく感じだよ?」

「なにっ!? そうなのか!?」

 

おい、大賢者。そこらへんどうなのさ?

そう聞いてみると今まで沈黙を保っていた大賢者が、

 

【告。その通りです。もう少しでスリープモードに入るかもしれません】

 

おおい!?そういうのは早く言ってくれよ!

あっぶねぇ!!

肝心な時に話をしてこないな!

そんじゃどうするか。

俺は考えを巡らそうとした時だった。

またしてもイズクがある提案をしてきた。

 

「それで僕から提案があるんだけど、いいかな?」

「なんだ?」

「僕がリムルさんに魔素を分け与えるのはどうかな? 使用した魔素分全快するくらいに」

「イズク様! それはなりません! それはあまりにも自殺行為です!」

 

すぐにリグルドが止めに入るけど、俺はそこまで心配はしていないんだよなー。

だって、イズクって魔素を使用したら使用分倍に魔素量が膨れ上がるスキル『無限成長』を持ってるし。

いやー、チートスキルだよなー。

 

「リグルドさん。大丈夫です。それじゃリムルさん、いっくよ?」

「おう! どんとこい!」

 

イズクが魔素の光を俺に注ぎ込んでくるのを感じて、って、おおおおお!?

なんだ!?すごい量の魔力が流れてくんだけど!!

 

【告。魔素量が全快しました。魔力総量もアップしました】

 

はやっ!?

 

「はぁ、はぁ……こんな感じでどうかな……?」

 

少し息を切らせているイズクだけどすぐに回復するだろうし、

 

「ありがとな、イズク」

 

それで俺はボスの息子にもう一回振り返って、

 

「それじゃさっそくだけど、お前の名は嵐の牙で『ランガ』だ!」

「わおーん!!」

 

これでランガも終了した。

他の牙狼族にもつけてやりたいけど、先に付けておきたいことがある。

それで俺はイズクの方へと振り向いて話をする。

イズクはちょっとわかっていないのか首を傾げている。

くっ! 相変わらずあざとい……ッ!

俺はなんとか邪念を振り払いつつ、

 

「イズク。改めて仲間の証としてお前にも名付けをしようと思うんだけど、いいかな?」

「え? 僕にも? でも、いいの……?」

「いいっていいって! さっき魔力を回復させてくれたお礼も兼ねて受け取ってくれよ。今ならまだ何人でも名前を付けられそうだし」

「うーん……まぁ、いいのかな?」

 

イズクも納得してくれたようでよかった。

それじゃいくとしますか。

 

「お前の名前は正式に『イズク』とする」

「うん、ありがとう。リムルさん」

 

どうだ?と聞こうとした瞬間にすごい虚脱感に襲われた。

あれ~?

さっき魔力全回復した筈だよねー?

 

【告。スリープモードに移行します】

 

マッジでぇ!?

もしかしてイズクがさっき全回復してランガに使った分とは別に残っていた魔素を根こそぎ持って行ったって事か!?

魔力感知も切れたし、できることはなんもないなぁ……。

回復するのを待つしかないか。

やっぱり俺より強い魔物だからかな?

聖獣は伊達ではないって事か。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

べチャアッと溶けてしまったリムルを見つつ、出久は自身の身体に変化が起きるのを実感していた。

それは他の者も同様で進化の光でもあるのか身体が光っている。

それでも、リムルの事が心配なのか「リムル様!」と連呼されている。

出久は仕方がないなと思いつつも、

 

「多分大丈夫だよ。少しすればリムルさんは回復すると思うから。それよりみなさんも進化したら体の成長とかもあるでしょうし、まずは各自で服の手配をお願いします」

「わかりました! イズク様!」

「イズク様が大丈夫だと言うのならリムル様もきっとすぐに回復なされるはず!」

「それでは宴の準備でもしましょうか!」

 

と、盛り上がりを見せていた。

すると、そこに牙狼族のボスの息子改めランガが出久に近寄ってきた。

ランガも進化の途中なのか身体がどんどんと大きくなっていくのを感じる出久。

 

「イズク殿。少しご相談があるのですが……」

「なに?」

「いえ、我が主から名を頂いたと同時に、なにやらイズク殿との繋がりも感じられるのです。他の同胞などはそんな感じはしないというのですが、どういう事でしょうか……?」

 

ランガのその言葉を聞いて出久はすこし考える仕草をしつつ、フォウに尋ねてみた。

フォウはそれでなにかわかったのか、

 

【たぶんだけど、さっきリムルにイズクの魔力を渡したばかりで、リムルにイズクの力が込められている中ですぐにそれをランガに使用したからじゃないかな?】

『それが正解、かな?』

 

それでフォウとの会話の内容をランガに教えると、

 

「そのようでしたか! 分かりました! ではイズク殿も我が主という事になるのですね!」

「え? なんか突飛な感想だね」

「そうでもございません! なにせ、おそらくですがイズク殿のスキルもいくつか使えるようになったかもしれないと我が勘が告げているのです」

「…………たとえば?」

「なにやら氷と炎と雷の力が使えるようになったみたいです!」

「なるほど……それじゃランガだけ特別な固体になったんだね」

「はっ! 大変ありがたくございます!では我は他の同胞の統率を行いますので、ではまた!」

 

そう言ってランガは群れのもとへと走っていった。

 

【とりあえず、イズクも進化したようだし使えるようになったスキルの確認でもしていようか】

『そうだね。…………なんか身体的成長はそんなにしなかったのが悲しいけどね』

【私の計算だと5cmくらい背が上がったよ? 胸も少し膨らんだし】

『そういう情報は今はいいです……』

【あと、種族が猫人族から聖猫人族に進化したみたい。聖なる力の効果が上がったのはいいことだね】

『それは……どうなんだろう……?』

 

とにもかくにも出久はリムルが起きるまで待つことにしたのであった。

リムルが起きたらいよいよ村総出での宴の始まりだから出久も手伝う事にしたのであった。

 

 

 

 

 




初めて出久の種族を明記しました。
当初は猫耳族・亜種とでもしようかと考えていたんですが、それだとただの猫耳生やした人間じゃん?と思ったので猫人族にしました。

そして案の定、リムルは出久に根こそぎ持ってかれました。
ランガもより強くなります。






それでは、ご意見・ご感想・誤字脱字報告をお待ちしております。
贅沢は言いません。ですので厳しい意見でも構いませんので感想を下さればそれだけやる気に繋がりますのでよろしくお願いします。
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