前話がらみの、おふざけになります!
「ん?」
蝶屋敷。夕刻。
あの時のような違和感をおぼえ視線を向けたきよであったが、なにもなくて。ほっと小さく息を吐きその場を立ち去る。
ふわり。
だが。そこにそれはいたのだった。
「ほら。あれ……」
小さな妖である青耳が物陰から様子を見つめた。
「うう……」
隣のにいる、からだが白い丸耳の妖も怯えて見つめる。
二匹の見つめる先。薄暗い廊下の隅には、なにかがいた。
一見するとそれは双葉の芽。丸くて黒いふたつの葉をゆらゆらと揺らしている……。
それは。廊下の隅や押し入れの奥。はたまた厠や屋根裏など。そういった家の陰部である陰気の溜りに生える植物のような妖『すみき』だった。隅木。角危。未帰。棲茸。様々な表記はあるものの、それ自体は人を呪わない。
だがそれが増えれば住人を惑わせたり。そこを寝床としようとする妖を呼び寄せてしまうことになるというやっかいなものではあった。
人間は気づかないかもしれないが。屋敷のあちこちに、それはゆらゆらと揺れている……。
大妖は存在しているだけでその溢れる妖気を漂わせ。そうした影響を与えている状況なのだった。
不本意ではあるが、ここの守りを任されてしまった……。
ちいかりらはそのため屋敷を見回っては、そうしたそうした小妖を退治していたのだった。
「うー!」
長耳が合流する。
「いくよ」
青耳は得物である刺股を握りしめて、緊張した顔で声をかける。
「ん……!」
「うー!」
それを受けて。二匹も準備万端。それぞれ刺股を構えて大きく頷く。
「とっかーん!」
握りしめた刺股を手に叫びながら青耳が突撃!
「んん!」
「うー!やー!」
青耳に丸耳と長耳も続く。そして。三匹は揺れるすみきに飛び掛かったのだ!
「すみきめー!」
三匹は懸命に刺股ですみきをはさんだり叩いたりするが、ゆらゆらと黒くて丸い二つの葉が揺れるすみきになかなかダメージを与えられない。
「えい!えい!!」
「んー!」
「うー!やー!」
――その長い戦いの末。
しなりと萎れるすみき。
二つの丸い葉を揺らしていたそのすみきを、三匹はなんとか討伐に成功するのだった。
「やったね!」
「ん!」
「うー!やー!」
すみきを収穫した三匹は大喜び!
すみきは煮ても焼いても生でも食べれる。ちゃりもらのおともにも最適なのだ!
「よおし!この調子でどんどんいこう!」
「ん!」
「うー!やー!」
そうして。三匹は並んで見回りを始める。
「すみきめー!」
「んー!」
「すみきめー!」
「うー!やー!」
「すみき!すみきめー!」
「おー!」
そう楽しそうに歌いながら……。
*****
「!」
日崎御角はびくりと肩を震わせた。
(なにか。なにか、恐ろしいことが起こっている?)
その予感に目を見開くのだった……。
※なほすみきよのエピを考えてて。ちいか■をちゃりめらって。
そこから派生してのもの。なんですが。
お気づきだろうか?恐ろしいモノに接触してしまっていることを……。
*****
(おまけ!
♪てれれん!れん!れん!れん!「ちいかり!」
――二匹そろって食事中。
青耳「みてみて!」
丸耳「?」
青耳「ほら!」
青耳は、黒いすみきを食べていたため、真っ黒になった舌をみせたのだった。
丸耳「!」
丸耳も負けじと黒くなった舌をだして見せつける。
青耳「おそろい!」
二匹はにっこりと見つめあった。
(おわり!)ぷ!ぷ!