鬼滅の拳   作:絆と愛に飢えるシリアス

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第112話

時は少し遡って……

 

しのぶside

 

私は炭治郎君の治療しながらも無惨の戦いにも気にかけていました。風柱、水柱、岩柱、蛇柱の柱四人が総掛かりしても無惨は強い。それに、恋柱の甘露寺さんは別の方に治療をしてもらいながら安静してる

 

「ぐぅ……!」

 

「玄弥君、どうしたのですか?」

 

「いえ、治療の邪魔になると思って俺達で掴んでる手を離させようとしたのですが…固くって…」

 

私はその報告を聞きながら、治療を続けていた。炭治郎君の体が固縮してるのかとおもったが、恐らくそれはまだない。脈も徐々に動いてはいる……

 

「恐らく、炭治郎さんも足掻いてるのだと思います。愈史郎、注射を」

 

「はい、珠世様」

 

珠世さんは愈史郎君に指示を出すと、彼は注射を渡していた。そして、私もまた珠世さんから渡された解毒で彼の体を注射した

 

「炭治郎君……!」

 

私は未だに深い眠りで起きない炭治郎君に対して内心色々な思いが渦巻いていた。覚えていますか?君と初めて会ったときはあの暗い暗い鬼達がいる山でしたね……

 

『坊やが匿っているのは鬼ですよ?危ないですから離れてください』

 

『違います!いや、違わないけど妹なんです!』

 

『まぁ、そうなんですか。かわいそうに……では、苦しまないように優しい毒で殺してあげましょう』

 

そう、失礼ながら初めてあったとき鬼をかくまう君を見て、怒りが渦巻いていたのも密かにあったのですよ?だって、鬼は私達の家族を食べて……大切な幼馴染みとも関係をバラバラにさせた最悪な存在だったのですから……けれど君は多くのことを覆してきた

 

『あの、しのぶさんどうして俺達をここに連れてきてくれたのですか?』

 

『禰豆子さんの存在は公認になりましたし、君たちの怪我もひどかったからですね。……それから君には私達の夢を託そうと思いまして。そう、鬼と仲良くする夢です。きっと君なら出来ますから』

 

あの日に私は君を夢を託してから私の心は少し軽くなりました。そして、君はたくさんの人の心を変えた

 

『しのぶ姉さん』

 

『しのぶ様、ご飯できました!』

 

君と出会ってからカナヲがしっかりと自分の意思で意見を言えたり、アオイが以前よりも明るくなっていた。それに蝶屋敷の皆も…あの、空でさえ変えれなかったカナヲを変えた君を私たち全員が信じてるから……

 

「炭治郎君、君は私達の光を取り戻してくれたのです。だから、空みたいに勝手に死ぬのは許しませんよ」

 

「いまの炭治郎の脈は弱々しいが…珠世様、このままでは……」

 

「いいえ、もう助けるのを諦めるのはあのときだけで十分です。絶対に助けることを諦めてはいけません。しのぶさん、注射を続けますよ」

 

「はい!」

 

私達が注射を続けようとすると、辺りになにか音が響き、村田さん達は周りを見てどこからの音なのかさがしていた

 

「これは……刀の音です」

 

「まさか……!」

 

私達はその音の方を見てみると、目を思いきり開いた炭治郎君がそこにいました

 

「珠世さん、愈史郎さん、しのぶさんありがとうございます」

 

「……動けるのか?」

 

「えぇ、珠世さん達は他の人たちの治療をお願いします」

 

炭治郎君は起き上がり、すぐに刀を一振りしてそして無惨の方を見ていた。私も何故か、つられて見るとカナヲが倒れていた

 

「っ!?」

 

「俺が助けます」

 

炭治郎君はそれだけを言うと駆け足で無惨の方に向かいヒノミカの呼吸をして無惨の腕を切り裂いた

 

「っは、カナヲ!!」

 

私は一瞬炭治郎君の技に気をとられていましたが、私にとって大切な妹のカナヲの状態が心配になり向かっていった

 

「カナヲ!!」

 

「胡蝶様!カナヲ様の治療を……」

 

「後藤さん、ありがとうございます。他の負傷者達にすぐにこれを止血させてください!」

 

「分かりました」

 

私は、後藤さんに次の指示を出すと共にものすごく焦りながらも心を落ち着かせてカナヲの状態を見ながら安心させるようによびかけた

 

「すぐに、止血と無惨の毒を私がどうにかするから…!大丈夫です、姉さんに任せてカナヲは少し休みなさい…!」

 

「うん……」

 

カナヲは私の言葉に安心してるのと同時に無惨に対して激しい憎悪が吹き荒れていた。カナヲは私にとっても空にとっても姉さんにとっても大切な妹だ……

 

「絶対に許さない……無惨……!」

 

恐らく私は人生で二回目の憎悪をだいたと思う。一つは上弦弐……そして、今回は無惨……こんなときに呼吸がまともに使えずに苦しいと思ったのは初めてだ……!

 

「姉さん……ごめんなさい……」

 

「カナヲ、何がごめんなさいなの?」

 

「空兄さんのために…無惨をこの手で殺したかったのに……また、姉さんを悲しませるところだった……ごめんなさい……」

 

「……っ!」

 

カナヲの言葉に私は思わず抱き締めた。この子もまた空を失ってまだ心の傷は残っているのに、私はそのケアをしきれてなかった

 

「カナヲは悪くない……全部無惨が悪いから…でも、もうそれももう少しのはずよ…」

 

「うん……うん。炭治郎に無惨を倒してくることを私は信じてる……」

 

「そうね……」

 

ねぇ空、貴方はいまどこで見守っているのか分からないけど…みんなを見守ってほしいの。そして、炭治郎君が死ぬことがないように見守ってあげて…!

 

 

 

 




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