鬼滅の拳   作:絆と愛に飢えるシリアス

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第118話

空side

俺は真っ暗な空間を歩きながら自身の状態を把握して歩いていた。俺が最後に覚えてるのは、しのぶを庇って、カナヲ達に最後の伝言を伝えた後に瞼が重くなって……まぁ、そのあと色々あったけれどもね

 

「しかしまぁ、貫かれたはずの体も戻ってるから恐らく死んだのだろうな。まぁ……先の者を託したから俺には後悔はないが……」

 

「いやー、本当に君は酷いよ。せっかく女の子を殺してつれていこうと思ったのに邪魔をするなんてさ。俺が後悔してるのは先に君を確実に殺せば女の子をゆっくりと楽しめたのになぁ……」

 

「…ッチ…」

 

俺はその言葉を聞いて折角人が感慨深く気持ち味わっているのに、それを台無しにするやつが話しかけてきた。そんな言葉を無視して歩こうとするとそいつは馴れ馴れしく肩を叩いてきた

 

「おいおい、もう死んだもの同士仲良くしょうぜ?舌打ちなんて俺は悲しいよ」

 

「黙れ。死んだもの同士としてもお前の顔はみたくないし、語りたくない。というか、さっさと地獄にいけ」

 

「えー、そんなつれないことを言わないでよ!俺達殺し合った仲でしょ?」

 

「寒気する言葉を吐きやがって……殴り燃やそうか……!」

 

俺はだんだん苛々してきたので、拳の呼吸で殴ろうかと思い始めた。すると、拳に炎が宿ってたので、俺は笑顔でそいつに語りかけた……

 

「もう二度と俺の前に現れるな、地獄はあちらにあるから…殴られる覚悟しろ」

 

「え?きょ、君…死んでるのにそれは優しくない……」

 

「お前に優しくする必要はない!!吹っ飛べ、波動!」

 

「酷いよー!」

 

俺が生前得意としていた技のひとつ波動を出すとそいつは先の方まで飛ばされていった。俺はそれを見つめながら……

 

「殺された相手と喋りたくないわ…地獄でせいぜい悔いを改めろよ…上弦弐」

 

俺は飛ばされた方向から背を向けてゆっくりとその先へと歩いていくと、何か気になる光が見えた

 

「はぁぁ……さっきから俺は、生死の狭間でさ迷う人間が多すぎて追い返すの大変だったからゆっくりとしたいのに……次から次へと何だ?」

 

俺は死んでるはずなのに、あいつのせいでなんだかものすごく疲れたよ……それはそうとあの光は何て言うか禍々しいなぁ

 

「とりあえずは行ってみるか。もう死んでるし失うものは何もないか」

 

俺は頭をかきながらゆっくりと歩き最初はあの禍々しいのはなんだと思っていたがやがて近づいて歩くとそれが何なのかわかった

 

「炭治郎……!?」

 

俺は何かに飲み込まれてるであろう炭治郎を見て驚いた。あいつはひどい状態になってあれを飲み込まれそうになっているのを見て危機感を抱いた

 

「っおいおい……なんだよ……。炭治郎の周りに囲んでるのは恐らくあれは人ではないなにかの異形だ。ということは……」

 

「うん、恐らくあれは無惨の細胞だよ」

 

「うぉ!?霞柱!?」

 

霞柱の時が何でここにいるのかはあえて問わないが、恐らくこいつも上弦の戦いで死亡したのかもしれないな……

 

「色々問いたいが、なぜあれは無惨の細胞となるのだ?それは一体どういうことだ?」

 

「あれを見て」

 

俺は指を指された方向を見るとそこには無惨が炭治郎に何かを言っていた。恐らくだが、現世の方で無惨が最後の足掻きみたいな何かをしたみたいだな

 

「はぁ……世話が焼けるなぁ……。ったく、折角、炭治郎を追い返したと思えばしばらくゆっくりしたら今度は無惨に………まぁ、とりあえずは無惨が生き返るのだけは見過ごせないな」

 

「南無……。だが、それも我らの使命だ。無惨を倒してもまだあがくのはさすがに見過ごせない」

 

「岩柱!?貴方も……」

 

「あ、そうだ。先にいっとくね?玄弥は生きてるから……君が教えてくれた戦い方で彼の戦いの幅は広がったみたいだからね」

 

玄弥が生きている……それを聞いた俺は安心した。炭治郎の世代で唯一の気がかりの子だったからな……それにしても俺が教えた知識というと…

 

「呼吸の適応はないと聞いていたが代わりに俺の知る限りの知識を伝授したのが役立ったか……」

 

「うむ、不死川との和解と空の知識があやつを強くさせてくれた」

 

「そうか……んじゃ、まぁ……助けにいきますか。この時代の希望を守るためにも」

 

俺が歩くと岩柱も霞柱も共に歩いていた。できれば柱で死ぬのは俺だけがよかったのだけどこの戦いは誰が死んでもおかしくない戦いだから仕方がないよなぁ……

 

「おい、こらお前はまだここに来るには、はやいだろうが……さっさと戻れ……」

 

俺は炭治郎の落ちていく背中を支えながらあいつの耳には聴こえないかもしれないが、俺ははっきりといった。すると、次々と恐らくこいつの縁のある人達が支えはじめた

 

「こんなに多くの人達がお前を支えてるんだなぁ……なぁ、お前は凄いよ。かって、お前が、鬼を匿っていた時に反対していた柱がお前を支えてるんだぜ?」

 

「炭治郎、君は僕に大切なことを思い出させてくれた。僕たちが生きれなかった今日を君に託すよ」

 

「南無……私はお前を信じるといった……最後まで足掻いて足掻いて生きなさい……」

 

「炭治郎君、まだこっちに来てはダメだよ!妹の禰豆子ちゃんが待っているから……ね?伊黒さん」

 

「全くだ……邪魔だから早く帰れ」

 

俺達の言葉を皮切りに次々とあいつが聞こえてないのが分かってるが皆思い思いをあいつに伝えながら背中を支えていた。そして、俺達の尊敬する方も背中を支えながら励ましてた

 

「炭治郎……君はここに来ていい子ではないよ。君にはまだ大切な約束があるのだから戻りなさい」

 

大切な約束がというのはここにいる柱も知っての通り、妹のことだろ……。すると炭治郎の上に伸ばした手を見るとカナヲやしのぶ、義勇達が必死に引き上げるのを見ていた

 

「あれは恐らく今生きてる者達のだな」

 

「そうか……お前達もあいつを連れ戻ってきたのだな。カナヲ、しのぶ……世話の焼けるこいつを頼むぞ」

 

徐々にひきあげられる炭治郎の姿を見て無惨が叫ぶ声が聞こえた。とりあえずあいつが色々と何かいってるが……

 

「死んでもなお、あいつの邪魔をするのは感心しないな……。死んでるから拳ひとつで黙らせようかなぁ……」

 

「空……安心しなさい」

 

「お館様」

 

「もう、無惨が生き返る事はない。そして、炭治郎の方は光へと昇っていったよ」

 

お館様の言葉に俺はそれを見ると、炭治郎の体はもう完全に上の方へと上っていった。それを見て俺達はもう安心した

 

「私達の最後の仕事も終わりだよ……あとは生きてる者に託そう」

 

「「「「はっ!」」」」

 

お館様の言葉に俺達も返事して、そして次々と皆は帰っていった。俺はそれを見送るとゆっくりとまた後で追いかけると伝えて暗い方へと歩いた

 

「何故だ……何故だ!」

 

「簡単な話だ……お前は人の光を嘗めていたからだ。無惨」

 

「貴様は……!」

 

無惨は苦々しそうに俺を見ていたがお互いにもう死んでるからここで殺しあっても無意味だし、せめてこいつにどうしても言いたいことがあった

 

「恐らくお前はこれから裁かれるだろうが、俺はどうしてもお前に言いたいことがあった。……お前ほど最悪な考え方をしてる悪魔はいねぇよ」

 

「私が悪魔だと……!」

 

「それともうひとつ……お前が負けた敗因は人との絆と……炭治郎と禰豆子という二人の兄妹にお前は負けた」

 

「絆だと……!?」

 

「まぁ、それすら理解できないのならお前はあいつらに一生勝てないな。それと、炭治郎の……あいつらのこれからの人生を邪魔するな」

 

俺がそう伝えると無惨は意味が分からないという顔になっていたが俺はそんなの知ったことではない

 

「そうそう……ふん!」

 

俺は無惨の顔を思いきり殴ると無惨は此方を睨んできた。残念だが、もう死んでる身なのでそんなの怖くはない

 

「何で殴ったかわかるか?これは、お前に殺された人達の恨みの思いを込めた殴りだ。そして、もうひとつは俺の大切な家族を苦しめた怒りだ」

 

「貴様ぁ……!?なんだ、私の周りに炎が……!?」

 

「じゃあな……地獄の炎に焼かれて自分の罪を苦しめ……。お前は命の重みを地獄という名の炎で苦しみながら学ぶんだな……」

 

「やめろ……ヤメロォォォォ!!」

 

俺はゆっくりと背を向けて歩いていった……。死んだ人間が生き返ることがないように奴もまた例外ではない……

 

やつは一体どこでああいう存在になってしまったのか分からないが、あいつは人の優しさ……強さを知らなさすぎだ……

 

さて……後は生きてる者に未来を託そう。俺はゆっくりと旅に出ようか……

 




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