しのぶside
さっきまで興奮状態だった炭治郎君は隠を含む多くの人達に押さえながら動きは止まっていた。そして、しばらくすると炭治郎君は目を覚まし……
「お兄ちゃん!」
「……ごめん……怪我…大丈夫か……」
禰豆子さんと炭治郎君のやり取りを聞き、炭治郎君の言葉を聞いたみんなは大喜びしていた。そして、私は炭治郎君が目を覚ましたのをカナヲに告げた
「カナヲ、炭治郎君が目を覚ましましたよ。あなたの頑張りが、炭治郎をもとに戻したのですよ」
「良かった……」
そこからは私たちの行動は早かった。炭治郎君以外の治療を終えていたので、隠達は次々負傷者を搬送させて中には亡くなった方をそのままにするわけなはいかないから隠達にその処理も任せた
「しのぶさん」
大半の搬送を終えた直後に珠世さんが後ろから声かけてきた。その後ろには珠世さんが大好きっ子の彼もいた
「珠世さん、蝶屋敷に来てくれますか?」
「……私の力で役立つのでしたら協力します。それにこれは……彼のためでもあるのです」
彼のためでもある……その言葉は間違いなくあいつの事を指してるのだろう。私はその答えに小さく頷いて珠世さん達と共に蝶屋敷へ戻ろうと歩いていった
「……いえ、私達はあとで追いかけますからまた夜にです」
「……あぁ、なるほど。確かに今は太陽が出てきて歩くのは厳しいのですよね。わかりました、夜に治療のをお手伝いをお願いします。主に、炭治郎君の事を……」
「はい。行きますよ、」
「はい、珠世様!」
珠世さん達はそういいながら暗闇の方へと歩いていった。彼女を人間に戻す薬をしても寿命はとっくに越えてるはずです……彼女達はこれからどうするのでしょうか?
「しのぶ姉さん…」
「カナヲ、歩くのはまだ……」
「いえ……せっかくの戦いを終えたのですから三人で戻りましょう……」
三人……その言葉にどういう思いを込めてるのか私は知ってるから私も頷いてカナヲとゆっくりと蝶屋敷に歩いていった……
「蝶屋敷に戻るの……こんなに遠く感じる事もあるのですのね……」
「はい……」
「カナヲ、しのぶ!!」
しんどい足取りをお互いに支え合いながら蝶屋敷付近までになると、姉さんとアオイが門の前で待っていた。二人は私達の姿を見ると、泣きながら抱きついてきた
「良かった……良かった……二人とも戻ってきたのね!」
「しのぶ様……カナヲ……本当に良かった……」
二人の言葉を聞いて私達はだんだん涙が溢れてきて私は懺悔するように二人に謝った
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
「しのぶ……?」
「姉さん、アオイ……ごめんなさい。空が……空が……私のせいで……」
「っ……私も失ってから……初めて気づいた……大切な人が居なくなると……こんなにもなにもできないものだなんて……」
「っっ……しのぶ様、カナヲ……まずは中に戻りましょう……二人ともお疲れ様です……」
アオイの言葉と共に私達は蝶屋敷に入ろうすると、丁度後藤さんがおんぶしてきているのが見えた
「……アオイ、今治療を急ぐものはいますか?」
「(今はしのぶ様達を休ませることを優先なのに何でそんな問いかけを……)いえ、もういませんが……」
「……では、蝶屋敷全員……集めてください。場所は……もう一人の家族の部屋です」
私がそういうとアオイは大急ぎで、なほ達を呼びに行ってきた。私はカナヲと共にその後藤さんを背負ってきているのが誰なのか知っている。なぜなら、となりに護衛を任せた尾崎さんがいるからだ
「姉さんも……」
私は姉にそういうが、姉さんは動かなかった。いや、動けなかったのだろう……姉さんも見てしまったのだから
「先に部屋にいってください。カナヲと共に……」
「え、そ、そうね……」
姉さんもなにか気づいたのだろうが、その運ばれてる人物が誰なのかも……姉さん達が入っていくと、後藤さんもこちらに申し訳なさそうにやって来た
「すいません……遅くなりました……」
「いえ、ありがとうございます。尾崎さんも護衛……ありがとうございます」
「……蟲柱様、拳柱様は五体満足で……連れて帰りました」
「ありがとうございます……私が案内しますのでこちらを」
私がそれを言うなり二人とも空の部屋まで搬送してくれていた。尾崎さんも、後藤さんも俯いて歩き、そして空の部屋に運んで横にさせてくれた後、二人とも一礼してから去った
「……空……」
仰向けで死んだように眠ってる空は恐らく隠達が綺麗にしてくれたのか、あの血まみれな姿はなかった
「しのぶ様、入っても………」
「……えぇ……」
私が許可するとアオイは恐る恐る部屋に入ってきてそして、小さく呆然としていた
「そ……そんな……兄さん……」
アオイは空の寝ている状態を見てなにか悟ったのかよろよろとこちらの方に歩いてきた。そして、空の方を見て脈もはかりもう死んでるとわかると畳の上で顔を覆い被せて泣いてた
「兄さん……兄さん……っ!」
「アオイ……っ」
そんなアオイにカナヲはそばで優しく撫でると共にカナヲも涙を流していた。なほ達も空が無くなったと分かると大号泣していた……
「しのぶ……空君の最期を教えて」
その中でも姉さんは毅然としていて涙を流さずに、空の最後がどんなだったのかを教えてほしいと言っていたので、私は目をそらさずに一つ一つ教えた……最期に私が受ける傷だったのを空が身を呈して守ってくれたことも……
「そう……皆、少しだけ悪いのだけど席をはずしてくれない?」
姉さんはアオイ達にそれを伝えると、アオイ達は涙を流しながらもゆっくりと部屋を出ていった。姉さんは空の方を見てから再び私の方に見てゆっくりと抱き締めた
「ね、姉さん……?」
「しのぶ……もう私達三人だけだから……泣いていいのよ?」
私はその言葉を聞いて、少しずつ涙が溢れてきた。戦いの最中で泣いていたらやられる可能性があったからずっと我慢をしてきたが……
「ごめん、ごめん……姉さんごめんなさい………3人で生きて帰ると約束していたのに……ごめんなさい……」
「うぅん……3人とも精一杯戦っていたのは私は理解してるから……本当に私こそ謝らなければいけないわ……。3人とも戦ってるのに私は戦えず……ごめんなさい…」
その日、私達は両親を失った時や継子が亡くなった時以来……もうその涙は流すことはもうないと思っていた涙が溢れて止まらなかった……
空のバカっ………
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