鬼滅の拳   作:絆と愛に飢えるシリアス

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第121話

夜ご飯を食べ終えた私は、カナヲに連れていかれるときに聞こえたあの声はどこかで聞いたことがあるような気がしていた

 

「………よし」

 

私はこのままモヤモヤしていては仕方がないと思い、その声の主が聞こえた場所の付近まで歩いていた

 

「あの声が聞こえた場所は……それにこの部屋は……」

 

その声の主が聞こえたと思われる場所は私達がずっと避けていた空の部屋だった。私は恐る恐る部屋には入ると……

 

「え………」

 

そこには、和服を着ていて庭の方を懐かしそうに眺めていた男がいた。その男は生前と変わらずに、堂々と佇んでいた

 

「空………?」

 

「………よう、しのぶ」

 

「…………………えぇぇぇー?!!」

 

私は恐らく人生最大の叫び声だったと後に思う。鬼が入るから幽霊もいるなんて言うのはさすがに受け入れにくい………

 

 

 

空side

しのぶの大きな声に俺は耳を塞ぎながら、ため息ついていた。そもそも、俺も本来ならあの世で眺めているはずだったのだが……

 

「しのぶ姉さん、何かありましたか!?」

 

「「「しのぶ様!!」」」

 

「しのぶ!?……え……?」

 

「よう、カナエさん。それにアオイ、なほ、すみ、きよ、カナヲ……」

 

「「「「「で、出たあぁぁぁ!?!」」」」」

 

「あらあらあら?」

 

カナエさんは驚くどころがのほほんと笑っていて、カナエさんを除く皆は驚いていてた。特になほ達がお経を唱えていたがやめなさい

 

「カナエさんはあんまり驚かないみたいですね」

 

「ふふ、昔そういうのよく遭遇していたから今さら怖くはないわ。でも、幼馴染みの空君がそうなるのは予想外だわ」

 

「いやいやいや!姉さんは何でそんなに冷静なの!?ってか、なんで空がここにいるの!?」

 

「それはな……生死の狭間で無惨や上弦弐をぶん殴ってから少し旅出ていたんだよ。まぁ、色々と訳あってこの世に少しとどまったわけだよ」

 

俺がそう伝えると、カナヲは上弦弐というキーワードに鋭い目付きで小さな声で「……死んでも惨めな鬼」と言っていたが俺はそんなの聞こえていない

 

「まぁ、二人とも本当に無惨との戦いお疲れ様」

 

「空兄さん……」

 

「……アオイ、約束守れずすまなかったな。皆で生きて帰ると約束したのに」

 

「……本当ですよ……」

 

「なほ、すみ、きよ……お前達はもう鬼に脅かされる夜は来ないからこれからたくさん学んで生きてくれよ」

 

「「「はい!」」」

 

俺は一人一人頭を撫でてあげたいが、幽霊なので触れないと思い手を触れなかった

 

「あの戦いの死んだ人間とも少し話をしていてな…炭治郎の状態はどうだ?禰頭子や伊之助、善逸も……そして、不死川の弟も」

 

「皆さんはあの戦い以降は後遺症は大丈夫です。カナヲも軽く視力が落ちたくらいで……炭治郎君は痣も発してるので、心配ですが……」

 

「その痣の事で俺はひとつ話したいことがあった。確かに痣は例外なく早く死ぬが唯一痣の死ぬ年齢を越えた鬼殺隊がいた」

 

「!?」

 

俺が話した情報にカナエさん達全員が驚いていた。当然だ……痣が発したら例外なく25歳で死ぬというのは言い伝えられていたからな

 

「だが、どうやって克服したかは分からないが……少なくともそこは珠世さんやお前の力が問われるな。いけるか?」

 

「ほん……とうに、死んでも私を振り回すのは得意ね」

 

「いや、俺はお前に振り回される側だからたまにはいいだろ」

 

しのぶは怒り顔で、俺は笑顔でそう話すると、カナエさんが俺が生前の時に悲しそうな顔で俺の方に見ていたのは二回目だ

 

「空君、もしかしてあなたは心配でこちらに来たということ?」

 

「……まぁ、そういうことです。死んであの世でうろうろしていたらいつまでたっても元気出さない家族を見ていたら激を入れたくってね」

 

俺がそう話すと皆が申し訳なさそうな顔で俺の方を見ていたが、俺は気にすることなく話しを続けた

 

「まず、なほ、すみ、きよ!」

 

「「「は、はい!!」」」

 

「いいか、これから夜はもう鬼に脅かされることはもうない!お前達は俺の代わりにこの蝶屋敷を支えくれ!」

 

「はい!」

 

「任せてください!」

 

「絶対に守り抜きます!」

 

俺の言葉に三人は目をそらすことなく気合いれるように返事してくれた。俺はそれを見て、安心して頷き……

 

「次、アオイ!」

 

「はい!!」

 

「お前は今も昔もしっかり者だ。これからも、皆をよろしくな」

 

「はい!」

 

「それと、恋も確りしろよ。お兄ちゃんはアオイの付き合う人が、性格悪いやつだったらすぐにそいつは地獄につれていくからね!」

 

「大丈夫です。兄さんにもう手を煩わせませんので」

 

「そうか。なら、あの世でゆっくりと見張っとく」

 

「はい!」

 

俺の言葉にアオイはさっきまでの辛そうな顔はなくはっきりといい笑顔で返事してくれた。そして、カナヲの方に向き

 

「カナヲ、生前の遺言は覚えてるな?」

 

「はい」

 

「そうか。なら、その心配はもうないな。あとは、俺よりも長く生きて生きて……己の大切な人と最後までいきろ」

 

「はい。空兄さん……あの世でゆっくり待っていてください。あと、体壊さず…っていえばいいのですか?」

 

「うーん、あの世で体壊すことはないと思うが……気を付けるよ。カナヲは……そうだな……自分の好きな人を絶対に支えろよ。カナヲのその心は間違いなく偽りなく恋だからな……」

 

「っっ……はい」

 

カナヲの言葉に返事して、俺はカナヲに小さくそのあとアドバイスをすると、カナヲは少しだけ真っ赤にしながら頷いていた

 

「さて……」

 

俺は大切な幼馴染みのしのぶとカナエさんの方に向き合うと二人も生前みた優しい笑顔を出して向き合ってくれていた

 

「もうあのときみたいに泣き別れはしないぞ。俺はあのときにすべて言い切ったからな」

 

「そうね。それに関してはもう心配ないわ」

 

「だろうな。今のお前は誰よりもまっすぐに胡蝶しのぶらしくなってきたぞ」

 

「空、ひとつだけ言わせて」

 

「うん?」

 

「私はあなたにとって最高の友達であり、最高の幼馴染みだったかしら?」

 

「当たり前だ。俺の事をよく知ってるカナエさんやしのぶは俺にとって最高の幼馴染みだ」

 

俺はしのぶのといにそう答えると、しのぶは満足していた。そして、カナエさんは優しい顔で俺の方を見ていた

 

「全く、お姉さんより先にいくのは感心しないわよ……空君はこれで二回約束破ったことになるね」

 

「いや、それに関しては本当にすいません……」

 

「ふふふ、大丈夫よ、怒っていないわ。えぇ、死ぬまで空君の恥ずかしい出来事を常に言い伝えるから怒っていないわ」

 

「それ明らかに怒ってますよね!?いや、本当にごめんなさい!」

 

「…ねぇ、空君…」

 

俺は正座しながらカナエさんをみると、カナエさんは泣きそうな顔になりながらもしっかりと見ていた

 

「私達……絶対に幸せにいきるからね。空君が、心配するような事はもうないように……」

 

「……」

 

「私は実弥君と、しのぶは冨岡君、そして、カナヲはカナヲで大切な人と必ず幸せに生きるからね?アオイ達もそれぞれ大切な人と確りと生きるからね」

 

「……それを聞けて安心しましたよ」

 

その言葉を聞いてやがて、俺の体が消滅し始めていた。どうやら、俺が心配することはもう無いみたいだし皆の顔を見れたというのは俺にとって心残りはなくなった……

 

「さて……そろそろ俺も逝かないとな……」

 

「空君……体があの頃の……」

 

カナエさんに言われて俺の体をみると俺の体はあの頃のカナエさん達に出会ったときの姿に戻っていた

 

「あぁ、もっと話してみたいけど残念だ……どうやら、俺はいかないといないみたいだ」

 

「兄さん……」

 

「空兄さん」

 

「空さん、いかないでくださいー!」

 

「もっと話したいー!」

 

「いかないで~!」

 

「未練がましくここに来て良かった……お前達と話せて良かった。あぁ、色々と本当に懐かしい!!」

 

俺はあの頃の楽しかった記憶や皆と過ごした大切な楽しい記憶が溢れていた。そして、自分の体が出会った頃の体になっているから自然と皆を見上げる形になった

 

「あの頃の本当の人としての大切な気持ちのまま逝くことができる」

 

「……それで、私たちを置き去りね」

 

「あぁ。せっかくの幸せな人生を歩めるんだから、皆はすぐに来てはダメだぞ」

 

「本当に勝手ね」

 

「それは今更だろ?」

 

「それもそうね。空、あなたの遺言はこれから確りと守るわ。……私も覚悟を決めたから」

 

「頼むな。じゃあ……元気でな」

 

「「「「「空兄さん、さようなら!!」」」」」

 

「またね、空君」

 

「空……あなたにあえて良かったわ」

 

俺もしのぶ達ももうあの頃のように泣くことはなく、お互いに笑顔でそして、俺もゆっくりと消え始める前に……

 

「「「「「「「いつかまたどこかで……」」」」」」」

 

確かな約束を告げて俺はこの世を去った………

 




ここまでで読んでいただきありがとうございます!
これで、夛田空は明確に亡くなったと言うことがこれではっきりしたと思います。(とっくに気づいてるわ!と思われる方もいるかと思いますが……)
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