俺はあの日の山から抜けて何日も経過していた。ひたすら山を駆け抜けていくも、未だに手がかりは見つからず休憩していた
「はぁ……このご時世におにぎりを作ってくれるとか本当に優しい店だったなぁ。また落ち着いて店をやっていたら……もっと注文するか。さて、地図をもらったのは大きいが、今のところここはダメだったな」
近くで寄った店の好意でもらったおにぎりを食べながら地図を見ていた。これまで絞っていた場所は結局、何も手がかりは見つからなかった
「鴉、近くに村はあるか?地図上恐らくこの位置にいるはずだから……」
「北上!北上!少シ離レタトコロニハ崖!!」
「予想通りに北上に村があるんだな。ならそこで鬼がいるか聞いて調べるか……ご馳走さまでした」
俺はおにぎりを食べ終えて、その村の方へと走っていった。こんな山奥なら俺が探し求めている鬼の情報がつかめると思い、その村の方へと足踏み入れたが…………
「……………なんだこれは……!?」
俺が見た光景は村の人間たちが皆殺しにされて死体の山積みにされていた。俺は近くの人の首を当てるが脈も呼吸もしておらず既に亡くなっていた
「死んでどれくらい経過したのだ……?鴉、空から見て生存者は?」
「イナイ、イナイ!」
「っく、俺がもう少し早く来ていたら助かったかもしれない命………すまない、今はゆっくりと眠ってくれ」
俺はこんな死体だらけをそのままにしておくのはやるせないので、近くの道具とかで土をほり、多くの人を埋めていた。それを何度も何度も繰り返したら気がついたら夜になっていた
「………安らかに眠ってくれ」
俺は全ての死体を埋めたのを確認して冥福していると、草風からなにかカサカサという音が聞こえたので。手袋をしっかりとはめて何が出ても大丈夫なようにゆっくりと構えてると出てきたのは……
「動物……?っ!?」
俺は動物だとわかると警戒を緩めたが、その出てきた動物はゆっくりと前に倒れた。俺はそれを見てすぐに駆け寄るともう虫の息だったか、何より気になったのは傷口だ
「この傷口……刀傷か?っ……ふん!」
動物を観察してると、俺の頭に刀が迫っているのに気づき回避すると、黒い服を着ている若い男がいたが、俺にはわかる
「へぇ、回避するんだ」
「(この声は……)まさか、村人を多くの人を殺したのはお前か?随分と胸くそ悪いことをしてくれたな?……悪鬼よ」
「悪鬼?ふふふ、それはお前じゃないか?鬼殺隊で仲間殺しの夛田空」
「ふぅ、その汚名を着させたのは誰だ?それ以前に、まさか二回も同じ奴を殺さないといけないとは……。四年前の仲間殺しの罪を俺に被せた裏切りの鬼殺隊員……明山光秀」
俺は手袋をきつく締めながら四年前の俺が鬼殺隊の裏切りだった明山光秀がそこにいた。そいつはかって、俺と同じ鬼殺隊員で同期だったが……
「あの時に俺はお前を殺したはずだ。お前は仲間や村人を売ったと言う事実があり、粛清されるとしてやったはずだったが……どうやって生き延びた?」
「あるお方に助けていただいたんだよ。俺はそれで鬼の力を手に入れた!復讐者としてな!!」
「ふん、復讐者とは呆れた物言いをするな。お前は無実の人たちを売った……。これは鬼殺隊としてはあるまじき行為であり、か弱い人間を守るためにあるものを……。それと、ひとつ聞かせろ……この村の惨劇はお前がやったのか?」
「あぁ、そうだぜ……楽しかったぜ?悲鳴を聞いてな………鬼になってから本当に気持ちいいことばかりだぜ!」
「そうか。お前はもう完全に人の身を辞めて鬼になったのならば……」
「がべ!?」
俺はそいつの顔面を思いきり殴ると俺は手袋をしっかりとはめながら本当の裏切り者を対面した
「本当の悪鬼に落ちたお前を俺がここで殺す。他の隊員で殺らせるには酷だし、同期だったというせめてものの情けで俺が殺そう」
「はっ、たかが拳でしか戦えないやつが…刀にかてるのかよ!?あの時の夜は油断したから俺は負けたんだよ!」
「…はぁ…しゃべってる暇があるなら切りに来いよ?それともその刀はお飾りか?」
俺は腰を落として拳を構えて目の前の敵を見ていた。目の前にいるこの男……明山光秀は四年前の階級は庚だった。そして、こいつの呼吸の使い手は………
「風の呼吸壱の型 鹿旋・削ぎ」
「(風の使い手だ!)拳の呼吸 壱の型 波動」
旋風とは小さな竜巻でその通り、風を纏い、風を巻き起こしながら突進していく技だ。ばか正直に突っ込む必要はなく、突き出しの技で出すが……
「!?」
俺の壱の型とは相殺することなく、そのままの余波がこちらにきて俺は顔を覆っていた。やがてその攻撃が収まり俺の頬や腕に軽い擦り傷ができていた
「……ッチ、意外とやるようになってるのだな(押し負けただと?鬼の力の影響か?)」
「へっ……うれしいぜ、あの時の俺の地位に上がる計画を邪魔してくれたお前をこの手で殺せるからな!」
「はぁ、あのとき俺がお前に言ったのは別に地位にこだわるのもよし、金のために生きるのもよしと言ったよな。だがな……」
「っ?!」
「拳の呼吸 弐の型の改 裂散・蹴!!」
俺は左足を軸にして右足で水平に横蹴りをするとそれが飛ぶ攻撃となり光秀のいる場所へと斬り飛ばした
「おいおい、足で飛ぶ攻撃かよ!だがな、こんなのはよ……俺には効かねぇよ!風の呼吸 参ノ型 晴嵐風樹」
俺の攻撃を飲み込むように防ぎ、そいつは刀を構えながらも俺を見下すように発言した
「やれやれ、さしもの夛田空さんもこの鬼となった俺には傷つけられないのか?四年前のは俺を傷つけれたのは俺が油断したから殺せたのじゃないか?」
「お前は何を勘違いしてる?人の身を捨ててそんな紛い物の力を手に入れて何か勘違いしてないか?」
「は?」
「そもそも……お前が上に上がれなかったのは努力しなかったからだろ。生きるために、そして己の目的のためだけに努力をしなかっただろ。それにお前が鬼になれたのは、何かの気まぐれで助けられたのだから、お前が凄いというわけではないだろ?」
「な、なんだと……!!」
俺は時々、こんな努力しない奴がいるの知ってるし、鬼殺隊でこういう隊員がいるのも知ってるがそれは他人の人生だし、どうこうは言わないが………
「あぁ、そうそう。さっきの四年前にいった言葉の途中だったな?別に地位にこだわるのもよし、金のために生きるのもよしと言った。しかし、お前は人としてやってはいけないことをした」
「は?」
「かって、俺は二人を殺した。いずれも裏切りの行為でな……そして、二人目は俺に罪を被せた事と仲間や村人を殺したことで粛清した。そして、その二人目には今回のも含めて改めてもう一度言おう……。どんな理由であれ仲間やなんの罪ない人を鬼に売ったお前は………慈悲なく殺してやる」
「ひぃ!?風の呼吸 肆ノ型 昇上砂塵爛!」
風が舞い上がり無数の攻撃を襲いかかってきたが俺は回避することなく、呼吸を整えていた。そんな攻撃が俺の方に見事に直撃した
「殺ったか!?」
やつのそんな声が聞こえるが……俺は嘲笑うように言い返した
「アホが………。戦場で見えない状態なのに確実に殺したと判断するのは一番愚か者のすることだ」
「なに!?(あいつの腕や足が燃えてる!?)」
「宣言通りにお前は特に慈悲なくやってやるよ。拳の呼吸」
俺は傷だらけになっても、その足を止めることなく走っていた。風はたしかに威力もあるが風柱やほかの風使いはもっと特訓してるはずだ
「お前の攻撃はかすり傷みたいなものだ………この程度で足を止めてもらえると思うな!うらぁぁた!!」
「がっ!?」
俺は光秀に顎を思いきり体を殴り右左と連続で攻撃して最後に上の方に殴り飛ばして、俺はさらに下半身を下げて光秀の足が着地するタイミングに両手でお腹の方に当てて
「ぶっ飛べ………拳の呼吸 肆の型炎天!!」
「がふはっ………!!」
俺の攻撃に光秀は後ろの方へと転がるように転んでいた。起き上がる前に俺は光秀の刀を蹴りあげた
「俺の刀が……!?」
「さてと、殺す前に一言聞く……。お前を助けた鬼はどんなやつだ?それともトップのやつか?」
「ちがう、あのお方ではない!俺を助けてくれたのは……がっ!?」
「なっ!」
光秀の首に何かに切られるような斬擊に俺は急いで後ろを飛ぶと光秀はあっけなく消滅した
「(光秀に問い詰める前に誰かが攻撃した?)おい、こら……人の戦いの邪魔をした鬼はどこのどいつだ?でてこい……!」
「いやー、彼を見に行ったら面白いことが起きているのを見て、眺めていたのだけど……まさか情報を漏らそうとするから慌てて消したよ。あ、でも俺が出てしまったから意味がないかな?」
「……てめぇは……!?」
俺はそこからゆっくりと出てきた男に俺は驚き目を見開いた。そいつは二つの扇状をもっていて頭は血濡れたやつだった
「ねぇ、君は俺に救われてみない?」
「断る。俺を救うのは俺が信頼してる人だけで良い。それと、鬼……特にお前には救われたくないな………!」
俺は溢れている血を呼吸で止血させると同時にさっきまでの疲れていた気持ちもどこかへと飛んだ。なにせ、目の前にいる敵は長年求めていた敵で何度も何度も探していた男だ
やっと見つけたぜ………!!
はい、前回のお話ではカナエさんが生存してるのを書きました。改めてこの小説はカナエさん、真菰、錆兎も生存しています
これからもよろしくお願いします!