暗い……ただ暗い道に俺は歩いていた。その暗い道に俺は休むことなく歩いてると、やがて光が見えてきた。恐らくあそこが出口なのではないかと思い、歩くとそこの光景に俺は目を見開いた
「街……?しかし、ここの街は見覚えが……」
俺は不思議に回りを見てると辺りから刀となにかがぶつかり合っている音が聞こえた。こんな街にぶつかり合う音が聞こえるのは穏やかではないなと思いそこに向かって走っていくと、さらに驚く光景を見た
「カ………カナエさん……!?」
柱を引退してるはずのカナエさんが刀を持ちながら戦っていた。俺はその相手を見てるとさらに目を見開いた
『はぁ!』
『うわー、すごいすごい!君の名前を知りたくなったよ!俺は童魔、君の名前は!?』
『ごめんなさい、私はあなたみたいな人には名乗りたくないし、仲良くなりたくないわ』
『うわー、きつい言葉はくね!』
上弦弐童魔!?なぜ、ここにいるのかわからないし、なぜ、カナエさんが戦ってるのかわからないけど動かないと!
「!?……足が動かない?!」
『どう?俺が君を救ってあげるよ?』
『遠慮するわ』
「かーー(声がでない!?足が動かないし、声もでない!?)」
『行くわよ……!』
『俺が君を救ってあげるよ』
やめてくれ……!カナエさん、逃げてくれ!!頼む、貴方がここでやられたら鬼殺隊は……!しのぶがまた深い闇を抱える事になる!
「(やめてくれ………!)」
『花の呼吸……』
『血鬼術……』
俺は二人が……いや、カナエさんが童魔に挑むのを見て俺は必死に聞こえるように叫んだ
「やめろーーー!!!!!」
「きやっ!?」
「……っ……ここは………?」
俺は目を覚まし、周りをみるとここは俺の部屋で……あれ?手に何か掴んでるような感触が……
「あ、あの……空君?」
「え……カナエさん……「あんっ!」……?!」
「お姉さんの胸に思いきりさわるなんて空君もしかって……」
「ちが、ちが………!?」
俺はカナエさんに言われて初めてカナエさんの胸を触っているのに気づいて動揺していて自分でも何をいってるのかわからない!!
「姉さん、さっきの声は………は………?」
しのぶが部屋に入ってくると同時に俺はこの後に起こることがもう避けられないと理解して、心のなかで俺は死んだと思った
「あ………(死んだ)」
「ふふふ……」
「し、しのぶ落ち着け!」
「ふふふ、おかしいことを言いますねぇ……私はこの通り落ち着いてますよ?そう、空が血まみれになっていても落ち着いてますよ」
「まて!?しのぶ、はやまるな!?その拳をひっこめろ!?」
「この馬鹿ぁ!」
「ぐぶっ!?!」
しのぶは俺のお腹に見事拳に直撃して俺は一瞬呼吸が止まりかけた。あれ、しのぶは力がないはずなのに、あの攻撃はなに!?速すぎて見えなかったのだけど!?
「この馬鹿!何で姉さんの胸をさわってるのよ!!」
「事故なんだ!本当にすまん!!」
「すまんで済むなら、私達は鬼を殺していないわよ!!とりあえずもう一発いく!あと許さない!!」
「どわぁぁぁ!?」
俺はヤバイと思い目をつぶると二つの温もりが俺の肌に感じ取れた
「本当に……この馬鹿っ……!」
「………しのぶ……?」
「空君、1週間も目を覚まさなかったのよ…。さすがに……私達も蝶屋敷の皆も不安だったわ」
「1週間…!?!」
「えぇ、空が運び込まれたとき炭治郎君達も運び込まれていたわ。……事情は鴉から全部聞いてる」
鴉……そうだ、俺以外に炭治郎は無事なのか!?伊之助は、善逸は!?俺は色々なことを聞こうとするとしのぶが優しくそして悲しそうに微笑んでくれた
「空が気にかけているあの子達は……三人とも大丈夫です。………炎柱煉獄さんはその……亡くなってはいませんが……本日付で柱をやめることが正式に決まりました」
「そう……か………」
「煉獄君の怪我ははっきりいって酷いの。内蔵損傷で片目もやられているし、現場では出血が酷く生きてるのが奇跡なの。少し前まで意識不明だったけど峠も越えたわ……」
「……真菰も錆兎は?」
「お二人は……その……鬼殺隊に戦うことができません」
俺はその言葉に目を見開き、驚き起き上がろうとしていたが、しのぶが起き上がるのを制止かけたな
「空、動いてはいけないわ」
「ぐっぅ……」
「空君、あなたは肩もやられていて、全身の筋もやられている。それ以前に骨折もしてるのよ」
「そ……そうか……道理で腕にも力が入らないのか……!」
「真菰さんは肋骨が骨折していますが、それはすぐに回復するでしょう。しかし、膝の靭帯の方がやられていては以前のように早くは無理と話すと、真菰さんもこの状態では鬼殺隊の戦いは厳しいと思い、本人は鬼殺隊の隊員としては戦うの辞めるそうです」
「なら錆兎は!?」
「色々な怪我をしてるけど刀が刺さっていたのかかすり傷でできたのか手首の損傷もあり刀を持つことが困難だと」
「……鬼殺隊の強い戦力が三人も戦えなくなるとますます鬼が……!しのぶ、俺はいつ復帰できそうだ?」
「………」
「しのぶ?」
「空君は当分前線を離れてもらうわ。これはお館様の命令でもあるの」
「は!?」
俺はまさかのお館様の命令でもあるということに驚いた。俺は速く怪我を直して鬼殺隊に復帰して上弦どもを殺すための力を身に付けないとダメなのに!!
「空の体は……その……」
「しのぶ、何を話したいのかいってみろ」
「……空はほぼ骨折してる上に頭部損傷、さらに擦り傷とか……早くても4ヶ月~5ヶ月はかかります」
「……は?!よ、4ヶ月以上!?」
予想外に時間かかることに驚き、全身骨折していたことに驚いていた。予想外だが、全身骨折ですんで御の字かもしれないと思った
「空なにか隠してない?貴方がここまでそんな重症になるのは上弦と戦ったからではないでしょ?」
「そうね、こんな怪我の仕方は初めてよ」
「もし話さないと言ったら?」
「しのぶ、注射をーー「ごめんなさい、話します」宜しいです」
俺は恐らくこの全身骨折のきっかけが零ノ呼吸が原因だと話すと二人は目をキョトンとしていた
「零?終ではなく?」
「初めて聞くわね」
「零は俺がこの四年間努力して編み出した拳の呼吸の本当の最初の型だ」
「最初の型?」
「あぁ、壱から伍はあくまでも鬼殺隊で努力したらできる技だが「「嫌々、できないからね?」」……そこまで否定しなくっても…」
二人口揃えて否定するなんて……まぁ、女の子にこれを進めるのは悪い気がするからというか、誰にも教えないしデメリットしかない
「まぁ、零は解除だ。つまり、人間の力を最大限に引き出すための呼吸で、これを解除すると……」
「威力が倍増になる……ですが、筋肉がついていけずに断絶してるのもあったわ」
「だろうな……やはり体がついて行けてなかったのか……今回はこの程度ですんだのかよくわからんがな。なにせ、この零ノ型を使ったのはアイツが初めてだしな」
「空、その零はできれば極力使わないでほしいの……」
「しのぶ?」
「私も同じ意見かな。それは多用するのはあまり薦めない……」
二人の心配そうな顔を見て俺は気まずげに顔をした向けていた。二人が心のそこから心配してるのはわかってるけど……
「……ごめん、それは無理だ……。正直上弦相手にそれを使わないで勝つのは厳しい。……いや、寧ろそうしないと……それに俺は奴等を殺すためなら使わないという選択は無理…」
「でも!!それはあまり多用しすぎると……空……」
「…うん…わかったわ」
「姉さん!?」
カナエさんがさっきまでは止める側だったが、俺の言葉を聞いてなにか考えてから俺の方に見据えて話したい。反対していたしのぶがまさかカナエさんが止めないことに驚き問い詰めているとカナエさんはいつもの優しい顔ではなく柱をしていたときやなにかを大事なこと決めたときの顔だった
「貴方がそう決めたのなら勝手にしなさい。行きましょ、しのぶ」
「姉さん!?」
「今は何を話しても鬼殺隊甲の夛田空は聞かないわ。これ以上は話しても無理よ……ほっておきましょう」
「……わかったわ」
カナエさんの言葉を聞くとしのぶはなにか言いたげだったがカナエさんは部屋の出口の方に向かって歩いていき、しのぶはそれに着いていった
「……馬鹿」
それをいってからカナエさんは部屋を出ていき、しのぶもなにか察したのかなにも言わずに部屋を出ていった
残されたのはボロボロの体と静かな部屋だった
馬鹿か……
あぁ、随分心がいたいなぁ……
ここまで読んでいただきありがとうございます!
改めてここで整理しますが、煉獄さんや真菰、錆兎は生存しましたが、いずれも前線に戦うのは困難になり戦場で戦うのは不可能となりました。
空は上弦参との戦いと零ノ型のダブルダメージがあるため、重傷となっています。
さらに、三人が鬼殺隊抜ける事と上弦参に負けたこと、そして夢での悪夢を見たことで肉体的にも精神的に今はボロボロです
あとがきでここまで長くかいたのははじめてですが、これからもよろしくお願いします!