鬼滅の拳   作:絆と愛に飢えるシリアス

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第55話

夜になり部屋は俺一人で鴉が俺の部屋に来る気配もなく、しのぶ達も俺が起きた時以来は会っていない……俺は一人で起き上がりながら満月を見上げていた

 

「………」

 

カナヲやしのぶは恐らく任務かな……。カナエさんはきっと俺の態度に呆れていく気にもなれないだろうし、アオイ達も来ていないからうごくなら今だな

 

「あ…ぐっ……!」

 

体が痛むの感じるが関係ない……そう感じながら俺は這いずるように動いて服に着替えていた

 

「あぐっ……!痛くない……痛くない………!」

 

俺は自分に言い聞かせながら着替えて蝶屋敷の離れた山へとゆっくりと足音をたてないように歩いていき、手袋をつけて……

 

「っっ!」

 

拳の呼吸で殴ろうとしても腕が痛み木を殴れず、地面に膝ついていた。俺は痛みのせいによる汗が止まらず、苦しかったが無理やり顔をあげて……

 

「拳の呼吸……壱ノ型……!」

 

波動を打とうとするがそれもまた腕に痛みが走り俺は肩を押さえようにも押さえれず地面に思いきり倒れた

 

「あぐぅ……こんな怪我痛くない……痛くない……!立つんだ……!!」

 

俺は痛みながら脳裏にはカナエさんが上弦弐と戦っていたときや上弦參との戦いを思い出して歯を食い縛りながら立ち上がった

 

「俺は……俺はまた……また守れなかった!!!」

 

こんな夜に一人で手負いながらも出ていたのはあの日の悔しさや…今回の戦いの敗北で俺はベットで安静したくないし、していたら悔しさしかない……痛めてる腕を軽く木に当てていた

 

「っそ……が……」

 

『どう?俺が君を救ってあげるよ?』

 

『……面白い……面白い!!貴様はまだまだ強くなれるのか!?面白い!!』

 

『お前達の連帯の技は見事だったが、これが鬼と人間との差。人間は傷を受けたら治らないとその身を削ってまで食らわした斬撃した傷ももうすでに治っている…どう足掻いても人間では鬼に勝てない!』

 

「くそが…!」

 

『三人とも大丈夫です。………炎柱煉獄さんはその……亡くなってはいませんが……本日付で柱をやめることが正式に決まりました』

 

『お二人は……鬼殺隊を辞めることになりました』

 

「くそが……!!」

 

俺は気がつくと痛む体を無視しながら、ただひたすら木の方にまだ動く右腕で殴っていた。そう、何度も、何度も、何度も!!

 

「くそがぁぁぁぁぁ!!!」

 

俺は叫びながら木の方に思いきり殴るとその木は揺れていて俺は痛む体と汗が止まらないが関係ない

 

「くそが、くそが、くそがぁぁぁぁぁ!!!なんで……なんで!!!なんであの三人が鬼殺隊をやめないといけないほどの状態なんだよ!!」

 

『初めまして、私は真菰ー!』

 

『うむ、君が拳を使う異質な隊士だな!俺は煉獄杏寿郎だ!よろしく!!』

 

『よ、お前が真菰から聞いていた空だな?』

 

なんで……なんで神様とやらはいつも俺の大切な仲間を……残酷な運命に!!しのぶもカナエさんも鬼に襲われてなかったらきっと幸せな家庭を築き上げていたか、楽しく、親と過ごしていたのに!炭治郎達もそうだし、アオイ達も……!

 

「俺はいつもそうだ……!気づくのが遅すぎて、仲間に苦しい思いをさせていて!!何が柱候補だ!何が……何が拳の使い手だ!!」

 

俺は叫びまくり悔しくなり、地面に座り込み悔しくなり地面を何度も叩いた

 

「守れず……勝てず!!挙げ句の果てには…柱としても鬼殺隊としても絶対に欠かせない杏寿郎さんが……仲間を守れない上弦も討ち取れず……俺は……これ以上ない不甲斐なしの隊員じゃねぇか!!」

 

カナエさんの時から俺はなにも成長してない!ただ自分が強くなっていたと勘違いしていた大ばか野郎じゃねぇかよ!

 

「(仲間も守りきれなかった俺は……!)仲間一人も守りきれず…挙げ句の果てに鬼逃げられた……こんなにも俺の腕は情けなく弱すぎるのかよ…こんなにも、あいつらを討ち取れな俺の拳は……くそがぁぁぁぁぁ!!!」

 

俺は地面を思いきり殴ろうとするとその腕は掴まれて俺はつかんだ方向に振り向くと……

 

「何をしてるの……」

 

「………」

 

「何をしてるのって聞いてるの、空君」

 

俺の腕をつかんでいたのは元花柱で、今の蟲柱の姉でもあり俺の幼馴染みでもある胡蝶カナエさんが立っていたが……

 

「何してるの?」

 

いつもの優しい雰囲気はなく怒りの雰囲気で俺の手首を掴んで問い詰めていた。俺はなぜここにいるのがわかったのか内心冷や汗をかいていた

 

「(なんでここに!?ばれないように歩いていたのに…)」

 

「……私の問いに答えなさい。甲、夛田空」

 

「………」

 

「……私達には関係ない、話す必要はない…だから答える必要性もない…というところかしら?」

 

「!?」

 

「さっきまでも乱れていたけどさっきの私の言葉にさらに脈が乱れているってことは動揺してるわね?」

 

まさか、手首を掴まれて俺が動揺するのわかったってカナエさんは一体そう言うのどこで身に付けたのだ!?

 

「全く………こっちに向きなさい」

 

「……」

 

俺は逆らうというか逃げるという選択は諦めて、カナエさんの方に振り向くと……

 

「…体がボロボロなのによくここまで動いたのね」

 

怒りながらも呆れた表情で俺の方を見ていた。俺はなにも言えずに黙りながら下を向いていた。俺は今日の事もありすごく気まずいのと、今の情けない自分を誰にも見せたくなかった

 

「……」

 

「…もう…今は誰もみていないから……泣いていいわよ……空君」

 

「っ!?」

 

「本当は辛いよね……泣きたいよね……。でも鬼殺隊で上の近くに勤めている以上泣くのは許されない……私達には弱さを見せないで耐えてきたのよね」

 

なんで………なんで俺の隠している俺の本当の気持ちがばれているんだ……!?俺が話してない本当の気持ちが……!?

 

「俺は………」

 

「本当は黙って見守るつもりだったけど……自分の体をこれ以上責めるのはさすがに止めるわ。昼間のあれも自分の時間がいると思いあえて突き放したけど…それは間違いだったみたいね」

 

カナエさんは俺の痛めてた腕を優しく撫でるようにしてくれていて、俺はなにも言えなかった。だが、今の俺はもう気持ちを隠すのもしんどいと思うと不思議次の言葉を漏らした

 

「俺は……俺は……悔しいです」

 

「空君……?」

 

「俺は……昔かは何一つ守れてない……守るどころが失う数が多すぎて……カナエさん、貴方のあのときも……」

 

「空君、それは前もいったけどあの時のことはあれは私が弱かったから…あなたが責める要素はないのよ?」

 

「そんなわけない!!」

 

「っ!?」

 

「貴方が……胡蝶しのぶの姉のカナエさんが弱いはずがありません!誰よりもつよく、誰よりも優しい貴方が……弱いはずありません……」

 

「空君……」

 

あんなきれいな花の呼吸を……あんな綺麗な戦い方をするカナエさんという鬼殺隊を失わせてしまい……しのぶに心の闇を背負わせてしまったのは間違いなく俺の責任だ……!

 

「もう!そんなに自分を責めないの」

 

「あっ……」

 

「空君はずっと頑張ってるよ。頑張りすぎているときもあるけど……ね。でも今くらいは気を休めないとダメよ」

 

「でも……でも……!」

 

「空君はそういう泣き虫な所は変わってないわね……もうそんなに責めなくっていいの……」

 

カナエさんの優しい温もりが俺を包み込んでくれて俺はポロポロと涙が止まらなくなってきた

 

「よく頑張ってる、頑張ってる。目一杯落ち込んだら顔あげましょ?大丈夫、大丈夫!あなたはとても頑張ってるよ!」

 

「うぁぁぁ……!!」

 

「今だけは……泣きなさい……お姉ちゃんが胸を貸してあげるからね」

 

カナエさんの言葉を皮切りに俺はもう嗚咽を漏らしながら小さな子供のように泣いていた。カナエさんは優しく背中を叩いていた

 

 

 

カナエside

しばらくして空君は泣きつかれたのか寝てしまっていた。私は空君が寝ているのを確認しておんぶして運んだが……

 

「しのぶよりは重いけど…そんなに重くないかな?」

 

「zZzzz」

 

「ふふ、こうしておんぶするのは懐かしいなぁ。しのぶもおんぶしたことあるけど空君もよく寝ていておんぶしたことあるし……あの頃はカナエお姉ちゃんって甘えていたのに~」

 

そう!空君ったら、小さい頃はカナエお姉ちゃんって甘えていたのにいつのまにかカナエさんって言うようになって落ち込んだわ~

 

「しのぶ……小さい~……」

 

「うふふ、なんか楽しい夢でも見てるのかな?」

 

「俺が……僕が……お父さん……お母さんの分まで……絶対二人の結婚する……その時まで守……る………」

 

「ッ………そうだったわね…ごめんね、空君…」

 

そう、少しだけ忘れていたけど空君はもう肉親がこの世にいないのだった。私は……いえ、私たちはまだ姉妹でもあるから今もこうして楽しくとまではいかないけど穏やかな日々を送っていた。それに忘れていたけど、空君はもう帰りを待ってくれる肉親がいないのだった……

 

「……私達がいるからね……」

 

どうか……どうか、せめて夢の中の時くらい空君は穏やかな夢を見れますように……それがお姉ちゃんの願いよ




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