ワンパンマン世界に怪人TS転生だって?   作:八虚空

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三十話 不貞寝とヤケ食い

 一撃でパロミデスに意識を飛ばされた日から、3日。私はヘソを曲げて村で放蕩の限りを尽くしていた。

 S級が非常識な奴らだっていう知識はあったが、もう少し良い勝負が出来ると思い上がっていたのだ。A級並に鍛えた3つの技術を組み合わせて使用する私ならS級ヒーローを降して見せた深海王のように打倒可能なのではと。その可能を持つのが災害レベル鬼の上位の怪人だしね。

 

 その想定が覆された理由は多分、ラウンドナイトの戦力が全体的に原作のヒーロー協会より高いからだと思う。

 S級メンバーの素質が上回っているとかではなく、単純に戦闘経験が豊富なのだ。ヒーロー協会は出来て3年の新興組織な上に基本的にS級ヒーローが同格の相手と戦う機会なんて滅多にない。逆にアーサー王の円卓の騎士達はブリテン統一戦争を勝ち抜いて11人の王を打倒したり、災害レベル竜の怪人である巨人王を代替わりさせて同盟を結んだり、ドラゴンを諫めたり、定期的なS級同士の模擬戦を繰り広げたりと戦力向上に余念がない。

 

 S級同士の諍いを止める常識的な判断をしたヒーロー協会と違い、ラウンドナイトは常に互いの武を誇るようにぶつかり合っている。アーサー王に絶対的な権力がないからS級が暴走しないよう発散する場を提供してるだけって見方も出来るけれど。いや、これはトップが現場を知っているかの違いかな。S級は必ずしも絶対強者ではないのだとアーサー王は理解してるのね。

 

 S級ヒーローの閃光のフラッシュをサイタマが無意識のうちに指導していたように、ペリノア王という理不尽が定期的に暴れてS級ナイトの鼻っ柱を折って向上心を抱かせているみたいだし。………………。ペリノア王は何処までの強さなのかしら。災害レベル竜以上に届くのか、戦慄のタツマキと同じ災害レベル竜の上位並なのか。まさかサイタマ並って事はないわよね。

 強さの次元が違うから、大まかな見通しすら立たない。

 

「ひぃう」

「きゅうけぇしまひょうよぉ……」

「あっあっあ。もう、無理ぃい」

 

 汗だくになった身体をよじって胸やお尻を震わせる女性が3人。私の身体の下で喘いでいる。くちゅとネバネバした液が私の太股を濡らした。

 ノイほど巨乳じゃなくキャサリンとリリシア姉妹ほど貧乳じゃない健康的な可愛らしい女性達。ウズウズと牙が疼いた気がして紛らわせるよう身体に舌を這わせた。

 

 ちなみに今回の相手は眷属になりたがっていた村の女性達。望み通りにバンパイアにしてあげると言って3日、食事も睡眠も取らせず只管、蹂躙している。

 こういう分かり易い下心で近付いてきた相手をひぃひぃ鳴かせるのはそれはそれで気分が良い。無垢な相手を蹂躙するのも良いけれど、不純な相手だからこそ、いたぶった時の快感は大きいのよね。

 

「なぁに? 私に意見をするの?」

「あぅぅ」

「ごめんなひゃい」

 

 下手に打算的だから私を怒らせた時のリスクを考えてしまって反抗できず泣き寝入りする。うーん、キャサリンやリリシアは私から求めた事もあって平気で意見をするようになって来たし新鮮。ノイのような絶対服従でもないし、イワンのように反抗的でもない。

 容姿は生まれながらのバンパイアのような神聖さすら感じる美貌じゃないけれど、逆にそれがそそるのよね。メインヒロインよりチラッと出てくるモブヒロインが気になってしまう心境というか。こう、媚びたような笑みと上目遣いで見られるとムラムラっと嗜虐心が刺激される。

 

「ほら血を吸うから首を差し出しなさい」

「干からびちゃう。もう、干からびちゃう」

 

 このまま本当に殺されるんじゃないかと怯える女性と更に身体を重ね、絶頂と一緒に血を吸って魂をゴクリと呑み込んだ。ヤリ殺した。

 だって一回は殺さないと眷属に出来ないのだもの。仕方ないわ。

 

「ぁぁ……」

「ゃぁ」

 

 もう声を張り上げる事すら出来ない女性達の悲鳴を聞いて、ニィと笑って私は目を細めた。

 

 

 

「ミミ・キキ・ココ。目を覚ましなさいな」

 

「あ、あれ?」

「生きてる?」

「何で……?」

 

 ボンヤリした様子で私を見返す村の女性達を呆れたように私は見た。

 

「貴女達が眷属にして欲しいってお願いしてきたんじゃないの。忘れたのかしら」

「えっ」

「じゃ、本当に?」

「騙されたんじゃなかったんだ」

 

 失礼な事を言って身体を確かめる三人の様子を果物をシャクリと食べながら観察する。リンゴのはずだけど、品種改良されてないせいで、かなり酸っぱい。食べ物は交易が出来ないせいで本当に前世とは比較にならないわね。色々と試行錯誤はしてるのだけど自然環境が毒化するらしいし、血が極上の味に感じるバンパイアに生まれ変わって良かったかも。

 

「凄い肌が綺麗になってる」

「髪がサラサラ。やっぱり眷属になったら美貌が磨かれるのね」

「やった。もう老いないんだ」

 

 三人とも、ちゃんと生前と同じ記憶と意識のままバンパイアと化している。もう人間の眷属化は失敗しないわね。犠牲になった山賊達に感謝しなさいな。

 元人間だろうと怪人化した者を眷属にする事は成功していないから、まだまだ研究は続けなきゃだけどね。

 人間と怪人で難易度が違うのは強力な眷属に生まれ変わるからかしら。そうだったら、異能や技能を持たないタイプの怪人の魂も蒐集する価値があるのだけど。いえ、強制的に命令できるようになるか容易くは覆せない力量を持つ部下を揃えないと単なる反逆者を生んで終わるな。嫉妬のエンヴィーはどう解決してるのかしらね。

 

「約束は破らない主義なの。余程の礼儀知らずでなければね」

 

 フフッと意味深に笑った私に、慌てて三人は頭を下げた。さっきの反応は私を信用してなかったと白状したようなものだもの。当然ね。

 

「じゃあ、続きをするわよ」

「へ?」

 

 ポカンとする三人にベッド方を指さすと青ざめた顔でイヤイヤと首を振った。

 大丈夫。そのうち、だらしない笑顔で自分から催促するようになるから。フフフッ。

 

 

 最終的に十日間、ベッドで語り合い続けたら三人の目にハートマークが浮かぶようになった。

 少しは息抜きになったわね。娯楽目的の眷属化か。そういえば奴隷にも見目麗しいのや道化師っぽいのもいたし、今後はそういう視点で一族を増やすのも良いかしらね。

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