怪人一族ゲルマン人とカマセ部隊の人間を何人か食らった後、念の為に三人の眷属を生みだして配置した。生き残りのラウンドナイトに能力がバレないよう密かに。
美青年・美少年・美幼女。名はソウル・ファーン・エレナ。うーんガチャ結果はイマイチ。美幼女が年齢一桁じゃなかったら手を出してただろうけれど、私はロリコンの気はあってもペドじゃないのよね。ハーレムには入れられない。
エレナもバンパイアである以上、成長もしないと残念そうだった。やはり眷属は主に絶対服従とは言わないが絶大な好意を抱いている。人間が神に抱くような崇拝の感情を生まれながらに持っているみたい。
個性がある以上、私から離反するバンパイアも未来には現れるだろうけれど。ま、その時はぶち殺せば良いしあまり気にならない。
問題なのはやはり強さね。生まれた時から眷属は災害レベル虎の強さはあるけれど、虎クラスでも下位のような気がする。
「怪人一族ゲルマン人は災害レベル狼。10体で虎相当。本来ならボンゴ・ジェントル・ノイで拮抗できたはず。でも現実にはシノン達の協力があってもゲルマン人が全体では優勢だった」
「も、申し訳ありません」
「良いわノイ。ゲルマン人の記憶を探ってみたけれど彼ら下級兵士の間にも序列がある。災害レベル狼でも強さにはバラツキがあるみたいね」
原作では基本、サイタマ視点でストーリーが進んでいくので災害レベル狼は戦闘すら省略される。
だから一律で同じ強さだと思い込んでいたが、そりゃ生き物なのだし強さが一定の訳がない。カマセ部隊の人間だって元々は災害レベル狼に一方的に負ける立場の人間が努力して怪人に並んだのだし。
「私も災害レベル鬼の中では大した強さじゃないわね。攻撃威力・頑丈さ・スピード・器用さ・異能とバランス良く強いけれど、逆に考えるとバランス良く弱い。器用でもろくな技術を習得してないから攻撃が単調だし複数ある異能は練度不足で咄嗟に利用できずにモタつく。テクニックや罠で戦うタイプでもない。ただの器用貧乏。スタミナと回復速度だけが取り柄ね」
ゲルマン人の記憶にあったアングロ・サクソン七大王には私ではおそらく誰にも勝てない。真祖の吸血鬼の戦闘スタイルは格下を刈り取りながら眷属を無限に増やしていく物量戦法が基本なのでしょうね。弱くて隠れ潜まなきゃいけない今は問題外な戦闘スタイル。
そもそも明らかにアングロ・サクソン七大王は強さに個人差があるのよね。傲慢と憤怒の王が他の王を実質的に率いている。鬼の上位と竜の下位の怪人が混ざっている印象ね。たとえ一部の王を打倒可能でも手は出さない方が無難でしょう。
災害レベル竜が逃げ出したフン族か。アッティラは竜以上の怪人?
長生きしてる下級兵程度じゃそこまでは分からないわね。フン族と戦う前に逃亡しているみたい。下級兵じゃフン族と出会ったら生き残れないのかも。
「いや、あの。あっという間に戦況をひっくり返されたカーミラ様に謙遜されると、私達の立つ瀬がないと言いますか」
「あら。シノン達3人はカマセ部隊の中でも上位に位置する強者だったはずでしょう? 立ち塞がる壁は高いほど燃えるのじゃなくて?」
「私の何時かの台詞を!? やめてください。世界の広さが全く分かってない頃の若気の至りなんです」
うわぁぁっと頭を抱えてもだえ苦しむシノンを仲間の二人が分かると頷いて慰めていた。
中世の片田舎だと怪人と戦えるという事実だけで、まるで選ばれた勇者のような扱いを受けるらしく、災害レベル狼相当の実力でも天狗になるらしい。
テレビでヒーロー協会の活躍を見れる原作とは情報の習得し易さが違うから仕方ない事よね。それで村に来たラウンドナイトの部隊に志願兵としてキャメロットに連れて行ってもらって現実を知ると。
カマセ部隊の人間の記憶を見るとキャメロットの上位陣もまたS級らしく人外ばかり。一部は私でも倒せそうと思えるほど弱く見えるけれど、それは何らかの一芸特化型ってだけ。むしろ他より警戒するくらいでちょうど良い。
災害レベル竜に対抗可能なのはS級ナイトでも一部だと思うけれど、下位の鬼は確実に葬るようなバグキャラに見える。最終目的とか余計な事を考える前に生き残る為にラウンドナイトは敵にしちゃいけない。
しばらくは人間に協力的な怪人か、怪人めいた部分のある種族の人間ってノリでシノン達を通じて交流しましょうか。
カマセ部隊の人間を殺してるけど、あれは難民を釣り餌にして怪人に村を滅ぼさせようとしたテロリスト犯罪者だから私に瑕疵はない。
ラウンドナイトでも問題にはならないとシノンに確認している。もっとも、カマセ部隊に対する処罰もないらしいけど。
敵わない怪人から逃亡するのを禁じたら部下に離反される上、カマセ部隊は確実に怪人の情報を持ち帰ってくる優秀なB級ナイトチームだ。
対外的にはカマセ部隊が悪いとラウンドナイトは取り扱うでしょうけど、内部では補給可能な拠点と強力な怪人か期待のナイト候補を発見したってことで報酬を受け取るでしょう。実際に何度かそんな感じに落ち着いた事例がカマセ部隊の人間の記憶にあるし。
「それで、難民の保護と補給をお願いしに来たのだったかしら。難民の保護はともかく補給はどうしようかしらね。逃げずに協力してくれたシノン達には悪いけれど、村に怪人を引き連れて来たのも貴女達なのよね」
「ま、待ってください。もう3日は保存食のビスケットしか口にしてないんです。補給がないとキャメロットに帰ることも」
「フフッ。困ったわね。それで一つ提案があるのだけれど」
勿論、シノンちゃんは美味しく頂きました。
このくらいの役得がないと怪人なんてやってられないわ。
「あっ、あ。そうですっ。私達は気を主軸にした鍛錬をしててっ。ドルイドは別のグループに」
「そう。他に変わった人はいないの? 血を扱うナイトもいるんでしょ?」
「ヘルウェティイ族出身のっ、方ですね。暗器を身体に隠しててっ。敵の返り血で入れ墨を装飾のようにっ」
何故かハッハと息の乱れているシノンに私の記憶にないキャメロットのナイトの事を詳しく聞いている。
魂を吸い取る事による他者の記憶の取り込みも完全じゃない。虫食いだらけの印象に残った記憶を覗き見る程度が限界。これも研鑽すれば本人すら忘れた記憶すら閲覧できるようになるでしょうけど、今は直にシノンに聞いた方が早い。別に内緒にするような重大な情報じゃないようだし。
まあ、喘ぎながら説明しようとするシノンが可愛くて、当たり障りのない事を説明させてるだけなのだけども。
言葉を遮るように舌をペチャペチャ絡ませたり、柔らかい身体を抱きしめてお尻をスリスリと撫で回していると人間を滅ぼす使命なんてどうでも良くなってくる。
快適に暮らす為に必要だからやる。私にとって人類滅亡に邁進するのはその程度の動機だ。あまり拘らないで臨機応変に動かないと怪人特有の全能感で暴走しちゃいそうね。気を付けないと。
「あの。その。もう4時間はやってて。ちょっと休憩をっ」
「えー。今日は最低でも明け方まではヤルつもりなのに。もう音を上げたの?」
「そんなに持ちません!」
「鍛錬が足りないわ。せっかくだし24時間耐久に挑戦してみましょう」
「だ、誰か助けてぇー」
泣いて許しを請うシノンに明日も身体を重ねる約束をして今日はお休みした。
このままズルズルとシノンもハーレムに引き入れよう。正義漢な女騎士とかその属性だけで美味しい。